箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

小さいコマを描くときに線が弱くなってしまう問題について考える。

今日は絵に関する反省会・・・ということで。

 

以前も言ったとおり、最近は出来上がった原稿をiPadで必ず確認するようにしていて、そこで、線の太さとか、描き込み量とか、全体的な見栄えをチェックするんだけど、総じて言えることとしては線が弱いなーと感じる。

大きな絵を描く時は、ガーッと大胆に描いたり、そういう絵に合ったブラシを使っているので、特に問題を感じることはないんだけど、小さいコマを描く時の絵が弱いなーと思う。

 

というのも、僕は小さいコマを描くときでも、大きい絵を描く時と同じ要領で、しげペン改のような繊細なブラシを使って、線に強弱をつけようとすることが多く、しかも拡大しながら描くので、引いて見たときに描き込み線が妙に弱々しく見えちゃうのだ。

あと、線に強弱をつけようとする意識が強いあまり、なんだか線が汚くなってしまう傾向にある。大きい絵なら、それが味になったりするんだけど、小さい絵だと、ただの「粗」に映ってしまう。つまり、弱々しい上に雑なのだ。

 

なので、大きい絵を描く時にも同じことが言えるけど、とにかく線が弱くなりすぎないように注意し、「ちゃんと太い線でパーツを描く」という意識を持っておきたい。細い線で描き込みを行うのは最後にやることであり、内側の線を全て繊細な線にしてしまうと、とても印象が弱い絵になってしまう。

僕が使っているブラシで言うと、筆圧設定をイジって太い線が出せるようになった「しげペン改」とか、「完全再現Gペン」とか、あるいは「723勇者のペン」とかで、ある程度のところまではペン入れをして、カゲとか、服の質感とか、そういう微妙なニュアンス表現だけは細いブラシで描き込んでいく・・・みたいな感じかな。

 

というか、小さいコマについては、全部太めのブラシで描いても問題ないし、変に強弱をつけるというよりは、「丁寧に描く」という意識の方が大事だと気づいた。次からはそこを注意して描こう。

場合にもよるけど、大胆な絵を描く時は、「723勇者のペン」のような太い描き味のブラシを使った方が絵の印象がハッキリするし、やっぱりブラシの使い分けが重要だなーと思う。

 

日々、勉強。

 

*****

 

あと、液タブの不具合についてちょっと触れとくと、現在ワコムさんに問い合わせ中であり、根本的な解決策がないかを探っている。最近は、ブラシカーソルにマウスポインタが重なって表示される不具合も発生しており、本当にMacOSと相性が悪いんだなーと感じる。

 

ただ、こちらの記事でも触れたとおり、「線画だけ別のキャンバスで描く」という作戦が今のところ奏功しているっぽくて、不具合が起こる頻度が明らかに減った。

pochitto.hatenablog.com

 

たぶん「複数ページ管理フォルダ」を常に表示している状態が良くないんじゃないかと若干疑っており、フォルダを開かずに作業をしていたら液タブやペンの挙動が安定するようになった気がする(それでも不具合は起こるけどね)。

 

なので、このままの調子で挙動が安定するようなら、背景作画については、ラフ・下書きのやり直しはProcreateでも良いけど、作画自体は液タブでも良いかなと思っている。線画作業だけは別キャンバスを開いてやればいいので。

pochitto.hatenablog.com

 

というわけで、今日の進捗はそんな感じ。一歩ずつ。一歩ずつ。

3月も中盤に差し掛かったので現在の進捗を。

3月も中盤に差し掛かったので、制作の進捗状況を。

 

現在、55ページのうち、14ページまでペン入れが進んだので、進捗率で言うと25%ぐらいになる。ただし、背景を飛ばしているページもあるし、後から描き直そうと思っている箇所もあるため、14ページ全てが完成しているわけではなく、正味の進捗率でいうと20%前後だと思う。

 

ただ、その点については、とりあえず描けるところだけでも先にバーっと描こうと考えており、現在は1日に2〜2.5ページぐらい進んでいるので、このままのペースでいけば、3月が終わる頃か、あるいは4月初頭までには、ひとまず最後のページまで完走出来そうな気はする。そっから修正を加えていく感じでいこう。

 

当初は、3月までに原稿を完成させることを目標としていたけど、途中でパソコンが壊れてしまうトラブルに見舞われてしまったので、スケジュールの遅れは仕方ない。このまま作業を続けていって、4月中旬頃か、遅くとも4月中には原稿を完成させよう

 

んでもって、ペン入れ作業で意識していることとか、現時点で気づいたことなどをいくつか。

 

まず、ペン入れの時に使うブラシは、「ハッキリとした線が描ける主線用のブラシ」と「細かい描き込みをするためのブラシ」の2種類を使い分けているんだけど、主線用ブラシとして、「しげぺん改」の筆圧をイジったものと、有料ブラシである「完全再現Gペン」を使っている。ちなみに、「完全再現Gペン」を配布されているサイマンさんの別素材で言うと「建物描写素材セット」もオススメ。

(しげペン改↓)

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1695306

(完全再現Gペン↓)

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1716302

(汚しや影線!建物描写素材セット↓)

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1731713

 

描き込み用のブラシについては、以前紹介した「しげペン改」の設定のままで良いんだけど、主線を描くとなると、この設定では線が弱すぎるので、僕の筆圧でも太い線が出るようにさらに設定をイジっている。

pochitto.hatenablog.com

 

具体的な設定がこちら。

 

 

ブラシサイズ影響元の「筆圧」を「3」に下げて、「ランダム」も「80」に下げている。また、ブラシ濃度影響元の「筆圧」も「60」に下げている。

(不透明度影響設定は変えていない)

 

これをやることで、以前の設定よりも「太くて濃い線が出せるブラシ」になった。もちろん、筆圧を弱めれば、カスレた線も出せるし、そこらへんの使い勝手の良さは変わっていない。

ちなみに、なぜ「完全再現Gペン」を併用しているかと言うと、「完全再現Gペン」は「しげペン改」よりも扱い方が容易なGペンであり、カスレた線を描くことはできないものの、線のコントロールが簡単なので、あまり強弱を必要としない小さなコマを描く時に重宝するから(ちゃんとアナログ感もある)。

 

あと、描き込み用のブラシとしては、ほぼ「しげペン改」だけで何とかなるんだが、時と場合に合わせて、「ぼてじわ線画」「かしペン」「723勇者のペン」を使い分ける感じ。

「ぼてじわ線画」はそれほど線に強弱がつかないので、均一の線で影やシワを描きたい時に重宝しており、「かしペン」は「しげペン改」より太めに描き込みたい時に使う。「勇者のペン」はグッと力を込めるとインク溜まりを作ることができ、かなり太めの線を引くことができる。繊細に描きたい時ではなく、コミカルなデフォルメ絵を描く時に合っている。

 

(ぼてじわ線画)

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1813883

(かしペン)

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1708763

(723勇者のペン)

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1761605

 

あと、変わり種のブラシとして、「墨筆ブラシ」を使うこともあり、最初はこれで全部の主線を描こうと思ったけど、あまりにもクセが強すぎたため途中で諦めた。ただ、荒々しいタッチの絵を描く時にはこれでイケる。

 

(墨筆)

https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1564809

 

というわけで、僕がペン入れで使っているブラシは、大体この5〜6本を使い回すような感じで、ベタとか影については選択範囲を取ってからハッチングブラシをササーッと塗って、場合によってはガーゼやカケアミ系のブラシで削る・・・みたいな工程で進めている。

こういうブラシって、こだわりだすとキリがなく、本当はどれか1本に絞った方が良かったりする。その方が絵柄も安定するし、自分の作風の確立にも繋がるので。なので、これからブラシをどんどん選定していこうかなー。

 

モニターライトを1年ほど使ってみた率直な感想

Amazonでモニターライトを購入してから約1年ほど経ったので、モニターライトの使い心地をぶっちゃけていきたいと思う。

 

ちなみに、僕が購入したのはこちらのモニターライト。たぶん中華メーカーだと思われる。

 

こういうモニターライトって、ガジェット系のYoutuberがデスクツアーで紹介していることが多いので、気になっている方も多いと思うけど、最初に結論から言ってしまえば、僕の作業環境にはほぼ不要なんだけど、あれば便利かなー・・・という感じの商品。点数で言うなら、60点ぐらいだろうか。

 

この商品の作りを見てもらえれば分かるとおり、「メインモニターを見ながら、キーボードなどの手元のデバイスを使って作業する人向けに作られたライト」であり、例えば、動画編集をしたりだとか、ブログを書いたりだとか、ゲームをしたりだとか、キーボード作業が多い人は重宝すると思う。

あるいは、液タブや板タブを使って絵を描いている人のうち、メインモニターの前にタブレットを置いて作業している人なら、このモニターライトの恩恵を受けられる可能性が高い。

 

しかし、僕は液タブをモニターアームで浮かせて使っており、液タブを使わない時はデスクの奥に収納し、使うときはやや斜めになるように手前に持ってくる。

 

↑要するに、こういうポジションになることが多い。

 

そのため、メインモニターの真下に液タブがこないので、モニターライトで手元が照らされるわけではなく、その恩恵を100%受けているわけではないのだ。

ただし、このモニターライトのおかげで、デスク上の雰囲気が明るくなるし、メインモニターで調べ物をしている時なんかはすごく助かる。つまり、ぶっちゃけ要らないと言えば要らないんだけど、あれば便利かなーという位置づけになる。

 

ただ、このモニターライトには2つほど気に入らないところがあって、ちょっとその問題点に触れさせていただく。

 

まず、このモニターライトは、(商品によるかもしれないが)これ単体にバッテリーやACアダプタが付いているわけではなく、USBで給電しながら稼働するタイプなので、パソコンを起動しないとライトがつかない。

僕の場合、パソコンの電源をつけて作業することが多いので、あまり問題を感じる場面が少ないが、とはいえiPadで作業するタイミングもあるし、ごくたまに手帳にメモを取ったりするタイミングもあるので、そういう時に「手元を照らすライトが欲しい」と思ってしまう。そのためにわざわざパソコンの電源をつけるのも面倒臭いし、やや不便に感じる。

 

また、このモニターライトをつけていると、微妙にカメラを取り付けるのに苦労する。

このように取り付けられないことはないんだけど、「無理やりモニターライトの上に乗せている」という感じであり、あまり安定していない。この状態でモニターを動かせば、たぶんポロッとカメラが取れてしまうと思う。

僕はほとんどビデオ通話なんてしないし、もし仮にビデオ通話をする必要に迫られたとしてもその時だけ付ければ良いので、ぶっちゃけそこまで困っていないが、頻繁にビデオ通話をする環境の人なら若干困るような気もする。

 

というわけで、モニターライトを1年ぐらい使ってみた感想でした。

 

ワコムの液タブの調子が悪かったので試してみたこと。

よし。次に買うパソコンはWindowsに決めた。Macとワコムドライバーの相性が悪すぎる。

もう、オイラ限界だべさ・・・。

 

今日もペンが反応しない不具合が発生して、ペンカーソルは表示されているのに線が描写されない謎の現象に苦しめられていた。その現象がずっと続くわけではなく、時折思い出したかのように不具合が発生するのだ。

 

僕の漫画原稿データは、線画、トーン、セリフ、コマ枠などを全部含めると、50個ぐらいのレイヤーで構成されており、ラスタライズ前の画像素材などもペタペタと貼ってるので、「レイヤー数が多すぎてデータが重くなっているのではないか」という疑念が浮かび上がった。要するに、マシンスペックが足りないのではないかという仮説である。

(ただし、前回も言ったとおり、クリスタを起動している時のメモリ使用量は多くても70%程度であり、通常は50〜60%程度を推移しているので、メモリを圧迫しているわけではない)

 

そこで、僕は「線画だけ別のキャンバスで描く」という検証をしてみることにした。

 

つまり、セリフやコマ枠といったレイヤーで溢れかえっているキャンバスを操作するから動作が重くなるのであって、線画レイヤーだけしか操作しないなら、余裕で動かせるのではないか…と考えたのだ(線画を描き終わったら、そのレイヤーを元の原稿にコピペすればいい)。M1 iPad Proですらサクサク動くのだから、M2 Mac miniに出来ないわけがない。

 

というわけで早速準備していく。

 

コミックファイルを作成する必要はないので、幅257mm・高さ364mmのB4サイズのイラスト原稿を600dpi・基本色モノクロで作成する。これで「商業誌用 裁ち落とし5mm モノクロ(600dpi)」のプリセットを選んだ時と同じサイズ・同じ解像度のキャンバスができた。

 

そしたら、元の漫画原稿から下書きレイヤーをコピーして、新しいキャンバスに貼り付け、そこにラスターレイヤーを作って線画を描いていく。これで、下書きレイヤーと線画レイヤーしかないキャンバスが出来上がった。

 

さあ、快適に線画が描けるはず・・・だった。

 

ところが・・・・である。

 

やはり、時折ペンが反応せず、線が描写できない不具合が起きてしまう。

アクティビティモニターを確認しても、メモリ使用量は50%程度しかない。当たり前だ。下書きレイヤーと線画レイヤーの2つしかないキャンバスが重いわけがない。

 

つまり、これはマシンスペックの問題ではなく、ワコムのドライバーがMacOSと相性が悪いせいで起こっている不具合ということでほぼ確定した。M2 Mac miniのスペック自体は十分足りていたわけだ。

 

まあ、Macと相性が悪いことは前から気づいていたけどね。なんか、こういう不具合が起こるたびに、Windowsにしようかなーと頭をよぎることもあったけど、何だかんだiPadやiPhoneとの連携のしやすさを考慮して、Macにこだわり続けてきた。iPhoneで撮った写真をicloud経由ですぐにMacにも同期できるとかね。

だけど、ぶっちゃけた話をすると、そこ以外に別にMacの利点はなく、Apple以外のサービス(Googleとか)への比重を増やしていって、「こっちでも同じことが出来るじゃん」って気づけば、たぶん呆気なくMacへのこだわりを捨てると思う。一番大事なのは快適に液タブを使える環境を確保することなわけだから。

 

Macのスタイリッシュさとか、無駄がない感じとかめっちゃ好きだけど、肝心のワコム液タブとの相性が悪いのが致命的すぎる。アドビのソフトとかはサクサク動くのになー。

 

そんなことを言いつつ、ドライバーを再インストールしたら症状が改善したので、このまま調子が良い状態が続くなら、「やっぱMac最高!」とか言ってるかもしれんけど。

M2 Mac miniでクリスタの描写が遅くなる問題について

またまたM2 Mac miniとCLIP STUDIOとの相性問題について。

 

M2 Mac miniのスペックの話とか、これまでに発生した不具合(エラー)の話とかはこちらをご参照ください。

 

うーむ。次なる不具合として、ペンの描写に遅延が発生してきた。

 

クリスタを起動した最初のうちは大丈夫なんだけど、作業時間が長時間に及んでくると、だんだん重くなってきて、線が描写されないとか、ペンのカーソルが追従してくれないとか、そういう現象が起きる。

 

この現象はIntelCPUのiMacでも発生していたけど、①CPUのスペックやメモリ不足の問題なのか、それとも、②MacOSとワコムドライバーの相性の問題なのか、それとも、③CLIP STUDIO自体に問題があるのか・・・が、よく分からない。

 

・・・・んで、たぶん③の可能性は低い。もし、CLIP STUDIO自体に問題があるなら、ペンの描写以外にも何かトラブルが発生しているはずだから。

だとすると、「メモリ不足」か「ワコムドライバーとMacOSとの相性が悪い」か、たぶんどっちかだろうと思う。

 

だけど、アクティビティモニターを使って、クリスタで作業しているときのメモリ使用量を見ても、せいぜい70%程度である。

これは高い水準であることには違いないが、動画編集などの高負荷作業をするときなら、これぐらいのメモリ使用量になるのは普通だし、クリスタ以外の作業をやらないので、むしろ「30%の空きがある」と考えれば、良い方なんじゃなかろうか。どうなんだろう。

 

あと残っているのは、ワコムドライバーとMacOSとの相性の問題かなぁ。

MacOS下において、ワコムドライバーが不具合を起こすことはiMac時代からあったし、今回もデバイスを認識しなかったり、急にペンのカーソルが飛んだりすることもあったので、コイツが悪さをしている可能性も捨てきれない。Mac miniについてはbluetoothの接続が安定しないなど、外部機器とのコネクションに難があるしね(マウスの挙動もおかしくなったりする)。

 

www.clipstudio.net

 

セルシス公式が出している推奨動作環境によると、Apple Mシリーズチップはもちろん動作環境に含まれているし、8GB以上推奨というメモリの要件も満たしている。

ただ、その一方で、「動作に必要なメモリ容量やCPU性能は、作成する画像のサイズやレイヤー数などに依存します。一般的に画像サイズが大きく、レイヤー数が多いほど、より多くのメモリ容量や高速なCPUが必要です」という文言があり、この動作環境を満たしていても、ちゃんと動かない場合もあるよ・・・という保険をかけている。

 

もし、この文言を真に受けるなら、「あなたのパソコンではスペック不足なので、もっと高性能なCPUと16GB以上のメモリを搭載したパソコンを買いましょう」ということになるんだけど、もし仮に、今発生している不具合がMacOSとワコムドライバーとの相性に原因があるんだとしたら、次に新しいMacを買ったとしても同じ現象が発生することになる。だから単純にもっと良いパソコンを買えば問題が解決するというわけでもなく非常に悩ましい。

 

ちなみに、ネットで検索しても、M2 Mac miniでクリスタを使っている人があまりおらず、居たとしても、メモリを24GBまで積んでるとか、M2 Proチップの方のMac miniを使ってるとか、そういう人が多い気がする。

うーん。M2チップのメモリ16GBだと厳しいんかね。どうなんだろう。iMac(メモリ16GB)では普通に動いてたし、クリスタの動作を軽くする設定に変えたら、そのうち軽くなるのかしら。まだなんとも言えない。

 

まだまだ様子見かな。