I like what I like

アイドルが好きです。

一生懸命頑張ることがSexy

2022年、年の瀬の慌ただしい空気の中、一通のメールが届く。なんとなくいつかそんな日が来るような気がしていた。でも、来ないかもしれないと、来ないほうがいいなとも思っていた。12月30日まで働いて、まだ実感がわかないまま大晦日。カウントダウンコンサート。夜が明けて、1月1日になって、ようやく、ゆっくりと寂しさが沁み入ってくる。

私は、当事者のようで当事者ではない。だから本当の寂しさはわからない。それでも、11年。5人のSexy Zoneの見ていた。

大人の決めたやり方 それが正解なの?

そう問いかけた子供が大人になるには十分な時間だった。子どもの頃描いた夢と大人になって描く夢が違うのはごく当たり前のことだと思う。新しいステージは飛び立とうと羽を広げたマリウスの姿は、とても美しかった。

強く美しい彼らはいつだってまっすぐ前だけを見ていて、その胸の中にあるものを教えてくれない。だから本当の気持ちはわからない。けれど、客観的に見ても、まだ子供だった彼らに大人が強いた道筋は、とてもではないけど楽しいだけのものではなかっただろう。それでも、11年間は大切な宝物だと眩い笑顔で言ってくれたマリウスの強さと優しさに、心から感謝している。

その胸に抱いた新たな夢が叶いますように。叶わないなんてことはないだろうし、何があっても、きっと、叶えられるのだろうけど、そう祈らせてほしい。

 

楽しいことばかりじゃなかったけど、思い出すのは楽しかったことだけで笑っちゃう。ボケてるんだか天然なんだか、よくわからない不思議な空気感で、それでも楽しそうに5人で笑っている姿が、宝石みたいにきらきらした笑顔で、ペンライトの海を見ていた5人が、浮かんでくる。

揺るがないと変わらないと思っていたものが変化していく寂しさは、何度経験しても慣れない。笑って送り出さなければと思ってはいたけど、やっぱり寂しい。頭ではわかっても、心はそう簡単に言うことをきいてくれそうにはない。でも、今はまだ、寂しくていいかな。私たちが、そして彼らがこだわり続けた5人のSexy Zoneの11年間にはそれだけの思い出がある。平坦ではない凸凹で今にも抜け落ちそうな大地を、傷だらけになりながら一生懸命走り続けた5人を見ていた時間にはそれだけの価値がある。

この寂しさは、11年間、5人が最高にSexyだったという証明だから。

失われた夏の物語 真夏の少年〜19452020

エモいは、英語の「emotional(エモーショナル)」を由来とした、「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本のスラング(俗語)、および若者言葉である。ーーWikipediaより

 

2020年の夏は『失われた夏』だ。この夏は、夏らしいことはほとんどせずに大半を家で過ごした。多くの人がそうだろう。コンサートツアーの始まりとともに夏が始まり、コンサートツアーの終わりとともに夏が終わる。もうずっとそんな生活をしていたから、今年の夏はどこかつまらなくて寂しいものだった。

今まで当たり前だったことが今年は当たり前じゃない。『不自由』というとおおげさかもしれないけど、そんなふうに感じることもあった。外出自粛も炎天下の下でのマスクも、息苦しくて息が詰まる。有り余った時間を持て余し、体の奥底にやり場のないエネルギーを燻らせる。そんな2020年の夏、私が傾倒したのが、ジャニーズJr.のグループ 美 少年と彼らが出演した『真夏の少年〜19452020』だった。

 

 

いつもYouTubeで見ているあの少年たちが主演のドラマが始まるらしい。どこから得た情報なのかはわからないけれど、初回放送日に私はテレビの前にいた。といっても、うっかり忘れていて気がついたらすでに放送開始時間を10分ほど過ぎていた。慌てて合わせたチャンネル、画面に広がる青い空、その下を自転車で走る金髪の少年。引きのカットへと移り、青い海岸線が映る。BGMはThe Beach BoysのSurfin' USA。タイトルは知らずともメロディは多くの人が知っているであろう1963年のヒットナンバーだ。タイトルバックの美しい海に夏を感じる。BGMは懐かしいけれど、映像は鮮やかで、古びた映画を見ているわけでもなく、今流行りのドラマを見ているわけでもない、不思議な感覚に包まれた。

 

真夏の少年の、夏

『自由を感じない若者と、自由を奪われた兵士が、時空を超えて出会った』

キャッチコピーに象徴されるように、この物語の根底には『自由』と『不自由』というテーマがある。

ストーリーは至ってシンプルだ。関東にあるベッドタウン富室町を舞台に地元の高校に通う高校2年生の6人の少年と1945年太平洋戦争の真っ只中からタイムスリップしてきた軍人が出会い、ひと夏をともにする。よくあるタイムスリップものであり、よくある大人と子供との関わり合いをもとにした成長物語でもある。

美 少年のメンバーが演じる6人の少年はそれぞれに何らかの事情を抱えて『不自由』さを感じている。佐藤龍我くん演じる瀬名悟は、無気力で幸せに対して無自覚で、生きているという実感を持つことができていない。那須雄登くん演じる柴山道史は、学校では生徒会長を務める優秀な生徒でありながら、母親の過度な期待や干渉に息を詰まらせている。浮所飛貴くん演じる春日篤は、母を亡くし、父の再婚相手を家族として受け入れることができず、家族の中に自分の居場所を作らずにいる。藤井直樹くん演じる山田明彦、金指一世くん演じる山田和彦は、町の有力者である母を持つ双子の兄弟。仕事に情熱を傾ける母親から放置され、金持ちというだけで学校では阻害され、二人だけの閉じた世界を作っていた。岩﨑大昇くん演じる風間竜二は、リーゼントとサングラスのひと昔前のヤンキースタイルだが所詮は見掛け倒し。本編ではあまり描かれなかったが表向きにはシングルマザーの母親に反抗はしているもの、実のところは母親思いの少年で友情にも篤い。

ストーリーの主軸になるのは悟が巻き込まれたクラスメート財前の自殺未遂事件だ。自殺未遂の原因として名指しされた悟は、濡れ衣を着せられ無期停学の処分を下されてしまったが、今ひとつ自分のこととして実感が伴わないままただ時を過ごしていた。そんなある日、竜二、悟、篤が秘密基地で過ごしている時に、富室町に大きな雷が落ちる。雷が1945年の大宮島(グアム島)から三平三平という軍人を連れてきたことで、ストーリーは動き出す。

ストーリーの中に織り交ぜられる問題提起には、普遍的なものもあれば現代社会特有のものもある。当事者の少年少女たちの視点に私たちからすれば遠い過去の世界からやってきた異なったバックグラウンドを持つ大人の視点が加わることで変化が生まれ、少年たちは三平も含めた大人や今まで関わってこなかった学友たちと関わることで成長していく。そんな青春群像劇だった。

ストーリーが進むにつれ、1945年からやってきた三平の過去への帰還について焦点が当たり始める。戦争について多くを語らなかった三平が少年たちの真っ直ぐな思いを受けて口を開くシーンは重みがある。戦後75年という節目の年を意識して作られたんだろう。実際に戦争を経験した人が少なくなり、生きた言葉が聞けなくなりつつある今、私たちはその時代を生きた個人の感情を想像し、それを心に刻んでいくことが大切なことなのかもしれない。そんなことを考えさせられる作品だったように私は思う。作中の三平のセリフにこんなセリフがある「今は戦後か? 新しい戦争の前とも言える」。人類の歴史は戦争の歴史でもある。多くの戦争の中で『自由』を奪われてきたたくさんの人がいた。今、『自由』だと言われている若者たちがどんなふうに『自由』を生きるのか。それが未来の『自由』にも繋がるのかもしれない。

豪華俳優陣が演じる人間味のある大人たちと、少年少女たちが瑞々しい演技で魅せる個性豊かな生徒たち。ストーリーにはシリアスな部分もあったが、それよりも温かく優しい雰囲気のシーンが多く感じられたのは、登場人物の心の底にある想いに触れるシーンが多かったからだと思う。映像は、全編通して鮮やかな色彩で描かれ、映画を観ているようで美しかった。私は特に海や空の青や木々の緑といった自然の色彩と、秘密基地の窓から射し込む光の表現が好きだった。秘密基地に降り注ぐ光は優しくも物悲しく、どこかフェルメールの絵画を思い出させた。BGMとして本編を彩るオールディーズや昭和歌謡は郷愁を誘い、現在と過去の橋渡しをしていた。Kis-My-Ft2の歌う主題歌『Endless Summer』のイントロのドラマチックさと夏の煌めきを感じさせるメロディが作品をさらに眩しくした。

ドラマ単体で評価しても、今大人になろうとしている少年・少女たちの、短くかけがえのない夏を描いたエモーショナルなーーエモい作品だったと、私は思っている。

 

 

美 少年6人の、夏

私は、ジャニーズドラマが好きだ。その中でもグループ全員で主演を務めるドラマがとても好きだ。ファンだからこそ感じられる本編以外の文脈から感じる感動が、とても好きだ。

新型コロナウイルスについてのニュースが日夜報じられるようになって半年近くの時が過ぎた。新しい生活様式が提唱され、それが私たちの日常になりつつある。働き方、遊び方、暮らし方ーー生き方というと大げさかもしれないけど、生活根幹にあるものが大きく変容した、今年の夏はそんな夏だった。そんな初めての夏、美 少年はグループとしてドラマ初主演を果たす。メンバー全員、演技経験が多いわけではない。中でも、浮所くんと金指くんは今回が初めてのドラマ出演となった。本来のスケジュールがどんなスケジュールだったのかはわからないけれど、最終回直前まで撮影をしていたし、かなりタイトなスケジュール進行だったのではないだろうか。そんな中、夏のコンサートSummer Paradiseのライブ配信もあった。きっと彼らはこの夏を全力で駆け抜けたんだと思う。

一話に比べるとみんな髪が伸びた。表情もどことなく大人になった。十代の少年たちは、瞬きひとつの間に大人になる。そんな成長スピードの速さを、ドラマの中の少年たちと彼ら自身を重ねて感じていた。ドラマの最終回、三平さんとの別れのシーンは、ドラマの中の少年たちにとっても、美 少年にとっても、短く熱い夏からの卒業式だったと思う。自分の顔で泣くメンバーも、役柄のまま泣くメンバーも、うまく泣けないメンバーだっていたけど、みんないい表情だった。何かに一生懸命取り組んで、やり切った時に見せる表情だった。そこに評価は必要ない、とても大変な夏を走り切ったことへの称賛がただあれば、それでいいと思う。本当によく頑張ったね。そう声をかけてあげたくなる、とてもいい表情だった。

メンバーの中で一番演技経験の多い龍我くんはさすがの演技を見せてくれた。コミカルな演技もシリアスな演技も自在に演じる器用さが龍我くんにはあると思ったし、しっかりと役に寄り添った感情表現に感心した。大昇くんは場をパッと明るくする大昇くん本人の天性の華はそのままに6人の中で一番コミカルな役柄を、演技だと感じさせない自然な演技で演じていた。そんなふたりが行き場のない言葉にできない思いを拳でぶつけ合う最終回の雨のシーンは涙を誘った。真面目な生徒会長役の那須くんははまり役だったし、メイン回で母の愛情に気付くシーンで流す涙はとても美しかった。浮所くんは本人のパーソナリティとは真逆の寡黙な少年を映像作品初出演とは思えない表現力で好演した。もちろんみんな映えるのだけど、今作での浮所くんと那須くんの画面映えの良さは特に素敵だったと思う。個人的に一番いい演技をしているなと思ったのは藤井くんだった。みんなから少し距離を置きつつも心は共にある難しい役をしっかりと演じていた。普段の藤井くんのかわいらしい雰囲気を微塵も感じさせないとても大人っぽい演技だった。金指くんは本人が話していたように最初は苦戦することもあったようだけど、内気でどこか幼い少年を優しく愛らしく演じていたと思う。花が咲いたような笑顔やニュアンスのある悲しそうな表情、感情を表情で表すお芝居がすごく様になっていたので、これからもっと伸ばして欲しいなと期待をしている。

ドラマと並行してテレビ朝日の動画配信プラットフォーム TELASAで配信されていた『美 少年、◯◯。』は、週替わりのテーマに沿ってドラマの裏側を感じられるドキュメントとなっていた。最終回放送後のテーマは、『美 少年、泣く。』オールアップ後の美 少年のもとに届いた共演者の方やスタッフからのビデオメッセージ。それを見ながら涙するメンバーもいれば、真剣な表情で画面を見つめるメンバーもいた。様々な想いが交錯する夏、彼らが得たものは何にも変えがたい大きな経験だったに違いない。

ここからどこかもっと遠くへ、まだ見ぬ世界へ羽ばたいていく、発展途中で未完成な少年たちが駆け抜けた夏。私は、彼らの姿を画面を通して見ることで、2020年の『失われた夏』を補完していた気がする。それはとても眩しくて、美しくて、エモい夏だった。

 

 

最後にドラマの公式アカウントと監督の一人である及川拓朗監督の、最終回放送後のインスタグラムの投稿を添えておく。素晴らしい夏を届けてくれた多くの人に大きな感謝を。

美 少年のみんな、本当にお疲れ様!そして、素敵な夏をありがとう!

 

〈短文〉続・まだ、何も知らない。

 

金指くんを推すことにするという短文を書いてから、ちょうど一ヶ月が経った。

 

その間にびーパラ*1の初日を迎え、オーラスが終わり、担降りするの?! しないの?! という葛藤の果て、とりあえず決断は先送りにして今に至る。『自担』という言葉は一人を指していたいから、最近なんとなくこの言葉を使うことが減った気がするけど、特に不自由はないし、むしろ自由かも。

「新しい子が出てくるとは思わなかった」「ここまでハマるとは思ってなかった」等、私もそう思います。2018年の11月、12月と少クラの観覧に行き、あまりにジャニーズJr.のことを知らなすぎて『もう私が少年倶楽部を楽しめる時間は終わったんだ……』と思ったことを鮮明に覚えている。冬の寒さが滲みる帰り道はなんだか切なかった。ところが、奇しくも2018年12月の少クラ収録で美 少年がCosmic Melodyの二番を歌っていたため(2019年1月放送)、今になって死ぬほどリピートして心の底から楽しんでいるので、とても滑稽です。ペ・ペ・ポ・ピ・パ・ピ・プ・ピ。魔法の呪文。

脳がバグった結果、写真とグッズと雑誌を猛スピードで買ったので、また我が家の収納が圧迫されることになりました。

 

一ヶ月で知ったこと。

きれい好きでいつも除菌シートを持ち歩いている。除菌シートに関するこだわりがすごい。ナゼ、ぽっけにウェットティッシュ入れて寝ているの?

努力家で不言実行でいきなり練習の成果を披露したりする。代表例は、こっそり教室に通って習得したアクロバット。仲の良いジャニーズJr.は青木滉平くん。お兄さんと仲良しなので根っからの末っ子属性なのかも。紫が好き。なぜなら、大好きな松本潤くんのメンバーカラーだから。オタクと言ってること一緒ですよ。今まさに声変わりの途中で、コズメロの音源が録り直されている。諸行無常〜。空手を習っていたからキックボクシングを始めた。たぶん、脱・かわいいをしたかったのだ。などなど。

 

好きだなと思ったところ。

現在進行形で成長中。新しい画像や映像が出るたび、顔が変わる。声が変わる。体つきもかわる。数ヶ月後には知らないおとなになりそうでこわいけど、楽しい。公演一回ごとにパフォーマンスが磨かれていく。サマパラ初日のTEST DRIVEとオーラスのTEST DRIVEは同じだけどまったく違った。初日に『気になるな…』と思ったところがオーラスにはきれいさっぱり消え去っていたの、さすがに感動しました。

美 少年はファミリーでライバル。裸の少年のDVDで『金指一世にとって美 少年とは?』という質問にそう答えた金指くん。同じようなテキストが載っている雑誌も読んだ。頼もしいじゃないですか。今はまだ悔しさを覚えることも多いだろうけど、いつかくるチャンスのために努力を続けてほしい……と、言われなくてもコツコツと続けていくことは知っています。メンバーから影響を受けて、与えて、一緒に大きくなっていってほしいね。

普段はふわふわしててちょっと不思議ちゃんで、正直何考えてるのかわかんないけど、金指くんの頭の中には色んな思いがあるんだろう。たぶん現在進行形でその思いは変化していっているんだろう。いつかそれが成熟し核を持った時、それを言葉だけではなく彼の在り方として教えてくれる日がくる気がする。そんな未来に対する期待を抱かせてしまう、少年。

 

先のこと、想像がつかないところがいい。誰にも似てないわけじゃないけど、誰とも違う。どんなふうに成長していくのか全くわからなくて、未来が楽しみで少し不安。わからないことへの不安も悪くはない。

まだ、何も知らない。きっと、まだしばらくは何も知らないままだと思う。今はまだ未知の真っ只中にいるから。

*1:Summer Paradise 2020 美 少年公演-2020.8.21〜8.23

HiHi Jetsと美 少年と私の夏〜Summer Paradise 2020俺担ヨシヨシ 自担推し推し緊急特別魂

 

夏だ。死ぬほど暑い、燃える、夏。

HiHi Jetsと美 少年のサマパラを見た。明確に覚えている最後のJr.の現場は2012年のフレジュコンだと思う。EXやクリエも行ったけど前後関係がまったく不明。あの頃、究極の迷走期だったな。毎週違うグループの現場に行っていた。

それはさておき、発表された瞬間、やべぇ……と思ったタイトルの配信が、今年の夏唯一の現場になってしまった(手洗い祭りが控えているので厳密には唯一ではないかもしれないけど)。こんなつもりじゃなかったんですけどねぇ。手軽に見れるYouTubeというコンテンツにジャニーズJr.を進出させた事務所の思うツボだ。オタクに暇を与えると碌なことがない。

ある日突然ほとんど前情報もなく準備も覚悟もなく現場を見たので、間違っていることもあるかもしれない。でも、これが私に見えた世界だ。

 

#推し推ししてるぜハイハイジェッツ

結果的にはいびー両方を見ることになったけど、HiHi Jetsの配信を見ようと決めたのが先だった。HiHiの曲がすごく好きだ。ただ黙って待ってたら集まってこないようなオリ曲が好きだ。待ってて集まってきたなら運がいいとしかいいようがない。絶対楽しい。この曲たちが歌われる現場が楽しくないわけがない。

期待していい、という友人の言通りのクオリティだった。まだ二十歳前後の子どもが考えているにしてはできすぎていて正直驚いた。コンサートとは何かが、夏のコンサートとは何かが、わかりすぎている。今しかないキラキラした輝きに切なくなるのが夏コン。どこか遠くへ走り出したくなるのが夏コン。青い空が見える。無観客なのにペンライトの光が見える。そういう目に見えないものを想像させてしまう力がHiHi Jetsのコンサートにはあった。

選曲がいい。構成もいい。演出もいい。曲の繋ぎもとても上手だと思った。会場やセットの使い方も上手い。この規模でこの予算でやれる最大限のことができているのではと思った。お前らこれがすきだろ?と目の前に突き付けられる感じがする。そして、それが外れてない。日替り・回替りの要素は、普段の現場だと好きだけど複雑な気持ち。でも、配信だと割と心穏やかに見られたしむしろ然るべきなのかもしれないと思う。(それでも見たかったと思うものはあるけど)配信だからこその、映像で見せることを前提にしている演出も良かった。そういうところも含めて『妥協ではない』んだなと思った。夏コンで Oh! Yeahやる子 間違いない。俳句にしてみた。夏コンは夏の季語です。

HiHi Jetsが投げてくる球はど直球で重い。パフォーマンスも挨拶も。それを端的に表しているのがメンバー紹介のラップ、だぁ〜くねすどらごんなのかなと思った。なんちゅー歌詞書くんや、猪狩蒼弥。オブラートとか八つ橋とか包むものはぜんぶどこかに捨ててきた抜身の刀みたいな歌詞だった。けど、それが嫌いじゃない。なぜなら私はCOOL&SOULとHip Pop Boogieが好きだから。野心が好きだ。まだ大半が十代の少年たちが野心を歌うのは強烈だと思う。それでも、私は野心が好きだ。

五人を見ながら、なぜか相葉くんのFriendshipの歌詞を思い出した。感じたのはそんな生優しい感情じゃないけど、妙にしっくりきた。あくまで主観ではあるけど、五人でスクラムを組んで、自分たちの力でのし上がっていく、そういう気概をHiHi Jetsに感じた。

それなのに楽しそうなのがいい。彼らがコンサートを楽しんでいるから、ともすれば物騒で不遜に見えるその気概が、すごく尊いものに感じる。きっと大丈夫、ハッピーすぎて大丈夫じゃない。

もっとこわいかなぁと思っていたけど、有望さに対する戦慄はあるものの、彼らが表している意志について恐れ慄いたりはしなかった。むしろ、こっちも燃える。火種起こしてくれたなら、枝くべるしかないよね。燃やしてやろうぜ、大きな炎。

グループとして五人が好きだと思ったから、誰がというのは明確に決められなかったけど、強いて言えばさくちゃんが好きだなと思った。歌もダンスもコメントも、すべてが風みたいに軽やかでいい。その対極にあるのはゆうぴーなのかなと思ったけど、その熱さがいい。パフォーマンスを見て一番印象が変わったのはゆうぴーだと思う。すごく好きになった。はしみずはさすがに見せ方がうまくて、伊達にJr.10年やってなかったし、ガリサンはめちゃくちゃ我が強いけど思ったよりまだまだ子どもの表情をしていた。この子どもたちが、強くて、優しくて、好きだ。

本当に良すぎて二回しか見れなかったのが悔しい。次があるなら絶対土日にしてください。

 

#びーパラ

明けた翌日、美 少年の配信。

事前に『セクゾの国際フォーラムの気持ちで見てほしい』と伝えられていたからそのつもりで見たんだけど、全然国際フォーラムじゃなかった。デビュー後数年のただかわいいだけの虚無コンを想像していたけど、全然虚無じゃなかった。みんなが楽しみにしてたけどできなかった三人三人のクリエを見せたいという、優しくて愛おしい子どもたち。

最初から国フォの気持ちで見ていたので、かっこいい曲がちゃんと様になっていて、全然大人じゃん?!と驚いた。私はここがスタート地点で比較対象がないけど、今だからおいしい、等身大のかっこよさを感じた。オリ曲もいい。恥ずかしい話だけど、Cosmic Melody以外のオリ曲はこの配信でほぼ初めて聴いた。HiHiとは全然違うんだけど、なんとなくこの曲をこの子たちが歌っているのは納得できる。しっくりくる。そして、ところどころに感じるジャニーズのエッセンスに泣きそうになる。ねぇ もっとを聴いているとすごく落ち着く。私はこれを、知っている。そこからの本編最後のSTAYが本当によかった。十代の少年が歌うSTAYは硝子みたいだ。本当はまだまだ『たった』なんて言えない未来を彼らが誓うことはすごく儚くて切ない。壊れやすくて、でも、すごく強い。不確かなものが溢れている“今”だから、余計にそう思うのかもしれない。

なによりも、彼らがジャニーズであることが嬉しかった。オープニングの着物衣装も、よいとこも和太鼓も扇子も、先輩たちが綿々と受け継いできて、オタクが毎回ひっくり返ってきた俗に言う“トンチキ”を、この子たちは守ってくれるんだ。誰に言われたんだろう。どこでそう思ったんだろう。過去を知らない私はわからないけど、それが彼らの意志であってほしいと願う。Jr.界隈から離れたところから見ていたから、正確なところはわからないけど、はいびーはジャニーさんが作ってきたものを彼のそばで直接受け取った最後の世代なんじゃないだろうか。美 少年には、できればもう少しの間だけでも、欲を言えば遠い未来に行っても時々思い出して、私たちにそれを伝えてほしいなと思った。そんな期待に応えてくれそうな優しさが彼らにはあるから、そうやって少し願ってしまう。ただ太鼓の音量は調整してほしいので!ドンドンドンドンうるせぇので!頼む!!

つい一週間前、私は金指くんのことを何も知らなかった。概ねそのルックスの甘さと突飛な言動に惹かれて見切り発車で推すことを決めた。衝動的すぎるけど、心が赴く方に足を踏み出すことを躊躇っている暇はない。だって今しかないから。この配信で、ほぼ初めて金指くんのパフォーマンスを見ることになった。今までほとんど何も見ていない。少クラはちょっと見たけど、それはまたコンサートとは違う。正直なところどう感情が振れるかわからなかった。だけど、今は後先考えなかった自分の判断に太鼓判を押したい。ニュアンスのある表情がいい。堂々とした雰囲気がいい。そして、意志が強そうなところがいい。得意なことを見せたいという思いも、そのための努力も、すごくいい。十六歳にしては大人びているけど、その大人びたところがリアルだった。これまで好きになってきたアイドルたちの十六歳の頃もこんな感じだったかもしれない……が、金指くんは段違いに大人びている気もする。いつもにこにこ笑っていてなんだかよくわからない不思議な言動を見せる彼の内側には、“こう在りたい”というしっかりとした意志が潜んでいるのかもしれない。と何も知らないなりに思う。英語、頑張ってるね。アクロバット、頑張ってるね。きっとまだまだ背も伸びるし、もっとかっこよくなる。自分が信じるものを強く発信していける大人になる。そんな気がした。それが、見たいと思った。

YouTubeを見ていると、美 少年はみんな素直で角がなくていい子に見える。そこがすごく素敵で安心感があるけど、それはいい時も悪い時もあるだろうなと感じていて、特にコンサートではどういうふうになるんだろうなと思っていた。でも、そんなのは杞憂で、自分たちのステージにちゃんと使命感を持って取り組んでいると感じたし、ちゃんと自我もあると感じた。そしてかわいい。申し分ない。伸び代をどんどん伸ばしていってほしい。未来には、光しかないので。

 

 

今までJr.担だったこと、ほとんどない。明確に担当といえるのはデビュー前の亮ちゃんぐらい。とても楽しかったけど、ずっとこわかった。信じていたものをぐちゃぐちゃにされたこともある。正直な話、Jr.担になるのはこわい。だから、できるだけジャニーズJr.とは距離を置きたかったんだけどな。趣味の世界でさえ、人生は思い通りにはならない。だから、最高に楽しい。

残暑の太陽の光は厳しいけれど、美しく、優しい。

早くHiHi Jetsと美 少年の現場に行きたいな。気にやまない程度に、この子たちが成長していく姿を追いかけてみたい。まだ何も決まっていない見えない未来を一緒に楽しみたい。

そして、彗星のように現れたお星様が好きな金指一世くんのことを、これからも大切にしていきたい。

 

2020年8月22日

〈短文〉まだ、何も知らない。

結論から書く。

金指一世くんを推すことにしました。

 

2020年、現場はないし、梅雨入り前から最悪だった体調はなかなか良くならないし、ただ暑いだけで夏なんてないようなもんだ……と決め付けていた矢先に突然、夏がやってきた。いや、ずっと前から夏は来てるんだけど。

私が見ている世界は、私の気持ちで変わる。なんだか突然ワクワクする。薄白い空に太陽が顔を出すと、ぱぁっと目の前が明るくなって、急に彩度が上がって、世界中がキラキラと光り輝いているように感じる。太陽眩しい!暑い!でも、気持ちいい!なぜか今はそんな気分。

新しいことを始めるのは楽しい。アドレナリンが出まくって脳がバグって冷静な判断力を欠く感じ。判断力を欠いた結果、アイランドストアで買えるだけ写真を買った。みんなが持っているアクスタも買った。作りは二種類なのになぜか三個買った。なぜなら、なくしそうだから。どこでなくすつもりだ。

同じ日に、CHANELの限定のアイシャドウを見ながら、かわいいけど似たような色持ってるし…と思ったり、ルナソルのアイシャドウを見ながら、持ってないし絶対使うんだけどそこそこ今買わなくてもいいし…と思ったりして、我慢したのに!

どう考えたって、生活に必要はないし、何枚あっても同じ顔だし、なんなら同じもの二個買ってるし、総額もアイシャドウより高いし。ていうか、写真なんていつかは要らなくなって処分するのに。それでも、私にとって今必要なものは、アイシャドウより金指くんの写真とアクスタだった。

 

きっかけは外出自粛期間に暇を持て余して見ていたYouTubeとそのタイミングで始まった真夏の少年だと思うけど、明確に『今この瞬間、金指くんのことを好きになった!』という感覚はなかった。そっと入ってきたのに確実に最速で心掴まれて驚いた。忍びか?

金指くんのこと、何も知らない。誕生日と血液型すら知らない。厳密に言うと先週調べたけど忘れた。全然自慢げに言うことではない。2004年2月9日生まれ、O型、16歳。今調べた。ていうか、2004年って昨日じゃん……?

出身地、東京。趣味、ファッション・旅行。特技、ローラースケート、アクロバット。これは全部ISLAND TVのプロフィール情報。ググったら一番上に出てくる。ちなみに、アクロバットができることは今日の昼読んだMyojoの7月号で知った。そして今さっき見た。

本当に何にも知らない。YouTubeではいつもにこにこしながらきれいな置物になってる。喋ったと思ったら怪獣みたいな奇声を発したりしている。なんだか彼の周りだけ空気の流れが違う気がする。マイワールド。でも、その空気感がすきだなと思う。

知ってること。お肉が好き。ハンバーグが好き。育ち盛りの男の子そのものやん……かわいい。ご飯をおいしそうに食べる。見てるこっちも幸せな気持ちになる。手足が長い。いい骨格してる。いい顔してる。造形は言わずもがなだけど、表情がいい。笑顔がめちゃくちゃかわいい。まだ100%全力で子どもの笑顔。それなのにパフォーマンス中見せる顔はキリッとしてて凛々しい。そういう子どもと大人のコントラストがすごく魅力的。あと、目がいい。最初に金指くんのことを可愛いと思った時(自分のツイートを遡ったら2018年のことらしい)より、ぐっと目の力が強くなった気がする。見事に視覚情報しかないですね。

 

お得意の激重感情や悲壮な決意はなくて、今日は天気がいいから海に行こう!ぐらいの気持ちで、金指くんのことを推すことにした。ドラマチックなことは何もないけど、楽しいことが少ない今だから、このぐらいの気楽な気持ちが心地よく感じる。

一過性の可能性は十二分にあって、数ヶ月後にはスンっとなっているかもしれないし、この記事もいつまで公開しておくかはわからないけど、今のこの気持ちは今しか感じられないので残しておくことにした。ザ・無責任。

こんなに何も知らなくて大丈夫か?と思うけど、逆に何も知らないし、先入観もないから楽しめそうな気がしている。

まだ、何も知らない。だけど、未知ほど、楽しいものはない。と、今は思う。

ジャニオタ10000字(セルフ)インタビュー〜A.B.C-Z 戸塚担ricoさん編〜

みなさん、こんにちは。こんばんは。おはようございます。

新型コロナの流行で、暗い世相が続いています。東京は、先週末から週末の外出自粛要請が出され、平日夜間も外出自粛。でも、仕事は行っています。なんでや。とはいえ、国や都道府県、そして企業トップはなかなか難しい判断を要する場面だと思うので、偉い人が道筋を決めてくれるまでは、自分にできる予防と自分がキャリアだった時のことを考えた行動をするだけです。手洗い動画、みんなで見よう!!

(こんな時でも100%忠実に踊るA.B.C-Z笑いました!メイキングみたら個性出して!とか言われてるグループもあったけど、A.B.C-Zはなんて言われたんだろう…?)

おうち時間満喫するために、ブログを書きます。何書こうかなと思ってたんですが、最近仕事以外で人と喋っていなくておしゃべりな私は死にそうなので、自分自身に10000字インタビューをすることにしました!暇を持て余したジャニオタの奇行!!

茶番すぎますが、良ければお付き合いください。あ、本当に10000字あるので長いです!

 

☆☆☆

 

さて、今回から始まりましたジャニオタ10000字インタビュー。某アイドル誌での人気コーナーのジャニオタ版です。

ジャニオタの数だけ、想いがある。一人のジャニオタにスポットを当て、ジャニオタ歴とともに、彼女たちの熱い想いを10000字でお届けします。

初回である今回は、A.B.C-Z 戸塚祥太さんのファンricoさんにお話しをうかがいました。

 

 

翔くんはやっぱり特別だと思います。

ーーーまず最初に、担当と担当歴、ジャニオタ歴を教えてください。

担当はA.B.C-Z戸塚祥太くんです。担当歴は2014年からで6年。ジャニオタ歴はファンクラブに初めて入ってからだと20年くらい? でも、それより前からジャニーズは好きでした。

 

ーーー20年! 長いですね!

長いですかね?! 私の周りにもジャニオタ何十年選手もちらほらいるからレアキャラではないつもりなんですけど……。まぁでも確かに子どものころは20年もジャニオタしてるとは思ってなかったですけど。あと、私は途中ブランクもあって、本当に20年選手ではないので。

 

ーーーなるほど。初めてファンクラブに入ったのは約20年前ということですが、最初は誰のファンクラブに入ったんですか?

2001年に嵐のファンクラブです。櫻井翔くんが好きでした。

 

ーーーきっかけは何だったんですか?

当時、『天国に一番近い男 教師編』というドラマに翔くんが出てたんですが、それを見て。藤堂あゆみという表向きは優等生なんですが、ちょっと訳ありの役で。たまたま見た回で、ゴム手袋つけてピンクの聴診器を持って、保健室の先生の雨宮アンナを脅すシーンがあったんですよ。それが衝撃的すぎて「えっ、めっちゃこの人好き!」って…(笑)

 

ーーー独特な理由ですね(笑)

そうですよね(笑)幸い両親が理解があったので、その年の夏にはファンクラブに入りました。

 

ーーーコンサートにも行かれたんですか?

はい。初めてのジャニーズのコンサートは2002年の冬コン(『ARASHI All Arena tour Join the STORM nagoya osaka yokohama』)の大阪城ホールでした。当時、地方に住んでいたので、初のコンサートが初の遠征でしたね。

 

ーーー初めてのコンサートは楽しかった?

めちゃくちゃ楽しかったです! 席がバクステ側のスタンド前列で、友だちが大野くんからファンサもらってて感動しました。全員大野担じゃなかったのに「大野くん、やばい!」って大興奮(笑)

子どもの頃は、周りに山と田んぼしかない田舎に住んでいて娯楽も少なかったので、ジャニーズのコンサートの華やかで楽しい雰囲気に一気に魅了されましたね。

 

ーーーそれからずっと嵐を?

いえ(笑)当時の私はとにかく飽きっぽくて……色んなものに興味を持ってハマるんですけど、基本的に一年続くことはなかったんですよ。嵐も一番好きだったのは一年ぐらいだと思います。好きになってすぐにジャニーズJr.にも興味を持ちはじめましたし、一番好きなグループもSMAP、デビュー前の関ジャニ∞と変わっていきました。

 

ーーー渡り歩いてますね(笑)

そうなんですよ! もう全然続かない!(笑)嵐のファンクラブに入る前から、一年から半年周期ぐらいでSMAP、KinKi、TOKIO、V6、ジャニーズJr.と順番に好きになっていたので……本当に“続かないこと”については家族にも友だちにも定評がありました。

 

ーーージャニーズがずっと好きだったんですね。

そうですね。ずっとジャニーズが好きです。SMAPはもちろんTOKIO、V6、KinKi Kidsも勢いのある時でしたし、いわゆる“ジュニア黄金期”真っ只中で、やっぱり目にする機会は多かったですし。それでも、ハマらない子もいることを考えると、やっぱり素質があったのかなぁとも思いますけど。

 

ーーー素質というと?

夢見がちで、華やかなものが好き! 中性的なイケメンが好き!(笑)あとは、自分が置かれている状況からの逃避という面もあったかもしれないですけど。

 

ーーー逃避したい何かがあったんですか?

うーん……田舎で生活することの退屈さやプレッシャー……あとは、学校がとにかくきらいだったので(笑)そういう“嫌なもの”をジャニーズに触れている時は忘れられるし。応援してる中で、気持ちが新たになって、目標ができたりしますし。

 

ーーー目標?

翔くんの後輩になりたいから慶應義塾大学に行きたいと思って、勉強頑張ってみたりとか(笑)学校が好きじゃなくて、勉強も頑張る気にはなれなかったから、そんな自分が変わるきっかけになる出来事だったとは思います。今考えると、ですけどね。

 

ーーー櫻井さんの影響力は大きかったんですね。

そうですね。今までの自担それぞれに思い入れがありますけど、翔くんはやっぱり特別だと思います。尊敬しています。

 

 

久しぶりにジャニーズのコンサートに行くと「帰ってきたな」と思いました。

ーーー最初にブランクがあるとおっしゃってましたけど、それはいつから?

2003年〜2008年の5年間です。2002年の夏に『ANOTHER』という舞台を観に行って、それから亮ちゃん(錦戸亮)が好きだったんですけど、2003年にNEWSがデビューすることになって、それがすごくつらくて……。私は関ジャニ∞が好きだったから、ふたりを取られた! みたいな気持ちになっちゃったんですよね……。それからジャニーズとは距離を置こうと思いました。

 

ーーーきっぱりとやめられましたか?

ファンクラブと情報局はやめました。でも、2004年に関ジャニ∞がデビューしたので、ずっとCDは買ってましたね。テレビに出てたら見たりもするけど、自分の認識としてはジャニオタではなかったです。

 

ーーーそれまでジャニーズに熱中していて、急にそれがなくなったら、つまらなかったんじゃないですか?

それがそうでもなかったんですよね(笑)生活がガラッと変わった時期でもあったので、私生活が忙しかったのもありますし、他のジャンルにハマったりしてました。趣味がないと生きていけないので常に何かに熱中してましたね。ジャニーズに限らず他のジャンルでもなかなか持続はしなかったんですけど(笑)

 

ーーー“続かない”んですね(笑)そこからジャニーズに戻ったきっかけは?

2008年にちょっと私生活でつらいことがあって、そのタイミングでちょうど関ジャニ∞の『PUZZLE』というアルバムが出たんです。その中の『渇いた花』という曲が大好きで、心の支えになっていたんです。すぐにツアーがあって行きたいなぁと思ってたんですけど、ファンクラブには入ってなくて。諦めようとしていたら、友だちが『Jチケット(かつてあったジャニーズのチケット一般発売システム)』でチケットを取ってくれたんです。東京ドームの2daysだったんですけど、行くなら両日行きたいなぁとmixiでチケットを譲ってくれる人を探して、結果的に両日行くことになりました。私、やると決めたら絶対やるんで(笑)

 

ーーー力強いですね。久しぶりのコンサートはどうでしたか?

最高でした! 最後に行ったコンサートが、関ジャニ∞の『関ジャニ8 X'masパーティー2003』で松竹座での公演だったんで、次が急に東京ドームで規模の違いにびっくりしましたけど(笑)

ジャニオタではなかった期間にも、多くはないですが他のアーティストのライブに行く機会もあって、それももちろん楽しかったんですけど、久しぶりにジャニーズのコンサートに行くと「帰ってきたな」と思いました。ここが私のホームだなって(笑)

 

ーーージャニーズのコンサートは違いますか?

比べられるほど他を見てないからなんとも言えないですね。ただ、私の肌には一番合っていると思います。派手なセット、特効、コールアンドレスポンス、手振り、ペンライトの光、そして普段はテレビでしか見られないキラキラしたアイドルが目の前にいる。そういう非日常感が気分を高揚させてくれます。

 

 

風磨くんの優しいところが一番好きでした。

ーーー関ジャニ∞から、次はA.B.C-Zに?

いえ、それが違うんです(笑)ここから先もまた続かなくって。話すと長くなるんですが、いいですか?(笑)

 

ーーーまたですか(笑)どうぞ、お願いします(笑)

ほんと、すみません(笑)翌年の2009年にまた嵐が好きになったんです。ちょうどデビュー10周年の5×10の年ですね。友達が、最近嵐も好きと言い始めて、その子と一緒に嵐のコンサートに行きました。それから3年ぐらいは嵐と関ジャニ∞を並行して好きでした。その頃の嵐は飛ぶ鳥を落とす勢いでしたね。昼と深夜のレギュラー番組がゴールデンプライム枠に移って、毎日のようにテレビに出て、雑誌にも出て、本当にすごかった。関ジャニ∞もドーム公演が当たり前になって、存在感が増してきた時期でした。その感じが心地よかったし、嵐や関ジャニ∞を通じてできた友だちがたくさんいたのでとても充実した日々を過ごしていました。

 

ーーーいいことばかりじゃないですか。でも、続かなかった?

はい(笑)生来飽きっぽいんですけど、ただ単純に“飽きた”というわけではなかったと思います。

 

ーーーでは、どうして?

周りの影響というのもあると思います。2012年頃に、嵐や関ジャニ∞をきっかけに仲良くなった友だちの多くが若手グループのコンサートに行き始めたんです。最初はあまり興味がなかったんですが、やっぱりみんなの話を聞いていると楽しそうで……嵐はコンサートのチケットが取りにくくなってましたし、関ジャニ∞もツアーが年一回だったので、それ以外の期間は暇で……私も行ってみようかなぁと軽い気持ちで若手グループのコンサートに行きました。

一番最初に行ったのはHey!Say!JUMPのコンサート。他にもSexyZoneやジャニーズJr.のコンサートにも行きましたね。2012年、2013年は毎週のように違うグループのコンサートに行っていたので、いわゆるDDというやつでした。Hey!Say!JUMPの高木雄也くんや、今はSixTONESとしてデビューしている松村北斗くん、色んな人を好きになりましたけど、最終的にSexyZoneの菊池風磨くんに落ち着きました。この辺で好きになっている子たちみんな同じ系統なんです(笑)

 

ーーーたしかに(笑)菊池さんのどんなところが好きでしたか?

顔も好きだったし、歌も好きだったけど、風磨くんの優しいところが一番好きでした。私が風磨くんを好きになった頃って、SexyZoneとしては少しつらい時代で、勝利健人風磨と聡マリの間に、事務所が明確な格差を作っていた時代だったんです。そういうファンにとっても、本人たちにとってもつらい時代に、わかりやすい言葉できちんと発信をしてくれることも何度かあって、そういうところがすごくいいやつだなと思っていました。

あと、もがいているところも好きだった。

 

ーーーもがく?

ちょうど大人と子どもの間の微妙な時期だったんですよね。想像でしかないですけど、彼自身も折り合いをつけていかなければならないことがあったのかなと。でも、うまくつけきれないところが、人間らしかった。もちろんムカついたこともありましたけどね。『菊池風磨更生計画』なるものの話を聞いたこともありますけど、当時の風磨くんは傍目にも荒れてるように見えましたから。

 

ーーーアイドルの人間らしさに魅力を感じたということですね。

はい。“人間らしさ”って、アイドルにとって必要な要素だと私は思うんです。世間の人に対してアピールできるものではないと思いますけど、ファンにとっては変わろうとしている姿や必死な姿も魅力的に感じる。別にそれを開けっぴろげにしてほしいというわけではないんです。纏う雰囲気や言動から勝手に想像するので(笑)そういう余地が残っている人だと、一気に心の近くまで入ってくる気がします。

大体の場合は、その時に答えはもらえないんですけど、後になってアイドルが答えあわせをしてくれる瞬間も好きなんですよ。子どもの頃、大学生活と芸能活動を両立していた翔くんを見て「この人は戦ってるんだな」と思っていたんですよ。当時はめちゃくちゃギラギラしてましたしね。実際、後になって、アイドルだからと言われたくないから頑張ったというようなことを話したことがあって、やっぱりそうだったんだなぁと思うと同時に、それを話せるタイミングがきたんだなぁと嬉しくなったりして。たぶん自分が思っていたことと違っていても、もしかしたら想像すらしていなかったことでも、同じように思ったと思います。

翔くんも風磨くんもそうだし、戸塚くんも。私が好きになった人たちは、ファンとの答え合わせが上手な人が多いですね。

 

 

戸塚くんの未来を見てみたいと思ったんです。

ーーー戸塚さんのお話が出ましたが、戸塚さんを好きになったきっかけは?

複数あるんですけど、戸塚くんをという点では2013年の『ABC座 2013 ジャニーズ伝説』を観に行ったことですかね。ジャニーズ伝説の初演で一幕が初代ジャニーズの話、二幕がA.B.C-Zの話とショータイムだったんですけど、二幕のA.B.C-Z伝説がすごくよくて、ファンでもないのに大号泣しました(笑)実際のA.B.C-Zの軌跡をもとにしたストーリーなんですけど、後から加入した橋本くんが悩んでいる時に戸塚くんが励ますシーンで心を鷲掴みにされましたね。

最初は、はしとついいな〜から始まりました。

 

ーーーはしとつ……橋本さんと戸塚さんですね。おふたりの魅力とは?

お兄ちゃんと弟みたいな関係ですかね。あとから加入した橋本くんは、元々仲の良かった戸塚くんを頼ってたんだろうなと思いますし、戸塚くんは橋本くんのことを可愛がっていたし助けようとしていたんだと思います。最近は橋本くんが大人になったので、関係性も変わりましたけど、今は今で戸塚くんが子離れできない父親みたいで面白いです。

 

ーーー担当歴は2014年からということですが、期間が空くのはなぜですか?

なかなか担降りできなくて……。理由は色々あったとは思いますが、本当に私が戸塚担になるの? という思いがあったからですかね。戸塚くんのことは昔から知っていたから、今更感もあって……(笑)実際昔からの友人には「なんで今更とっつー?(笑)」って言われましたし。

あと、周りから「とっつーは沼だよ」って脅されたからこわくって!

 

ーーー沼?

ハマると抜けられなくなる(笑)その通りになっちゃいましたね。でも、今考えると悩むってことは、もう担降りするとは決めていたんだと思います。きっかけがほしかった。

 

ーーー女心は難しいですね(笑)担当を増やすということは考えなかったんですか?

考えなかった、というか、増やすという考えも浮かばなかったですね。器用ではないので同じ熱量を複数の人に注ぐことは絶対できないので。今でも翔くんや風磨くんも好きですけど、担当は戸塚くんだけです。

 

ーーーはっきりされているんですね。では、それだけ悩まれたのに担降りを決意した理由はなんですか?

未来を感じたからです。2014年の7月に、戸塚くんの初座長舞台があったんです。『出発』というつかこうへいさん戯曲を少年隊の錦織一清さんが演出された舞台なんですけど、この舞台の戸塚くんがすごく良かった……良くなっていった、という方がニュアンスは伝わるかな。プレビュー公演から千穐楽まで何度か観劇したんですけど、表情が全然違っていて……たった数週間で人が変わる様子を目の当たりにして、感極まってしまって。直感なんですけど、「この人はこれから変わっていく人だ」と思いました。だから、戸塚くんの未来を見てみたいと思ったんです。

 

ーーーその時の直感は当たりましたか?

当たりましたね。仕事面でもそうですけど、彼自身の変化が目覚ましい。さっき答え合わせの話をしたんですけど、戸塚くんは答え合わせの鬼みたいなところがあって(笑)何年か後に突然、実はあれはこうだったんだ……って教えてくれることがあるんですよね。その答えから彼のいい変化がどんどん見えてくるんです。

 

ーーーたとえば?

あくまでも私の主観として聞いてほしいんですけど、戸塚くんっていいかっこしいなところがあって、みんなの期待に応えようと頑張るんですけど、応えきれなくて顰蹙を買う場面もあったんです。そういうところが少なくなったかなぁと思います。いい意味で頑張らなくなったというか。今は、ブログにバンダナの自撮りを毎日アップしたりしているので。

 

ーーーバンダナってなんですか?

バンダナ巻くんですよ、気合入れたい時に。昔はそれが一部のファンに不評で不評で(笑)でも、最近はそれを好意的に受け止めてる人も多いと思いますね。昨年の夏になって、本人がジャニーさんから言われたから巻いてるって公言しましたし。

 

ーーーなぜ今になって公言されたんでしょうか?

それは本人しかわからないですけど、言っていい、もしくは、言わなければいけないと判断するタイミングだったんでしょうね。本当の理由はわからないけど、その行為自体に対して、強くなったなぁとも思いました。それを知ることでもしかしたら後悔する人がいるかもしれないし、ファンの感情を制限することになってしまうかもしれないけど、自分が知っていてほしいから口にしたわけですから。昔だったら言わなかったんじゃないかと思っています。優しい人だから。

 

 

私も戸塚くんが見ているような世界を見てみたいと思うんです。

ーーー先ほど、“続かない”とおっしゃっていましたが、戸塚さんのファンは6年と長く続いていますね。何か理由はありますか?

大きな理由はふたつですかね。

ひとつは現場が多いこと。A.B.C-Zを好きになってから基本的にいつも忙しくて、次から次にチケット代の振込みをしてますから(笑)現場がすべてではないと思いますが、私は生で見る機会が多ければ多いほど熱量を維持できるみたいです。

もうひとつは、戸塚くんが自分と似ているからかな。怒られそうですけど(笑)でも、戸塚くんのことを自分と似ているって思う人って相当数いるんじゃないかな? 確かに突飛なところはありますけど、考え方や抱えている悩みはすごく一般的な気もするんです。それを発信するか、しないかの違いだけで。

 

ーーーどういうところが似ている?

うーん……めんどくさいところ!(笑)戸塚くんめんどくさいなぁ〜って思いながら、私もめんどくさいんだなぁ〜って思います。あと考えすぎなところとか、答えを探しがちなところも似ているかなぁと思います。

 

ーーー自分を見ているような気持ちになる?

半分はYes、半分はNoですね。ずっと自己投影しているわけではないけど、まったくしていないわけではない。戸塚くんが自分を語っている時は、自己投影していると思います。だから、妙に心が共鳴するんですよ。もちろん全部似てるわけではないから、まったく響かない時もありますけど。

あとは、戸塚くんのように在りたいと思うアイコニックな存在でもありますかね。

 

ーーーどういうところがそう思わせるんですか?

すごく無垢なところ、大人になりきらないところですかね。

例えば、好意的な感情を向けられることに対して無防備なところとか。小さい頃って、好意的な感情を向けられると素直に受け止められた気がするんです。でも、大人になっていくと猜疑心も育ってくるし、めんどうだなって思うこともあるし、申し訳ないけどありがた迷惑なこともあるじゃないですか。でも、戸塚くんは好意的な感情……彼の言葉を借りて言えばLOVEですかね、それを向けられることに本当に無防備だし、自然に受け取っているように見える。そういうところはすごいなと思う。

あとは、誰かに救われているところ。人に救われたと感じるときれいな気持ちになりますし、そもそも救われていることに気付けること自体、心がきれいな証拠だと思うんです。ネガティブな感情でいっぱいいっぱいになってしまった時に、戸塚くんから彼が誰かに救われた話を聞くと、あぁまたやっちゃったなぁと反省しますね。

戸塚くんは文章をたくさん書くんですけど、そこで彼が私たちに届けてくれる“彼の目を通して見た世界”って本当にきれいなんですよ。真っ白な光、青くて高い空、緑の匂い。息がしやすくてすごく幸せなのに、泣いちゃいそうになるほど切ない。自分の見ている世界は自分の気持ちでいくらでも変えられるので、私も戸塚くんが見ているような世界を見てみたいと思うんです。

 

 

もっとたくさんの人に戸塚くんの言葉が届くようになってほしいですね。

ーーー担降りを考えたことはありますか?

ないようなあるような。緩やかにもうやめるのかなぁと思ったことはあります。2016年だったかな。2015年は映画2本、ドラマ1本に主演舞台1本、いい仕事もたくさんあって充実した一年だったから、2016年はうーん……失速してしまったように感じてしまって。ちょっと冷めちゃった。現場に行く回数も半分以下になって、2016年は半券の数が少ないですね。

 

ーーーそこから持ち直した理由は?

2017年がデビュー5周年だったんです。その年のツアー初日、戸塚くん、絶不調で(笑)私は参加してなかったんですけど、友だちから聞いてさすがに私もいやな気持ちになっちゃって。でも、そこからの持ち直し方がよかった。タイムリーに感情を教えてくれない人だと思っていたんですけど、すぐにブログでちゃんと言及してくれて、そこで変わったなぁと思えたんです。それから、そのツアー中の戸塚くんが本当に楽しそうで。そうだなぁ……“愛が溢れちゃった”って感じだったんです。本当についうっかり愛が溢れてしまったように感じられて、そういう無意識の感情の洪水に触れた時って、どうしても心を揺さぶられてしまうんですよね。だから、それまで以上に戸塚くんを好きになって、熱量は落ちず今に至ります。

 

ーーー戸塚さんにこれから期待することは?

なんだろう……生きててくれるだけでいいんですけどね。本当に(笑)

私はあまり、こういう仕事をしてほしいとか、こういうふうに活躍してほしいとかいう希望がなくて、どちらかといえば、戸塚くんが戸塚くんの人生を戸塚くんが望むように生きてくれることを望んでいるんです。“生きてるだけでファンサ”ではあるけど、そこに“戸塚くんが望むように”というのがプラスアルファされればより嬉しいかなと思います。戸塚くんが舞台作りたいって言うならそれを応援するし、めちゃくちゃ有名になりたいって言うならそれを応援するし。

 

ーーーそれでricoさんは楽しいですか?

不思議なことに楽しいんですよね(笑)

あぁ……でもひとつだけ欲張っていいなら、戸塚くんのことをもっとたくさんの人に知ってもらえたらいいなと思ってます。私みたいに戸塚くんの生き方に勇気付けられたり何かを気付かされたりする人が、実はたくさんいるんじゃないかなって思ってしまうので、もっとたくさんの人に戸塚くんの言葉が届くようになってほしいですね。

 

ーーー戸塚さんのことを話している時のricoさんは楽しそうですね。

ですよね!(笑)自覚してます! 本当に楽しくって、幸せで、こんな気持ちにさせてもらっていいのかなぁって、いつも思ってるんですよ。

 

 

トンチキな人生をありがとう!!

ーーージャニオタになってよかったと思うことはありますか?

普段出会えない人とたくさん出会えたことですかね。色んな人の話を聞いていると本当に視野が広がります。ジャニオタの集まりは一種の異業種交流会なので(笑)

 

ーーー逆によくなかったことは?

お金が貯まらない!(笑)

 

ーーージャニオタとしての目標はありますか?

目標?(笑)うーん……やりたいと思っていたことは戸塚担になって全部やり尽くしたので、今は特にないです。ただ、20年前と同じように体は動かなくなったので、ジャニオタを続けるためにも健康に気をつけたいですね(笑)

 

ーーーricoさんにとってアイドルとは?

月並みな言葉ですが、アイドルは、人生に彩りを与えてくれるもの。なくても生きていけるんですけどね、やっぱりないと寂しいんです。こんなご時世だから余計に思いますね。

与えられる彩りは人によって違うと思いますけど、私にとっては直接的な感動と、アイドルに鼓舞されることで私生活もより良いものになっていると思うので、そういった点でも。

 

ーーーでは、ジャニーズの魅力とは?

受け継がれてきた伝統とそれを受け継いでいくことができる子たちが集まっているところですかね。やっていることは“トンチキ”なんてよく言われますし、私たちも何やってるのか今ひとつわからなかったりするんですけど。そういうことに対してふざけず、真正面から誠実に取り組めることってすごいことだと思います。

 

ーーーでは最後に、自担である戸塚さんとジャニーズへのメッセージを。

ジャニーズへのメッセージって規模が大きすぎるんですけど(笑)戸塚くんへは、健康に気をつけてください、と、これからもずっと応援しています。ジャニーズへは……トンチキな人生をありがとう!! ですかね。

 

 

非常に楽しそうにお話ししてくれたricoさん。時折、目を潤ませ、語尾を震わせながら話す様子から、現在の担当である戸塚さん、そしてジャニーズへの深い愛情が感じられました。

次回はどんなお話が聞けるのか。乞うご期待。

阿呆浪士簡易togetter

ブログを書こうと思ったのだけど、書きたいことが多すぎていっこうにまとまらなかったので、雪崩みたいにツイートした自分のツイートをまとめてみました。

本記事が書けたら(書かないかもしれないけど)これは消すかもしれないですが、何せ公演期間中に書くとしたら時間が足りない!ので、取り急ぎ。

ネタバレしてます。

 

戸塚くんのこと

 

ストーリー(時系列)

 

全体

 

 

いや、ほとんど戸塚くんのこと話してなくない?!

話してないだろうなぁとは思っていたけど、ここまで話してないとは思わなかった。何しに行ってるんだ、私…。さすがに反省したので、戸塚くんのよかったことを書いておきます。

  • 八をとても魅力的に「演じて」いた

昨年「BACKBEAT」で戸塚くんが演じたスチュアート・サトクリフは戸塚くんのパーソナリティに近い部分も多々あって、スチュを見ている時間も多いけど、その後ろに透けている戸塚祥太を楽しんでいた部分もありました。(私は純粋な演劇ファンではなく戸塚くんのファンなので)

では今年彼が演じる八はどうかというと……遠くはないけど近くはない。心の根の部分はきっと似通っているものの、行動として現れる部分は普段の戸塚くんからは想像できない。そんな役を見事に演じ切っていたと思います。

時代物ということもあり、いつもとは違うビジュアルで舞台の上に立つ戸塚くんを最初に見たとき、正直に話すと面食らったしすぐに気持ちの整理はできなかったけど、その部分を超えさせてくれるくらいのパワーで魅力的な人物を演じ切っていたと思います。

戸塚くんの演じる八はとてもチャーミングでした。だらしないし、乱暴だし、無鉄砲だけど、どこか憎めない。本当にばかだし、立派な人物だとはいえないけど、ただのばかではない。「阿呆だけど、こいつはいいやつだ、すごいやつだ」と信じさせる説得力を持って、戸塚くんは八を演じていたと思います。(ファンがこのように評価するのは当たり前なので、一般的にはあまり意味のあることではないとは百も承知ですが…)

お芝居を通してそういった説得力を感じさせてくれたのは、私個人としてはとても嬉しいことでした。

  • どんどん上手くなる

よかったところと言っていいのか悩ましくもありますが、本当にどんどん上手くなっていったなと感じました。毎年のことではあるのですが、今年特にそう思ったのは初めてのコメディーだからからもしれないです。初日に友人が「コメディーは“間”が大事だよね」と言っていて、私もそうだよねーと思ったのだけど、素人目ながら回数を重ねるごとにその“間”が上手くなったなぁと感じました。熱海から数えると七年目の個人舞台、まだまだ吸収することがあるんだなぁと感動しました。これ一体何目線?

あと俵星玄蕃ね!初日はあまりに不安で歌詞がまったく頭に入ってこず、二回目に見たときに「吉良ァのォ〜」をめちゃくちゃ外してくれやがって思わず椅子から転げ落ちそうになり、もうこれ一生ネタにしてやる…と思っていたけど、今ではしっかり歌えるようになりました。その分「難しい歌だった…」の破壊力は減りましたが、非常によかったです。(日常的に歌っている曲とは節回しがまったく違うし、曲としても普通に難しい歌だと思うので、本当によく頑張りました◎◎)

  • 顔がいい

めちゃくちゃ顔がいい。

造形が美しいのはいつものことですが(最高か)、やっぱり戸塚くんは表情が豊かなところがいいですよね。八はとても表情豊かなキャラクターなので、戸塚くんが持っている表情の豊かさが活かされていてよかったです。概ね笑っているんだけど、だからこそ討ち入りをしないという蔵之介に啖呵を切るところの険しい表情が際立って最高でした。

「笑っている」といっても、全部同じじゃなくて、例えば討ち入りの前の幸と直とのシーンだとか、切腹前のシーンだとか、言葉で表そうとすると全部「笑っている」なんだけど、それぞれのシーンに相応しい感情が滲み出た「笑っている」なので、そこは見どころかなぁと思います。

 

 

コメディーは苦手、と初日嘆いていた私ですが、結果的にはめちゃくちゃ楽しんでしまっています。もちろん劇場に何度も足を運ぶのは自担がいるからに他ならないので「作品が良かったから!」だけではないけど、今まで見た個人舞台の中で観劇後の満足度はかなり高いです。いいもの見た!と思える作品に戸塚くんが出られることに感謝。

阿呆Fes.次回は、1/31〜2/2までの大阪公演。もし迷っている方がいたらぜひ劇場に足を運んでいただけたらなぁと思っています。「損はさせません!」と私は言えます。