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- 作者: グレッグ・イーガン,山岸真
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2004/10/28
- メディア: 文庫
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グレッグ・イーガンの『万物理論』を再読している。
再読といっても、前回読んだのがかなり前なのでいろいろ忘れていて過去に読んでいた気がしないほど。
最初の1章目がちょっと面食らう感じなので、読むのが辛いといえば辛い。
こんな感じの入りは他の短篇集にもあるんだよなぁ。
とはいえ、直近の記憶は6章の部分的自閉症者の話の抜粋。
・他人をうまくモデル化することは、虚偽ばかりでなく協調性も育てる。
・感情移入はあらゆるレベルでの社会的つながりを発達させるように作用する。
・利他行動は太古からの行動戦略
・進化の生み出した愛情。
・愛情は、自我-自己のモデル-と関連する強力な特質のいくらか、またはすべてを、他の人々のモデルと結びつけることを可能にし、さらに快楽も感じさせる
・愛情とは、自分が愛している人々を、自分自身を理解するのとほとんど同じかたちで理解できるという信念のこと。その信念を持てば脳から快楽という報酬をもらえる
・部分的自閉症者は正確なモデル化ができることもあるが、報酬は与えられない。愛情を良いものと感じさせ、積極的にそれを探させるラマント野が、部分的に欠けているため。
さらに、2つの「Hで始まる単語をめぐる戦い」が21世紀の記憶として残るだろうといい、
・人々を治癒すること。健康(health)
・人間性(humanity)
を上げている。
ちなみにラマント野は2014年に発見される領域なので、間に受けすぎないように。