ドミノは一瞬で崩れてゆく
コツコツとただ日々積み重ねても無惨に
それでもまた朝が来れば仕方なく目覚め
散らかった悲しみや希望を片付け
心の中の温かいもの隠し続けていれば
それでいいから
ザ・イエローモンキー/ホテルニュートリノ
先日、イエローモンキーの東京ドーム公演に行って参りました。数年ぶりのイエモンでしたが、過去最高動員数。ソールドアウトの50000人。
還暦間近のバンドで東京ドームソールドできるバンドが日本にいくつあるのでしょうか…
吉井さんは紛うことなき僕のロックスター。
高校の頃「ロックやってる奴の体重は身長マイナス120」とか、太ってロックやってる奴は認めないとか、エディスリマンが良く似合う、艶やかな色気をまとう吉井さんには少なからず影響を受けています。
喉頭がんが発覚してからポリープの切除、闘病生活を経てのライブでした。死を覚悟し、それを受け入れた吉井さん、イエモンによるライブ。彼らの楽曲や歌詞の深みが、死を意識することで鮮烈に煌めきを増し、sparkしていました。最新作も控えていますが、ここで吉井さんは「人生の7割は予告編で残りの命数えた時から本編が始まる」と歌っています。決して万全ではないコンディションだったと思うけれど、命を削るように、しかし擦り減ることのないパールのような楽曲と共に3時間。誰もがこのライブで充足したことでしょう。先般チバユウスケ氏や櫻井敦司氏、HEATH氏といったイエモン同期が次々と他界。吉井さん始め菊池兄弟、廣瀬さんの4人が居てくれる。
「なによりもここで こうしていることが奇跡だと思うんだ
命はいつか絶えるだろうだけど最高の出会いが」
ALRIGHTの歌詞もあの日あの時の吉井さんの佇まいと歌の力が胸の奥に刺さり涙が溢れてきました。ただの慰安旅行的なライブでなく新作も出す攻めの現在進行形で人生の本編を歩むイエモン。またライブに行きたいです。特にあの4人の身体の細さと毛量の多さには感服したし、新しい何かが俺の中で目覚めました。俺も日々の積み重ねとその刹那をスパークします。
カッケェもんは、カッケェ。