リーグワン、埼玉とそれ以外

 

レギュラーシーズンが終わりました。お疲れさまでした。

1位 埼玉    勝ち点75
2位 BL東京   勝ち点65
3位 東京S  勝ち点50
4位 横浜    勝ち点49
5位 神戸       勝ち点45
6位 東京ベイ  勝ち点44
7位 豊田       勝ち点38
8位 静岡       勝ち点33
9位 相模原   勝ち点27
10位 BR東京   勝ち点17
11位 三重       勝ち点7
12位 花園       勝ち点6

特筆すべきは、埼玉の勝ち点「75」です。全16試合でBP込み5点の勝ち点で計算すると、最大勝ち点は80なわけですが、そのうち75/80って異次元の数字ですよ。計算上は全16試合中11試合でBPを獲得してるわけで、レギュラーシーズンに限って言えば「圧勝」と言っていいと思います。僅差だったのは7節の東京S戦くらいではないでしょうか。

正直、全勝は他の11チームの責任だと思います。一つのチームを独走させてはいけない。一応、名目上は実力差を拮抗させるための12チーム制(Div1)なわけですから。プレーオフの結果はまだわかりませんが、来季はもっと接戦になってほしいと切に願います。

そして、Div2も最終順位が確定しました。

1位 浦安
2位 愛知
3位 東葛
4位 大阪
5位 九州
6位 釜石

この結果、入替戦はこの組み合わせに。

Div1←→2

花園v浦安
愛知v三重
東葛vBR東京

Div2←→3

釜石v昭島

Div1と2の入替戦は3カードともに接戦になると思います。花園v浦安は昨年のリベンジマッチだし、三重v愛知は戦力的にほぼ拮抗、東葛vBR東京は、BR東京が正直どうしようもないと、各カード見どころ満載。全部ひっくり返ったらおもしろいんだけどなー。

四強から脱落したチームは何してる

リーグワンのプレーオフ進出チームが決定しました。

埼玉ワイルドナイツ ※リーグ戦1位確定
ブレイブルーパス東京
東京サンゴリアス
横浜イーグルス

残り2節の状態で、四強はこの顔ぶれに。東京ベイの“脱落”はシーズン前に危惧していた通りとなりましたが、それ以外はまあ順当というか現在の実力差がそのまんま順位に出ているなと思います。戦績を見ると、神戸、豊田はやっぱり無駄な負けが多い。しかも、手が届かないレベルの負け方のゲームが。

テクニカルな総括は各チームごとに任せるとして、戦力をそろえるだけではダメということは今のリーグワンではもはや明白で、ハードとソフトの両輪が揃ってないと勝てない。実際、東京SはカテゴリーCの外国人がいない時だってきちんと勝ってて、サム・ケインもニコラス・サンチェスもすっかり忘れ去られている状況。ボーデンやサベアに頼り切った豊田や神戸とはえらい違いです。やっぱり、いきなりの“ドーピング”には無理があるということをどのチームも学ぶべきでしょう。で、豊田は前ブラックスHCのイアン・フォスターをスタッフに連れてくるわけですが、ボーデンはサバティカル終わってNZに帰ります。日本人SOで優勝させたら大したもんですけどね。

一方、最下位争いは花園がBR東京に勝って今季初勝利。勝ち点も11位の三重と並びました。三重は東京ベイ、神戸と連戦ですが、花園は最終節が相模原でワンチャンありそう。ここで順位代わったら、入替戦の相手も変わるので、注目は尽きません。

相模原の勝利から考える中堅チームの存在感

 

2月はブログ書いてなかったんですね・・・。

相模原 34-28 東京ベイ

前年度のチャンピオンチームがまさかの敗戦。しかも相手は8位の相模原。中間折り返しの第8節にこんなアップセットが待っていようとは思ってもいませんでした。

相模原は昨季も豊田とBL東京に勝ったりして存在感を示していましたが、シーズン後半は6連敗もあって、自分の中では「Div2に落ちることもないけどここから上を目指すには時間が必要」という評価のチーム。これは今回の東京ベイ戦の勝利でもそんなに揺るがないのですけど、このくらいの位置にいるチームのモチベーションってなんだろうと考えるわけです。

乱暴に言って、現在のリーグワンで優勝を狙えるのは、埼玉、BL東京、東京S、神戸、横浜、東京ベイ、豊田の7クラブだと思います。相模原は残念ながらまだここには入れない。となると、相模原としては、この7クラブに一泡吹かすのが存在感を示さないと存在意義が無くなっちゃうと思うんですね。

そう考えると、今日の勝利はまさに本領発揮。東京ベイ以外のチームにも「相模原とやる時は気をつけないと」と思わせた相乗効果も生まれたのではないでしょうか。リーグ戦にはこーゆー存在は必要。もちろん、相模原自身は当然上を目指しているでしょうが、少なくても現在のリーグワンでは(静岡と一緒に)ポジションを確立したかなと思います。

来週はいよいよ埼玉vBL東京の全勝対決。楽しみ!

クワッガとデクラークのいない1月

 

横浜はデクラークとクリエル。静岡はクワッガ・スミスと各チームの大黒柱が負傷で離脱。しかもクリエル以外はシーズンエンド濃厚という非常事態になりました。この2チームはプレーオフ圏内(4位)を争っていますし、いうまでもなく替えの利かない選手ばかりですから、はっきり言って大事です。

で、今節の両チームの結果はというと、

神戸 31-27 横浜
静岡 50-12 花園

となりました。
静岡は相手が花園だったこともあったのと、いつもは起用法で玉突き渋滞が発生するカテゴリーAの外国人選手がほぼフル出場で躍動し、クワッガ不在を感じさせませんでした。マネジメントがうまくいきましたね。
一方の横浜は、ベテラン新井を9番に起用しそこそこ機能はしていましたが、デクラークの厭らしさ/老獪さにはさすがに及ばず。神戸のアタックが機能していたとはいえ、デクラークがいれば・・・と思う場面も少なくありませんでした。

リーグワンのレギュラーシーズンは16試合で、まだ6試合が終わったばかり。ここからクロスボーダーマッチを挟んで3週間のブレイクに入りますが、序盤で結果の出ていないチームは立て直すチャンスではあるんですが、大物外国人の力をあてにしているメンバー構成のチームはそう簡単でもないような気がします。やはり、積み上げてきたカルチャーの強みこそがあってのシーズンだと思うのです。豊田を見ていればわかると思うのですが、アーロン・スミスやボーデン・バレットが入って強くなってますか?って話ですよ。

逆に大物外国人がチームのカルチャーとフィットしてくれる幸せな例もあります。モウンガとフリゼルのBL東京がそれです。フリゼルはFWの強いかつてのチームカルチャーの復権にぴったりですし、モウンガはこれまでチームになかった「ラインを動かす」要素を持ってきてくれました。

イングランド・プレミアリーグのバブルがはじけ、世界のクラブシーンはフランスが中心となりつつありますが、ことお金に関してはリーグワンも負けてないわけで、今後も大物外国人の来日が予想されます。しかし、大物だから誰でもいいという時代はもう終わっているのではないでしょうか。

 

神戸失速、東京ベイは踏みとどまる

 

昨季に比べてつまらない試合は減りましたね

埼玉 81-21 相模原 4172人
東京S 29-25 静岡 6465人
横浜 24-8 BR東京 7010人
豊田 47-14 花園  9032人
東京ベイ 38-34 神戸 10682人
BL東京 40-12 三重 7367人

東京ベイは負けたらほぼおしまいのゲームでギリギリの逆転勝ち。何とか踏みとどまって順位を上げました。フォーリー不在でゲームの組み立てが単純化してる中、ブレイクダウンだけは勝つと戦術を絞ってるのはさすがだと思います。あと、(僕は全く評価していない)ファンデンヒーファーがランでもキックでも好調なので、戦術が立てやすいのかもしれません。

全勝街道を歩む2チームは今節も快勝。特に埼玉は相模原相手にあわや100点ゲームの内容。80分のゲームで81点はなかなか豪快ですねw プレーオフはともかく、現時点でのチーム完成度で言えば突出していると思います。レギュラーシーズン全勝も夢ではないかと。一方のBL東京も、モウンガ様様といいますか、かつての東芝の伝統であるFWの強さを活かしつつも、きちんとBKでトライを獲るラグビーが浸透してきました。ディフェンスも堅い。プレーオフに向けて視界良好といったところでしょうか。特に、FW一列の世代交代が済んだことは大きいでしょうね。

さて、今回気になったのは観客動員。正直、シーズン中でも今が一番どーでもいい時期で、しかも寒い。にもかかわらず、相模原開催以外の5試合で見事に6000人越え。きちんと根付いていた来たと言えるのではないでしょうか。動員5000人が合格ラインと言われていますが、この調子であれば7000人をラインにしてもいいと思います。できれば平均1万人を目指したいですが、そのためにはそろそろ本腰を入れてスタジアム問題を考えないといけない。そうそう簡単でもありません。

日本ラグビーの将来は明るい

 

高校決勝は毎年感嘆しちゃいますね

桐蔭学園8-5東福岡

サイズやフィジカルに差が出るから頭を使わないと勝てないのが今の高校ラグビー。その中で、最も頭を使う2校が決勝に残り死闘を繰り広げたことは、日本のラグビーの未来が明るいということを示していると思いました。パワーやスピードを持っていても、それの使い方がわかってないと何の意味もない。高校トップクラスの選手たちを見ていると痛感します。4月から大学生になる彼らがプレーできる環境をもっと整えたいですね。

リーグワン第4節は詳報は割愛しますが、前半に22点差(4T4Gが必要という絶望的な差)をつけられた埼玉が豊田に大逆転勝ちを収め、追いかけるBL東京と東京Sがそれぞれ東京ベイと神戸を振り切ったりと、見どころの多い節ではありました。それにしても、東京ベイは開幕4節で1勝3敗。しかもまだ、埼玉、神戸、横浜、豊田戦が残ってる。正直、かなり厳しくなったと思います。

ルーパスの強さは本物か Div2のカオス具合がいい

0点ゲーム2つはいただけません。

Div1第2節結果

東京ベイ 75-0 三重
相模原 25-17 BR東京
横浜 24-22 豊田
埼玉 49-0 花園
神戸 30-26 静岡
BL東京 26-19 東京S

BL東京と東京Sの〝伝統の一戦〟は7点差でBL東京の勝利。攻撃力ではリーグ屈指の東京Sを20点以下に抑えての勝利は地力がついてきた証拠ともいえます。第3節はこちらも連勝で上り調子の神戸が相手。序盤戦ですが、今季を占う一戦になりそうです。ここで神戸に勝てれば本物と見ます。

Div2順位 ※2節終了時 ()内は勝ち点

1位 愛知(9)
2位 大阪(8)
3位 浦安(6)
4位 東葛(4)
5位 九州(1)
6位 釜石(1)

開幕前の予想通り、早くも混戦です。
愛知は東葛に逆転勝ちしたのが大きかった・・・。九州と釜石は一歩遅れてはいるものの、Div1ほどチーム間の実力に差がないので、BPがもらいにくいのもDiv2の特徴。こうなると勝ち点で大きな開きがつかないので、終盤まで順位がもつれる可能性があります。やってるほうはたまりませんが、見てるこっちはこのカオス具合は大歓迎。スタジアムにもできるだけ行きたいですね。