MacBook Pro (Retina, 13-inch, Early 2015) の足を交換しようとしたら収拾がつかなくなった
四ヶ月前にMBPの足の最初の1つが壊れてから連鎖的に残り3つの足全てが壊れた.
足を交換するために裏蓋を開けたら膨らんだリチウムイオン電池があった.閉めようとしたけどかなわず困っているという状況.修理は10分で終わるはずだった.
最初の足が壊れる数ヶ月からMBPがガタついていた気がする.その頃は自作した机が反ってきたのかと考えた.天板に仕込む反り止めにする予定のアングルを買ってから1年くらい放置していたので.でも木材屋さんの腕がいいのか,反りづらい方向に揃えてくれたおかげか知らないけれど反っていないことが今では分かっている.もし蓋を開けずに使い続けたら本体がハマグリ化して裏蓋のネジが飛んだかもしれない.
2つ目以降の足は協同的に,いわゆる道連れで壊れたのだと考えていたけど正しいかは分からない.プラスチック製の足は全て陶器が割れるように壊れた.
三ヶ月前にiFixitで足を注文し,届いてからもグラグラする状態でパソコンカタカタしてきた.本格的にパソコンカタカタする際にはブックスタンドに立てかけたMBPを腹に載せて寝ながら使うから問題なかった.外付けキーボードはあるけど薄っぺらい(キーストロークが浅い)内蔵キーボードをペチペチ叩くのが一番しっくりくる.HHKBはフカフカしすぎて慣れないのとキーマップ変更ができないスイッチ(例えばQWERTYのz, ;, とか)がいくつかあるのが微妙でほとんど使っていない.
自分はMacでは日本語入力にQWERTYローマ字,英字入力にDvorak–QWERTY⌘を使っている.そういう器用な設定ができないWindows機はあまり使いたくなくて,触っていない.もっぱら動画編集サーバーとして使っている.完全にDvorakに移行するかColemakを訓練すればそこら辺が改善するかもしれないけどQWERTYローマ字入力を忘れたら困りそう.Dvorak–QWERTY⌘はもっと普及してほしいのと,HHKBのリマップ機能は微妙という話でした.
MBPは蓋が閉じられなくても使わずにはいられない.バッテリー交換が終わるまではMBPを寝台専用機として使おうと思う.
MacBook Pro (Retina, 13-inch, Early 2015) シザーキーボードのメンテナンス
方向キーの下矢印キーが効かなくなった.Finderアプリの上下フォルダ間を移動するのに多用するからとても困る.なので掃除をした.
下矢印キートップは他のキーと形状が異なるが,それらと同じようにスパチュラを左右の下から入れると外れる.
エタノールで掃除して元に戻すと収まりが悪くなった.
例えば寝ながらパソコンをカタカタするとき,自分はブックスタンドに立てかけたMBPを腹に載せるのだけど,接点であるシリコンラバーカップが下側に落ちパンタグラフに挟まり打鍵感が悪化する.反応しないこともあればキートップが外れそうになることもあって,一週間騙しだまし使っていたら外れてラバーカップを紛失した.
かなり困ったので,あるファンクションキーから部品取りしたところ下矢印キーがすこぶる快調になった.ハリが増して打鍵感が良くなった.
そういうわけでシザーキーボードのシリコンラバーカップが消耗品であることを確認した.
左矢印キーにも不調を感じるからこれを含む他3つも同様に交換するかもしれない.
これから部品取りを漁るとして,新しいのが欲しいわね
バッファローのWi-Fiルーターを買った
AOSS2 という仕組みがあって,まだよくわからないけど色々としてくれる. AOSS2 の初期設定は使っている機器(例えば Android, Mac とかそういう類型)をルーターが自動で判別するので説明書通りにやれば基本問題ない.
と思うがルーターが iPad をMac と誤判定して困った
この問題は iPad の “Slide Over” で解決した(Slide Over について説明しないから必要なら別途調べてね).ルーターの設定画面に入る前から Safari を Slide Over していることが肝心で,「機器を判定しているっぽい画面」が出る直前から Safari を Slide Over しても問題は解決しない.失敗したら iPad の Wi-Fi 設定画面の接続中の !AOSS-hoge
の “このネットワーク設定を削除” を押してルーターのボタンを押すところからやり直す.
この問題はバッファローのサポートページに載ってないし,サポートのチャットは返信が止まってしまった.設定画面のコピーライトの発行年は2012年だったので2019年にリリースされたiPadOSを考慮していないとみえる.Google 検索では2012年頃の情報しか得られなかった.ファームウェアを更新すれば別の方法で解決したかもしれないが,もう解決したのでどうでもいい.iPad ユーザーが AOSS2 を使わずにパスワードをコピペしてきたと思うと忍びない.言うほど再接続の機会はないだろうがこの記事が役に立つといいね.
問題の蛇足
この問題は iPad と iPad Pro 両方で起こった.あと iPadOS は Safari からでないとルーターの設定画面には入れないかもしれない. Google アプリで一回試したがうまくいかなかった気がする. 今回使ったテクニックは iPad の Safari で User-Agent をMac から iOS に変更する最も簡単な方法だと思う.というか他の方法を知らない. この方法で得られるプロファイルは “AOSS2 for iPhone” みたいな感じの名前だけど iPad で問題なく機能している.
蛇足
この記事を参考に WXR-6000AX12S を買った.これまでの5年間は TP-Link の1900円のWi-Fiルーターを使っていて, SSH トンネリングするために管理画面を開いたらパスワードを忘れていてハードウェアリセットしようかと思ったり, TP-Link 製ルーターのセキュリティに関する記事をいくつか見かけたり,有線1ポートで 100 Mbps しか出なかったり,複数機器でビデオ通話すると無線が不安定になったり,クラウドストレージから NAS に移行したくなったりと通信にまつわる困りごとが最近多発したので買い替えた.ケーブルはこれを参考にこれを買った.次は回線を見直したい,ボトルネックが回線になったので.
ナットの印刷
久しぶりに ANYCUBIC Photon S を使った.
先端が細いボルトをねじ込むとプラットフォームに強く接着している造形物を綺麗に剥がせる.この方法で破損率を75%から25%に抑えられた.剥がす前に二次硬化すればさらに破損率を下げられるかもしれない.
ネジはCADで出力しただけでは機能しなかったのでタップを使った.これは中タップと上げタップの2セットで,実質4本入りで安かった.M22の細目ボルトは入手性が悪いのでタップは自作しないで買ったほうがいい.水溶性切削油は超音波洗浄機で除去した.
自宅にはタブレットアームが2本生えていて,ナットが壊れたのは今回で三度目だった.以前同じ部品が壊れたとき,一度目は部品取りのアームから取ってきて,二度目はスマートフォンのスタンドから取ってきた.後者は軽負荷のためかネジ山が飛び飛びになっていて心もとなかった.ありふれた部品のようだがAliで見つけられなかった.
そういうわけで球状関節のナットを印刷した.欲しい部品をチャチャッと作ると気持ちいい.
換気扇の修理
換気扇UF-23Aを修理しました.
目次
ネジの除去
M4×25ナベ頭小ネジがなめました.3つの工具を試しました.
トラスねじバイス
今回はネジ山がつぶれ,強く固着していたので役に立ちませんでした.
ペンチより咥えやすいです.普通のなめたネジを回すにはこれで十分だと思います*1.
ネジとりインパクト
強い土台・バイスが使える環境でハンマ式インパクトドライバを叩く必要があります.
換気扇は宙吊りで,また天井の石膏パネルも弱いので使えませんでした.
なめたネジはずしビット
これで外しました.
インパクト非推奨と書いてあるのでドリルドライバか大出力のインパクトドライバを使った方が良さそうです.
10.8 V,110 N・mのインパクトドライバを使ったら一瞬インパクトがかかってしまいました.
ベアリングの交換
ベアリング
両ベアリングはサビて軸に固着していました.
サビを落とした後の嵌め合いは気にしなくていいと思います*2.
ファンに近いベアリングは転動体がサビて回らなくなっていました.
ギヤプーラ
ツメが隙間に入らず,そのままでは使えませんでした.
ステンレス片*3・ミニバイスと組み合わせて使いました.
楽にベアリングを引き抜けました*4.
ベアリングプーラ
試してませんがこのベアリングプーラならすぐ使えたと思います.
凍結浸透ルブ
プーラで外せない場合はこれを使うつもりでした.
ほかにバーナで炙る方法もあるようです*5.
プラスチックの修復
左ネジ
ABS製シロッコファンは鉄製の軸に袋ナットで固定されていました.
軸が左ネジ*6だと気づかずに締め続け,ファンの軸を破損しました.
プラリペア
欠けた破片はプラリペアで修復しました.
修復から時間を置かず再固定したら歪みました.
プラリペア 型取りくん
一応修理は成功しましたが歪みが気になります.
気が向いたら型取りくんを使って再修復したいです.
注意
参考記事
自分で修理すると楽しいしお得なのでおすすめです.ほな
*1:トラスねじバイスは3つのうちもっとも手軽な工具ですが,役に立たないことが多そうです.なぜならばなめたネジにはなめるだけの厄介な理由があるはずなので
*2:回転子と一体化した軸に2つのベアリングが嵌めてあります.ハウジングは両ベアリングを固定子に拘束します.シロッコファンから遠いベアリングと回転子の間にはバネが入ってます.バネは回転子をファンの方向へ押し下げます.ファンに近いベアリングでは,ピンが軸との位置決めをします.
*3:ステンレス片はプーラーを半分分解して手に入れました.
*4:プーラを使った結果,ベアリングのシールがへこんだのが気になりました.ベアリングを再利用するなら更に工夫が必要です.
*5:問題ないはずですが,焼きが入る感じがきもちわるいのでやりたくないです.
*6:左ネジは普通のネジとは逆向きに作用します.
*7:アース線と活線が触れると漏電遮断機が働きます.漏電遮断機は原理上,短絡した活線のHot, Coldを問わず,例えば片切スイッチがオフでも漏電を検知します.ブレーカを落として作業しましょう.
*8:参考記事はCRC 5-56を吹いてますが,やってることは脱脂と同じです.ベアリングが長持ちしません.余計なことはしない方がいいと思います.
ヘッドホンの修理
気まぐれで,2013年から使っているヘッドホンのイヤーパッドを交換しました.
交換は簡単だったので途中の写真はありません.詳しくはこのサイトを見てください.
1699円のイヤーパッドを買いました.なんでもいいと思います.自分のと同じモデルの写真があったのでたまたまこれを選びました.
この拷問器具みたいなツールが接着剤を剥がすのに便利でした.
作用点として先端をパッドにおき,傷つけたくない本体側に支点としてヘラの湾曲部が触れるようにすると安心です.
結果
音
音が近くに感じられるようになりました.
また,音漏れ耐性が回復しました.
装着感
古い方より新しい方が装着感について優れていました.
新しい方は古い方より倍厚いです.
古い方は劣化して縮小したようです.
通気性
新しい方より古い方が通気性・涼しさについて優れていました.
通気性がよさそうな交換用イヤーパッドはありませんでした.
フェイクレザーにこだわる理由がある,例えば音響特性に優れていたりするのかもしれません.
イヤーパッドのフェイクレザーを剥がそうとしました.
フェイクレザーを加水分解して薬剤カプセルに作り替える闇の技術があると聞いたことがあるのですが,ポリウレタンのみ腐食させ他のプラスチックを残すのは難しいので断念しました.
音質向上のためエピフォン・カジノの塗装を剥がしたジョン・レノンの行動力はすさまじいです.
音響特性が通気性とトレードオフの関係なら,保温性とは簡単に両立できそうですよね
ポリウレタンについて
今,3Dプリンタの防音・保温用エンクロージャを設計しているのですが,奇しくも防音材はフェイクレザーと同じポリウレタン製です.
防音材を断熱材の代用とすれば安く施工できそうですが,熱による劣化を勘定にいれるときちんと機能を分担させた方がよさそうです.
まとめ
自分で修理するとお得なのでおすすめです.ほな