2023/8/28(月)
AM3:20 朝というか真夜中です。
体を目覚めさせるためにおにぎりを食べ、準備を整え、4時半に出発。
駐車場のある屋久杉自然館までの道は真っっっ暗で、一瞬道を間違えかけました。
AM4:45 屋久杉自然館着。入手済の乗車券を登山バスチケットに交換しに窓口へ向かいましたが、5:00発の登山バスはもう満席で、5:20発のバスとなりました。
AM6:00 山道を揺られ、荒川登山口に到着。トイレを済ませ、団体グループと重ならないタイミングで歩き始めました。
薄手の長袖でちょうど良いくらいの気温、天候薄曇り。
トロッコの線路を歩いてゆきます
ほどなくトンネルが出現
AM6:50 休憩①:小杉谷集落跡(WC)
いくつかの川を越えてゆきます。柵がないので早朝暗い時期は要注意ですね。
AM7:30 休憩②:楠川分かれ/小杉谷山荘跡(WC)
トロッコ道全行程のほぼ中間地点。次男が思いの外ペースが早く予定していたタイムスケジュールよりも早いペースです。
夏休みも終盤せいか全体的に空いていて順調、と思いきや、ろっしーがうかうかしている間に団体が次々とやって来てあれよあれよという間にトイレ行列が。15分くらいトイレに並ぶ羽目になり、大きなロスタイムとなってしまいました。
初めて見るおがくず攪拌トイレでした。
まだまだ続くトロッコ道
AM8:50 休憩③:大株歩道入口(WC)
ここでトロッコ道終了!おいしい湧き水を汲めるところがあるので水筒補充。冷たくて美味しい水でした。
屋久鹿には会えなかったけれど屋久猿は見かけました。
長かったトロッコ道も過ぎてみれば大したことなかったなぁ!なんて思えたのは行きだけ。大したことあります、このトロッコ道の長さ。
ここが最後のトイレポイントです。
この先約5時間トイレがないという、しかもその途中でお昼ご飯も食べねばならないというプレッシャー。
登山やアウトドアの辛いところは、体力云々より自分的にはそこだったりします。
大株歩道からいきなり一面から九面にワープ感を感じるほどの高低差。
急な階段と岩登り下りが交互に現れ、あちこちを這う木の根や土も水でぬかるんでいたりつるつるしていたりして、雨でなくても防水靴が必要と納得です。
最初は息が上がるものの、しばらくするとそれも慣れるのが不思議。森の酸素が濃いからでしょうか。
AM9:00 ウィルソン株到着
本当にハートの形!
特定の場所にしゃがんだところからではないとこの形は見えないので、最初に見つけた人はすごいです。
ところで、この日おとなり種子島からロケット打ち上げの予定がありました。
ちょうどこの辺りで予定時刻だったので、周辺の人とともに空を見上げながら耳を澄ませてみたけれどなんの音もせず。
打ち上げは延期になったようでした。残念。
AM10:25 大王杉・夫婦杉
付近に木製の台やベンチのようなスペースがあり、そこでお昼を食べる人が多いようです。
我々もそれに従いランチタイム。
ベンチ近くにある魚の頭
ホテルに用意してもらったお弁当はやや塩気が濃いめ美味しく、しんどい身体に沁み渡ります。
そんな時にいきなりの大雨!
傘をさしたり広げてしまった荷物をカバーしたりワタワタ。食べきれなかったけれど早々に撤収です。
そして。恐れていたトイレに行きたい予感。どうする。
ここから1時間で縄文杉到達、その先さらに奥に10分ほど行くと山荘がありトイレがらしい。しかし、バスの時間までに必ず駐車場に戻らなければならないタイトスケジュールにおいて、予定外の往復20分の体力と時間を消費するのは悩ましい。となると...
この山奥にトイレはないものの、トイレブースというものがところどころ置かれています。
一人用のテントのようなもので、中には登山者が持参した携帯用トイレが使用できるような椅子があります。
当然ゴミは持ち帰りなので、この先下山するまでずっと数時間リュックの中に、他の携帯食などと一緒に排泄物を持ち歩くのは心情的にどうも受け入れがたく、かなり悩む。
とはいえ、この先もかなりハードな登り降り。ガマンしたまま縄文杉を目指すとその行程を心底楽しめない気がして、やむなくモンベルで購入しておいた携帯トイレを使用することを決断しました。
やや複雑な気持ちで再出発。
AM11:30
いよいよ見えて来た縄文杉の前にある展望デッキ。
最後の階段を登り切り、展望台へ到着しました!
まず感じたのは達成感。子供達もよくここまで来た。
そして目の前の縄文杉の圧倒的な存在感。
何千年もここで生きぬいてきた大きな大きな杉に見下ろされている感覚がひしひしと伝わり、いい意味で自分をちっぽけに思わせられました。日常の不満や不安なんて取るに足らないなのだと感じ、おおらかな気持ちになるような、そんな感じ。
と、大人的にはいろいろと感じることができましたが、子供たちは何を感じたのでしょうね。
早々に早く戻ろうと言い出しましたが、とりあえずゴールできた喜びと達成感は味わってくれたみたいです。
下山開始。あとは帰りのバスの時間までに戻れればオッケー。
前を歩いていた次男のストックが顔にささりそうだったという一件で不機嫌な長男と、足が痛いと言い出す次男。
不穏な空気を盛り上げることもできず疲れ果てた親たちです。
PM13:30 大株歩道入口
ようやく九面をクリアし、トロッコ道に帰って来ました。
本当の登山はここまでの往復5時間程度で、残りは緩急のないトロッコ道をひたすら歩くというのが屋久杉トレッキング。
どちらもも違うしんどさがあります。
帰りはだいぶ登山客も分散し、前後に人がいないこともままあって、大きな声で歌を歌って気を紛らわせながら楽しく歩けるくらいには気力が回復。
総じて天気は良好で、お弁当の時以外の雨は降っても短時間の小雨。レインジャケットで十分凌げる程度でありレインパンツは履かずにすみ、蒸し暑くもあったけど暑くて動けないほどではなく、後半は晴れ間も見えて来ました。
足が疲れてパンパンになってきたものの、きらきら光る苔や深い森の景色に助けられます。
小さな森の世界
PM15:30 小杉谷集落跡で最後の休憩。
ここから最後の10分が最も辛かったかもしれません。急に足の疲労感が半端なく、元気だった次男も足に痛さを訴え、長男はずっと不平不満をぶつぶつ。
モチベーションはとにかく早くホテルに戻ること!お風呂に入ること!ご飯をたべること!
その一心で、先頭を歩く次男のペースは一向に衰えずむしろ早まる。ある意味すごいモチベーション効果です。
PM15:40 荒川登山口到着!!!
休憩含め往復9時間40分。
怪我することもなく帰って来れてよかった。
目標にしていた16時のバスチケットをゲットできました。
駐車場に到着し、バスから降りようとすると足が強張っておぼつかない足取りに。これもなかなかない経験。
縄文杉、一見の価値あり。
そして、家族で達成できた思い出をつくれたことがなによりよかったと思いました。
翌日は山から一転して海へ。ウミガメに会えるかな。
つづく