1、LaLiga Matchday 34 Best11
2、LaLiga Matchday 35 Preview
1、アラベス vs ジローナ
ホーム アラベスの前節は、バレンシアに1vs0の勝利。これでチームは今季初の3連勝。ここ最終盤において、チームは一気に勢いを増している。この試合では、直近2試合と比べるとハイプレスは控えめ。しっかりとミドルゾーンでブロックを作りながら、ネガティブトランジションの局面を中心に、最近の良さである中盤での強度の高さを見せていた。実際に、積極的な姿勢は、スタメンCBの人選にも表れており、アブカル、ラファ・マリンという本職のCBが2人いる状況ながら、マルチのテナグリアをCBに起用。高さ、強さに欠けるものの、その反面スピードという武器を持った彼の起用から、DFライン背後のリスクを背負いながらも、プレッシングに拘るチームの姿勢が垣間見える。ということで、注目選手はナウエル・テナグリア。今節はゴロサベルの負傷状況によっては、右ラテラルでの起用が予想される。サヴィオとのマッチアップが濃厚な中で、引き続き好プレーに期待したい。残留も確定し、ルイス・ガルシア監督は、サブ組に出場機会を与えることも示唆。サブ組を中心に、チームの勢いをさらに加速させるような活躍にも期待したい。
アウェイ ジローナの前節は、バルサ相手の一戦。2位、3位の直接対決となったこのゲームに4-2で勝利。順位を2位に上げるとともに、チーム史上初のCL出場権獲得、そしてカタルーニャのライバルでもある、バルサ相手にシーズンダブルという非常に価値のある結果を実現させた。60分まではバルサペースで進んだ試合だったが、相手のミスで追いつくと、一気に逆転弾を含む3点をぶち込むなど、その破壊力のすさまじさを見せつけた。残り4試合。その目標としてミチェル監督が掲げたのは、大きく3つ。1つが、2位の死守。そして2つ目が、現在マドリーと1差の2位につけるチーム毎のシーズン得点数。これを1位に持っていくこと。そして3つ目がエース ドフビクの得点王獲得。とはいえ、今後の日程は難しい相手が続き、簡単ではない目標となる。その中で、このアラベス戦は重要な試合。ここ最近、アウェイでの低調な試合が続いていた中、前々節 グラン・カナリアでラス・パルマスに勝利。この勢いを強敵相手に継続することができるか。今節1番の注目試合。古巣相手となるイバン・マルティンに期待したい。
2、マジョルカ vs ラス・パルマス
ホーム マジョルカの前節はアトレティコ相手に0vs1で敗北。ホームで迎えたこの試合、アトレティコがかなりボールを放棄し、ポゼッション率は59%と想定外に持たせられる展開となる中で、最後まで得点を生むことはできなかった。CBの持ち上がりやダルデルのチャンスメイクなど、あと一歩のシーンは多く作ったものの、最後のところが合いきらなかった印象が残った。残り4試合、18位 カディスとの勝ち点差は6。カディスもまた勝ち点を稼ぎ切れていないだけに、深刻な問題にはなっていないが、チームは依然 5試合連続未勝利。課題の得点力不足は解消しておらず、課題は山積みだ。昨季に比べるとゴール期待値自体は、上がっているものの、決定機逸も多く、スコアラーも結果を残すことができていない。これまで本ブログでも、ムリチ、ラリン、ラドニッチらを注目選手として挙げてきたが、結果は振るわず。そんな中、今節の注目選手は、ダニ・ロドリゲスを挙げたい。コパ決勝でも得点を挙げたように、このように重要な局面で結果を出せるのは、歴戦練磨のベテランでこそ。残留を確定させる得点に期待したい。
アウェイ ラス・パルマスの前節はラ・レアル相手に0vs2で敗戦。これで直近の結果は7連敗10戦未勝利と、とうとう未勝利は2桁の王台に乗ってしまった。順位も気づけば、14位。流石に降格圏までは差があり、安全圏だとはいえ、前半の貯金を全て使い果たしてしまっている。前節は中盤にモレイロを入れ、ベニートを先発させるなど、工夫を加え、悪い流れの打破を図ったが、効果は薄く、泥沼から抜け出す兆しが見えていない現状だ。今節の相手マジョルカはボール保持にこだわるチームではなく、カウンターを警戒させながら、しっかりとブロックを構えてくるスタイル。よりどのようにセットされたブロックを崩し、どのように得点につなげていくか。この点が重要になる一戦となるだろう。注目はマルヴィン・パーク。モレイロ、サンドロ、ムニルらが中々振るいきらないFW陣において、自慢のスピードとドリブルで活性化している。とはいえ、結果は0G2A。物足りない結果に終わっており、彼自身がもう一歩上に行くには、この部分が大きな課題だ。チームが苦しむ中で、覚醒のきっかけとなるゴールを挙げられるか。期待したい。
3、ビジャレアル vs セビージャ
ホーム ビジャレアルの前節は、セルタ相手に2vs3で敗戦。コメサーニャが前半早々に退場となり、殆どの時間を10人で戦うこととなったビジャレアル。10人でもよく戦い、個の質の高さは見せたが、一歩及ばず。これで6位 ラ・レアルとの勝ち点差は9、7位 ベティスとの差は7。ヨーロッパカップ戦圏内獲得という目標は、事実上の崩壊と言えるだろう。それでも、今季序盤の事を考えれば、ここまでチーム状況、そして順位を持ってきたマルセリーノはお見事。残り4試合、巻き返しを図る来季に、繋がるような試合にしていきたいところだ。注目選手は、ゴンサロ・ゲデス。冬に久しぶりのリーガ復帰を果たしたポルトガル人アタッカー。加入後、スタメン出場自体は6試合と少ないながら、3G2Aを記録しており、流石のインパクトを見せている。最近の試合ではジェラールがヒラメ筋を痛めていることもあって、スルロットとともに、先発出場を果たすことも多く、ゴール前で脅威になることができており、前節は素晴らしいゴラッソもあった。ローンという形でチームに来ていることもあり、来季以降の去就が気になる彼。自身のためにも、更なるインパクトを残し、チームを勝利に導きたい。
アウェイ セビージャの前節は、グラナダ相手に3vs0で快勝。これでチームは5戦無敗。前節のデルビのドローを除くと、4勝と最高の状態にある。もちろん相手に恵まれているところは多少なりとも否めない部分ではあるが、それでも着実に勝ち点を積み上げられているところは賞賛に値する。そしてこれからの4試合はビジャレアル、カディスを挟んで、アトレティックにバルセロナと強敵との戦いが続いていく。今節、ビジャレアルとの一戦は、現在の状態がどこまでのレベルなのか。本当に強豪相手にも一歩も引かず戦えるチームとなっているのか。1つの試金石となるゲームだと言えるだろう。チーム状況としては、相変わらず負傷者が多く、前節からはラメラが負傷、バデが出場停止で欠場予定。残り4試合、チーム全員で戦い抜きたい状況だ。注目はルシアン・アグメ。今冬にインテルから獲得したピボーテ。ここまでの出場は8試合。その中、5試合に出場と、まずまずの結果に。とはいえ、現在はピボーテの第一人者であるグデリの負傷もあり、スマレとともに中盤の引き締め役として出場。良いパフォーマンスを見せている。絶対的な存在のチャルハノール、そして若手有望株のアスラニが台頭しているインテルに戻ることは中々、現実的ではなく、来季以降の去就が注目される。少しでも良いアピールをしていきたい。
4、グラナダ vs レアル・マドリー
ホーム グラナダの前節は、セビージャに0vs3で完敗。オサスナ相手に3vs0で快勝した良い流れを全く生かすことができず、窮地に追い込まれることになった。積極的に、プレッシングを仕掛けた試合だったが、それを見事に裏返され、サイドに揺さぶられ失点を重ねたグラナダ。この試合を経て、このマドリー戦、グラナダは引き分け以下、あるいは勝利したとしても、マジョルカが勝利すると降格が決定するという状況。残り試合を考えても、ここからの逆転残留は流石に絶望的と言える状況にある。しかし、その中でも最後まで望みを捨てない事、そしてホームの舞台でマドリー相手に勝利をファンに届ける事。これが持つ意味は大きい。苦しんだこの1年間、なんとか少しでも良い形で終えられるように、全てを注ぎ込み、ジャイアントキリングを実現させたい。注目選手はアウグスト・バタジャ。今冬に加入した守護神である。64失点とリーグワースト2位の失点数を重ねているグラナダだが、バタジャのパフォーマンスは決して悪くなく、最後方からチームを良く支えている。奇跡に挑む今節、バタジャの「当たり」は不可欠。セーブから流れを呼び込むことができるのか。期待したい。
アウェイ マドリーは前節、カディス相手に3vs0で勝利。ターンオーバーを行った中で快勝。バルセロナがジローナに敗戦したことで、2年ぶり36回目となる優勝が確定した。その中で迎えたミッドウィークのバイエルン戦。相手を押し込みながらも、ノイアーの好守もあり、中々得点できない状況が続く中、失点。敗退の危機に陥ったが、89分、90+1分にホセルが連続ゴールを決めて、逆転勝利。もはや恒例となったベルナベウでの逆転劇により、決勝へと駒を進めた。現地時間 6月1日の決勝に向け、残るリーガ4試合を使いながら、上手く主力のコンディション調整、そしてチーム全体での良い流れを創り上げること、これが2冠に向けてのミッションとなる。チュアメニの負傷欠場は濃厚だが、この流れを続けさせないこととが、大切だ。とはいえ、マドリーは全欧州クラブの中でも、決勝への向かい方については心得たチーム。アンチェロッティ監督の手腕が存分に発揮されるであろう。この試合の注目選手は、ホセル・マト。バイエルン戦ンのヒーローとなったホセル。長くリーガで活躍をつづけたスペイン代表FWである彼。私自身、アラベスやエスパニョールなど中下位で苦しむチームの中、体を張り続け、少ないチャンスをものにしてきた彼の姿を見てきただけに、凄く感動を覚えた瞬間でもあった。来季はエンバぺの獲得が内定しており、また若手のエンドリッキの存在を考えると、来季、彼の居場所がマドリーにあるかは疑わしい部分もある。残りリーガ4試合、そしてCL決勝。本人の望むクラブに、全てを懸けた彼のプレーには一見の価値ありだ。
5、アトレティック・クルブ vs オサスナ
ホーム アトレティックの前節はヘタフェに2vs0で勝利。序盤から、押し込まれる展開が続く中で、上手くカウンターから2点を先取。しかし、後半にはイェライ、パレデスの両CBがまさかの退場処分。最終的には本職のCBが1人もいない状態で、更には9vs11という絶望的な状態でありながらも、守護神 ウナイ・シモンの大活躍もあり、何とかリードを保ったまま勝利することに成功した。4位 アトレティコとの勝ち点差は4。残り試合数を考えると、ここから逆転でのCL出場権獲得は、非常に難易度の高いノルマとはなる。確実に勝利が期待される今節。しかしチームは完全なクライシス状態。イェライ、パレデスの両CBに加え、サンセ、グルセタ、ガラレタの欠場がほぼ確定的。ビビアンもまた、復帰直後となっており、今シーズンのチームを支えた面々が揃って、不在の中で迎える試合となる。その中で、注目はアレックス・ベレンゲル。オサスナの属するナバーラ州 パンプローナ出身の彼は、幼い時からオサスナのカンテラ タホナルにて育てられたオサスナっ子。彼のみならず、この2チーム間は、バスク至上主義を貫くアトレティックの体制もあり、人の行き来の頻度が高く、何かと因縁はあるチーム同士となる。かつて愛したチームへ、恩返し弾に期待したい。
アウェイ オサスナの前節はベティスに0vs2で敗戦。25分にモンカジョラが危険なプレーで一発退場。以来、10vs11での戦いを強いられることになった。10人になって以降も勇敢に試合を進めたオサスナだったが、前半終了間際の2失点で勝負有り。チームは泥沼の4連敗となっている。負傷者も相次ぎ、特に目標のない残り試合は、カンテラーノのお試し期間という観点でしか意味を持たないものになりそうだ。このままでは、今節もまたムニアインとラウール・ガルシアというパンプローナ出身のレジェンドの引き立て役になりかねない。今季限りでの退任が決まっているアラサテのためにも、奮闘に期待したいが、これまでの試合ではそうはなっていないのが実情である。注目選手は、シャビ・ウアルテ。前節 プリメーラデビューを果たしたカンテラーノ。前節は、2点差がついた83分に投入ということもあり、中々インパクトは残せなかったが、ライン間にて良いポジショニングをとっていた。まだ味方からの信頼がなく、中々パスが出てこなかっただけに、残りの試合でのアピールに期待したい。
6、カディス vs ヘタフェ
ホーム カディスの前節は、マドリー相手に0vs3で敗戦。前半からブロックをしっかり敷き、カウンターからチャンスを作ったものの、決定機を決め切れず。結局は、3点を叩きこまれ完敗という今季のカディスを表すような一戦になってしまった。これで17位マジョルカとの勝ち点差は6。残り4試合ということを考えると、かなり厳しい状況にあると言わざるを得ない。少しでも残留の可能性を繋いでいくために、今節は必ず勝利が求められる一戦だ。今季の課題 得点力不足に関しては、もはやここからの改善は期待できず、より失点をしない。その上で、可能性に賭けるというのが前提の戦い方になるであろう。まずは、このプリメーラで長年、武器にしてきたレデスマを中心とした堅守。これに期待をしたい。注目選手はファリ・ヒメネス。2019-20に昇格を果たして以来、4年に渡ってチームを引っ張ってきたファリ。決して器用ではないが、武骨な旧世代のCBとして、チームを支えてきた。過去最大の窮地にある今、チームを救うことができるのは、彼のようなプレイヤー。堅守を支えるDFリーダーとして、そして願わくばセットプレーでの得点源として、活躍に期待したい。
アウェイ ヘタフェの前節はアトレティックに敗戦。終始、優位に試合を進め、最終的には2人数的優位な状況になりながら、決定力に欠き、最後までゴールをこじ開けることはできず。無人のゴールであってもPKであっても得点を奪うことはできなかった。とはいえ、アトレティック相手にあれほどの内容を見せられたのは、ポジティブに捉えても良い部分。マジョラルがいないだけに得点力の衰えは致し方ない部分もあり、チームとして良い方向に進んでいるのは間違いない。今日の相手はカディス。残留がかかる相手は退いて1点を狙ってくるはず。ゲームを支配する時間が多くなりそうな中で、しっかりと得点を取り切れるか。今季、継続して創り上げてきた下から丁寧にボールを繋ぎ、崩していくという、今までのヘタフェにない部分の強化。これが試される試合だ。注目はエース メイソン・グリーンウッド。今季8G6Aを記録しており、エースとして君臨する彼だが、前節はPKを含めた決定機をものにしきれなかった。夏の去就ということを考えても、あと2得点で2桁には乗せたいところ。奮起に期待したい。
7、アトレティコ vs セルタ
ホーム アトレティコの前節は、マジョルカ相手に1vs0で勝利。苦手としているアウェイで、今季6勝目となる白星を挙げた。グリーズマンをサスペンションで欠いたこの試合、チームはコレアを1トップに据える541の布陣で臨んだ。前半早々に先制したこともあるとはいえ、マジョルカ相手に41%のポゼッションと相手にボールを握らせ、守備に振る戦い方で、2月 ラス・パルマス戦以来、久々の無失点でチームに勝利した。この戦い方に関しては、色々と問題はあるとはいえ、これで5位 アトレティックとの勝ち点差は6。CL出場権獲得に向けて、視界は良好だ。圧倒的な強さを誇るメトロポリターノの地で迎える今節。この試合こそはポジティブなフットボールで、更に無失点という形での勝利に期待したい。注目はアントワーヌ・グリーズマン。序盤から好調を維持し、彼史上最高といっても良いパフォーマンスを見せていたグリジだが、疲労、更には負傷が重なり、ここ最近は低調な出来が目立つ。鉄人の彼も既に33歳。今までのような無理は期待できない。そんな彼だが、前節は久々の休養。2週間休みを十分にとっての今節となる。オフシーズンには優勝候補 フランスの絶対的中心としてEUROを闘い、更には開催国として五輪への出場も、一部報道されているグリジ。少しでもコンディションを戻し、良い形でオフに入りたい。
アウェイ セルタの前節は、ビジャレアルに3vs2で勝利。序盤での相手の退場により、試合の約75分を数的優位の状態で戦ったセルタ。シュートを23本放つなど、終始押し込む展開が続く試合となったが、結果は82分のゴールでなんとか勝利という、難しい試合になった。10人の引きこもった相手に対して勝ち切る難易度は高く、それを達成した事実は賞賛に値するものではあるが、その一方で、局面ごとを見ると、数的優位の状態ながら、個の質で上回られ、後手を踏むシーンも多く目立つ等、課題は残った。とはいえ、この勝利を持って、降格圏の18位 カディスとの勝ち点差は8。アトレティコに勝利し、カディスが引き分け以下だった場合、その時点で残留は確定となる。もちろん要塞 メトロポリターノでのアトレティコ戦ということで簡単なミッションではないが、ある程度、降格のプレッシャーから解放された状態で伸び伸びと戦えるのも事実。勇敢な戦いぶりに期待したい。注目は、イアゴ・アスパス。セルタが誇る絶対的エースは、今季も8G9Aと大車輪の活躍。特に直近の4試合では、3G3Aを獲得と絶好調な状態にある。この調子であれば、残り4試合での2桁得点2桁アシスト達成の可能性は十二分。36歳にして2020-21シーズン以来、自身二度目の快挙へ、結果を残し、チームの勝ち点奪取に貢献できるか。
8、バレンシア vs ラージョ・バジェカーノ
ホーム バレンシアの前節は、アラベスに0vs1で敗戦。序盤から拮抗した好ゲームとなったこの試合。バレンシアは上手くボールを保持しながら、ゴールに迫ったものの中々枠内シュートを放つことができず。流れをものにできないでいる間に失点を許し、痛い敗戦を喫することとなった。これで6位 ラ・レアルとの勝ち点差は7、7位 ベティスとは5と、残り試合数を考えると、ヨーロッパカップ戦圏内確保はかなり厳しいものとなってしまった。とはいえ、ピーター・リムの暴走が続く中で、若いチームをここまで持ってきたルベン・バラハ監督の功績は大きな賞賛に値する。オフシーズンでは、またもや主力の大量流出が囁かれているなど、今後も不安は絶えないが、まずはこのシーズンを良い形で終えたいところだ。注目選手は、ヤレク・ガシオロフスキ。今冬にガブリエウを失い、更には負傷によってディアカビをも失ったCB。そんな中で、ここ最近スタメン抜擢が続いているのがヤレクである。05生まれの190cm、左利きCBとそのプロフィールだけでも魅力が伝わる彼だが、プレーぶりも堂々たるもの。前節も歴戦のキケ・ガルシアに一歩も引かず、対応しており、ポテンシャルの高さを伺い知ることができた。更には、レフティらしく、そこからの楔のパスなども、良い物を見せており、今後が楽しみなプレイヤー。1つ上の世代であるモスケラとともに構成するスペインの未来を担うCBコンビは必見だ。
アウェイ ラージョの前節は、降格が決まったアルメリアに0vs1で敗戦。久々にアルバロ・ガルシアが負傷からの復帰を果たし、イシ、トレホ、アルバロというラージョの象徴ともいえる2列目トリオが揃ったラージョ。この事もあり、終始相手を押し込み、27本物シュートを放ったものの、一点が遠く、バジェカスで屈辱の敗戦を喫する結果となってしまった。降格圏までの勝ち点差は8あり、一定抜け出した感のあるラージョだが、未だに油断は許されない状況。1つ1つ着実に勝ち点を拾っていきたいところだ。バレンシアには、前半戦 バジェカスで敗れており、今日はその雪辱を晴らす一戦である。勝利で自分たちの残留を祝いたいところだ。注目選手は、ラダメル・ファルカオ。ここまでリーグワースト2位タイと得点力不足に苦しんでいるラージョ。ストライカーの得点を見ても、カメジョが3点、RDTが1点、ファルカオが1点と悲惨な結果に終わっており、この結果が現状のラージョの立ち位置を象徴している。何とか得点を奪いたい中で、やはりに頼りにしたいのはファルカオ。既にレジェンドとなっている稀代の点取り屋に、結果でチームを助ける活躍を期待したい。
9、ベティス vs アルメリア
ホーム ベティスの前節はオサスナ相手に2vs0で勝利。他会場の結果もあり、8位 バレンシアとの勝ち点差は5にまで広がり、来季のヨーロッパカップ戦圏内確保は、かなり濃厚なものとして見えるようになってきた。あとは勝ち点2差で追う6位 ラ・レアルの位置。EL出場権確保へ、ここからは一戦も落とせない試合が続くこととなる。ライバルのラ・レアルは残り試合に、かなりの強敵を残していることを考えると、自らが勝ちを重ねて行けば、その成果は必ず実るはず。残り4戦、自分たちの試合に集中して戦い抜きたい。注目選手は、アジョセ・ペレス。現在、絶好調のアジョセ。2Gを奪った32節のバレンシア戦に続き、前節も、チームの先制弾に当たる一発を叩きこみ、流れを引き寄せることに成功した。タレントの多い2列目の中でも、スコアラーとなれるのは彼の大きな特徴でもあり、負傷離脱がありながら、ここまでのスコアはチーム2位タイの7点。バカンプの長期離脱が決まり、より中盤からの得点に期待したいこの試合。ベニート・ビジャマリンの地にて、試合を決めるようなプレーに注目だ。
アウェイ アルメリアは、前節ラージョ相手に1vs0での勝利。降格が33節に決定し、この試合へのモチベーションの持ちようが難しい中で、今季2勝目を挙げることに成功した。序盤より、終始ラージョに攻め込まれる展開が続く中、先制点を何とか守り切った。降格の決定は、ある意味では、無駄なプレッシャーを感じずにプレーすることができるという点でプラスに左右する可能性もあり、ここから最後のインパクトを降格前にプリメーラに残していきたいところだ。今節はアウェイでのベティス戦。難しい試合になることは間違いないが、ジャイアントキリングを起こしたい。注目選手はルイス・マクシミアーノ。グラナダにて台頭し、大きな注目を浴びたマクシミアーノ。しかし、その後、ラツィオでのセリエA挑戦は上手くいかず。出番を失い、今季、リーガへの復帰を果たした。然し、チームの低調もあり、彼自身も期待されたほどのパフォーマンスを見せることはできず。失望も多いシーズンに。とはいえ、彼の能力、そしてポテンシャルはセグンダで留まるものではなく、今オフでの退団が規定事項。少しでもアピールし、良い移籍先を掴めるよう。チームにまずは貢献したい。
10、バルセロナ vs レアル・ソシエダ
ホーム バルセロナの前節はジローナとの直接対決。前半戦、敗れた雪辱を晴らすべく臨んだ一戦だったが、結果は返り討ち。2試合続けての4失点での敗北によって、シーズンダブルを喰らうことになってしまった。これで、ライバル マドリーの優勝も確定。今季の無冠が決まり、順位もまた3位へと落ち込んでしまった。チャビの退任撤回、続投が濃厚になって以降、PSGに敗れ、CLから敗退。エル・クラシコでの敗戦。そしてジローナ戦での敗戦と散々な出来。退任発表以来、チームに広がっていたバフが切れてしまったのではと疑いたくなるような結果に終わっており、今季はもちろん、来季に向けても雲良きが、既に怪しくなっている。バルセロナ現地紙では、日に日に新戦力獲得の報道も出ているが、金銭的状況を考えると、それの実現可能性にもクエスチョンが着くことが多く、不調から目を背けさせる火消しなのではとさえ、思えてくる。そんな状況で迎えるラ・レアルとの対決。スペクタクルなフットボールをラ・レアル相手に見せ、その上で結果を掴み、悪い流れを断ち切ることができるのか。チャビ監督の手腕に期待したい。
アウェイ ラ・レアルの前節はラス・パルマスに2-0で勝利。スビメンディを出場停止で欠いたこの試合、相手がボール保持を主体とするラス・パルマスであったこともあり、もっと苦労するかと思われたが、危なげなく勝ち切った。相手の調子の悪さもあったとはいえ、前半のうちに試合を決めきれたのは朗報。今後、厳しい相手が続くだけに、下位相手となる今節での勝利が持つ意味は大きい。そんな試合でインパクトを残したのはトゥリエンテスとベッカー。それぞれ、スビメンディ、久保という前半戦のチームMVPと言えるような2人に代わって入った選手たち。その中でも、この試合の注目選手にはシェルラン・ベッカー。今冬にウニオン・ベルリンから獲得したスリナム代表アタッカーだ。直近は、疲労&負傷明けで、コンディションが上がり切らない久保、バレネチェアに代わり、スタメン起用の機会が増えている。ベッカーは久保やバレネチェアと異なり、スピードを活かした動き出し、よしゴールに直結するボール非保持時の動きを得意とする選手であり、この彼の特徴が、停滞しがちなラ・レアルの攻撃における課題と上手くリンクしている。彼の存在は、攻撃陣のカンフル剤になっており、この試合でもスタートであれ、途中であれ、バルサDFをかき回す存在になるはず。ゴールに直結する活躍に期待したい。