リハビリの木

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PT・OTの転職サイト 現役療法士がPTOTキャリアナビを徹底解説

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本日は前回に続いて、PTOTキャリアナビについて述べていこうと思います。

 

転職サイトとしては穴場になっておりますので、正直かなりおススメです。

 

前回のマイナビコメディカルに関しては、こちらをご覧ください。

 

www.rehatree.net

 

 

 

転職サイトってどれがいいかわかんないな~

 

って人の参考になれば嬉しいです。

 

 

 

転職について

 

転職はスキルアップや収入アップの面でメリットがあります。


理学療法士や作業療法士は、転職しやすい部類に入りますので、転職しないのはもったいないと言えます。

 

ご自身のキャリア形成を構築するという意味でも、転職の選択肢を考えるのは非常に有用だと考えます。

 

筆者のプロフィール

 


自己紹介をします。
某国公立大学を卒業し、一般的な総合病院に勤めた後、地域包括ケアの病院に移りました。2021年の4月から大学病院で勤務する予定となっております。

意識高い系の療法士ではなく、一般的なPTですのでご安心ください。(笑)

早く認定や専門理学療法士が欲しいです。

特出した経歴のない私が、病院を2回移動した経験をもとに、お話しさせていただければと思います。

 

 

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PTOTキャリアナビのメリット

 

少数精鋭の手厚いサポート

 

PTOTキャリアナビでは、ベテランのキャリアアドバイザーによるサポートを受けながら、転職を進めることができます。

そのため、一人で孤独に転職活動をする心配がありません。


どうしても、大手の転職サイトではアドバイザーによる差が、かなり激しいと感じてしまうことがあります。

まあ、扱う求人数が多い分、アドバイザーも多いので仕方がありません。

 

また、基本的な連絡はLINEを使用していましたので、あまりうざさを感じずに転職活動を行うことができました。

 

専門的かつ細かなサポートで、着実に信頼を獲得してきている転職サイトと言えるでしょう。

 

たとえ転職をしなかったとしても、ベテランのキャリアアドバイザーに無料で相談できるという点で、登録する価値があると思います。

 

 

 

理学療法士と作業療法士に特化した転職サポート


PTOTキャリアナビと名前をつけるほど、PTとOTに特化した支援が受けられると考えてよいと思います。

 

PT、OTと言っていますがSTさんも利用できます

 

医療関係の転職サイトは、病院関係を進められがちになってしまいますが、クリニックや老人ホームなどの求人もたくさんあり、選択肢がかなり広いと感じました。

 

さすが理学療法士と作業療法士専門の転職サイトですね

 

いろんなところに就職したことを想像すると、とてもワクワクしますよね。(笑)

 

 

LINEで気軽に利用


PTOTキャリアナビの一番のポイントかもしれません。

 

結構転職サイトって、しつこい電話が多いイメージですが、PTOTキャリアナビは全くそんなことありませんでした。

 

LINEで適宜サポートや相談をしていただけるので、友達と連絡を取っているように転職を進めることができました。


これってめちゃめちゃ重要で、転職にかかる時間的な労力を排除してくれるので、非常に便利でした。

 

また、独占求人も随時紹介していただけるので、幅広く吟味しながら転職活動を進めることができました。

 

 

 

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PTOTキャリアナビのデメリット

 

続きまして、PTOTキャリアナビのデメリットについて、私の体験も含めてお話しさせていただきます。


若年層にターゲットを置いている

 

求人を見る限り、ある程度若い人を求めているというふうに感じました。感覚的には新卒~40歳代までの若者という感じがします。

その一方で、経験者を優遇するような文言もありましたので、おおよそ5年目〜15年目くらいが転職しやすいのかなと感じます。


また、管理職の求人はほとんどありませんでしたので、管理職を希望の方は別の方法を検討したほうが良いかもしれません。

 

入れ替わりが激しい


自分がいいなと思った求人が、すぐになくなってしまうことがザラにあります。

僕自身も2つほど求人を逃しました。

気に入ったらすぐに行動しないといけないと思いました。

 

 

まあ、LINEでいいなと思ったら、すぐに連絡が取れるので、その点はあまり心配がいらないかもしれません。 

 

 

範囲が関東と関西のみ


2021年1月現在で対象範囲は

東京都/神奈川県/千葉県/埼玉県/大阪府/兵庫県

となっております。

 

そのため、残念ながらそれ以外の地域では利用できません。

 

PTOTキャリアナビがそもそも2018年からスタートしたサービスなので、今後は対象範囲が増えていくかもしれません。

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PTOTキャリアナビを利用すべき人

 

以上を踏まえて、個人的にPTOTキャリアナビを利用したほうが良いと思う人を、リストアップしてみました。

 

関東か関西で転職を考えている方
PT,OT,STの資格をお持ちの方
経験年数が5〜15年程度の
なんとなく転職を考えている方
あまり時間のない方


こんな感じかと思います。

 

 

 

 

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PTOTキャリアナビの登録から実際の転職までの流れ

 

登録方法は驚くほど簡単です。
質問はたった8項目で、LINEメッセージのような感じでした。
1分で終わります

 

質問事項は以下の通りです

①取得資格
②事業所形態
③転職時期
④住んでいる都道府県
⑤名前
⑥生まれた年(生年月日ではなく)
⑦電話番号
⑧メールアドレス

 

実際の登録画面は、写真のようになります。

 

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最後にこんな文章が来て登録完了となります。

 

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ここからLINEに登録して、情報をゲットするという感じですね。

 

一応本人確認の電話も来たのですが、ものの2分くらいで終了しました。

 

一応リンク張っておきます。

 ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓

PTOTキャリアナビ

 

まじで、めちゃくちゃ簡単ですよね。

 

LINEでサクッとできちゃうあたりが、時代の流れを感じます(笑)

 

この後の流れは、
①すぐに転職がしたい人はこまめに連絡をとる
②ゆっくり考えながら進める人は情報を見て、気に入ったものを連絡してみる。

こんな感じになると思います。

 

給与や待遇などの聞きづらいことは、担当者を通じて聞くことができますし、直接聞かないのでしっかりと内情を知ることができます。

 

いざ、転職をするときになると、履歴書の添削・面接対策も行ってくれます。


履歴書の添削に関しては、一人ではなかなか出来ないので本当に助かりました。

 

また、私は面接練習をほとんどしませんでしたが、人事担当者の人柄や想定される質問までお教えいただき、安心して面接に向かうことができました。

 

 

本当に無料で利用できるのか

 

結構心配なさる方がいらっしゃるのですが、

安心してください。


完全に無料で転職できました。

 

そもそも「PTOTキャリアナビ」は、医療機関や企業から支払われる「紹介手数料」によって運営されていますので、登録者から一切費用を取らない仕組みになっているようです。

 

さいごに

 

転職を考えてらっしゃる方の一助となっていれば幸いです。


ぜひ、PTOTキャリアナビで理想の転職を叶えちゃってください。

 

理学療法士/作業療法士の方はこちら

 

 

もしよかったらフォローやイイネをいただけると、モチベーションになるのでうれしいです。

PT・OT・STの転職 現役療法士がマイナビコメディカルを徹底解説

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本日はタイトル通り、マイナビコメディカルについて述べていこうと思います。

 

普段は理学療法士の視点で、医学、リハビリ、病院の記事を書いていますので、ご興味があればそちらもご覧ください。

 

TwitterやFBなどで転職サイトの質問がいくつかありましたので、そちらに答える形で記事していこうと思います。

 

また、

転職系のサイトってなんか怪しくて避けちゃうな~

 

って人が少しでも安心できるような情報をお伝えできれば嬉しいです。

 

 

 

転職について

 

転職はスキルアップや収入アップの面で非常にメリットがあります。


特に医療職で国家資格をお持ちの方は、転職しやすい部類に入りますので、転職しないのはもったいないとも思ってしまうくらいです。

転職に関しては以下の記事で詳しく書いていますので、よかったら見てみてください。

 

 

www.rehatree.net

 

 

 

筆者のプロフィール

 


少し私の自己紹介をさせて頂きます。
某国公立大学を卒業し、一般的な総合病院に勤めた後、地域包括ケアの病院に移りました。2021年の4月から大学病院で勤務する予定となっております。

意識高い系の療法士ではなく、一般的なPTですのでご安心ください。(笑)

認定や専門を持っている方は尊敬いたします。

特出した経歴のない私が、病院を2回移動した経験をもとに、お話しさせていただければと思います。

 

 

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マイナビコメディカルの基本情報

 

就職支援サービスの業界最大手


マイナビという言葉はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。


やはり大手がやっているということで、安心してサポートが受けられます。

持っている情報が違いますからね。

 

また、求人を出す病院やクリニックとしても、1番最初は大手にお願いしてみるというのが自然な流れになります。

 

医療介護の分野に特化した転職サポート


マイナビコメディカルと名前をつけるほど、コメディカルに特化した支援が受けられると考えてよいと思います。

 

僕たちみたいな療法士って学生時代にがっつりと就活をするっていう感じじゃないですよね?

そのためどうしても、就活関連の情報は弱いし、ほかの業種の転職の話を聞いてもピンとこないことが多々あります。


実際、支援を受けていてもかなり病院の内情を知っておられて、目からウロコの情報がたくさんありました。

この辺りは担当者にもよるとは思いますが…


理学療法士、作業療法士、言語聴覚士はかなり求人数が多いので、参考になると思います。


やはり療法士は転職が多いんだなぁとつくづく実感いたします。


PT、OT、STの他にも、臨床検査技師、臨床工学技士、診療放射線技師、管理栄養士、栄養士の枠もありますので、文字通りコメディカルは全般的に網羅されています。

 

マイナビに行くと下の写真のような画面にたどり着きます。

 

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 これだけでも、セラピストが手厚く支援を受けれそうな気がしますよね。(笑)

 

マイナビコメディカルのメリット

 

圧倒的求人数


2021年1月時点の検索で、
理学療法士の求人は11030件+未公開求人

作業療法士の求人は9780件+未公開求人

言語聴覚士の求人は5032件+未公開求人

となっておりました。

 

実際の画面はこんな感じです

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非公開求人が大体40%程度あるようなので、

理学療法士を例にすると、約4400件の非公開求人を加えて、

 

おおよそ全国で15400件の求人を有している計算となります。

 

ほんとに埋まるんでしょうか…

 

非公開求人で適切な人材の輩出

 

マイナビコメディカルでは非公開求人を設定しており、登録して面接を受けた人しか得られない情報があります。


非公開求人を設定する理由は二つ
①募集殺到を避けるため
②適切な人材を提供するため

この二つになります。


全ての情報を公開してしまうと、応募が殺到し、雇用者と非雇用者両方に余計なコストと時間がかかってしまいます。

 

そのため、応募人数が少ない場合は、非公開にしちゃった方が、双方にメリットがあるわけです。


また、人材を派遣するマイナビとしても、適切な人材を派遣して、企業や病院から信頼を得たいという気持ちがあります。そのため、ある程度マイナビが判断した基準で、情報を提供するという形の方が効率が良いというわけです。

 

首都圏の転職に強い


マイナビコメディカルの長所としては、人口が多い地域にとても強いということが挙げられます。
2020年10月の人口統計によると

1位 東京 1397万人
2位 神奈川 921万人
3位 大阪 881万人
4位 愛知 754万人


となっております。

 

理学療法士での求人を例として、それぞれの求人数は2021年1月現在

東京 2006件
神奈川 1040件
大阪 1128件
愛知 1471件


となっております。

 

自分の住んでいる都道府県の中だけで、1000件以上の求人があれば心強いですよね。また、これには非公開求人は含まれておりませんので、この数字以上の求人が期待できます。

 

キャリアアコンサルタント による手厚いサポート


まず、

キャリアコンサルタントって何?

とお思いの方がいらっしゃるかもしれませんね。

 

キャリアコンサルタントとは、

個人の能力、興味、価値観、特性をもとに、その人に適した職業の選択や、能力の開発を援助したり、スキル活用を提案したりするなど、キャリアに関するコンサルティングを行う専門家

と定義されます。

 

簡単に言えば、その人に合わせた就業支援を専門的に行ってくれる人のことです。


ちなみにキャリアコンサルタントは国家資格となりますので、専門的に学んだ方にサポートしていただけると捉えて良いです。

 

たとえ転職をしなかったとしても、キャリアコンサルタントに無料で相談できるという点で、登録する価値はあるんじゃないかなと思います。

 

 

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マイナビコメディカルのデメリット

 
続きまして、マイナビコメディカルのデメリットについて、私の体験も含めてお話しさせていただきます。


比較的若年層にターゲットを置いている

 

求人を見ていると明確な年齢制限はないにしても、ある程度若い人を求めているという経験があるように感じました。感覚的には新卒~40歳代までの若者という感じがします。

その一方で、経験者を優遇するような文言も多々ありましたので、ある程度経験をして年齢も若い5年目〜15年目くらいが転職しやすいのかなと感じます。


また、管理職の求人はほとんどありませんでしたので、管理職を希望の方は難渋するかもしれません。

 

入れ替わりが激しい


いいなと思った求人が、次の週には締め切られていたということがザラにあります。

僕自身も2つほど求人を逃しました。

求人数が多い分、登録者も多いのでいいと思ったらすぐに行動しないといけないと思いました。

 

また、担当の方は結構マメに連絡を下さるので、軽い気持ちで登録した方は少し嫌になってしまうかもしれません。

 

逆に本気で探している方には、自分のことを知ってもらえる機会が多いので、メリットとも言えるかもしれません。

 

地方の求人には弱い


先程の首都圏では求人が多いというお話をしました。
それでは、人口の少ない地域ではどうなっているのでしょうか?
人口の少ない都道府県は

1位 鳥取 55万人
2位 島根 66万人
3位 高知 68万人
4位 徳島 72万人

 

となっております。
先程と同じように、理学療法士での求人を例として、それぞれの求人数は2021年1月現在

鳥取 18件
島根 5件
高知 4件
徳島 11件


となっております。

ちょっと厳しそうですよね…

 

首都圏とは大違いです…


地方の転職であれば、ホームページや知り合いのつながりの方が勝機があるかもしれません。

 

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マイナビコメディカルのおすすめ利用方法

 

個人的に私が思うマイナビコメディカルのおすすめ利用方法をご紹介いたします。

 

転職したい動機をリストアップしておく
転職時期をできるだけ明確にする
転職条件に優先順位をつける
あまりたくさんの転職サイトに登録しない
こまめにログインする

 

転職したい動機をリストアップしておく


転職を考えてらっしゃる方は、おそらく
①現在の職場が嫌であるか、
②もっと新しいことにチャレンジしてみたいか

のどちらかだと思います。


その上で、どのような職場であれば転職してもいいと思えるのかを整理する必要があります。この辺りに関しては、キャリアコンサルタントの担当者と話していくうちにまとまっていく感じもありますので、ぜひ相談することをおすすめします。無料で相談に乗ってくれるだけでも、利用する価値があると個人的には思います。


転職時期をできるだけ明確にする


家族や引越しの事情などを考慮しつつ、出来るだけ明確に時期を決めましょう。目標がなければなかなか決めにくい部分もありますし、担当者としても難しいと思われます。あまり具体的な時期が決められない場合は、「条件に合えばいつでも」というスタンスが理想だと思います。自分自身もしっかり吟味することができますし、担当の方も自分に合った条件をどんどん紹介してくれます。


転職条件に優先順位をつける


転職条件を考えたとしても、100%自分に合った職場は存在しません!

これは私も、担当の方に何度も言われました笑


優先順位をつけて、1位〜3位までの条件を必須とし、それ以外の70〜80%満たすような職場を探すといいです。


あまりたくさんの転職サイトに登録しない

 

これに関しては賛否両論あるかもしれません。
もちろん情報は多ければ多いほど良いかもしれませんが、自分に適さない情報を吟味するのは時間も手間もかかります

個人的には2つくらい登録しておいて、それ以外は登録せずに時間があるときにサクッと、web上で目を通すくらいがいいのではないかなと思います。


こまめにログインする


ログイン履歴や担当者とのこまめな連絡は、非常に大切なようです。担当者の目線で考えても、こまめに連絡を取っている人は安心できますし、雇用主への紹介のハードルも下がります。ぜひ、しっかりとチェックするようにしましょう。

 

 

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マイナビコメディカルを利用すべき人

 

以上を踏まえて、個人的にマイナビコメディカルを利用したほうが良いと思う人を、リストアップしてみました。

 

首都圏で転職を考えている方
PT,OT,STの資格をお持ちの方
経験年数が5〜15年程度の方
キャリアコンサルタントを希望する方


こんな感じかと思います。

 

 

 

 

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マイナビコメディカルの登録から実際の転職までの流れ

 

登録方法は驚くほど簡単です。
質問はたった10項目で、LINEメッセージのような感じでした。
本当に1分で終わります

 

質問事項は以下の通りです

①取得資格
②雇用形態
③希望勤務地
④就業希望時期
⑤名前
⑥フリガナ
⑦生年月日
⑧住所
⑨電話番号
⑩メールアドレス

 

実際の登録画面は、写真のようになります。

 

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最後にこんな文章が来て登録完了となります。

 

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また、メールアドレス宛にこんな文章が来ました。

 

 

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より細かい情報を伝えておくと、話がスムーズに進みますよってことだと思います。

後ほど専任のキャリアコンサルタントから電話がきて、簡単にやりとりをして終了です。

 

一応リンク張っておきます。

 ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓

マイナビコメディカル

 

まじで、めちゃくちゃ簡単ですよね。

 

転職をするという大きなイベントの割には、かなりサクッと進んだので拍子抜けした記憶があります。

 

この後の流れは、
①すぐにでも転職がしたい人はこまめに連絡をとる
②ゆっくり考えながら進める人は情報を見ながら、気に入ったものを連絡してみる。

こんな感じになると思います。

 

給与や待遇など聞きづらいことは、担当者を通じて聞くことができますし、直接聞かないのでガッツリ内情を知ることができます。

 

いざ、転職をするということが決まれば、履歴書の添削・面接対策も行ってくれます。


履歴書の添削に関しては、自分一人ではなかなか出来ないので本当に助かりました。

 

また、面接練習などはほとんどしませんでしたが、人事担当者の人柄や想定される質問までお教えいただき、安心して面接に向かうことができました。

 

 

本当に無料で利用できるのか

 

ここは結構皆さんが疑問に思われているかもしれません。
ここは自信を持って言えます。


完全に無料で転職できました。

 

「マイナビコメディカル」は、医療機関や企業から支払われる「紹介手数料」によって運営されていますので、登録者からは一切費用を取らない仕組みになっているようです。

 

さいごに

 

転職を考えてらっしゃる方の一助となっていれば幸いです。


ぜひ、マイナビコメディカルで理想の転職を叶えちゃってください。

 

理学療法士の転職紹介なら【マイナビコメディカル】

作業療法士の転職紹介なら【マイナビコメディカル】

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もしよかったらフォローやイイネをいただけると、モチベーションになるのでうれしいです。

【脊椎圧迫骨折】ちゃんと説明できますか?

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病院で働いていると、「圧迫骨折」という言葉をよく耳にします。

 

保存加療だから離床はゆっくり

とか

新規じゃないから痛みに合わせて


なんて指示を整形ドクターからもらったりします。

 

文字通り痛みに合わせてADL練習をすればいいのですが、それだけではまだ知識が浅いと思います。

 

そのため今回は、医療者向けに脊椎圧迫骨折を、病態から治療まで簡単に説明いたします。

 

 

解剖学的な特徴



背骨の骨折は、長管骨と違ってつぶれるような骨折を起こします。

枝がポキッと折れるようなイメージではなく、おまんじゅうが潰れるようなイメージとなります。

 

逆にわかりにくいですかね(笑)

 

高所からの転落など高エネルギー外傷による破裂骨折もありますが、高齢者にみられる骨粗鬆症による圧迫骨折が大多数を占めます。

 

立ったり歩いたりしているうちに、背骨に上からの圧力がかかって骨折してしまうということですね。

 

ここら辺は、何となくわかると思います。

 

脊椎圧迫骨折は、大腿骨近位部骨折とは違って転ばなくても骨折を起こします。

 

これが厄介なんですね〜


知らず知らずに圧迫骨折だったなんてことも少なくありません。

 

骨折部位は胸椎と腰椎の間(胸腰椎移行部)が最も多く、

次に下部腰椎、中位胸椎が続きます。

 

もっと具体的に示すと、
Th12,L1>L4,L5>Th8,9
こんな感じでしょうか

 

Th=胸椎
L=腰椎
と変換してくださいね。

 

椎体がつぶれて扁平になると、身体の重心が前方に移動してさらに椎体をつぶそうとします。

 

一度崩れると椎体が潰れやすくなってしまうということです。

 

受傷機転・患者の特徴

 

先ほどのお話と重複してしまいますが、高齢者の脊椎圧迫骨折は、基盤に骨粗鬆症があります。そのためつまずいただけでも骨折を起こし、ときには転倒しなくても骨折が起こります。

 

女性に多くみられ、日本では50歳以上の女性が椎体骨折を起こす確率は37%と推定されています。70歳以上で発生率は急に上昇します。

 

ここら辺は女性ホルモンのバランスも関係してくるため、高齢の女性でハイリスクとなってしまうのはしょうがない部分もあります。

 

一度椎体骨折を起こすと、骨密度が高くても次に骨折を起こす確率は、骨密度が低い群より高くなります。

 

そのため重要なのは、最初の圧迫骨折を予防することとなります。

 

特徴的な症状や臨床所見



 

急性期は骨折部周辺の腰・背部痛を認め、体動時痛がひどくて寝返りもできずに介助が必要な場合が多くみられます。

 

X線像では楔状(くさびじょう)変形をきたしますが、判断がつかない場合はMRIが有効です。

 

X線やMRIの使い分けに関しては、以前こちらの記事で簡単に説明していますので、ご覧になってみてください。

 

www.rehatree.net

 

ちなみにですが、椎体圧迫骨折は圧迫の仕方で3種類に分かれます。

 

写真はこちらになります。

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★楔状椎
→椎体の前縁の高さが減少、AP<0.75
★魚椎
→椎体の中央がへこむ変形、CIA<0.8or C/P<0.8
★扁平椎
→椎体の全体にわたって高さが減少する変形、上位または下位椎体と比較してA,C,Pおのおのが20%以上減少

 

楔状椎:前が低い
魚椎:真ん中へこんでる
扁平椎:全体的に潰れてる

 

こんな感じで覚えられればいいかなと思います。

 

また、関連痛として下腹部痛や前胸部痛を訴えることや転倒した当初は歩けていても、日ごとに疼痛が増して歩行不能となることがあります。

 

だんだん痛みが強くなってきて、救急車を呼んだ

 

なんてことをおっしゃる方は多いです。

 

転倒による圧迫骨折では麻痺性イレウスを起こすことがあり、食欲不振、便秘、腹部膨満などに注意します。

 

当たり前ですが身長は縮みます

 

本当かわかりませんが、私の担当した方で19cm縮んだって人がいました。

 

ほんとかいって突っ込みそうになりましたが、全然あり得ます。

 

見えてる景色違っちゃいますよね…

 

診断


診断は骨折椎体の棘突起の叩打痛とX線像による椎体のつぶれを観察しますが、初期にははっきりしないことも多々あります。

 

新鮮例か陳旧例か、つまり最近できたものか昔からあるものか、の区別がつきにくく、その場合はMRIが非常に有用となります。

 

MRIでは新鮮例では、T1 強調像で低信号、T2強調像で高信号を呈します。

偽関節例では椎体内に液体貯留がみられ、T2 強調像にて高信号を呈します。

 

レントゲンで圧迫骨折の有無を確認

最近の骨折なのか、MRIでチェック

 

この流れをしっかり覚えましょう。

 

保存的加療

 

脊椎圧迫骨折は、まず保存的治療が行われます。

 

疼痛が強く歩行困難なときは、ベッドにて安静・臥床が必要な場合が多くみられます。

 

歩行させるには体幹の外固定が必要であり、体幹ギプス固定か体幹装具装着が必要となります。

 

体幹ギプスは強固な固定で便利ですが,入浴ができず、心臓病や喘息など内科疾患があると使用できません。

 

体幹装具は広く用いられており、硬性と軟性コルセットが一般的です。

 

胸腰椎移行部や腰椎の圧迫骨折では、硬性コルセットが理想ですが、硬性コルセットは不快感を訴える方が多いのも現実です。

 

患者が不快感を表す場合は、コルセットの装着だけ医療者が行ったり、5分程度の座位ならつけなくても良いなどと条件をつけたりします。

 

保存的加療で注意したいのが、長期の臥床による廃用性の筋力低下ですね。

高齢者の寝たきりの原因の一つとなっています。

 

リハビリ職は、痛みのない範囲で、出来るだけ手足の運動をしていただくように運動療法を行います。

 

安静・臥床中も腸腰筋と大腿四頭筋を強化する筋トレを指導し、空いた時間に行うことができる自主トレも行っていただくとベストです。

 

また骨折の治療とともに行う骨粗鬆症の治療も忘れてはいけません。

 

保存的加療で痛みをコントロールしつつ、次の圧迫骨折に備えなければいけません。

 

手術的治療

 

硬性コルセットを装着しても疼痛の改善が得られないときや、椎体圧潰が進行し椎体不安定性がみられ遅発性脊髄・神経症状を呈したとき、骨折が治りきらずに偽関節になったときには手術を行います。

 

つまり保存的加療で改善ができなかった時ととらえていただいて構いません。

 

近年は低侵襲手術として椎体形成術が行われています。この手術は、椎体内に人工骨や骨セメントを注入し椎体圧潰を防止し、疼痛を早期から取り除いて日常生活動作が行えるようにするものです。

 

PVP(Percutaneous vertebroplasty)とか、BKP(Balloon Kyphoplasty)とかって話があったら、椎体形成術をするんだなと思っていればいいと思います。

 

麻痺症例では脊椎後方短縮術前方脊柱再建術も行われます。これらは高齢者には手術侵襲が大きい点が問題ですので、手術するかどうかの判断は非常に難しいです。

 

そもそも胸椎や腰椎の手術はリスクが高いので、確実に除痛が得られる場合や緊急を要する場合以外は、かなり慎重に検討します。

 

整形ドクターとしては、リハビリでなんとかなるならなんとかしてほしいと思ってしまうのが、心情なんですね…

 

まとめ

 

・脊椎圧迫骨折は、骨粗しょう症が原因による場合が多く、転ばなくても骨折する
・骨折部位は胸椎と腰椎の間(胸腰椎移行部)が多い
・椎体の潰れ方は楔状椎、魚椎、扁平椎の3種類がある
・レントゲンで圧迫骨折の有無を確認した後に、最近の骨折なのかMRIでチェックする
・保存的加療で歩行させるには、体幹ギプス固定か体幹装具装着が必要となる
・保存的加療で改善が見られない場合は椎体形成術を行う場合がある

 

もしよかったらフォローやイイネをいただけると、モチベーションになるのでうれしいです。

 

参考文献

南里泰弘(2012):整形外科疾患 早わかり図鑑 上肢・脊椎編 脊椎圧迫骨折,整形外科看護,vol.17,no.4

硬膜外ブロックとは?初学者向けの解説

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いきなりですが

硬膜外ブロックって聞いたことありますか?

何となく聞いたことあるなぁ

硬膜外って何となく痛そう…


お気持ちすごく分かります。

 

私たち理学療法士はよく手術記録を見るのですが、この硬膜外ブロックは椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などの手術で頻出となります。

 

何となくでも知識を持っておくと臨床でも役に立ちますので、さらっと勉強してみたいと思います。

 

手術に関わる看護師さんや手術を控えている方にも、わかりやすく解説したいと思います。

 

 

硬膜外ブロックとは

 

硬膜外ブロックは、硬膜外腔へ局所麻酔薬などを注入することにより、脊髄神経および交感神経を遮断し、痛みで過剰に興奮した神経を部分的に麻痺させ、鎮痛作用を得ることができます。

 

神経を遮断と言うと少し怖いですが、歯医者の麻酔などと同じ感覚ですので、神経を遮断すること自体はさほど大変なことではありません。

 

痛みがある部分は血管が収縮し,神経に酸素や栄養が伝わりにくくなるため痛みが増強していきます。

 

そこで、硬膜外ブロックを行うことで痛みのある部分の筋肉をほぐし、血流を改善させ、酸素や栄養を痛みのある場所に効率よく運ぶことにより、痛んだ神経や筋肉を効果的に回復させることが可能になります。

 

硬膜外ブロックの適応



適応疾患は、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、帯状疱疹後神経痛などとなります。


抗凝固薬の服用や局所麻酔薬に対するアレルギー反応、穿刺部位の皮膚炎感染創がある場合は適応とならない場合があります。

 

硬膜外ブロックの姿勢


硬膜外ブロックの姿勢で覚えておくポイントは3つ

 

・側臥位
・背中を丸める
・脊椎とベッドが平行

 

これだけです!
意外と簡単ですよね。

 

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まず、左右どちらか楽なほうの側臥位になってもらい、穿刺しやすいようにベッドの端に身体を寄せます。

 

目は腹部を見るようにし、膝を抱えて背中を丸めます。

 

背中を丸める理由は、棘突起間をできるだけ広げ穿刺しやすいようにするためです。

 

膝を抱えるようにと言いましたが、膝の疾患があり膝関節が曲がらない方は、伸びたままでOKみたいです。

 

枕を調節して頭が下がらないようにし、脊椎はベッドに対して平行になるようにします。

 

医師が穿刺をしやすいように,ベッドの高さは高めに設定することが多いです。

 

穿刺の流れ

 

穿刺部を中心に,広範囲に消毒

穿刺時の痛みの軽減のための表面麻酔

硬膜外ブロック用針の穿刺

薬液の注入

バイタルサインなどの観察

 

こんなような流れです。

 

持続的に薬液の投与が必要な場合は、カテーテルを使用する場合もあります。

 

適宜医療者は声かけを行いつつ、出来る限り患者に不安が生じることがないように努めます。

 

まとめ

 

・硬膜外ブロックは脊髄神経および交感神経を遮断し、除痛を得るもの

・適応疾患は、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、帯状疱疹後神経痛

・硬膜外ブロックの姿勢は側臥位で背中を丸め、脊椎とベッドが平行な状態で行う

 

 

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参考文献

平野純子(2013):整形外科の基本看護技術②,硬膜外ブロック,整形外科看護,vol.18,no.5

テニス肘って治るの?治療や診断のまとめ

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みなさん。
テニス肘って聞いたことありますか?

 

テニスをやってる人の病気でしょ?

 

ってお思いの方。
少し違うんです。

 

テニスをやってる方が多いのは間違い無いんですが、テニス経験がなくても、テニス肘にはなるんです。

 

簡単に説明していきますね。

今回はテニス肘の病態から治療法まで説明してますのでよかったらご覧ください。

 

 

病態

 

前腕の伸筋群、つまり手首を手の甲側に動かす筋肉の多くはenthesisとよばれる付着部を形成して上腕骨外側上顆から起始しています。

 

写真で見るとこんな感じです。

 

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慣れない漢字がたくさん出てきてしまい申し訳ありません…

 

肘の外側に筋肉が集まってると考えていただければ大丈夫です。

 

テニスをする時にバックハンドをしますよね?

 

その時って手の甲を返すような動きになると思います。

この時に肘の外側に負担がかかってしまっているんです。

 

でもこれって、荷物を持つ時やパソコンを打つときも同じように、手の甲を返す動きを行いますよね?

 

そうなんです。


テニスでは手の甲を返す動きが多いから、このenthesisとよばれる付着部を痛めやすいだけであって、誰しもがテニス肘になる可能性があります。

 

そして、厄介なことにこの筋肉の集まっているポイントは肘関節外側側副靱帯や輪状靱帯 、さらには関節包や滑膜ヒダとも一塊、もしくは連続性を有しているため、筋肉以外の要因でもテニス肘と同様な症状を呈します。

 

ガッと一つのところに集まっちゃってるんでいろんな原因で痛みが生じてしまうということです。

 

症状

 


テニス肘の有病率は全人口の1.3~2.8%と報告され、テニス選手に限ると罹患率は40代 で69%、それ以上の年齢層では70%を越えています。

 

そりゃテニス肘って名前がつきますわな。

 

発症は45~54歳の利き手側が典型的であり、性別による差違はありません。

テニス選手では過労、無理な打ち方、ラケット(種類・グリップの太さ・ガットの強さ)が誘因となり、一般的には重量物を持った後に肘関節外側から前腕の伸筋群の筋腹にかけての疼痛が生じます。

 

とくにテニス選手ではバックハンドストロークの際の疼痛が強く、それ以外の症例では重い物が持てない、タオルや雑巾が絞れない、力が入らないなどの症状を訴えます。

 

テニスに限らずバックハンド動作を行うようなスポーツ(卓球、バドミントンなど)でも同様の痛みを訴える方がいらっしゃいます。

 

ラケットスポーツで「バックハンド」を行うようなスポーツであれば当然かもしれません。

 

診断

 

診断に関しては目で見てすぐにわかる理学所見と画像所見に分かれます。

それぞれを解説してまいります。


理学所見


上腕骨外側上顆の圧痛は定型的でほとんどすべての症例に必発になります。

Thomsenテストとmiddle finger extension テスト、chairテストなどの徒手検査もほぼ全例で陽性になります。

 

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Thomsenテスト

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Middle Finger Extensionテスト

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Chairテスト

 

 

 

画像所見


通常、X線写真で異常所見はありません

 

これが厄介なところなんです。

 

磁気共鳴撮像法や超音波検査は補助診断としての役割が大きく、本疾患では上腕骨外側上顆の輝度変化や腕橈関節内に滑膜ヒダを認めることがあります。

 

簡単なのは超音波なので、超音波のある整形外科やクリニックで診察を依頼すると良いかと思います。

 

整形外科やクリニックであれば徒手検査も行ってもらえると思います。

 

治療法

 

治療法としては大きく分けて
①保存治療
②手術治療

の2つとなります

 

2カ月間の保存治療で効果がない場合は手術治療に至るケースが多いです。

まず①保存治療を説明します。

 

保存治療

 

急性期つまり、発症してすぐの場合は
①安静
②手関節背屈位での固定(手の甲側に手首を固定)
③冷却

この3つを行います。

 

どうしても安静にできないような人は、上腕骨外側上顆にかかるストレスを軽減する目的でテニス肘バンドの使用も有効です。

 

テニス肘バンドはこんな感じですね。

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薬物療法としては
まず、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)の内服や軟膏や湿布などの経皮用剤を使用します。

 

疼痛が強い場合は除痛効果を期待して副腎皮質ステロイドと局所麻酔薬を上腕骨外側上顆に局所注入します。

 

つまり軽めの痛み止めやぬり薬から初めて、痛みが治まらないときは直接注射するという感じです。

 

炎症が鎮静化すれば、温熱療法や前腕伸筋群のストレッチを行います。

 

順調に経過すれば肘を伸ばした状態で手関節を最大背屈した状態(手首を手の甲側に曲げる)を保持する筋力強化訓練を行います。

 

急性期が終わったら

①痛み止めの薬

②ストレッチ

③筋トレ

この順番で治療を行うと覚えてください。


続きまして、②手術治療を説明致します。

 

手術治療

 

手術は
①上腕骨外側上顆周辺の病巣へ直接処置を行う術式
②遠隔部の操作で間接的に治癒を期待する術式

の2つに大別されます。

 

前者には短橈側手根伸筋起始部の切離、短橈側手根伸筋起始変性部分の切除と健常部同士の縫合(Nirschl法)または、短橈側手根伸筋起始部の切離または切除と滑膜ヒダや輪状靱帯切除といった関節内操作の併施(Boyd法Bosworth変法)などが含まれます。

 

後者には前腕部での短橈側手根伸筋腱の延長術(Garden法)があります。

 

完全に呪文ですね。

筋肉を切ったり伸ばしたりするんだなぁという認識で良いと思います。

 

まとめ

 

テニス肘は上腕骨外側上顆に負担がかかる病態である
重い物を持ったり、タオルを絞る時に痛みを生じる
検査は超音波と徒手検査が有効
2カ月間の保存治療で改善なければ手術を行うことが多い


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参考文献


森谷浩治(2014):基本のきから学ぼう 患者さんに話せるスポーツ障害 第6回テニス肘(上腕骨外側上顆炎),整形外科看護,vol.19,no.2


日本整形外科学会HP

 

理学療法士として転職した私の経験談 転職理由や流れのまとめ

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みなさん

転職を経験したことはありますでしょうか?

 

理学療法士である私は転職を経験することで、非常に多くの経験値を得ることができました。

 

また私はじっくり考慮しつつ、色々と調べながら転職を進めました。

必ず皆さんの参考になることがあると思いますので、この場をお借りして知識をアウトプットさせていただきます。

 

また、理学療法士に限らず作業療法士や言語聴覚士はもちろん、

医師、看護師、薬剤師、放射線技師、臨床検査技師、栄養士、社会福祉士など医療従事者であれば共通する項目もあると思いますので、よかったら最後まで見ていってください。

 

いつもは病気や体のお話を中心に書いていますので、もしよければ他の記事も見ていってくださいね。

 

 

 

私が転職を考えた経緯

 

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そもそも転職を考える動機って何でしょうか?

 

転職をするパターンは大きく分けて2つで

 

現在の職場に不満がある

または

もっとスキルアップしたりやりたいことをしたい

 

こんな感じでしょうか。

 

ちなみに私は両方でした。笑

 

就職活動をし始めたときは給料や待遇はあんまり考えず、なんとなく知っている病院であったり、先輩がいるような病院を選びました。

 

本当になんとなくです。

 

でも就職した後に、大学の同期と話していると

もっと給料や待遇の良い病院があると知ってしまいました。

 

その後、結婚や引っ越しを経て、現実的に収入面と向かい合わなければならなくなってきました。

 

そこで私はやんわりと転職を考えるようになりました。

 

 

また、前の職場で働いているうちに、スキルが身に付き、経験値が上がっていきました。

 

それに伴って

あの疾患をもっと見たいなあ

全然違う手術をしている病院があるんだ

など自分の職場では経験できないようなことをしてみたい

という欲望が出てきてしまいました。

 

おそらく療法士の皆さんはお分かりいただけると思います。

 

学生時代は急性期回復期慢性期

の3択程度で考えていた就職先が

 

もっとたくさんあるということに気づかされたのです。

 

この時点で概ね

ある程度学んだら転職しよう

と心に決めました。

 

転職をするべき人間

 

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ではすべての人が転職すべきなのでしょうか?

私はだと思います

 

わたくしのようにある程度条件がそろったときに転職をするべきだと考えます。

 

例えば
・結婚をした

・子供が生まれた

・家を買った

・引っ越しをした

 

など、入職時と環境が大きく変わった人は大いに転職の適応があると考えます。

 

環境が変わればその人の優先順位が変わり、

現在の職場の環境や待遇とのミスマッチングが起きやすいからです。

 

またシンプルに向上心のある人も転職の適応だと思います。

 

やはり職場で向上心のある人は評価が高いですよね?

 

そうなると仕事を任されたり、職場にはいなくてはならない存在になるわけです。

もちろんいい意味で。

 

でもそういう人って、どこに行っても実力を発揮できちゃうので、

いろいろ経験してとことん経験値をためていったほうがいいんですよね。

 

私自身はすごく向上心がある!というわけではないのですが、

同じ時期に同僚が転職をして、その彼をみていて直感的に思いました。

 

どうしても一つの職場で得られる経験値は一定になってしまうということです。

 

転職のメリット

 

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ひとまず、私が考える転職のメリットを列挙いたします。

 

転職のメリット
  • 収入が増える
  • 自分が唯一無二の存在になる
  • 自分の可能性を高めることができる
  • スキルアップに繋がる
  • 人事評価や人間関係をリセットできる

こんなところです。

 

もちろん収入は増えました。

収入が増えるところを選んでいましたので当然ですね。

 

転職して違う病院に勤めたわけですが、今までのリハビリとは全く違うやり方で

驚きワクワクしたのと同時に

これは前の職場のやり方のほうがよかったな

思う点も多々ありました。

 

転職して今までとは違う環境で仕事ができる分

新しいことを学べるメリットは当然なのですが

 

今までやったことを上司に提案するだけで評価を得られるというのに驚きました。

 

前の職場でやっていたことを現在の職場で実践するだけですので、私としてはほぼ労力はゼロ

 

しかし職場としては、新しいやり方を導入することができるのでメリットしかないですよね。

 

転職したすぐは、前の職場との違いを見出すのが楽しくてしょうがなかった記憶があります。笑

 

転職のデメリット

 

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私自身はこのデメリットを考慮しながら転職を進めたので、ほぼデメリットを感じずに転職ができました。

しかし、このデメリットを考慮することは非常に重要となりますので、少し述べさせていただきます。

 

転職のデメリット
  • ボーナスがもらえない可能性がある。
  • 退職金や企業年金がダウンする可能性がある
  • 社会的地位が下がる可能性がある

こんなところです。


以上のように、一時的に年収は減ってしまう可能性があるので注意が必要になります。

 

ボーナスはおそらく6月と12月にもらえることが多いと思います。

 

転職でまじめに3月退職、4月入職となると、

6月のボーナスをもらえなくなる可能性が高いです。

 

私はその点を考慮して、6月退職、7月入職としましたので、

前の職場で6月のボーナスをもらい、新しい職場で通常通り12月のボーナスを受け取ることができました。

 

これに関しては職場にもよりますので、運が良かっただけかもしれません。

 

もし、ボーナスを受け取ることができなければ収入的にはかなりダウンするかもしれませんね。

 

また、退職金や企業年金は多くの場合が勤続年数に左右されます。

 

このボーダーラインが多くの職場で20年となっています。

この点も職場によって変わる可能性があるので注意が必要です。

 

つまり40歳以上の年齢で転職になると退職金や企業年金が大幅にダウンしてしまうと考えました。

 

そのため、40歳手前で最後の就職先を選定し、それまでに多くの経験を積むことが必要なのではないかなと思います。

 

これに関しては、今後大きく時代が変わる可能性があるためわからないことも多いです。

 

あくまで私の職場での労働条件ではそうだったという経験談でお話しさせていただいております。


また最後の社会的信用が下がる可能性があるというのはご理解いただけますでしょうか?

社会的信用が下がる可能性があるということは、住宅ローンや車のローンが組みにくいということにつながります。

 

私はローンを考えておりませんでしたので、あまり考えずに転職を進めました。

 

もし、家や車を購入する予定があれば、転職する前に行うことをお勧めいたします。


大体の金融機関が、勤続年数2-3年くらいを設定していますので、その期間ローンを検討していないのであれば考える必要はありません。

 

また、名のある病院や企業に転職する場合であれば、転職後のほうが社会的信用を得られるケースがありますのでケースバイケースとも言えます。

 

転職って大変?

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これは皆さんによく聞かれる質問なのですが、答えとしては
思ったよりは簡単

という答えになります。


まず私たち理学療法士の資格は業務独占資格ですので、企業はある程度限られた人数の中で人材獲得をしなければなりません。


自分が希望する70-80%程度の条件であればすぐに転職は可能だと思います。

 

100%を求めれば時間も労力も生じてしまいますので、少し大変だと思います。

 

私が大変だと思った点は

転職先の条件を決めること

です。

 

もう少し具体的に上げるとすれば

・給料はどのくらいがいいのか

・福利厚生は何がいいのか

・休みはどれくらい必要か

・通勤時間はどのくらいに設定するか

・どんな疾患が見たいか

・研究ができるのか

・メンターがいるか

 

などですかね。

入ってからでないとわからない情報などかなり細かくリサーチしたり、自分の今の状況を考えて、優先順位をつけたり、妥協するポイントを作ったり。

ここにかなり時間を使いました。

 

逆に言えば条件さえ整えられれば、あとは面接するくらいなのでほとんど労力は使いません

 

面接は今まで自分のしてきたことを話せば済みますし、むしろ職場の環境を直接聞ける機会なので、まったく緊張しませんでした。

 

というより受からなければ、

今の職場で働くだけ

という感じなので、失うものがないんですよね。

 


いざ転職しようと思ったときに、私たち理学療法士はどのような選択肢を取るのでしょうか?
おそらく理学療法士協会やpt-ot-stネットなどを見るか、友人に相談するとかだと思います。


もちろんそれもありだと思います。


友人の紹介などであれば安心できますし、入職時にかなりwelcomeモードで受け入れてくれると思います。


しかし、紹介してくれた友人がいる手前、期待値が高い可能性は十分にあります。


またとんとん拍子で転職まで進めば良いのですが、

やっぱりこの職場は違う


と思った時に、友人との関係性を気にしなければならないので少し面倒かなと思います。


そういう点も含めて、人材紹介会社を選択肢に入れつつ転職を進めることをオススメします。


人材紹介会社を経由すると給料の交渉がしやすい上に、多くの情報を仕入れることができます。


人材紹介会社も転職が決定しない限りは、報酬が発生しないため、本気で条件に合うよう相談に乗ってくれます

 

意外と親身になって相談を受けてくれるのでかなり良かったです。


ちなみに、人材紹介会社の人に直接聞いたのですが、人材紹介会社の報酬は年収で決まるようです。


つまり、転職者の年収が高ければ高いほど儲かるシステムなので、出来るだけ高い年収で交渉してもらえます。


また、報酬は会社や病院から払われるだけですので、私たちの給料には一切関係ありません


これだけでも転職を一人で進めてはいけない理由になると思います。


また圧倒的に時間と労力の節約になるので、かなり効率的に転職を進めることができます。

 

情報が大いに越したことはないのですが、ある程度有益な情報を仕入れる必要もありますので。

 

ちなみにわたしが利用した人材紹介会社は

 

PTOTキャリアナビ マイナビコメディカル

この二つです。

 

PTOTキャリアナビとマイナビコメディカルに関しては、別の記事でも詳しく書いていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

 

 

www.rehatree.net

 

 

www.rehatree.net

 

 

たくさん情報があればいいというものではなく、よい情報が集まることが大切ですので、人材紹介会社は2-3社の登録にとどめておいたほうが良いかもしれません。

 

電話で連絡を取ったり、メールでやり取りをしたりするので私としては2社程度の登録がおススメです。

 

なんとなく友人に転職の件を相談しつつ、理学療法士協会pt-ot-stネットをチェックし、PTOTキャリアナビ マイナビコメディカル に登録して情報を集める。

 

みたいな形が一番スムーズかなと思います。

 

もしよかったら参考にしてみてください。

 

PTOTキャリアナビとマイナビコメディカルのリンクも張っておきますので、転職に興味のある療法士の方はぜひ無料登録してみてください。

 

もちろん登録や相談は無料でできます。

 

【PTOTキャリアナビ】ご登録はこちら

 

PT/OT/STの転職紹介なら【マイナビコメディカル】

 

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画像検査どこまで知ってる?特徴を大まかに整理!

 

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リハビリテーションにおいて、画像検査は診断に必要不可欠なものです。

 

しかし自信を持って

 

画像検査得意です!


と言える療法士や医療従事者は少ないと思います。

 

そこで大まかに画像検査について、特徴を整理し、少しでもイメージを作りましょう。

 

なんとなく特徴が分かってるだけでも、
医師への提案や病棟でのディスカッションの役に立つはずです。

 

それぞれの画像検査の
①見るポイント
②メリット
③デメリット

で考えていこうと思います。

 

また、今回は運動器リハビリテーションを軸に考えていきますので、主に整形外科的な観点で述べていきますのでご了承下さい。

 

 

画像検査の種類

 

いきなりですが、画像検査の種類を挙げておきます。
以下の項目の特徴を軽く抑えるだけで、画像検査を少し語れるようになります!

 

画像検査の種類
  • 単純X線撮影(レントゲン)
  • MRI
  • CT
  • 造影検査
  • 超音波検査
  • 核医学検査

 

MRIとかCTは何となく…

核医学ってなんだろう…

 

なんとなく聞いたことはありますよね!
でも説明しろと言われるとなかなか難しいものです。

 

でも大丈夫!
実際に検査をするのは医師や放射線技師ですので、僕らはそれが何を検査しているのかだけ分かればいいんです。

 

それぞれの特徴を軽く貼っておきます。
わかるところは飛ばして、分からないところだけ読むのもアリです。

 

都合の良いように使っちゃってください。

 

単純X線撮影(レントゲン)まとめ

①見るポイント
→骨の形、骨と骨の位置関係、左右差
②メリット
→姿勢や撮影方法が自由、簡単に撮れる
③デメリット
→被曝する、骨のみの観察、詳細は分かりにくい

 

 

MRIまとめ

①見るポイント
→水分量を見ている、T2で水は白く写る
②メリット
→ 細かい骨の損傷がわかる、被曝しない
③デメリット
→長時間の安静、騒音、閉所

 

CTまとめ

①見るポイント
→骨は白く写り、空気は黒く写る。
②メリット
→立体的なイメージ像
③デメリット
→被曝量が多い、金属NG

 

超音波検査まとめ

①見るポイント
→超音波の反射で評価
②メリット
→靭帯損傷や筋挫傷に強い、簡易的
③デメリット
→体の奥の方は評価しにくい

 

核医学検査まとめ

①見るポイント
→細胞の動きを見ている
②メリット
→ 細胞に異常がある疾患に強い
③デメリット
→時間がかかる、形態評価はできない

 

 

 

各論に向かうその前に、基本的な知識の確認をします。

画像所見ではどこから見ているのかというのが重要になります

 

大まかに

・矢状面(sagittal):体を左右に分ける面で、真横から撮影。
・冠状面(coronal):体を前後に分ける面で、正面から撮影。
・横断面(transverse、axial):体を上下に分ける面で、体の軸に対して直角に輪切りをして、床から撮影。

 

以上になります。
まぁどこの面をどこから見ているかという話ですね。

写真だとこんな感じです。

 

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それでは各論に移りましょう。

 

単純X線撮影(レントゲン)

 

単純X線撮影(レントゲン)は、整形外科における画像診断の基本であり、ほとんどの症例において施行される検査です。

 

CTやMRIは大きな病院に行かないとないけど、レントゲン撮影はできるという病院は多いです。

 

街の小さな歯医者などでもレントゲンだけは検査できたりします。

 

撮影に関して、基本的に2方向以上から撮影することが原則となります。

1方向からの画像では立体像がつかみにくく、正面像のみで異常所見や側面像のみで異常発覚するケースは少なくありません。

 

見るポイント

 

まずは骨・関節の輪郭、つまり皮質骨の連続性が保たれているかを観察します。

 

骨があるべき位置にあり解剖学通りの形をしているかということですかね。

 

次に骨・関節配列、関節裂隙の縮小・拡大、関節内の石灰化や異所性骨化の有無を評価します。

 

つまり骨と骨の位置関係を見るということです。

 

最後に、左右と対比することが重要です。とくに小児や学生では、骨化核、成長軟骨板の異常所見は比較しないとわからないことがあります。

 

メリット

 

動態(ストレス)撮影、荷重条件下撮影、経時的変化の観察ができることです。

 

何となく分かりますかね?

 

つまり、姿勢が比較的自由で、撮影スタイルも自由ってことになります。

 

歩いているときは痛いけど、普通にしていれば痛くないというような方は、歩いている時の姿勢に出来るだけ近づけたいですよね?

 

まぁそういう時にレントゲンが撮れるっていうことです。

 

自由に撮れるし比較的簡単に撮れるというのがメリットということになります。

 

デメリット

 

放射線被曝があること、骨のみの観察しかできず、脊髄や靭帯、軟部組織などの状態が評価しにくいことです。

 

放射線被曝に関しては、成人はさほど気にする必要はありませんが、妊婦や小児だとリスクがありますので注意が必要です。

 

レントゲンに関しては本当に大まかな検査になりますので、詳細な検査となるとあとのCTやMRIに軍配が上がってしまいます。

 

単純X線撮影(レントゲン)まとめ

①見るポイント
→骨の形、骨と骨の位置関係、左右差
②メリット
→姿勢や撮影方法が自由、簡単に撮れる
③デメリット
→被曝する、骨のみの観察、詳細は分かりにくい

 

MRI

 

次にMRIです。

 

何となく

磁石や金属は持ち込んじゃいけないんだよなぁ


ってイメージありますかね?

 

そこまで分かっていれば大丈夫!


あと一歩踏み込めればかなり理解できます。

 

見るポイント

 

MRIは核磁気共鳴を利用して、生体内に水、あるいは脂肪として存在する水素原子(プロトン)を画像化する方法です。

 

つまり、磁石の力で水分が多いか少ないかを、画像の信号変化(濃淡)として描出した画像ということになります。

 

そのためMRIとして出された画像は
水分が多いのか、少ないのかを見ている
と言えます。

 

余談ですが、画像の濃淡に関しては設定で変えることができますので、あくまで周りとの比較が大切になります。

 

「真っ黒だと水が多い!」
とは一概にも言えませんので注意しましょう。

 

ちなみに水分の多いところは関節液、脳脊髄液になります。

 

逆に水分の少ないところは骨や靭帯などの硬い組織となります。

 

またMRIに関しては設定によって黒く写るか白く写るかは変わります。

以下の表をご覧ください

 

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放射線を専門的に扱っていない医療従事者であれば
T2で水は白く写る
と覚えるだけで良いかと思います。

 

メリット

 

脊椎・脊髄疾患や骨腫瘍、骨髄炎、骨壊死、軟骨や靭帯損傷などの軟部組織病変を描出する能力に優れており、放射線被曝がありません

 

磁石を使った撮影ですので、放射線被曝がNGの方でも使用できます。

またレントゲンではわからなかった細かい骨の損傷なども細かく写し出してくれます。

 

デメリット

 

撮影時間が長く、騒音のなか、閉所での長時間の安静を強いられます。小児や閉所恐怖症の人、 認知症の患者、安静を保つことができない人にはなかなか難しい検査になります。

 

丸い筒のようなものに入っていきますので、円背のおばあちゃんなども難しいことがあります。

 

MRIまとめ

①見るポイント
→水分量を見ている、T2で水は白く写る
②メリット
→ 細かい骨の損傷がわかる、被曝しない
③デメリット
→長時間の安静、騒音、閉所

 

 

CT

 

続いてCTに参ります

 

特にCTとMRIに関しては臨床でよく使用しますので、整理できるといいですね。

 

見るポイント

 

コンピュータ断層画像(CT)は、あらゆる方向からX線を照射して、人体のX線吸収値(CT 値)を測定します。

 

単純X線撮影(レントゲン)とは違ってあらゆる方向から照射するというのがポイントですね。

 

その情報を処理して再構成を行い、断層像を写し出します。

 

具体的には、組織によってCT値が異なり、その吸収量によって白黒の濃淡が分かれます。

 

部位別の吸収量(色の違い)はこちらになります。

 

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骨は白く写り、空気は黒く写ります

 

メリット

 

骨の描出に優れ、複雑な骨折や脊椎、骨盤の描出に有利です。

 

3D再構成することで、MRIでは描出できない骨病変を立体的にとらえることができます。

 

立体的に骨病変をイメージすることで、手術やリハビリの大きな判断材料になります。

 

さらに、造影CTでは動静脈血管や筋肉、腹部臓器までも描出することができます。

 

CTと造影CTはこんな感じです。

 

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造影CTはほんとにすごいです…

 

デメリット

 

単純X線撮影に比較すると、放射線被曝量が格段に大きくなります


あらゆる角度からX線を当ててるので当然ですね。

 

また、金属が体内にあると、 アーチファクトと呼ばれるノイズによって正しく描出されにくくなります。

 

CTまとめ

①見るポイント
→骨は白く写り、空気は黒く写る。
②メリット
→立体的なイメージ像
③デメリット
→被曝量が多い、金属NG

 

造影検査

 

続いては造影検査になります。

 

見るポイント

 

X線撮影では描出できない関節腔、脊髄腔、椎間板などに適切な造影剤を注入してX線撮影を行う方法です。

 

MRIなどのほかの画像技術の進歩から、近年では行われるケースが減少しています。

 

循環器などではよく用いられますが、整形外科ではあまり用いられることは少ないかもしれません。

 

メリット

 

評価しにくい閉鎖空間内の構造、破綻を確認できるうえに、造影剤の流れを追うことで動態撮影も追加できる。

 

デメリット

 

造影剤は過敏症がある人、甲状腺疾患、 重篤な心疾患、肝腎機能障害がある人、気管支喘 息がある人などは、禁忌もしくは原則禁忌なので、必ず事前に確認が必要です。

 

造影検査まとめ

①見るポイント
→造影材を使用する
②メリット
→閉鎖空間内の評価や動態撮影が可能
③デメリット
→禁忌が多い

 

 

超音波検査

 

続きまして超音波検査になります。

 

見るポイント


超音波検査は超音波を対象物に当てて、その反射を映像にして内部を評価するものです。

 

骨などの体の深い場所にあるものは感知できませんが、靭帯や血管などを観察することができます。

 

他の検査より簡易的に使用することができるため、医師だけではなく理学療法士や柔道整復師も使用することもあります。

 

メリット

 

X線所見では発見しづらい肋骨骨折の診断、靭帯損傷や筋挫傷などの診断に有用となります。

 

超音波検査を用いることで手術室だけでなく、 外来や救急の場で伝達麻酔やブロックを行うことが可能となる

 

診断が難しい滑膜炎を観察することで、関節リウマチの診断となりうる。

 

デメリット

 

体表から離れている構造物や、骨に囲まれた内部の観察はできないことです。

 

 

超音波検査まとめ

①見るポイント
→超音波の反射で評価
②メリット
→靭帯損傷や筋挫傷に強い、簡易的
③デメリット
→体の奥の方は評価しにくい

 

核医学検査

 

最後に核医学検査について説明します。


一番イメージがつきにくいかもしれません。

 

見るポイント

 

CTやMRIなどのような形態的評価ではなく、 細胞の活動性を反映する機能的な画像診断です。

 

今までは形を見ることが多くありましたが、核医学検査に関しては細胞の動きを見ているということになります。

 

整形外科領域では、放射線同位体シンチグラフィー(骨シンチ)、陽電子放出断層撮影(PET)がよく用いられます。

 

まぁここら辺はなんとなく

骨シンチ、PETと言われたら核医学検査なんだなぁ

と思うくらいで良いと思います。

 

放射性同位体やブドウ糖類似体を体内に投与することで、体内の異常に活動性が高い細胞に取り込ませます。その取り込まれた部位のみが信号変化として表れます。

 

ちょっと怖いですね笑

 

メリット

 

おもに腫瘍性病変(とくに骨転移)、骨髄炎、骨頭壊死、化膿性脊椎炎など細胞に異常をきたすような疾患によく用いられます。

 

近年ではCTと同時に撮影することで、形態学的な情報とともに評価できるようになり、有用性が向上しています。

 

デメリット

 

目的の臓器に、放射性同位体やブドウ糖類似体が届くのを待つ必要があるため、時間がかかってしまいます。

 

また、機能の評価を行うのみであり、形態の評価は別で行う必要があります

 

核医学という名前のため、放射線の被曝量が多いのではないかと思ってしまいますよね。

 

しかし、被曝量はあまり多くないようで、副作用の報告もかなり少数のようです。

 

核医学検査まとめ

①見るポイント
→細胞の動きを見ている
②メリット
→ 細胞に異常がある疾患に強い
③デメリット
→時間がかかる、形態評価はできない

 

 

ぜひ臨床などに活用してみてください

 

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参考文献

寺川雅基(2018):総論 画像検査のきほん知識, 整形外科看護,vol.23,no.1