『カント』 小牧治(人と思想) 清水書院

尊敬に値するカントの姿を紹介。またそれだけじゃない。カントの矛盾も指摘している。
著者は、戦争経験者であり、日本の戦争は侵略戦争であったという認識の元に、カントの世界平和論の説明にとても力を入れ、丁寧な説明をされています。

カント (Century books―人と思想)

ところでカントの『純粋理性批判』の最後の文章にある「我々がこれまでに解決できなかった問題」が何を意味するのか?を考えられたことがあるだろうか。
この本には、その解答があるように私には思え、興味深く読了することができた。40年以上の長きに渡って発行され続けた、この本は今後もカント入門書の名著として読み続けられることであろう。
訳のわからない下手な哲学者N本なんかよりもお奨めしたい、と思う。