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9 Ways to Bust the Fish Even Faster Than You Normally Do

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フィッシュを秒速で破産させる9つの方法

私が「マイクロで勝つにはどうすればいいか?」を聞かれた場合、答えはとてもシンプルです。フィッシュを早く破産させること、です。

これがいかに大事かというのは、ポーカーテーブルを見ればすぐりわかります。今日では、たとえマイクロステークスだとしても、大抵の場合はレギュラーで一杯のテーブルに、狙われている一人のフィッシュ、というような状況です。

もちろんレギュラーに勝てるようになることも大事ですが、どのみちレギュラーからは大きいプロフィットは出せません。ですので、ポーカーで勝つための一番良い方法は、他のレギュラーよりも早くフィッシュのお金を奪うことです。そして幸いなことに、マイクロステークスではこれは難しくないことなのです。


1.クレイジーなほどにフィッシュをアイソレートする

フィッシュをアイソレートすることの重要性については、ブログやビデオでも常に述べています。わたしは、ちょっとプレイするのが厳しいくらいのハンドでもフィッシュをアイソレートしにいきます。例えば…

Q♢4♢

J♤8♧

K♡2♡

このようなハンドです。想像できましたか?

フィッシュがリンプしてきて、フロップでいくらかでもマシなハンドを作れそうなら、私はレイズして彼らをアイソレートし、ヘッズに持ち込みます。助かることに、マイクロステークスのレギュラーの大半は、リンプに対してアイソレートレイズが入れば、ビッグハンドを持っているでもない限りは傍観してくれることがほとんどです。

フィッシュを早く破産させたいのであれば、とにかくフィッシュとポットをヘッズで争うことが重要です。これがグラウンド・ゼロです。ナッツを待つ必要はありません。

 

2.フィッシュをティルトさせる

フィシュを破産させる第2の方法は、ティルトさせることです。フィッシュは自分の思い通りにプレイができないとストレスを貯めていきます。そしてそれが彼らのプレイを更に悪いものにさせるのです。

フィッシュをティルトさせる一番簡単な方法は、上で挙げたようなハンドでうんざりさせるほどアイソレートし、CBを高頻度で打つことです。

常に自分がフロップを当て、相手がペアも作れないわけではないことはもちろんですが、それでもこのようにアグレッシブにプレイすることで、大きなポットを作りやすくする効果もあります。

結局ビッグハンドを持った時に大きなベットをリバーまでボトムペアでコールダウンしてもらうためには、なんでもベットしてくるようなアグレッシブなプレイヤーと思われるか、20分に1ハンドすらプレイしないニットなプレイヤーと思われるか、どちらがいいかは明白です。

 

3.バリューハンドをファストプレイする

フィッシュを早く破産させるためのさらなる方法は、ハンドが入った時にはクレイジーにベットをすることです。フィッシュはたいてい、超パッシブプレイヤーであるということに注意してください。彼らはあなたのために自発的にポットを大きくしてはくれないのです!

だから、あなたが自分でポットを作らなければなりません。そしてそのためには、ベットをし続ける必要があります。トリッキーなプレイをしたり、彼らを「罠」にはめるようなプレイを考えるのはやめましょう。フィッシュは罠にハマるようなそんな高度なことは考えもしないのです。相手に勝っているハンドがあると思えばベットし続けましょう。

これは"Crushing the Microstakes"でも書きましたが、オーバーベットを含む大きなベットをすることを怖がらないでください。もし相手がティルトしていれば、ボードにちょっとでも引っかかっていれば、彼らはコールしてくれるでしょう。

 

4.フィッシュの左に座る

テーブルセレクションの時に忘れがちなのは、フィッシュのいるテーブルを見つけるというだけではまだ戦い半ば、ということです。必要なのは彼らに対して正しい席を取ることです。

フィッシュのすぐ左というのが一番利益となるポジションです。なぜなら、ほぼ全ハンドでフィッシュに対してポジションを持って戦えるからです。

ポジションの力というのはポーカーにおいては非常に重要で、もし同じくらいの熟練プレイヤーが戦ったとして、片方が常にポジションがあるのであれば、ポジションがない方はチップの最後の1枚まで身ぐるみ剥がされてしまうでしょう。

 

5.リバーでのショブオールイン

更にフィッシュの破産を促進するプレイとしては、相手がすでにティルトに陥っているのであれば、リバーでオールインを含むオーバーベットのアクションを使うことです。私の2NLビデオシリーズでは、フィッシュを何度もこのアクションでスタックする光景を見ることができます。

ここで重要なポイントは、フィッシュはストレート、フラッシュ、フルハウスをフォールドすることができない、ということです!だから、リバーまでボードが開いた状況で、以下のサンプルの様なビッグハンドを持っていてフィッシュに勝っているのであれば、正しいプレイは単純にショブオールインをすることです。

 

Here are a few examples:

2♧4♡5♡6♤8♢

4♡4♧4♤2♢3♧

上のボードで7を持っていれば、フィッシュは3を降りることができません。ショブオールインです。下のボードでは自分がAA-JJを持っていればショブオールインです。フィッシュはTT-55を降りることができません。

この状況ではレギュラーに対するような「スタンダードなベット額」を使うのはやめましょう。中程度のポットを取るのではなく、スタックをすべて中央に投げ込みましょう。

 

6.ビッグブラフを相手に見せつける

私はフィッシュはコーリングステーションと思っているので、彼らにビッグブラフすることは基本的にしません。しかし、あなたがフィッシュにビッグブラフをしたいのであれば、プレイの序盤でそれを行い、さらにそのハンドを相手に見せてしまう方がいいでしょう。

なぜ序盤かといえば、基本的にアンノウンに対しては誰しも最初はプレイに信頼を置く傾向にあるからです。その状態の時がブラフは一番効果があります。

そしてレギュラーに対するときとは逆に、ブラフしたハンドをレクリエーショナルプレイヤーに対しては見せてしまう方が良いでしょう。彼らはそれが忘れられず、その後にあなたのビッグバリューベットをコールダウンしてしまうからです。

一度ビッグブラフを見せつけたら、二回目はしないほうが懸命です。もし次にビッグポットが来たら、その時はビッグハンドを見せてあげましょう。

 

7.フィッシュを追いかける

私のブログを読んでいる人なら誰でも知っているかもしれませんが、私はテーブルセレクションが大好きです。もしあなたが今日のポーカーで大きく勝ちたいのであれば、テーブルセレクションを仕事と思ってやることが大事です。

フィッシュを苛つかせるさらなる方法、そしてあなたがおいしいゲームにありつく方法は、フィッシュの後につきまとうことです。

多くのポーカーサイトではプレイヤー検索ができます。ひとたびレクリエーショナルプレイヤーを見つけたら、私はそのプレイヤーを検索し、多面して他のテーブルでも打っていないかを探します。この方法は、フィッシュとより多くのハンドをプレイするためであり、彼らをティルトさせ続けるためです。そしてそれは同時に私がより多くのお金を稼ぐことができるチャンスを増やしてくれます。

 

8.フィッシュをいじめる

レクリエーショナルプレイヤーは自分のラインに自信を持ってプレーしています。実際の損失額よりも、自分のプライドを失うことのほうが彼らにとっては大きいのです。彼らは、自分が誰かにそうしたいような「いじめ」をされるのを非常に嫌います。

それではどうすればいいでしょう?そう、彼らをいじめてしまいましょう!

フィッシュのリンプに対してアイソレートし、CBをたまのオーバーベットを混ぜながら打ち、フィッシュを苛つかせましょう。すでにフィッシュがティルトしていれば、こっちがTPTKをヒットさせたような時にリードしてきたら、いきなりスタックを突っ込んでしまうようなことも時にはやります。

もちろんこのようなプレイはほとんど降りられてしまうかもしれません。しかし、彼らが保安官のように我々のブラフを暴こうとしてくれさえすればラッキーです。

このベットの真の意味は、彼らのプライドを攻撃することにあります。彼らが一度、ポーカーにおける決断を頭ではなくプライドで判断するようになってしまえば、彼らのお金はもう私のものです。


9.ビッグベットを熱演する

最後のテクニックとしては、リバーレイズなどのビッグプレイをする時に、タイミングテルを出すことです。フィッシュは1面か2面でしか打っていないことを考えてみましょう。彼らはあなたがどれくらいの時間を使ってアクションを取るかを目の当たりにしています。

だから、もしあなたが大きいバリューレイズをするような場合に一番良いのは、長考し、10秒位タイムバンクを使うなどして、それからそのレイズをすることです。

これはフィッシュにとってはかなりブラフに見えやすく、彼らにそのブラフを妨げたいと思わせます。もちろんその時には実際には私はナッツを持っていて、彼らにコールしてほしいだけなのです。

実際にこのプレイはかなり重要で、決してスナップで強いアクションをしないようにしてください。それはフィッシュにとってはめちゃくちゃ強いアクションと思われてしまいます。

 

まとめ

フィッシュを破産させることはポーカーテーブルにおいて私の最も好きなことの一つです。もちろんあなたもそうでしょう。結局のところ、ポーカーで勝つことが目標であれば、これがベストな方法なのです。

今日のポーカーにおいては、レギュラー対策の前に、まずはレクリエーショナルプレイヤーのお金を奪うことが第一です。そして幸運なことに、殆どのレギュラープレイヤーは機械的にボタンをクリックしてプレイするだけで、このようにフィッシュに対して細かいケアをしていないことがほとんどなのです。

フィッシュをうんざりするほどアイソレートして、テーブルを追いかけて、オーバーベットでいじめて、彼らのお金を最速で奪いましょう。

最後に、私が高いウィンレートをマイクロステークスで上げている方法を更に詳しく知りたければ、私のフリーeBookを読んでみてください。

 

元記事はこちら

 

BlackRain79の著書① Crushing the Microstakes

 

BlackRain79の著書② Modern Small Stakes

 

ざっくり和訳 by Pokerstudie

How to Play Ace King From the Blinds - The Complete Guide

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ブラインドでのAK コンプリートガイド

ブラインドでAKをどうプレイするかというのは多くの人が私に質問してくる項目の一つです。今回の記事ではその疑問についてお答えしようと思います。

まず明らかにしておきたいのは、AKの取扱について多くの人が難しいと思う理由は、実際にそれが難しいことだからです。簡単な答えというものはなく、どのポジションがオープンしたか、オープンしたプレイヤーの傾向、スタックサイズ、ゲームのダイナミクスなど、考慮する点がたくさんあります。その上、プレイのバランスをとるためや、フィッシュのレンジに対応するために、プレイをミックスアップする必要があります。

 

リンプポットにおけるブラインドでのAK

まずは簡単なシナリオから始めていきましょう。このような状況はルースパッシブなテーブルではよく起きるもので、特にライブゲームではありがちです。

このスポットではあなたは必ずレイズするようにしましょう。ポーカーにおける数少ない「100%」がこのプレイです。テーブルの全員がリンプをしていたとしても、必ずそうしましょう。

 

何故でしょうか?

その理由は、AKはとても強いハンドであり、多くの場合フロップであなたが高いエクイティを保てるからです。ですので、このレイズというのは純粋にバリューレイズということになります。

それに、ポーカーで勝つためにはアグレッシブなプレイが必要です。多くの場合フロップは互いにヒットしていません。その時に、プリフロップでのアグレッサーというのがポットを取ることがとても多いのです。

 

どれくらいにレイズすべきか?

基本的に私はOOPでは4BB+1リンパーごとに1BBの額へレイズします。テーブルがとてもルースな場合は更に大きくレイズすることもあります。

 

実際のハンドの例を見てみましょう。

6max、ヒーローはAKを持ち、ヒーローまで全員がリンプ。

この場合私は9BBまでレイズするわけです。もしブラインドが$1ならば$9というわけです。繰り返しますが、テーブルになんでもコールするようなフィッシュがいるのであれば、もっと大きいレイズも考えたほうが良いでしょう。

多くのプレイヤーがする失敗は、このスポットでのレイズサイズが小さすぎ、結局リンプした全員にコールされてしまう、ということです。これは正直言って悪夢です。

一番望ましくないことは、フィッシュがコールしたものの、その他すべてのプレイヤーが「ポットオッズ」を考えて同じようにコールしてしまうということです。ですので、ライブでもオンラインでも、常にテーブルの傾向には注意をはらいましょう。そしてどれくらいの額で、フィッシュ以外のプレイヤーが降りるかを考えましょう。もし全員に降りられてしまっても、それはそれで結果としては良いでしょう。

 

オープンレイズに対するブラインドでのAK

さて、もう一つの一般的なスポットを考えてみましょう。あなたはブラインドでAKをもち、すでにオープンレイズが入っています。

この場合にはまず

  • どのポジションからのオープンか
  • どのような傾向のプレイヤーがオープンしたか

に注意します。

 

アーリーポジションからのオープンレイズ

この場合、特に相手がタイトプレイヤーなのであれば、フラットコールも悪くない選択肢です。多くのプレイヤーはAKは機械的に3Betしなければいけないと思っていますが、必ずしもそうではありません。

特にフルリングでは相手のレンジが66+,AJ+のような狭いレンジか、それよりもタイトかもしれません。そしてこのポジション関係で3Betすると、あなたがドミネートしているハンドでは相手もなかなかコールしてくれることはありません。AJはフォールドする可能性が高いですし、場合によってはAQも降りてしまいます。

相手はミドル~ハイペアでコールし、4Betしてくる場合にはあなたが負けている(AA,KK)でしょう。ですので、我々がOOPであることを加味しても、この場合AKのフラットコールはそこまで悪いプレイではありません。

相手のレンジを広く保ってプレイできるということも意味があります。相手がAJやAQでAがヒットした場合など、大きなポットを取ることもできます。

もちろん3Betが悪いプレーというわけではなく、プレイをミックスするのも良いでしょう。特にスクイーズができる状況では私はより3Betに傾きます。オープンに対するコーラーは投機的ハンドやトップレンジからは少し弱いハンドである可能性が高く、3Betにコールできない場合が多いので、デッドマネーを入手できる確率も高まります。

 

レイトポジションからのオープンレイズ

オープンしてプレイヤーのポジションがレイト(CO以降)だった場合には少し状況が異なります。

この場合、相手のレンジはより広いものとなります。彼らはスチールも兼ねて、30%+のレンジでオープンしてくるでしょう。これはつまり、殆どのAxや多くのKx、殆どのペア、すべてのブロードウェイハンドなどであることを意味します。

我々のAKはこれらのレンジの多くをクラッシュすることができます。もちろん、今日のプレイヤーはマイクロでも、プレミア以外を素直に降りるだけではないので、単に機械的に3Betをするだけで莫大な利益が出るわけではないことには注意です。

ただ、我々は彼らが広くオープンしていることはわかっているので、AKなどのバリューハンドだけでなく、色々なハンドをミックスして3Betをすることができます。

ただしマイクロステークスといえど、相手がレギュラーであれば、フラットコールしたり、ライト4ベットを返してきます。つまりこれは、AKでクラッシュできるような広いレンジで、相手がただ3Betに降りるだけではなく、アクションすることを期待できるということです。たとえはAT,AJ,AQ,KQなどがそれに含まれます。

ここで重要なのは、我々がトップレンジを主張することで、相手にプレイを悩ませる事ができるスポットだということです。ですので、ここでは良いレギュラーに対してはたしかにバランスをとる意味でもフラットコールも考えられますが、やはり3Betをする方が基本的に多くなります。


3Bet、4Betに対するブラインドでのAK

ときにはプリフロップでよりアグレッシブなプレイに巻き込まれることもあるでしょう。この場合、相手の傾向などによりプレイが異なってきます。

 

vs3Bet

ブラインドでAKを持ち、すでにオープンレイズと3Betがおこっている状況では、相手の傾向にも注意が必要です。

ここでは、3Betにフラットコールするのもそこまで悪くないプレイといえます。なぜならここでのコールド4Betというのはとても強いアクションなので、あなたがドミネートしているようなハンドはすべて下ろしてしまい、アクションが返ってくるのはAAやKKのような負けているハンドや、せいぜいQQのようなコインフリップのハンドくらいだからです。

しかし、テーブルがアグレッシブで、オープンしたプレイヤー、3Betをしたプレイヤーがルースアグレッシブなプレイヤーである場合などには、コールド4Betも良いプレイでしょう。

また、アクションが起こったポジションも重要で、これはすでに上で述べたことに準じますが、アクションがEP同士で起こっているのか、LP同士で起こっているのかで全く異なります。

 

vs4Bet

さて、それではプリフロップの最後として、AKで3Betした時に4Betされたケースを考えてみましょう。

このスポットはこれまでよりはだいぶシンプルです。多くの場合では、あなたの残りのスタックをテーブルの中央に投げ込むだけです。

何故ここでコールという選択肢をあまり取らないのかといえば、ポジションがない状態でスタックの1/4をテーブルに置いて(100bb持ちを想定)フロップをプレイしたくないからです。

またもう一つ悪いことに、AKというハンドは3回に2回はフロップで何もヒットしません。ポジションもなしにAハイで、さらにスタックの1/4がすでにポットに入っているという状態はかなり難しいプレイが求められてしまいます。

もちろん、良いレギュラーに対してはある程度4Betコールレンジを作るほうが良いでしょう。しかし繰り返しますが、下手なレギュラーや、レクリエーショナルプレイヤーに対しては4Betコールレンジは作らず、ショブorフォールドのみの検討で良いでしょう。

そして、その下手なレギュラーやレクリエーショナルプレイヤーの4ベットレンジが、明確にAA,KKのみと推測できるような場合、私はAKをフォールドします。

 

ブラインドでのAKでフロップをどうプレイするか

さあ、それではポストフロップを見ていきましょう。多くの場合、AKでのポストフロッププレイについての質問は、3Betポットでフロップをミスした場合です。このスポットについて見ていきましょう。

 

最悪の状況

まず、このスポットで、あなたに高い利益をもたらすことのできる戦略は存在しない事を理解してください。OOPで、3Betポットで、ハンドはAハイというのは、クソな状況です。

3Betにコールした相手のレンジは大抵の場合、ミドル~ハイペアが多く、それらのハンドでは相手はフロップCBにはフォールドしない可能性のほうが高いでしょう。また、我々がAとKをブロックしている分相手のレンジにはAとKが少ないので、我々よりもフロップをミスしたハンドである可能性が更に低くなることにも注意してください。

では、我々はダブルバレル、さらにトリプルバレルをAハイで打ち、相手がフォールドしてくれることを祈るしかできないのでしょうか。ですがこれは、下手なレギュラーやレクリエーショナルプレイヤーに対しては殆ど利益の出ない戦略です。

 

何故でしょうか。

その理由は、彼らのようなレクリエーショナルプレイヤーは、AもKも無いボードでは、3発打たれても、JJ/TT/99を最後までコールするからです。

 

ですので、もしそのようなプレイヤー相手にフロップが滑り、ドローも全く無いような状況であれば、私は単にチェックフォールドでギブアップします。ムダなCBを打つよりはこの方が幾分かマシで、CBを打てば大抵の場合あなたは6アウツを願ってコールされるだけでしかないのです。

 

エクイティでバレルを考慮する

しかし、ある程度エクイティがあるフロップであればまた異なってきます。

Hero has: A♢K♢


Flop #1: 4♢6♤8♧

and

Flop #2: Q♧J♤3♢


フロップ#1はローカードのボードで、バックドアフラッシュが付くダイヤが1枚あります。このような場合、私はCBを打っていきます。99などのようなハンドにはアンダードッグですが、バックドアフラッシュドローが数%、エクイティを底上げしてくれますし、また、すべてのダイヤとA,Kがターンに落ちればダブルバレルを打つことも可能です。

フロップ#2では、バックドアフラッシュドローに加え、ガットショットストレート、そして2オーバーカードがあるので、フロップ#1よりさらにCBを打つ頻度は高まるでしょう。

このように、フロップごとにエクイティを考えることはとても重要です。「ミスしたフロップ」のすべてが同じようなエクイティではないのです。

 

vsレギュラー

上記の戦略は、良いレギュラーに対してはある程度異なってきます。考えてプレイをするレギュラーに対しては単純なプレイだけでは対抗できないので、チェックレイズやチェックコールなどをミックスしてプレイする必要があるでしょう。

 

ブラインドでのAKでターンとリバーをどうプレイするか

では、あなたがフロップでCBを打ったと仮定しましょう。ターンとリバーではどうプレイすればよいでしょうか?

まず繰り返して言うことは、ハンド、相手の傾向、相手のレンジ、ターンとリバーのカードにより、様々な選択肢があるということは理解してください。

シングルレイズドポットであればスタックがコミットしないので、ある程度気楽にダブルバレルを打つことができます。しかし、3Betポットでは、ダブルバレルを打つとスタックの半分がポットに入ってしまいます。ポットを取れるという確信がないのであれば、あまりこの状況にはしたくないでしょう。

相手がどのようなプレイヤーで、ターンやリバーで降りるのがどうかを考えなければなりません。

一般的にオンラインのマイクロステークス(10NL以下)やライブの$1/$2などでは、フロップを打ち、コールされ、そしてターンでヒットしなかった場合、単にギブアップするようが良いでしょう。ライブであれオンラインであれ、低ステークスではコーリングステーションのレクリエーショナルプレイヤーが多いからです。

"Crushing the Microstakes"にも書いたように、そのようなプレイヤーは相手のブラフを疑いコールする傾向にあります。彼らは保安官を演じ、あなたの嘘を暴くことが大好きです。ですので、彼らに対してビッグブラフを打つことが、あなたのウィンレートを破壊するとても簡単な方法になるのです。

 

マイクロではシンプルなプレイ=利益

私は今までいろいろな記事でマイクロステークスでの勝ち方と、その例をご紹介してきました。AKでバレルを打ち続けるのはある意味楽な考えですが、しかし相手が降りないのにノーハンドでバレルを打つのは、単にお金を捨てるだけの方法です。

このようなスポットはイラつくものですが、シンプルにチェックフォールドし、比較的ポットが小さいうちに諦めましょう。これがマイクロステークスでレクリエーショナルプレイヤーに対する、「利益的なプレイ」なのです。

ポーカーで勝つこと、とりわけマイクロステークスで勝つことは、すべてのハンドで利益を出すことではありません。特に、WTSDが30%を超えるような相手にそのようなことを目指すのは不可能です。

 

ただ、相手の傾向をよくわかっており、相手のレンジを考えることができるようなウィークタイトなプレイヤーであれば、ビッグブラフを打つことも可能かもしれません。

なぜ下手なレギュラーやレクリエーショナルプレイヤーがフォールドしないのかといえば、こちらのレンジやハンドを考えず、自分のハンドしか見ないからです。

 

相手が良いレギュラーであればこちらのレンジにオーバーペアもあることを考え、99などの微妙なオーバーペアなどはフォールドしてくれるかもしれません。ただし、だとしてもやはり、AKでビッグブラフを打つことは、少なくともマイクロステークスでは基本的に悪い考えです。最終的に戦争に勝つためには、局所的な戦いは落としてもいい、ということも考えるべきでしょう。


まとめ

ブラインドのAKプレイに対し、簡単にわかりやすく答えるというのは難しいです。だからこそ、多くのプレイヤーがAKの扱いに頭を悩ませているのです。

プレイヤーごとの様々な傾向、レンジがあるため、すべてのシナリオに通用するような明確な戦略というのはほとんどありません。この記事でも説明しきれていない、例えばスタックサイズや相手のHUDからの傾向、ゲームフローなど、多くの要因が実戦には影響してきます。

しかし、それでもなお、今回の記事があなたのブラインドでのAKの扱いについて、色々な場面でどう考えてプレイするかの目安になってくれることを期待します。

もしあなたがさらにいろいろな戦略を知り、高いウィンレートを出したければ、まずは私のフリーeBookを読んでみてください。

 

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元記事はこちら

 

BlackRain79の著書① Crushing the Microstakes

 

BlackRain79の著書② Modern Small Stakes

 

ざっくり和訳 by Pokerstudie

How Much Should You Study Versus Play Poker?

実践と勉強の比率はどれくらいにすればよいか?

ここ最近多く来る質問の中に、「ポーカーのプレイに対し、どれくらいの割合を学習に充てればよいか?」というものがあります。私が考えるに、この質問に対する答えというのは、その人がポーカープレイヤーとしてどれくらいのレベルにあるか、ということが大きく関係すると思います。

全くに初心者に対してと、ポーカーをすでにプレイして、結果を出している人への答えは全く違って来ると思います。

今回の記事では、古くからあるこの質問に答えていこうと思います。そしてその回答は、全くの初心者、駆け出しのプレイヤー、上級者に分けたいと思います。

 

完全な初心者は勉強を多くすべき

あなたが完全にポーカー初心者なのであれば、最初の数週間~1ヶ月は、ポーカーに使える時間の内の80%は勉強に使うほうが良いでしょう。本当に全くルールを知らないのであれば、グーグルで「テキサスホールデムのルール」と検索しても良いでしょう。そしてその後は、ポーカーの役の強さの順番を間違いなく覚えてください。

 

(※日本語サイトならポーカー道がおすすめです)

 

ルールについて理解できたら、プレイマネーで遊べるポーカーサイトに登録し、まずはプレイの流れやルールを完璧にしましょう。私が前に書いた、プレイマネーでのポーカーのガイダンス記事も参考にしてください。

まとめると、まずはノーリスクのプレイマネーでポーカーを学びましょう。役の強さを間違えないように覚え、ネットの無料記事などでスターティングハンドなどの基本戦略を学びます。

そしてこの段階でもっとも重要なことは、楽しむことです。

 

 

駆け出しのプレイヤーも勉強を続ける必要がある

初心者フェイズを抜け出し、リアルマネーのポーカーをオンラインなりライブなどで始めたとしましょう。

私は、この段階でもまだまだ勉強が重要だと考えます。ポーカーに充てられる時間の50%は勉強に使いましょう。そしてこの段階では、タイトアグレッシブ戦略、ゲームセレクション、メンタルゲームについて学ぶべきです。

ちょっと宣伝になってしまいますが、私はこれらに関してすでに50ページ超の無料の電子ブックを書いています。これを読んでもらうのが間違いなく最高だと思いますので、是非活用してください。こちらからダウンロードできます。

 


またこの段階では、幾つかの基本的な戦略本や、トレーニングサイトのビデオを見るようなこともいいと思います。早いうちからあなたのプレイを改善していくためのいい方法でしょう。

ポーカー自体の学習だけでなく、HUDなどのポーカーツールについても調べ始めることをおすすめします。これらのツールのお陰で、「自習」が可能になります。

自習は、基本的に自分と相手のプレイを深く分析する能力です。あなたのレベルが上がれば上がるほど、これはますます重要になってきます。HUDがなんであるか、そして使い方などについても私の記事を参考にしてください。

 

Youtubeにも無料のポーカー学習動画がたくさんあり、SplitsuitのPokerBankチャンネルは、キャッシュゲームに関する優れた動画があります。

 

SNGやMTTをプレイするつもりなら、Gripsed Poker Trainingがよいでしょう。

 

(※日本語トレーニング動画ならPokerstrategy.comがおすすめです。)

 

また、BlackRain79でYoutubeを検索していただければ、私の無料の戦略動画も数十本出てきます。

 

そう、本当はもっと動画を充実させなければいけないことはわかっているのですが…。今年の目標の一つは、Youtubeチャンネルを放置しないことです。

 

Twitchの配信や、各フォーラムも、初期段階で役に立つ無料の学習リソースです。最近ではトッププレイヤーが普通にライブストリーミングをしていますし、フォーラムでのフィードバックも役に立ちます。

 

※ここで注意!

あまり崇高な勉強の目標で学習ばかりにしないことも重要です。

本を1ダース注文し、毎日トレーニングビデオを6本見て、フォーラムで1万文字の投稿をしたりして、プレイを全くしないことは避けてください。情報過多になり、実践が足りない例を私はたくさん見てきました。

幾つかの信頼できる情報を選び、それを実践で試してみましょう。これは殆どの人が軽視しているステップです。

勝ち組プレイヤーになることは、新しい言語を学ぶようなものです。一日中本を読みビデオを見て学習しても構いませんが、ネイティブスピーカーと会話をしなければ、なかなか進歩はしないでしょう。勉強は重要ですが、逆に言えばポーカーに使う時間の50%は実践をして、経験を通して学んでください。


上級者は勉強の時間を抑え、最新のトピックについてのみ学びましょう

数々のレートアップに成功し、上級者となったプレイヤーについてはどうでしょうか?このレベルの人は、80%以上をプレイに費やし、勉強は20%以下でかまわないでしょう。

最新の戦略についていきポーカープレイヤーとして成長を続けることは重要ですが、
知識を実践に適用する能力も重要です。これは特にあなたが勝ち組プレイヤーの場合に当てはまります。

忘れないでほしいのは、ポーカーの勉強したり、ポーカーについて議論をしたり、ポーカーについてのビデオを見ることにお金は支払われないのです。ポーカーテーブルでグラインドし、フィッシュを何度も何度もスタックすることによってのみお金が稼げるのです。

 

このレベルになった人が何を勉強するか、という点についてはいろいろな教材が世の中に存在しますが、ここでは手前味噌ですが、私の2冊めの著書、「Modern Small Stakes」などの先進的な戦術書をおすすめします。

 

 

また、GTOを学びたいと思う人も、近年は良い本が幾つか出ているようですので調べてみましょう。RunItOnceのような有料トレーニングサイトを使うのも、この時点での良いアイデアかもしれません。

コーチングを受けるのも良いでしょう。ただし、コーチングは良いコーチに当たらなければあまり意味がありません。コーチングした生徒の実績や、生徒の評判などのフィードバックがたくさんあることを確認してコーチを選びましょう。

 最後に、「自習」がこのレベルのプレイヤーには大きな役割となるはずです。HM2やポーカートラッカーなどを使い、定期的にセッションをレビューし、データを分析する必要があります。フィルタを有効に使い、リークを見つけ、相手のことについても深く学びましょう。

 

まとめ

この古くからあるこの質問についてのどう答えるかは、その人のポーカーのレベルによって異なります。もしあなたが初心者なら、時間の大部分を学習に使い、ルールを学び、幾つかの基本的戦略を学び、プレイマネーでそれを使ってみることが必要です。

マイクロステークスのポーカーを始めたら、適切なTAG戦略、ゲームセレクション、メンタルゲームを学び始めましょう。無料もしくは価格の安い教材もたくさん存在します。

あなたが上級者となりステークスを上がっていけば、それに応じて必要な勉強時間も減ってくるでしょう。ただしもちろん最先端の戦略を把握しておく必要はあります。

しかし、このブログや2冊の著作でも言っているように、最高のハイステークスプレイヤーになるためには、最先端の戦術を学ぶのではなく、あなた自身が最先端の戦術を生み出す人になる必要があるのです。

上級者の学習は主に経験と自習がメインですが、幾つかの優れた書籍や有料ビデオ、コーチングもその助けとなるでしょう。

 

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元記事はこちら

 

BlackRain79の著書① Crushing the Microstakes

 

BlackRain79の著書② Modern Small Stakes

 

ざっくり和訳 by Pokerstudie

The ABC of 2NL, part 21: Value-betting when out of position as the pre-flop aggressor.

プリフロップアグレッサーとしてのアウトオブポジションからのバリューベット

ポジションがあるときとは対象的に、ポストフロップでは最初にアクションしなければならず、チェックビハインドすることはできません。ポジションがないということはポットコントロールが難しく、ビッグポットを作りたくとも作れず、ポットを小さく保ちたくても保てないということです。

 
問題点をまとめると以下の4つになります。
 
  • もしバリューベッドをする場合、IPの相手は単にフォールドすれば良く、難しい選択肢ではない。モンスターハンドをリバーで持っていてるときに支払ってもらうのが難しいだけでなく、相手から3ストリートのバリューを取るのがとても難しい
  • 中程度の強さのハンドでベットするとき、相手は強いハンド、ドロー、ブラフでレイズし、あなたを難しい判断に追いやることができる。中程度の強さのハンドは中程度のポットでプレイしたいのに、ターンレイズが飛んできたら?相手はリバーでオールインになることをちらつかせあなたを脅します。
  • チェックしてポットを小さく保とうとしても、相手はポジションを活かしてベットすることができます。ベッティングラウンドをパスしたいのに、チェックしてBMCBを打たれたらどうすればいいでしょうか?コールしたとしてもポットは大きくなってしまい、プランから外れてしまいます!もはやあなたに主導権はなく、次のストリートではさらにタフな状況に陥ってしまいます。
  • ドローを持っている場合、単にチェックビハインドでフリーカードをもらうということができません。相手にドローカードの価格を委ねてしまうことになるため、OOPでドローをパッシブにプレイするのはいささかトリッキーです。
 
OOPでポットサイズをコントロールするのは難しいことです。ただそうはいっても、モンスターハンドを持っていれば、b-b-bのラインを取ればいいだけですので問題ありません。このラインでは100bb持ちではオーバーベットを使いでもしなければオールインに持ち込むことは難しいですが、ドローや、負けているハンドから単純にバリューを取るのであれば十分です。以下の例を見てみましょう。
 
(※ハンドやスタック詳細は元記事のリプレイヤーを参照してください。PCからじゃないと見れないかも)
 

ハンド1 9人卓

Hero-MP1 TsTh
COはブラインドをポスト
 
MP1-R 3BB
CO-C
 
Flop KhTc5s(7.5BB)
 
MP1-BET 6.5BB
CO-C
 
Turn 4c(20.5BB)
 
MP1-BET 19.5BB
CO-C
 
River Kd(57BB)
 
MP1-BET 71.5BB(All-in)
CO-C
 
CO AsTd
 
上のハンドでは、私はTTでオープンし、COにコールされました。COはブラインドをポストしてゲームに入ったレクリエーショナルプレイヤーです。フロップでミドルセットを引き当て、私は相手がKを持っていることを願い、バリュータウンモードに入りました。
 
ターンのブランクカードでも、Kxがコールしてくれると考え大きいベットを打ちました。リバーのKはとても良いカードで、Kxがトリップスになり、もう降りることはないでしょう。私のフルハウスに対し、相手はオールインまでたどり着きました。ここで相手がKKやKTを見せてきたら、クーラーを食らわされたというものでしょう。
 
しかし驚いたことに、相手はATでコールしてくれていたのです!フロップでのエクイティは2%しかなく、ドローイングデッドに近いものでした。
 
もしもっとスタックがディープで、相手がアグレッシブであることがわかっているならば―とくにフロートを好むタイプ―ならば、ターンはx/rすることにより、リバーではオーバーベットにならないショブを狙いに行きます。
 
ただこのラインはいささかファンシーすぎるかもしれません。ターンで相手が罠にかかってベットしてくれなければ、バリューを取り逃すことになってしまいそうです。もし相手がQJのようなハンドを持っていて、ターンをチェックされてしまったらそれこそ大惨事です!ターンでバリューを取り逃すだけではなく、彼がポットにお金を入れるのはストレートが完成したときだけでしょう。
 
2NLの一般的な話として、自分がプリフロップレイザーの時に、x/rのようなファンシーなプレイは避けるべきです。バリューベットを打ってきましょう。私のデータベースの、b-x/r-bのラインを取った時のデータを見る限り、少ないサンプルではありますが、大抵の場合バリューを取り逃してしまっていました。
 
というわけで、フロップセットのようなモンスターハンドは単純にバリューベットをすればいいというのはわかったかと思います。しかし、中程度の強さのハンドではどうすればいいでしょう?
 
これは難しいところで、ボードと、相手のレンジを推測する能力が重要になってきます。前回の記事でおすすめしたような、ポットコントロールするラインはOOPでも有効に働きはしますが、欠点もあります。
 
IPの時にはb-x-b、b-b-xのアクションを取る時に、自分がチェックした後に相手にアクションを起こされる心配はありません。アクションを終わらせ、次のカードを見る/ショウダウンに行くことができます。しかしOOPでは、チェックした後に、次のストリートを見る前にベットをされる可能性があります。
 
バリューハンドを持っている時にOOPでチェックすることはあまりしません。イニシアチブを相手に渡すということは、相手にブラフされ、相手のハンドについて推測しなければならなくなるかもしれないということです。それに対し、ベットをする利点は、相手に判断をさせることができるということです。また、それにより相手の情報を得ることもできるということです。
 
相手は完全なエアでコールすることはまれでしょう。次のカードを見たいからコールするのです。しかしチェックしてしまえば、弱さを見せることになり、相手にブラフの機会を与えてしまいます。チェックした場合、相手が強いプレイヤーであれば、ターンベットレンジにバリューハンドとブラフハンドをミックスしているので、正確な読みができなければ相手のハンドを推測することは難しいでしょう。
 
しかしパッシブなプレイヤー相手には、特にウェットボードではチェックすることによりポットコントロールができることも多いです。パッシブなプレイヤーはドローでのベットをあまり好まないので、もしチェックしてベットされた場合、TP+を持っていると考えていいでしょう。
逆に言えば、ドローを単にコールしてくれるパッシブなプレイヤー相手に対してトップペアを持っていれば、バリューベットのチャンスです。バリューが取れるストリートをスキップしないようにしましょう!パッシブなプレイヤー相手にベットをしていくというのは今回の話の本筋とは少し離れますが、とても重要です。
 
コーリングステーションはモンスターハンドでなければ決してレイズしてこないということは、2NLをクラッシュするための重要なストラテジーとなってきます。もしあなたがトップペアを持っていても、ターンレイズされたのであれば降りるべきです。これはBaluga Theoremとして紹介したもので、今でも2NLでは通用し、当時(2008年)では50NLでも通用しました。
これを踏まえて、私はトップペアを持っている場合、フロップとターンはb/fが基本です。リバーでも基本的にb/fですが、アグレッシブなプレイヤー相手にはコールすることもありますし、ボードが不利であればx/fも視野に入れます。
これに関しては以下の例を見ていただけるのがわかりやすいと思います。
 

ハンド2 7人卓

Raise pre, bet flop, bet-fold turn.
 
Hero-MP1 KdQc
 
UTG-F
MP1-R 2.5BB
 
MP2,SB-C
 
Flop Qd7h6s(8.5BB)
 
MP1-BET 5.5BB
MP2,SB-C
 
Turn 5d(25BB)
 
MP1-BET 13BB
MP2-Raise to 32BB
SB,MP1-F
 
KQでオープンし、2人にコールされました。フロップではセミウェットボードのトップペア。フラッシュドローはないですが、OESDは存在します。76のツーペアも考えられます。
 
私がポジションを取られているMP2のプレイヤーが少し心配で、かれは12/6のスタッツのいわゆる「ナッツ売り」プレイヤーです。このようなプレイヤーはミドルスーコネでプリフロをコールしてくることはあまりなく、あるとすればセットマインでしょう。
 
ターンの5は私にとっては悪く、相手にとっては良いカードです。98はもちろん、55,65も手が進みます。77と66にはフロップですでに負けています。しかし、相手双方にドローも考えられるので、このトップペアをチェックで回したくはありません。チェックコールはもっと悪く、相手のペアプラスドロー、そしてモンスターハンドにバリュータウンに連れて行かれてしまうでしょう。ですので、ここではb/fのラインを取りました。
 
これはかなり簡単なレイダウンで、なぜなら相手にはほぼブラフがないからです。彼はトップペアに勝てるハンドは確実に持っているでしょう。もしターンをコールされてしまった場合、リバーは基本的にx/fを取ります。相手のリバーベットは、ワンペアに対して勝てるハンドであることがほとんどだからです。ただ、時にはブロックベットなどをすることもあります。
 
 

ハンド3 6人卓

Raise pre, bet flop, bet(-fold) turn, check-call river
 
Hero-SB AdKs
 
MP-L
CO-C
SB-R 4BB
MP,CO-C
 
Flop Ks8h4s(13BB)
 
SB-BET 11BB
MP-F
CO-C
 
Turn 7h(35BB)
 
SB-BET 19BB
CO-C
 
River 4h(73BB)
 
SB-x
CO-BET 26BB
SB-C
 
CO Qs2s
 
このハンドでは、私はSBからAKをもってリンパーをアイソレートしました。フロップはかなりよく、Kxとフラッシュドローをターゲットに確信を持ってバリューベットです。ターンではいささかウェットなボードになりました。ここでもレイズにはフォールドを考えつつ、バリューベットを打ちました。リバーではバックドアフラッシュが完成するカードが落ち、同時にペアボードになりました。このワンペアで(ボードに44があるので正確にはツーペアですが)相手に対して勝っているでしょう。
 
しかし、ここでこの相手に対しては読みがあります。私はこの相手に対してノートを付けており、ミスドローでのブラフが多い、と書いてあります。もし相手がスペードのミスドローであれば、ベットした場合、決してコールはしないでしょう。しかしチェックすれば、相手がブラフをしてくる余地があります。すると、まさにそのようなことがおこりました。私がチェックすると、彼はバリューベットのようなベットをしてきました。しかし、これは私が二発打って諦めたように見えたため、エアで打ってきたスタブベットでした。私のハンドはすべてのブラフとAA以外のすべてのワンペアに勝てるので、これはコールするのに十分価値があります。時には相手がトリップスやフルハウス、フラッシュを持っている場合もあるかもしれませんが、この時はミスドローのQハイでした。このハンド例では、b-b-bのラインでは2ストリートしか取れなかったバリューを3ストリートで取ったと言って良いでしょう。
 
ただし注意したいのは、2NLの多くの相手に、このラインは取らないほうが良いかも、ということです。小さくベットフォールドが良いでしょう。2NLでb-b-c/cのラインでワンペアを持ってブラフキャッチをした場合、負けていることが多々ありました。一般的な2NLのレクリエーショナルプレイヤーがリバーでベットをしてきた場合、ワンペア以上の手であることが多いように思えます。上のレートに上がれば、相手のアグレッションが上がってくるため、もちろんブラフキャッチが重要となってきます。
 

ハンド4 9人卓

Raise pre, bet flop, check(-call) turn, bet(-fold) river.
 
Hero-UTG+1 AcJc
 
UTG-F
UTG+1-R 3BB
MP2-C
others-F
 
Flop AdQd5d(7.5BB)
 
UTG+1-B(4.5BB)
MP2-C
 
Turn 8s(16.5BB)
 
UTG+1-x
MP2-x
 
River 4s(16.5BB)
 
UTG+1-B(8.5BB)
MP2-C
 
MP2 Muck
 
AJsを持ってのこのフロップは少々複雑な気持ちです。トップペアなのはもちろん良いですが、この様な危険なボードでは、3ストリートでバリューを取るのは難しいでしょう。このボードでb-b-bのラインを取れば、モンスターハンドに反撃されるか、コールされたとしても相手はセットかフラッシュでしょう。ですので、ここは2ストリートのバリューで十分とします。
 
この場合、ターンで何が落ちるかはとても重要です。もし4枚目のダイヤが落ちた場合、私は惜しむこともなくx/fのラインを取るでしょう。実際にはダイヤが落ちなかったので、ターンでx/c、リバーでx/fのラインを取るプランを立てました。ターンで打つこともできますが、弱いハンドを即座に下ろしてしまい、リバーに相手が残った場合に弱みを見せなければならないことが多いので、私は好みません。また、現状で勝っているコンボドローなどにレイズされたくないということもあります。
 
結果、ターンは相手がチェックビハインドしてくれて、リバーはほぼ影響がなさそうなカードなので幸運でした。相手はセットやフラッシュをスロープレイしている可能性もありますが、ペアやミスドローのような弱いハンドでしょう。レイズされたら降りることを考えつつ、ハーフポットを打ちました。これはブロックベットといってもいいかもしれません。バリューを狙いつつ、ポットサイズ以下の金額でショウダウンまで行きたいというベットです。
 
ターンで打ってしまっている場合は更に小さいサイズを打ちますが、小さすぎると相手がブラフレイズを考えてしまうかもしれないので、あまり好きではありません。2つのストリートで私はいくばくかの強みも見せているのに、リバーのハーフポットにレイズするのであればそれにワンペアやエアではないでしょうし、イージーフォールドです。
相手は結果的に、以前このブログでb-c-bのラインを取り上げたときと同様、かなり弱いハンド、Q6でコールしてきました。
 

ハンド5 6人卓

Raise pre, bet flop, bet turn, check-fold river.
 
Hero-BB ThTs
 
UTG-F
MP-L
CO,BU,SB-F
BB-R 3.5BB
MP-C
 
Flop 6d6s2h(7.5BB)
 
BB-B(4.5BB)
MP-C
 
Turn 9s(16.5BB)
 
BB-B(10.5BB)
MP-C
 
River Jd(37.5BB)
 
BB-x
MP-B(86BB)
BB-F
 
このプレイの相手はパッシブなプレイヤーで、ドローでほとんどブラフをしません。おそらくターンまではこちらが勝っていたと思うのですが、トリップスやフルハウスもありえます。かなりスロープレイをする相手なのでなんとも確証はもてません。リバーで取り逃したバリューを埋めるため、大きなベットをしてきたのかもしれません。
 
私のハンドの相対的な強さは、リバーで落ちたカードにより暴落してしまいました。オーバーカードかつフラッシュがコンプリートするカードが落ちた状況で、ベットをしても負けているハンドがコールしてくれる可能性は少ないと考え、チェックして小さいベットにはコール、大きいベットなら降りるプランを立てました。
 
しかし相手がいきなりのオーバーベットオールインをしてきたとき、私は相手がフルハウスか、フラッシュか、トリップスか、はたまた単にJなのかを正直わかりませんでした。私に分かることは、ハンドが単なるTのペアで、巨大なオーバーベットを受けた、ということだけでした。
 
私はフォールドし、相手がどれだけのバリューを取り逃したかと考え、少し笑いました。私のブログのバリューベットの部分を読んで勉強した方がいいよ、と言ってあげればよかったかもしれません(-.-;)
 

まとめ

記事を結ぶ前に繰り返し書いておきたいのは、これらのハンド例は意図的に変なハンドを抜き出したものではなく、2NLではよくあるプレイだということ、そして、私のプレイも最適なものではないかもしれない、ということです。それぞれの状況下でもっとよく機能する、より良いラインや、良いベットサイズがあるかもしれません。
 
今回の記事を読んでいただいた読者の方に理解してほしいことは、OOPでのプレイは難しいものであり、ベットをするたびに、どういう目的で、どんなハンドに向けて打ち、相手のアクションに対してどう対応するのか、というプランをよく考えなければいけないということです。
 
このブログではわかりやすいように、「トップペアのOOPではb-b-cのラインだ!」のように、できる限りシンプルに解説したいとは思っていますが、これは現実の状況とは異なるわけです。それぞれの状況はそれぞれ異なるわけで、機械的にそのようなプレイで多面するのであれば、高いウィンレートを出すことはできません。ハンドリーディング、レンジ推測に集中し、その都度、ベットか、チェックか、フォールドか、どれが最適なプレイかを考えるようにしましょう。
 
もしそれでも一言でまとめたものがほしいのであれば、OOPでのリバーのプレイに関して、この言葉を胸に刻みましょう。
 
負けているハンドがコールしてくれるならb/f、相手のレンジにミスドローが多いならx/c、ほぼ確実に負けていると思うならx/fしましょう。
 
次回から2回にわけて、プリフロップコーラーとして、そして中程度のハンドの強さの場合の時についての記事を書きたいと思います。それまでお待ち下さい。
 
※というポストを最後にブログの更新は2014年のここで止まってしまっているので、実質的にはこの第21回が最終回となります。シリーズものの訳出をはじめたにもかかわらず、完結が遅れに遅れてしまい誠に申し訳ありませんでした。
 
 
元記事はこちら

 
 

25% Pot Bet Size Example 2: Extracting Maximum Value

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25%ポットベットサイズの例2 バリューを最大限引き出す

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あなたはインポジションで非常に強いハンドを持っています。どうやってバリューを最大限引き出せばいいでしょうか。

ほぼ確実に勝っているハンドなので、単にコールし、リバーでさらなるアクションが起きるのを願うというプレイも考えられます。しかしそれではベッティングラウンドがあと一回しか残らず、ポットを小さく保ってしまいそうです。スタックはかなりディープで、ポットにもっと多くのお金を入れる良いチャンスです。

 

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もしハーフポット以上のレイズサイズしかない場合、相手はハンドレンジの大部分でフォールドしてしまいます。レイズは悪くないアクションではありますが、コールとEVはほぼ変わりません。

 

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新AIはミニレイズを推奨しており、より多くのEVを得ることが出来ます。小さいレイズをすることで相手のフォールド頻度が減り、さらにはリレイズされる可能性が若干上がります。その結果、あなたは相手を取り逃がすこと無くポットを大きくすることが出来ます。

 

結論

多くのシチュエーションで、小さいベットやレイズは正しい戦略となるようです。PokerSnowieはこの新たな武器を備えたことにより、さらにパフォーマンスを増し、有効な戦略的アドバイスをすることができるようになりました。PokerSnowieのアグレッシブさは更に上がり、対応するのがさらに難しくなったといえます。

あなたが新AIを楽しみ、プレイを向上させることができるのであれば幸いです。

 

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25% Pot Bet Size Example 1: A New Strategy for Over Cards

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25%ポットベットサイズの例1 オーバーカードに対する新たな戦略

 

f:id:pokerstudie:20170221172456p:plain

あなたはOOPで、中程度の強さのハンドを持っています。あなたがベストハンドを持っている可能性は高いですが、相手のオーバーカードに対しては脆いハンドでもあります。明らかに、ここでは大きなベットをしたくないシチュエーションです。

 

f:id:pokerstudie:20170221172722p:plain

この状況に対しては、旧AIでも新AIでも、25%ポットベットという選択肢がない場合には、100%の確率でチェックを推奨します。

 

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しかし、ベットサイズにさらなる自由度を得た新AIでは、25%ポットベットを強く推奨しています!

この戦略には、以下のような利点が存在します。

  • 第1に、KdQdやAc6cの様なハンドをフォールドさせ、あなたのハンドを守ることが出来ます。即座にポットを取れるのであれば十分でしょう。
  • 第2に、ハイカードハンドに対してバリューを取ることが出来ます。相手は負けているハンドでフリーカードを得る代わりに、25%ポットベットにコールすることになります。
  • そして、ブロックベットとして働くと同時に、次のカードの価格を、相手ではなく、あなたが決められるという利点があります。
    例えば相手がオーバーペアを持っていた場合、相手はあなたのベットに対して単にコールするでしょう。そしてあなたがチェックした場合、相手はおそらくベットしてきて、あなたはそれにコールすることになるでしょう。
    この場合、あなたは相手にベットサイズを決める選択肢を与えてしまっていることになります。もし相手がハーフポットを打ってきたのなら、あなたは自分は25%ポットを打ったときよりもより多くのお金を、負けているハンドでポットに入れなければなりません。

このハンドは、新AIの新しい戦略がとてもわかり易い良い例です。

次回の記事でも、新AIが25%ポットベットサイズを使用する例を見ていきましょう。

 

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New AI - Introducing the 25% Pot Bet Size

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新AIのご紹介 25%ポットのベットサイズ

何が変わったか?

PokerSnowieは可能な限り最高品質のAIを提供するように努力しており、常にアドバイスの改善を試みています。マルチプレイヤーのNLHEというのはとても複雑なゲームで、現段階でのAIは決して完璧とはいえません。

ですが、最新のAIアップデートでは重要な一歩を踏み出したということが出来ます。新AIは旧AIより数ヶ月も多くの学習をしており、その事実だけでもより強く、確立された戦略へ進んでいることが理解していただけると思います。

今回の新しい点は25%ポットというベットサイズの導入です。

 

なぜ25%か?

まず原則として、ベットサイズの種類を増やすことが良いことなのは間違いないでしょう。ベットサイズが少なすぎれば、AIの取りうる戦略に制約がありすぎ、その結果として、取りうる最適な戦略とはかけ離れた判断を行ってしまうことになります。

しかし、実際にそれを導入するとなるとまた別の問題があります。AIに対処させるベットサイズが増えれば増えるほど、それらのベットサイズのバランシングをさせることが難しくなってしまいます。これが、ベットサイズの追加を1種類にとどめた理由です。

また、多くのプレイヤーはベットサイズを50~100%の間で調整しているので、70%~75%くらいのベットサイズを導入することも意味があることでしょうから、選択肢には存在しました。

最終的に、我々は25%のベットサイズを導入することを決定し、AIが取りうるベットサイズのレンジの幅を増やし、ミニレイズや確認ベットなど、AIが新しい戦略を発明できるようにしました。

 

結果はどうなった?

このベットサイズが有効に働かないのであれば、AIはほぼこのベットサイズを使用しないか、選択肢には選ばないでしょう。結果としては旧AIとそこまで変わらない戦略に落ち着いてしまうかもしれません。

しかしかながら、25%というのは優れたベットサイズであるということが判明しました。AIはこのベットサイズを好み、しかも最適なサイズとして多用します。これはAIがこのベットサイズの導入により強化され、旧AIよりも強くなったと言って良いでしょう。

一般的に言えば、ベットサイズが小さいほど、ベット頻度は高くなるはずです。例えば、ダブルポットを打つ頻度というのは、ハーフポットを打つ頻度よりもかなり少ないはずです。25%ポットを多用するということは、より高いベット頻度で、よりアグレッシブにプレイするということを意味します。

次回の記事では、25%ポットのベットサイズが有効に働いたハンドサンプルをご紹介します。

 

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