rinのリーガとスペインサッカーについて語るブログ

ラ・リーガとスペインサッカーについて気軽に書きます。内容めっちゃ浅いです笑 アトレティコのファンです。

LaLiga Matchday 35 Preview

1、LaLiga Matchday 34 Best11

 

2、LaLiga Matchday 35 Preview

1、アラベス vs ジローナ

 ホーム アラベスの前節は、バレンシアに1vs0の勝利。これでチームは今季初の3連勝。ここ最終盤において、チームは一気に勢いを増している。この試合では、直近2試合と比べるとハイプレスは控えめ。しっかりとミドルゾーンでブロックを作りながら、ネガティブトランジションの局面を中心に、最近の良さである中盤での強度の高さを見せていた。実際に、積極的な姿勢は、スタメンCBの人選にも表れており、アブカル、ラファ・マリンという本職のCBが2人いる状況ながら、マルチのテナグリアをCBに起用。高さ、強さに欠けるものの、その反面スピードという武器を持った彼の起用から、DFライン背後のリスクを背負いながらも、プレッシングに拘るチームの姿勢が垣間見える。ということで、注目選手はナウエル・テナグリア。今節はゴロサベルの負傷状況によっては、右ラテラルでの起用が予想される。サヴィオとのマッチアップが濃厚な中で、引き続き好プレーに期待したい。残留も確定し、ルイス・ガルシア監督は、サブ組に出場機会を与えることも示唆。サブ組を中心に、チームの勢いをさらに加速させるような活躍にも期待したい。

Deportivo Alaves v Celta Vigo - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ジローナの前節は、バルサ相手の一戦。2位、3位の直接対決となったこのゲームに4-2で勝利。順位を2位に上げるとともに、チーム史上初のCL出場権獲得、そしてカタルーニャのライバルでもある、バルサ相手にシーズンダブルという非常に価値のある結果を実現させた。60分まではバルサペースで進んだ試合だったが、相手のミスで追いつくと、一気に逆転弾を含む3点をぶち込むなど、その破壊力のすさまじさを見せつけた。残り4試合。その目標としてミチェル監督が掲げたのは、大きく3つ。1つが、2位の死守。そして2つ目が、現在マドリーと1差の2位につけるチーム毎のシーズン得点数。これを1位に持っていくこと。そして3つ目がエース ドフビクの得点王獲得。とはいえ、今後の日程は難しい相手が続き、簡単ではない目標となる。その中で、このアラベス戦は重要な試合。ここ最近、アウェイでの低調な試合が続いていた中、前々節 グラン・カナリアラス・パルマスに勝利。この勢いを強敵相手に継続することができるか。今節1番の注目試合。古巣相手となるイバン・マルティンに期待したい。

Girona FC v FC Barcelona - LaLiga EA Sports

 

2、マジョルカ vs ラス・パルマス

 ホーム マジョルカの前節はアトレティコ相手に0vs1で敗北。ホームで迎えたこの試合、アトレティコがかなりボールを放棄し、ポゼッション率は59%と想定外に持たせられる展開となる中で、最後まで得点を生むことはできなかった。CBの持ち上がりやダルデルのチャンスメイクなど、あと一歩のシーンは多く作ったものの、最後のところが合いきらなかった印象が残った。残り4試合、18位 カディスとの勝ち点差は6。カディスもまた勝ち点を稼ぎ切れていないだけに、深刻な問題にはなっていないが、チームは依然 5試合連続未勝利。課題の得点力不足は解消しておらず、課題は山積みだ。昨季に比べるとゴール期待値自体は、上がっているものの、決定機逸も多く、スコアラーも結果を残すことができていない。これまで本ブログでも、ムリチ、ラリン、ラドニッチらを注目選手として挙げてきたが、結果は振るわず。そんな中、今節の注目選手は、ダニ・ロドリゲスを挙げたい。コパ決勝でも得点を挙げたように、このように重要な局面で結果を出せるのは、歴戦練磨のベテランでこそ。残留を確定させる得点に期待したい。

Athletic Club v Real Mallorca - Copa Del Rey Final

 

 アウェイ ラス・パルマスの前節はラ・レアル相手に0vs2で敗戦。これで直近の結果は7連敗10戦未勝利と、とうとう未勝利は2桁の王台に乗ってしまった。順位も気づけば、14位。流石に降格圏までは差があり、安全圏だとはいえ、前半の貯金を全て使い果たしてしまっている。前節は中盤にモレイロを入れ、ベニートを先発させるなど、工夫を加え、悪い流れの打破を図ったが、効果は薄く、泥沼から抜け出す兆しが見えていない現状だ。今節の相手マジョルカはボール保持にこだわるチームではなく、カウンターを警戒させながら、しっかりとブロックを構えてくるスタイル。よりどのようにセットされたブロックを崩し、どのように得点につなげていくか。この点が重要になる一戦となるだろう。注目はマルヴィン・パーク。モレイロ、サンドロ、ムニルらが中々振るいきらないFW陣において、自慢のスピードとドリブルで活性化している。とはいえ、結果は0G2A。物足りない結果に終わっており、彼自身がもう一歩上に行くには、この部分が大きな課題だ。チームが苦しむ中で、覚醒のきっかけとなるゴールを挙げられるか。期待したい。

Real Sociedad V Ud Las Palmas - La Liga Ea Sports

 

3、ビジャレアル vs セビージャ

 ホーム ビジャレアルの前節は、セルタ相手に2vs3で敗戦。コメサーニャが前半早々に退場となり、殆どの時間を10人で戦うこととなったビジャレアル。10人でもよく戦い、個の質の高さは見せたが、一歩及ばず。これで6位 ラ・レアルとの勝ち点差は9、7位 ベティスとの差は7。ヨーロッパカップ戦圏内獲得という目標は、事実上の崩壊と言えるだろう。それでも、今季序盤の事を考えれば、ここまでチーム状況、そして順位を持ってきたマルセリーノはお見事。残り4試合、巻き返しを図る来季に、繋がるような試合にしていきたいところだ。注目選手は、ゴンサロ・ゲデス。冬に久しぶりのリーガ復帰を果たしたポルトガル人アタッカー。加入後、スタメン出場自体は6試合と少ないながら、3G2Aを記録しており、流石のインパクトを見せている。最近の試合ではジェラールがヒラメ筋を痛めていることもあって、スルロットとともに、先発出場を果たすことも多く、ゴール前で脅威になることができており、前節は素晴らしいゴラッソもあった。ローンという形でチームに来ていることもあり、来季以降の去就が気になる彼。自身のためにも、更なるインパクトを残し、チームを勝利に導きたい。

Celta Vigo v Villarreal CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ セビージャの前節は、グラナダ相手に3vs0で快勝。これでチームは5戦無敗。前節のデルビのドローを除くと、4勝と最高の状態にある。もちろん相手に恵まれているところは多少なりとも否めない部分ではあるが、それでも着実に勝ち点を積み上げられているところは賞賛に値する。そしてこれからの4試合はビジャレアルカディスを挟んで、アトレティックにバルセロナと強敵との戦いが続いていく。今節、ビジャレアルとの一戦は、現在の状態がどこまでのレベルなのか。本当に強豪相手にも一歩も引かず戦えるチームとなっているのか。1つの試金石となるゲームだと言えるだろう。チーム状況としては、相変わらず負傷者が多く、前節からはラメラが負傷、バデが出場停止で欠場予定。残り4試合、チーム全員で戦い抜きたい状況だ。注目はルシアン・アグメ。今冬にインテルから獲得したピボーテ。ここまでの出場は8試合。その中、5試合に出場と、まずまずの結果に。とはいえ、現在はピボーテの第一人者であるグデリの負傷もあり、スマレとともに中盤の引き締め役として出場。良いパフォーマンスを見せている。絶対的な存在のチャルハノール、そして若手有望株のアスラニが台頭しているインテルに戻ることは中々、現実的ではなく、来季以降の去就が注目される。少しでも良いアピールをしていきたい。

Sevilla FC v CA Osasuna - LaLiga EA Sports

 

4、グラナダ vs レアル・マドリー

 ホーム グラナダの前節は、セビージャに0vs3で完敗。オサスナ相手に3vs0で快勝した良い流れを全く生かすことができず、窮地に追い込まれることになった。積極的に、プレッシングを仕掛けた試合だったが、それを見事に裏返され、サイドに揺さぶられ失点を重ねたグラナダ。この試合を経て、このマドリー戦、グラナダは引き分け以下、あるいは勝利したとしても、マジョルカが勝利すると降格が決定するという状況。残り試合を考えても、ここからの逆転残留は流石に絶望的と言える状況にある。しかし、その中でも最後まで望みを捨てない事、そしてホームの舞台でマドリー相手に勝利をファンに届ける事。これが持つ意味は大きい。苦しんだこの1年間、なんとか少しでも良い形で終えられるように、全てを注ぎ込み、ジャイアントキリングを実現させたい。注目選手はアウグスト・バタジャ。今冬に加入した守護神である。64失点とリーグワースト2位の失点数を重ねているグラナダだが、バタジャのパフォーマンスは決して悪くなく、最後方からチームを良く支えている。奇跡に挑む今節、バタジャの「当たり」は不可欠。セーブから流れを呼び込むことができるのか。期待したい。

Granada CF v Valencia CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ マドリーは前節、カディス相手に3vs0で勝利。ターンオーバーを行った中で快勝。バルセロナがジローナに敗戦したことで、2年ぶり36回目となる優勝が確定した。その中で迎えたミッドウィークのバイエルン戦。相手を押し込みながらも、ノイアーの好守もあり、中々得点できない状況が続く中、失点。敗退の危機に陥ったが、89分、90+1分にホセルが連続ゴールを決めて、逆転勝利。もはや恒例となったベルナベウでの逆転劇により、決勝へと駒を進めた。現地時間 6月1日の決勝に向け、残るリーガ4試合を使いながら、上手く主力のコンディション調整、そしてチーム全体での良い流れを創り上げること、これが2冠に向けてのミッションとなる。チュアメニの負傷欠場は濃厚だが、この流れを続けさせないこととが、大切だ。とはいえ、マドリーは全欧州クラブの中でも、決勝への向かい方については心得たチーム。アンチェロッティ監督の手腕が存分に発揮されるであろう。この試合の注目選手は、ホセル・マトバイエルン戦ンのヒーローとなったホセル。長くリーガで活躍をつづけたスペイン代表FWである彼。私自身、アラベスエスパニョールなど中下位で苦しむチームの中、体を張り続け、少ないチャンスをものにしてきた彼の姿を見てきただけに、凄く感動を覚えた瞬間でもあった。来季はエンバぺの獲得が内定しており、また若手のエンドリッキの存在を考えると、来季、彼の居場所がマドリーにあるかは疑わしい部分もある。残りリーガ4試合、そしてCL決勝。本人の望むクラブに、全てを懸けた彼のプレーには一見の価値ありだ。

Real Madrid v FC Bayern München: Semi-final Second Leg - UEFA Champions League 2023/24

 

5、アトレティック・クルブ vs オサスナ

 ホーム アトレティックの前節はヘタフェに2vs0で勝利。序盤から、押し込まれる展開が続く中で、上手くカウンターから2点を先取。しかし、後半にはイェライ、パレデスの両CBがまさかの退場処分。最終的には本職のCBが1人もいない状態で、更には9vs11という絶望的な状態でありながらも、守護神 ウナイ・シモンの大活躍もあり、何とかリードを保ったまま勝利することに成功した。4位 アトレティコとの勝ち点差は4。残り試合数を考えると、ここから逆転でのCL出場権獲得は、非常に難易度の高いノルマとはなる。確実に勝利が期待される今節。しかしチームは完全なクライシス状態。イェライ、パレデスの両CBに加え、サンセ、グルセタ、ガラレタの欠場がほぼ確定的。ビビアンもまた、復帰直後となっており、今シーズンのチームを支えた面々が揃って、不在の中で迎える試合となる。その中で、注目はアレックス・ベレンゲルオサスナの属するナバーラ州 パンプローナ出身の彼は、幼い時からオサスナカンテラ タホナルにて育てられたオサスナっ子。彼のみならず、この2チーム間は、バスク至上主義を貫くアトレティックの体制もあり、人の行き来の頻度が高く、何かと因縁はあるチーム同士となる。かつて愛したチームへ、恩返し弾に期待したい。

Athletic Club De Bilbao V Granada Cf - Laliga Ea Sports

 

 アウェイ オサスナの前節はベティスに0vs2で敗戦。25分にモンカジョラが危険なプレーで一発退場。以来、10vs11での戦いを強いられることになった。10人になって以降も勇敢に試合を進めたオサスナだったが、前半終了間際の2失点で勝負有り。チームは泥沼の4連敗となっている。負傷者も相次ぎ、特に目標のない残り試合は、カンテラーノのお試し期間という観点でしか意味を持たないものになりそうだ。このままでは、今節もまたムニアインラウール・ガルシアというパンプローナ出身のレジェンドの引き立て役になりかねない。今季限りでの退任が決まっているアラサテのためにも、奮闘に期待したいが、これまでの試合ではそうはなっていないのが実情である。注目選手は、シャビ・ウアルテ。前節 プリメーラデビューを果たしたカンテラーノ。前節は、2点差がついた83分に投入ということもあり、中々インパクトは残せなかったが、ライン間にて良いポジショニングをとっていた。まだ味方からの信頼がなく、中々パスが出てこなかっただけに、残りの試合でのアピールに期待したい。

Osasuna - Betis

 

6、カディス vs ヘタフェ

 ホーム カディスの前節は、マドリー相手に0vs3で敗戦。前半からブロックをしっかり敷き、カウンターからチャンスを作ったものの、決定機を決め切れず。結局は、3点を叩きこまれ完敗という今季のカディスを表すような一戦になってしまった。これで17位マジョルカとの勝ち点差は6。残り4試合ということを考えると、かなり厳しい状況にあると言わざるを得ない。少しでも残留の可能性を繋いでいくために、今節は必ず勝利が求められる一戦だ。今季の課題 得点力不足に関しては、もはやここからの改善は期待できず、より失点をしない。その上で、可能性に賭けるというのが前提の戦い方になるであろう。まずは、このプリメーラで長年、武器にしてきたレデスマを中心とした堅守。これに期待をしたい。注目選手はファリ・ヒメネス。2019-20に昇格を果たして以来、4年に渡ってチームを引っ張ってきたファリ。決して器用ではないが、武骨な旧世代のCBとして、チームを支えてきた。過去最大の窮地にある今、チームを救うことができるのは、彼のようなプレイヤー。堅守を支えるDFリーダーとして、そして願わくばセットプレーでの得点源として、活躍に期待したい。

Deportivo Alaves v Cadiz CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ヘタフェの前節はアトレティックに敗戦。終始、優位に試合を進め、最終的には2人数的優位な状況になりながら、決定力に欠き、最後までゴールをこじ開けることはできず。無人のゴールであってもPKであっても得点を奪うことはできなかった。とはいえ、アトレティック相手にあれほどの内容を見せられたのは、ポジティブに捉えても良い部分。マジョラルがいないだけに得点力の衰えは致し方ない部分もあり、チームとして良い方向に進んでいるのは間違いない。今日の相手はカディス。残留がかかる相手は退いて1点を狙ってくるはず。ゲームを支配する時間が多くなりそうな中で、しっかりと得点を取り切れるか。今季、継続して創り上げてきた下から丁寧にボールを繋ぎ、崩していくという、今までのヘタフェにない部分の強化。これが試される試合だ。注目はエース メイソン・グリーンウッド。今季8G6Aを記録しており、エースとして君臨する彼だが、前節はPKを含めた決定機をものにしきれなかった。夏の去就ということを考えても、あと2得点で2桁には乗せたいところ。奮起に期待したい。

Getafe CF v Sevilla FC - LaLiga EA Sports

 

7、アトレティコ vs セルタ

 ホーム アトレティコの前節は、マジョルカ相手に1vs0で勝利。苦手としているアウェイで、今季6勝目となる白星を挙げた。グリーズマンをサスペンションで欠いたこの試合、チームはコレアを1トップに据える541の布陣で臨んだ。前半早々に先制したこともあるとはいえ、マジョルカ相手に41%のポゼッションと相手にボールを握らせ、守備に振る戦い方で、2月 ラス・パルマス戦以来、久々の無失点でチームに勝利した。この戦い方に関しては、色々と問題はあるとはいえ、これで5位 アトレティックとの勝ち点差は6。CL出場権獲得に向けて、視界は良好だ。圧倒的な強さを誇るメトロポリターノの地で迎える今節。この試合こそはポジティブなフットボールで、更に無失点という形での勝利に期待したい。注目はアントワーヌ・グリーズマン。序盤から好調を維持し、彼史上最高といっても良いパフォーマンスを見せていたグリジだが、疲労、更には負傷が重なり、ここ最近は低調な出来が目立つ。鉄人の彼も既に33歳。今までのような無理は期待できない。そんな彼だが、前節は久々の休養。2週間休みを十分にとっての今節となる。オフシーズンには優勝候補 フランスの絶対的中心としてEUROを闘い、更には開催国として五輪への出場も、一部報道されているグリジ。少しでもコンディションを戻し、良い形でオフに入りたい。

Atletico Madrid v Athletic Club - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ セルタの前節は、ビジャレアルに3vs2で勝利。序盤での相手の退場により、試合の約75分を数的優位の状態で戦ったセルタ。シュートを23本放つなど、終始押し込む展開が続く試合となったが、結果は82分のゴールでなんとか勝利という、難しい試合になった。10人の引きこもった相手に対して勝ち切る難易度は高く、それを達成した事実は賞賛に値するものではあるが、その一方で、局面ごとを見ると、数的優位の状態ながら、個の質で上回られ、後手を踏むシーンも多く目立つ等、課題は残った。とはいえ、この勝利を持って、降格圏の18位 カディスとの勝ち点差は8。アトレティコに勝利し、カディスが引き分け以下だった場合、その時点で残留は確定となる。もちろん要塞 メトロポリターノでのアトレティコ戦ということで簡単なミッションではないが、ある程度、降格のプレッシャーから解放された状態で伸び伸びと戦えるのも事実。勇敢な戦いぶりに期待したい。注目は、イアゴ・アスパス。セルタが誇る絶対的エースは、今季も8G9Aと大車輪の活躍。特に直近の4試合では、3G3Aを獲得と絶好調な状態にある。この調子であれば、残り4試合での2桁得点2桁アシスト達成の可能性は十二分。36歳にして2020-21シーズン以来、自身二度目の快挙へ、結果を残し、チームの勝ち点奪取に貢献できるか。

Celta Vigo v Villarreal CF - LaLiga EA Sports

 

8、バレンシア vs ラージョ・バジェカーノ

 ホーム バレンシアの前節は、アラベスに0vs1で敗戦。序盤から拮抗した好ゲームとなったこの試合。バレンシアは上手くボールを保持しながら、ゴールに迫ったものの中々枠内シュートを放つことができず。流れをものにできないでいる間に失点を許し、痛い敗戦を喫することとなった。これで6位 ラ・レアルとの勝ち点差は7、7位 ベティスとは5と、残り試合数を考えると、ヨーロッパカップ戦圏内確保はかなり厳しいものとなってしまった。とはいえ、ピーター・リムの暴走が続く中で、若いチームをここまで持ってきたルベン・バラハ監督の功績は大きな賞賛に値する。オフシーズンでは、またもや主力の大量流出が囁かれているなど、今後も不安は絶えないが、まずはこのシーズンを良い形で終えたいところだ。注目選手は、ヤレク・ガシオロフスキ。今冬にガブリエウを失い、更には負傷によってディアカビをも失ったCB。そんな中で、ここ最近スタメン抜擢が続いているのがヤレクである。05生まれの190cm、左利きCBとそのプロフィールだけでも魅力が伝わる彼だが、プレーぶりも堂々たるもの。前節も歴戦のキケ・ガルシアに一歩も引かず、対応しており、ポテンシャルの高さを伺い知ることができた。更には、レフティらしく、そこからの楔のパスなども、良い物を見せており、今後が楽しみなプレイヤー。1つ上の世代であるモスケラとともに構成するスペインの未来を担うCBコンビは必見だ。

Valencia CF V Deportivo Alaves - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ラージョの前節は、降格が決まったアルメリアに0vs1で敗戦。久々にアルバロ・ガルシアが負傷からの復帰を果たし、イシ、トレホ、アルバロというラージョの象徴ともいえる2列目トリオが揃ったラージョ。この事もあり、終始相手を押し込み、27本物シュートを放ったものの、一点が遠く、バジェカスで屈辱の敗戦を喫する結果となってしまった。降格圏までの勝ち点差は8あり、一定抜け出した感のあるラージョだが、未だに油断は許されない状況。1つ1つ着実に勝ち点を拾っていきたいところだ。バレンシアには、前半戦 バジェカスで敗れており、今日はその雪辱を晴らす一戦である。勝利で自分たちの残留を祝いたいところだ。注目選手は、ラダメル・ファルカオ。ここまでリーグワースト2位タイと得点力不足に苦しんでいるラージョ。ストライカーの得点を見ても、カメジョが3点、RDTが1点、ファルカオが1点と悲惨な結果に終わっており、この結果が現状のラージョの立ち位置を象徴している。何とか得点を奪いたい中で、やはりに頼りにしたいのはファルカオ。既にレジェンドとなっている稀代の点取り屋に、結果でチームを助ける活躍を期待したい。

Rayo Vallecano v Getafe CF - LaLiga EA Sports

 

9、ベティス vs アルメリア

 ホーム ベティスの前節はオサスナ相手に2vs0で勝利。他会場の結果もあり、8位 バレンシアとの勝ち点差は5にまで広がり、来季のヨーロッパカップ戦圏内確保は、かなり濃厚なものとして見えるようになってきた。あとは勝ち点2差で追う6位 ラ・レアルの位置。EL出場権確保へ、ここからは一戦も落とせない試合が続くこととなる。ライバルのラ・レアルは残り試合に、かなりの強敵を残していることを考えると、自らが勝ちを重ねて行けば、その成果は必ず実るはず。残り4戦、自分たちの試合に集中して戦い抜きたい。注目選手は、アジョセ・ペレス。現在、絶好調のアジョセ。2Gを奪った32節のバレンシア戦に続き、前節も、チームの先制弾に当たる一発を叩きこみ、流れを引き寄せることに成功した。タレントの多い2列目の中でも、スコアラーとなれるのは彼の大きな特徴でもあり、負傷離脱がありながら、ここまでのスコアはチーム2位タイの7点。バカンプの長期離脱が決まり、より中盤からの得点に期待したいこの試合。ベニート・ビジャマリンの地にて、試合を決めるようなプレーに注目だ。

CA Osasuna v Real Betis - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ アルメリアは、前節ラージョ相手に1vs0での勝利。降格が33節に決定し、この試合へのモチベーションの持ちようが難しい中で、今季2勝目を挙げることに成功した。序盤より、終始ラージョに攻め込まれる展開が続く中、先制点を何とか守り切った。降格の決定は、ある意味では、無駄なプレッシャーを感じずにプレーすることができるという点でプラスに左右する可能性もあり、ここから最後のインパクトを降格前にプリメーラに残していきたいところだ。今節はアウェイでのベティス戦。難しい試合になることは間違いないが、ジャイアントキリングを起こしたい。注目選手はルイス・マクシミアーノグラナダにて台頭し、大きな注目を浴びたマクシミアーノ。しかし、その後、ラツィオでのセリエA挑戦は上手くいかず。出番を失い、今季、リーガへの復帰を果たした。然し、チームの低調もあり、彼自身も期待されたほどのパフォーマンスを見せることはできず。失望も多いシーズンに。とはいえ、彼の能力、そしてポテンシャルはセグンダで留まるものではなく、今オフでの退団が規定事項。少しでもアピールし、良い移籍先を掴めるよう。チームにまずは貢献したい。

Real Sociedad v UD Almeria - LaLiga EA Sports

 

10、バルセロナ vs レアル・ソシエダ

 ホーム バルセロナの前節はジローナとの直接対決。前半戦、敗れた雪辱を晴らすべく臨んだ一戦だったが、結果は返り討ち。2試合続けての4失点での敗北によって、シーズンダブルを喰らうことになってしまった。これで、ライバル マドリーの優勝も確定。今季の無冠が決まり、順位もまた3位へと落ち込んでしまった。チャビの退任撤回、続投が濃厚になって以降、PSGに敗れ、CLから敗退。エル・クラシコでの敗戦。そしてジローナ戦での敗戦と散々な出来。退任発表以来、チームに広がっていたバフが切れてしまったのではと疑いたくなるような結果に終わっており、今季はもちろん、来季に向けても雲良きが、既に怪しくなっている。バルセロナ現地紙では、日に日に新戦力獲得の報道も出ているが、金銭的状況を考えると、それの実現可能性にもクエスチョンが着くことが多く、不調から目を背けさせる火消しなのではとさえ、思えてくる。そんな状況で迎えるラ・レアルとの対決。スペクタクルなフットボールをラ・レアル相手に見せ、その上で結果を掴み、悪い流れを断ち切ることができるのか。チャビ監督の手腕に期待したい。

ESP: Girona FC - FC Barcelona. La Liga EA Sports. Date 34

 

 アウェイ ラ・レアルの前節はラス・パルマスに2-0で勝利。スビメンディを出場停止で欠いたこの試合、相手がボール保持を主体とするラス・パルマスであったこともあり、もっと苦労するかと思われたが、危なげなく勝ち切った。相手の調子の悪さもあったとはいえ、前半のうちに試合を決めきれたのは朗報。今後、厳しい相手が続くだけに、下位相手となる今節での勝利が持つ意味は大きい。そんな試合でインパクトを残したのはトゥリエンテスとベッカー。それぞれ、スビメンディ、久保という前半戦のチームMVPと言えるような2人に代わって入った選手たち。その中でも、この試合の注目選手にはシェルラン・ベッカー。今冬にウニオン・ベルリンから獲得したスリナム代表アタッカーだ。直近は、疲労&負傷明けで、コンディションが上がり切らない久保、バレネチェアに代わり、スタメン起用の機会が増えている。ベッカーは久保やバレネチェアと異なり、スピードを活かした動き出し、よしゴールに直結するボール非保持時の動きを得意とする選手であり、この彼の特徴が、停滞しがちなラ・レアルの攻撃における課題と上手くリンクしている。彼の存在は、攻撃陣のカンフル剤になっており、この試合でもスタートであれ、途中であれ、バルサDFをかき回す存在になるはず。ゴールに直結する活躍に期待したい。

Real Sociedad v UD Las Palmas - LaLiga EA Sports

LaLiga Matchday 34

1、33節 ベストイレブン

 

2、34節 Preview

1、ヘタフェ vs アトレティック・クルブ

 ホーム ヘタフェの前節はアルメリア相手に3vs1で勝利。勝利しなければ、降格が決定するアルメリアは序盤から積極的に仕掛け、ヘタフェとしては押し込まれる展開が続いた。然し、そんな中でも相手のミスを上手くつき、グリーンウッドの2G1Aもあっての勝利。3戦未勝利の状況を抜け出し、トップハーフフィニッシュへ視界は良好だ。今節はアトレティックをアルフォンソ・ペレスに迎えての一戦。間違いなく強敵であり、ハイプレスと強度の高い中盤を武器とするという点で、似た要素が多い相手でもある。ホームのアドバンテージを活かし、勇敢に戦いたいところだ。注目選手は、イライクス・モリバ。今冬 ライプツィヒからローンという形で加入したモリバ。バルサでの台頭時は神童と騒がれたモリバだが、現状は厳しいものとなってしまっている。とはいえ、前節は中盤で相手を捕まえ、推進していく彼の良さが前面に出ており、大きなインパクトを残した。ムラがあり、ヘタフェでもスタメンを取り切れているわけではないが、持っている能力は確かなもの。来季以降の去就を考えても、残りの期間でしっかりとアピールしたい。

Getafe CF v Sevilla FC - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ アトレティックの前節はアトレティコの本拠地に乗り込んでの直接対決。CL権獲得には勝利がマストだったアトレティックだが、1-3で敗れ、これで勝ち点差は6。残り試合を考えると非常に難しい状況になったという他ない。それでも、残りの可能性に向けて、また来季以降に向けて、どのように残りのシーズンを戦っていくかは重要。マドリードでの連戦となるこの試合。ヘタフェとは強度での争いになることが予測され、局面ごとの対人勝負が鍵を握る。チームが得意とするこの部分で、後れを取るわけにはいかない。フライデーナイトから強度の高い好ゲームが見られるだろう。注目はイケル・ムニアイン。今季限りでの退団が決まったワンクラブマン。長年チームを支え続けてきたクラックのアトレティックでの残りのプレー、延いてはリーガでもラストとなり得る彼の、一挙手一投足から目が離せない。

Athletic Club Spanish King Cup Trophy Parade

 

2、レアル・ソシエダ vs ラス・パルマス

 ホーム ラ・レアルの前節は本拠地にマドリーを迎えての一戦。久しぶりに良いラ・レアルと言える出来を見せており、果敢なプレッシングと偽9番のオヤルサバルを起点とした攻撃で何度もマドリーのゴールを脅かした。然し、1点が遠く0vs1で敗戦。完全ターンオーバーを敷いたマドリーに勝ち点を取ることが出来ず、EL圏争いは更に混沌を極める状況になっている。今後の日程が厳しいことを考えると、この試合の勝ち点3はマストであり、何が何でも勝ちに行かなければならない試合だ。注目はベニャト・トゥリエンテス。スビメンディが出場停止の今節、ピボーテの位置には、恐らくトゥリエンテスの起用が予想される。今季大きな成長を遂げ、スピードとフィジカル、そしてラ・レアルらしい技術とIQでチームを支えている。来季以降、スビメンディの去就も不透明な中で、ピボーテの位置で存在感を示すことが出来るか。注目したい。

RCD Mallorca v Real Sociedad - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ラス・パルマスの前節はジローナに0-2で敗戦。これでチームは6連敗、9千未勝利と完全に泥沼化してる。ハイプレスにハマり大敗を喫したアトレティコ戦以来、各チーム研究が進んできたこともあって、彼らの欠点が目立つ試合が多くなっており、チーム全体として完全な悪循環に陥っている。とはいえ、チャンスがないわけでもなく、それを決め切れない、あるいはフィニッシュまで持っていけないアタッカー陣にも大きな課題が残る。このままでは、来季に大きな不安を残した状態で、シーズンを終えることとなる。何としてもこの悪い流れは、今季で断ち切りたいところだ。注目はアルベルト・モレイロ。今季プリメーラ初挑戦の超逸材である彼だが、今季は現状2G3Aと、非常に物足りない成績に終わっている。パフォーマンス自体が特段悪いわけではないが、球離れの悪さや決定的なプレーの少なさが目立っているのも事実。より相手に危険を与えるプレイヤーへ成長が期待される。

Ud Las Palmas - Ca Osasuna - La Liga Ea Sports

 

3、レアル・マドリー vs カディス

 ホーム マドリーの前節はラ・レアルとの一戦。エル・クラシコの勝利にて優勝をほぼ手中に収めたマドリーは、大幅なターンオーバーを決行。その中でも、ギュレルのゴールで勝利し、流石の勝負強さを発揮した。そして迎えたミッドウィーク。アウェイに乗り込んでのバイエルンとの一戦。序盤、完全に試合を支配される中で、クロース to ヴィニシウスで得点を生み出すことに成功。その後はエストレーモを大外に張らせ、仕掛けさせるトゥヘルの修正により後手を踏むようになり、逆転を許すがPKから同点弾。敵地で引き分けと悪くない条件で、ベルナベウでの2ndレグへ向かうことになる。ということで、この試合もターンオーバーが濃厚。注目選手はエデル・ミリト。長期の離脱から、復帰を果たしたミリトン。前節は復帰後初のフル出場も果たした。コンディションも徐々に戻ってきており、無理の必要はないが、早く万全なプレーが見たいところ。オフシーズンに向け、良い形でシーズンを戦いたい。

Real Madrid CF v FC Barcelona - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ カディスの前節はホームでマジョルカとの一戦。残留争いの直接のライバルである相手に、勝ち切ることが出来ず。残留圏内の17位までの差は5。残り試合を考えると、かなり厳しい状況と言わざるを得ないだろう。いかんせん得点の数が圧倒的に少なく、前節も最終的にカディスが誇る5人のストライカーを全て出場させたものの、結果的にはOGの一点のみ。それぞれの選手はいずれも十分に能力のある選手なだけに、チームとしての問題と言わざるを得ないだろう。ここから奇跡を起こすには、大きなポイントが必要。この試合はそのポイントになり得る試合だ。ターンオーバーしているとはいえ、ベルナベウでマドリーから勝利を掴むことが出来れば、チームに漂う悪い雰囲気は一気に払拭される。勝利が欲しい一戦だ。注目は、マキシ・ゴメス。ストライカー陣は皆が、帯に短し襷に長し状態で何とも言えないところだが、マキシには期待せざるを得ない。セルタでの実績を見ても、実力は十分なだけに、後はきっかけ。チームを勝利に導く値千金のゴールに期待だ。

RCD Mallorca v Cadiz CF - LaLiga EA Sports

 

4、ジローナ vs バルセロナ

 ホーム ジローナの前節は、ラス・パルマスにアウェイで完勝。アウェイでの成績が著しく悪い流れが続いている中で、ようやくその流れを払拭することに成功した。チームも、選手個々の疲労が回復してきたことで、大きく復調。特にエリック、ブリントの両HVは供給面で大きな武器となっており、良い時の彼らが着実に戻っている。そんな中迎えるバルサ戦。前半戦での対決では敵地で完勝し、ジローナの名を世界中に知らしめた。そして後半戦 勝ち点差2で迎える 2位攻防戦となったこの試合。バルサ相手にシーズンダブルを達成することが出来るか。注目はエリック・ガルシア。ローン元との対戦となる今節。今のエリックはチームに欠かせない存在になっており、彼の持ち運び、そしてカバー能力は大きな武器。来季以降に向けて、自分の価値を証明することが出来るか。好守両面においての活躍に期待したい。

Girona FC v Cadiz CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ バルセロナの前節はバレンシア相手に4vs2で勝利。前半、早い時間に先制に成功するものの、その後はDF陣のミスもあり、逆転を許す厳しい展開に。然し、前半のうちに相手GKが退場し、数的優位になった後半は一方的な展開に。低くラインを構え、セットするバレンシアに対して、上手く幅を使いながら、崩しを試みた。結果的には、CKそして直接FKを含むトリプレーテをレヴァンドフスキが成功させ、勝利。エースはリーガでは初のトリプレーテ達成となった。前節のクラシコでの敗戦ショックから結果として上手く立ち直ったバルサ。2位死守に向け、そして前半戦の屈辱を晴らすためにも、今節は勝ち点3が求められる。注目選手は、フェルミン・ロペス。直近は中盤に離脱者が多いこともあり、再び出番を多くもらっている。ガビを彷彿とさせるプレッシングと飛び出し、そしてメンタリティで存在感を示しており、この試合でもインパクトを残してくれるはず。期待したい。

FC Barcelona v Valencia CF - LaLiga EA Sports

 

5、マジョルカ vs アトレティコ

 ホーム マジョルカの前節は、カディス相手に1vs1のドロー。残留争いに向けての直接対決となったこの試合。本来であれば、勝利で終え、残留を確実なものとしたかったが、敵地での勝ち点1は決して悪い結果ではない。勝ち点差は現状6。早い段階で残留を確実なものとしたいところだ。強敵 アトレティコをホームに迎えるこの一戦。しかし、アトレティコは今季アウェイで絶不調。付け入るスキは十二分にある。この一戦で、勝ち点3をあげたいところだ。注目選手は、プレドラグ・ライコビッチマジョルカの絶対的守護神であるセルビア代表GK。加入以来、素晴らしいパフォーマンスでマジョルカのブロックの最後の砦として君臨し続けている。この試合は、序盤から押し込まれる展開が想像でき、相手の流れの時間帯には厳しい戦いを強いられることは想像に難くない。その中で、チームの窮地を救い、流れを引き寄せることが出来るか。守護神への期待は大きい。

RCD Mallorca v Real Madrid CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ アトレティコの前節は、アトレティックとのCL圏争い直接対決。絶対に負けられないこの試合に、ホーム メトロポリターノでの絶対的な強さを発揮し、3vs1で勝利。今季3戦3敗と、とにかく苦しめ続けられた相手に、シーズン最後、勝利で終わることが出来た。これでアトレティックとの勝ち点差は6。残り試合を考えれば、ある程度CL圏内が手中に見えてきたと言っても良い状況であろう。それでも不安点は残る。それが圧倒的なアウェイの弱さ。残り3戦のアウェイ戦、全てで敗れるような事態が起これば、せっかくの勝利も水の泡となってしまう。直近2ヶ月で1勝のみと、あまりに悲惨な成績のアウェイで、何としても勝ち点3を奪いたいところだ。注目選手は、アンヘル・コレア。シーズン当初から4番手のFWとして、出番に恵まれず、冬には放出直前の所まで行ったアルゼンチン代表FWだが、特に後半戦では着実な活躍。チームを活性化し、結果で引っ張っている。今オフもまた去就が騒がれるであろう中で、改めて自身の価値を証明できるか。グリーズマン不在のこの試合、注目したい。

ESP: Atletico de Madrid - Athletic Club. La Liga EA Sports. Date 33

 

6、オサスナ vs ベティス

 ホーム オサスナの前節は降格圏のグラナダにまさかの0vs3で敗戦。これでチームは3連敗。直近6戦で5敗と非常によく流れが続いている。もちろん、カピタンのダビド・ガルシア、エース ブディミル。そしてチャンスメイカー オロスなど負傷者が多すぎることもこの理由の1つではあるが、それ以上に気になるのがモチベーションの部分。残留、ヨーロッパカップ戦圏内双方、現実的には可能性がない状況、更にはアラサテの退任が発表され、来季以降への気持ちも持ちづらいことから、チームとして全く機能していないのが実情だ。とはいえ、アラサテはクラブ史に残るレジェンド。そんな彼の最後をこのような形で終わらせて良いはずはない。チーム全体でもう一度指揮官の元に集い、勝利をアラサテ、そしてエル・サダールに集うサポーターにプレゼントすることができるか。アラサテ初期からチームを支えるルベン・ガルシアに期待したい。

Rayo Vallecano V Ca Osasuna - Laliga Ea Sports

 

 アウェイ ベティスの前節はデルビ・セビジャーノ。ホームで迎えた一戦はドロー決着。相変わらず、ペジェグリーニはセビージャに勝つことができず、勝ち点2を失う結果となった。序盤から、イスコやアジョセを起点に、優位に試合を進めただけに、惜しいところだが、とはいえ、6位 ラ・レアルの敗戦により、勝ち点差は2に。直接対決の結果次第では、自力でのEL出場権獲得が可能。一戦一戦を大切に、勝利を重ねていきたいところだ。この試合の注目選手は、ジョニー・カルドーソ。冬に加入したアメリカ代表ピボーテ。難しいリーガの中盤において、加入直後から素晴らしいパフォーマンスを見せている。これまでチームの中盤を支えてきたギドの今季限りでの退団が濃厚な中、来季からの中盤の中心となることは間違いない。この試合はイスコが不在であり、どのように2列目までボールを運んでいくかという点で、ドブレピボーテに求められる役割は大きい。彼のパフォーマンスに注目だ。

Real Betis Sevilla v Sevilla - LaLiga EA Sports

 

7、セルタ vs ビジャレアル

 ホーム セルタの前節は、アラベス相手に0vs3で完敗。前節の完勝によって生み出した流れを最悪な形で終わらせてしまった。序盤から激しいプレッシングを行う相手に、自分たちのフットボールをさせてもらえず、ミスを誘発されてしまった。ラーセンのサスペンションによる欠場も、案の定響き攻撃陣も沈黙。課題が多く残る一戦となった。18位 カディスが今節 引き分けたことで降格圏までの勝ち点差は5。何かが起これば、一気に危ない状況へと突入することになる。これを回避するためにも、ホームで迎えるこの一戦。勝利という結果が欲しいところだ。注目選手は、カルレス・ペレス。ヒラルデス政権に移転以来、大きく出場時間を伸ばしているスペイン人WG。右WBの位置で起用され、大外からの打開という形で崩しにおいて大きな存在感を放っている。今節の相手 ビジャレアルは左上がりでラテラルを高い位置に置くのが定石。この右サイドでの攻防は試合のカギを握るだろう。

RCD Mallorca v Celta Vigo - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ビジャレアルの前節は、ラージョ相手に3vs0で快勝。マルセリーノのフットボールは日に日に浸透しており、この最終盤においてチームは、最も良い状態にある。ECL圏内の7位までは勝ち点差4、EL圏内の6位までは勝ち点差6。難しい数字であることは間違いないが、今のチーム状態であれば、可能性はある。ジローナ、マドリーと続く、36、37節まで全勝で走り抜けたいところだ。しっかりと442でブロックを敷きながら、ライン間でバエナが引き受けての速い攻撃。右には単騎突破が期待できるイリアスがおり、バエナへの供給点であるパレホは、シーズン序盤の不調が嘘のように、素晴らしいパフォーマンスを見せている。この試合に向けた注目選手は、前節 3アシストと大きなインパクトを残したアレックス・バエナ。ジェラールが不在だった前節、ライン間の広大なスペースを任されたバエナは、見事なポジショニングでボールを引き出し、完璧な裏へのスルーパスを連発。今季12アシストでリーグトップの成績を残しているバエナ。強豪からの興味も噂されている中で、残り試合どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。注目したい。Athletic Club De Bilbao V Villarreal - La Liga Ea Sports

 

8、バレンシア vs アラベス

 ホーム バレンシアの前節は、バルサ相手に2vs4で敗戦。序盤に失点を許すものの、その後、ロングカウンターから2点を記録し、逆転。然し、前半終了間際にママルダシュビリがミスから退場すると、流れは一気にバルサへ。よく守っていたが、耐えきれず4失点での敗北となってしまった。とはいえ、未だ6位 ラ・レアルとの勝ち点差は4、7位 ベティスまでは2。十分に捲ることのできる位置に入る。36節に迎えるラ・レアルとの直接対決へ向け、良い状態でチームを持っていくためにも、連敗だけは絶対に許されない。注目選手は、ぺぺル。今季 レバンテから加入したスペイン人ピボーテ。初年度となった今季、大きな貢献を見せ、今ではバレンシアの絶対的中心として君臨している。強度の高いハイプレスが直近の持ち味であるアラベス相手に、強度で劣らず中盤を制することが出来るのか。ぺぺルに懸かる期待は大きい。

Fc Barcelona V Valencia Cf - La Liga Ea Sports

 

 アウェイ アラベスの前節はセルタ相手に3vs0で完勝。これでチームはアトレティコ戦に続いての勝利となり、今季2度目となる連勝を果たした。3連敗の後、これまでチームの中心であった、サム、ゲバラの2人を思い切って控えに置き、ジュリアーノやべナビデスを抜擢。その上で、前から強度の高いプレッシングで回収に行くというスタイルがムごとにハマっており、前節は相手に殆ど何もやらせることはなかった。若手、中堅、ベテランが上手い具合に集まったチームの雰囲気も、今が最高潮。この試合にも大きな期待が集まる。注目選手は、ジョン・グリディ。チームのスタイルチェンジにより、最も恩恵を受けていると言っても過言ではないのが、グリディ。バスク人らしい、強度の高さで、プレッシングのスイッチ役として機能している他、カウンター時のチャンスメイク、飛び出しを含め、存在感は十分。この試合でも、チームを勝利に導く活躍に期待したい。

Deportivo Alaves v Cadiz CF - LaLiga EA Sports

 

9、セビージャ vs グラナダ

 ホーム セビージャの前節はデルビ・セビジャーノ。結果は1vs1。今季の成績では上を行き、しかもアウェイ戦。内容的にも支配される時間が長かった中で、得た勝ち点1の持つ意味は大きい。降格の危機に陥っていた状況も、今では12位まで上昇。比較的、余裕を持った上で、残りのシーズン 5戦を戦っていくことになる。当面の目標としてはトップハーフというものがあるとはいえ、来季のキケ監督の続投は恐らくなく、モチベーションの保ちようが難しい状況ではある。どのようにこの試合に向かっていくのか。チームの意思を前向きにまとめたいところだ。注目は、ドディ・ルケバキオ。今季新加入のベルギー代表 FW。序盤戦はチームを支えた彼だが、負傷離脱の間の監督交代、そしてフォーメーション交代もあり、出番を減らしている。イサークの負傷で出場機会が与えられた前節もポジティブな印象は残せず。苦しんでいる印象だ。そんな中で、迎えるこの試合、わかりやすい結果を残し、自身の価値を再び証明できるか。期待したい。

Sevilla FC v Villarreal CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ グラナダの前節は、オサスナ相手に3vs0で快勝。残留へ望みを繋げた。これまで苦しんでいた得点に関しても3点と大爆発。その上で、いくつかのピンチをしのぎ、無失点で乗り切れたということで、この勝利の持つ意味は大きい。とはいえ依然、残留圏内の17位との勝ち点差は10。残留は正直言って現実的ではない。それでも最後まで望みを捨てない事。この試合、グラナダは引き分け以上なら、他会場の結果に関わらず、残留への首は繋がる。直近3試合は2勝1分け。この勢いを継続し、何としてでも、勝ち点3を持ち帰りたい一戦だ。注目選手は、ファクンド・ペリストリ。ユナイテッドからローンで冬に加入したペリストリ。ここまで、ブライアン・サラゴサの後釜として期待されていたほどのインパクトを残すことはできていないのは実情だ。然し、前節は素晴らしいゴラッソを決めるなど素晴らしいパフォーマンスを見せた。前節の良いイメージを継続し、この試合もチームを助ける活躍に期待したい。

Granada CF v Valencia CF - LaLiga EA Sports

 

10、ラージョ・バジェカーノ vs アルメリア

 ホーム ラージョの前節は、ビジャレアルに0vs3で完敗。32節の劇的勝利による勢いを全く生かすことが出来ず、大敗となってしまった。序盤から442で構え、ミドルゾーンにラインを敷いたラージョだったが、出し手に圧がかからず、またライン間を閉めることもできず、結果として高いラインの裏を散々につかれる形に。この日、ドブレピボーテ抜擢されたシスとクレスポには苦い試合となってしまった。とはいえ、降格圏までは8pt。残り試合数を考えれば、安全圏と言える位置にはいる。残された試合の中で、来季に向けてどのような可能性を見せることが出来るのか。苦しみの1年の中で、希望を見出したいところだ。注目選手はオスカル・バレンティン。前節の大敗で、やはりその存在感の大きさを証明することとなったオスカル。チームの絶対的中心としての活躍が期待される。この試合でも、ビルドアップ、守備両面での貢献を期待したい。

ESP: Rayo Vallecano - Real Madrid. La Liga EA Sports. Date 25

 

 アウェイ アルメリアは前節にてセグンダへの降格が決定。33試合でわずか1勝のみと、悲惨な結果は変えることが出来ず。プリメーラ挑戦は2年で終了となってしまった。タレントを揃え、特に後半戦は試合内容も悪くないものが続いていたものの、リーグトップの67失点が響き、勝ち切ることができず。1度狂った歯車が直ることはなかった。残された5試合は来季に向けて、チームとしても個人としても、モチベーションを維持し、闘っていきたい期間。サウジ資本がバックにいるため、降格してもある程度の財産基盤を保てるだけに、どの選手を残して、どのような形で1年での復帰に賭けるのか。そして、個々の選手は個人残留のため、どこまで自身の価値をアピールできるか。そんな中で、注目選手は、セルヒオ・アリバス。中盤戦のチームを引っ張ったマドリーからのレンタル選手だが、監督交代以降は著しく出番を減らしている。今節はジョナタン・ビエラ、ロベルトーネの2人が出場停止であり、ゲームを創れるのは、彼をおいて他にない。来季以降、どのように彼がキャリアを送るのか。インパクトを残したい一戦だ。Celta Vigo v UD Almeria - LaLiga EA Sports

La Liga Matchday 33 Preview

1、32節ベストイレブン

 

2、33節プレビュー

1、レアル・ソシエダ vs レアル・マドリー

 

 ホーム ラ・レアルの前節はヘタフェにドロー。ランチタイムキックオフとなったこの一戦。ここ最近、絶好調のザハリャンを中心に上手く5レーンを埋めながら前進。CBからライン間のインテリオールへの縦パスという形も目立ち、良い形で攻撃を押し進めていた。中盤での攻防もヘタフェの強度に退けをとらずよく戦えていたが、vsラタサというところに苦戦。前線で起点を創られ、人数をかけてくるヘタフェの攻撃に耐えきれず、ドロー決着となってしまった。これでEL圏内死守に向けて7位ベティスとの差は3。今後、3強との対決に加え、バレンシアベティスとの直接対決も控える日程を考えるとEL進出へも黄信号が灯っている。マドリーのターンオーバーが予想されるこの試合、貪欲に勝ち点3を狙いたいところだ。注目はアルセン・ザハリャンブライスの負傷離脱以来、インテリオールでインパクトを出しているロシア人MF。マドリー相手というこの大一番でインパクトを残せるか。

Real Sociedad v UD Almeria - LaLiga EA Sports

 アウェイ マドリーの前節はエル・クラシコアディショナルタイムでのゴールで見事勝利を挙げ、バルサとの勝ち点差は11に。6ポインターを制したことでリーガのタイトルは既に手中に収めたと言っても良いだろう。残りはCL。ミッドウィークにアウェイ バイエルン戦を備えた状態で向かうこの試合は、恐らくターンオーバーを行ってくるはず。保守的なアンチェロッティだけに、どこまで調整してくるかは不透明なところだが、省エネで戦いつつ、ベンチメンバーがインパクトを残せる試合にしたいところ。注目はナチョ・フェルナンデス。今季限りの退団が決定済みのカピタン。マドリー生え抜きとしてチームを支え続けた守備職人が、マドリーでの残りシーズンで何を掴み取るのか。リーガへのモチベーションの在り方が難しい中で、カピタンのリーダーシップに期待したい。

RCD Mallorca v Real Madrid CF - LaLiga EA Sports

 
2、ラス・パルマス vs ジローナ

ホーム ラス・パルマスの前節はセルタに1vs4で大敗。先制にこそ成功するものの、それ以降は良いところなく、5連敗。最後の勝利は2か月以上前と、これ以上ない負のサイクルに陥っている。ハイライン、そして下からのビルドアップというラス・パルマスの強みだった部分を攻略され、失点が積み重なり、その一方でゴール自体は中々上がってこない厳しい状況だ。特にトランジションの局面での遅れが目立っており、セルタ戦でも、この部分で圧倒され、ショートカウンターの形を多く作られてしまった。もちろん残留が決定的な状況の中で、モチベーションの在りようが難しいこともあるが、それにしてもギアをあげなければ、最悪の結果もないわけではない。注目選手は、キリアン・ロドリゲス。オトラのチームにいがちな闘将タイプがいないラス・パルマス。こういった状況でチームの意思を再統一する上で、カピタンの存在は不可欠。プレーでも圧倒的な役回りを担っているキリアンではあるが、ここでもう一度チームとしてまとまれるように、グラン・カナリアでの勝利に向けて生え抜きの主将に期待したい。

Ud Las Palmas V Athletic Club - La Liga Ea Sports

 

 アウェイ ジローナの前節はカディスに勝利。相変わらずホームでの強さを見せており、これで来季のヨーロッパカップ戦出場は確定。CL圏内もアトレティコ、アトレティックの躓きを見るとほぼ確定的であり、残る目標はバルサの牙城を崩しての2位フィニッシュといったところ。そんな中、迎えるこの試合、現在ジローナはホームで絶好調な一方、アウェイではまさかの5連敗中。難しい相手が多いとはいえ、この悪い流れは一刻も早く止めなければならない。同じポゼッションを志す2チームの対戦となる今節。相手よりも素早いトランジションと即時奪回、そして個の質によって上回りたいところだ。注目選手は、アレイクス・ガルシア。今季の活躍により、今夏での退団が濃厚な彼。最後のアピールそしてジローナへの恩返しとして、残りの期間のプレーには注目が集まる。中盤での攻防が鍵を握るこの試合。チームを勝利に導くことが出来るか。

Girona FC v Cadiz CF - LaLiga EA Sports

 
3、アルメリア vs ヘタフェ

 ホーム アルメリアの前節はビジャレアルに1-2で敗戦。先行を許しながら、前半のうちに同点に追いつき、その後も24本のシュートを打つなど攻勢に試合を進めていたものの、アディショナルタイムに失点。今日の試合の結果次第ではもちろん、たとえ今日勝ったとしても、他会場の結果次第では、今節での降格が決定する。2部降格はもはや既定事項であり、今日の試合はそれ以上に、ホームでの今季初勝利を挙げること。これが至上命題となる。残りのメンバーにとっては個人残留を賭けての重要なアピールチャンス。個々の奮起に期待したい。注目はマルク・プビル。イタリア方面からの関心が寄せられるプビル。値段としてはアルメリア側は2000万ユーロを要求とかなり高いものだが、それでも未来ある右ラテラルを欲しがるチームは多いだろう。より魅力的なオファー獲得へ。残りの試合を大切にしたい。

Celta Vigo v UD Almeria - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ヘタフェの前節はラ・レアル相手に1vs1のドロー。低い位置から繋ぐラ・レアル相手にハイプレスではなく、ミドルゾーンでの442セットを選択したボルダラス。しかしこの選択は上手くいったとは言い難く、選手間をうまく使われるシーンが多発。苦しい展開に追い込まれた。それでも、久々の先発となったラタサの高さを中心に、わかりやすい形での攻撃でチャンスメイク。この形が功を奏し、同点弾を挙げた。残留は確定的、ヨーロッパは厳しい現状を考えると、次の目標はトップハーフフィニッシュ。このためには、最下位アルメリアにはしっかり勝利したいところ。注目はネマニャ・マクヒモビッチ。長きにわたってチームを支えたレジェンドである彼だが、今季限りでの退団が決定。ギリシャへの移籍ということで、リーガでのプレイは残り6試合となる。今季も中心として躍動を続け、ヘタフェの一時代を作り上げた漢を良い形で送り出したい。

Getafe CF v Girona FC - LaLiga EA Sports

 

4、アラベス vs セルタ

 ホーム アラベスの前節は、アトレティコ相手に0vs2で勝利。先制に成功すると、その後はシベラを中心によく耐え、リオハのゴラッソで勝負あり。3連敗中と厳しい状況の中で、大金星をあげた。これまでチームを中心として支えてきたゲバラ、サムをベンチに置き、ジュリアーノやべナビデスを起用したルイス・ガルシア。この采配が功を奏し、これまで出番が限られていた選手たちの活躍により、チームに良い流れを呼び起こしたことは間違いない。このままホームで連勝といきたい今節だが、緊急事態発生。負傷で離脱中のセドラルに加え、ラファ・マリン、アブカルの両者が累積警告により、出場停止。本職のCBを欠いての一戦となる。マルチのテナグリア、ドゥアルテの両ラテラルの起用が予想されるが、パワー・高さ不足は否めず、この点がどう出るか。注目はジュリアーノ・シメオネ。今季加入も、PSMでの長期離脱もあり、ノーインパクトに終わっていた彼。然し、保有元のアトレティコ相手に躍動を見せ、勝利を引き寄せる要因となった。このまま終盤戦のニュースターとして名を売ることが出来るか。注目だ。

Deportivo Alaves V Real Sociedad - La Liga Ea Sports

 

 アウェイ セルタの前節は、ラス・パルマスに4vs1で快勝。先制を許すものの、ヒラルデス新監督の就任以来、創り上げてきた5レーンを活かしてのボール保持、そしてトランジションによるショートカウンターが面白いようにハマり、大量得点。降格圏とのカディスの勝ち点差を6に広げることに成功した。確実にチームが良い方向に向かっていた状況の中で、この様に結果が出たことは大きく、この流れの活かし方次第では、ラストスパートを良い形で行うことが出来る可能性は十分。そのためにも、アウェイで迎える今節、勝ち点3を持ち帰りたいところだ。懸念点があるとすれば、今季11Gを記録し、チーム最高のスコアラーとなっていたラーセンの不在。代役を務めるアナスタシオス・ドゥビカスに注目が集まる。彼も、前節は途中出場からゴールを挙げており、良い流れでこの試合に向かうことが出来るはず。快調のチーム、そしてエース アスパスとともに、試合と残留を決める一発に期待したい。

Celta Vigo v UD Almeria - LaLiga EA Sports

 
5、アトレティコ vs アトレティック

 ホーム アトレティコの前節はアラベスに完敗。相変わらずのアウェイでの弱さを露呈し、CLに続き敗戦。5位アトレティックとの勝ち点差を5に広げるチャンスを逃し、迎える直接対決となる。今節はホームということで、ベストのアトレティが見られるはずだが、アトレティックはコパにてホームで土を付けられた相手。相性は最悪であり、難しい試合になることは間違いない。来季以降のCL出場権確保には、アウェイでの弱さを考えると、この試合は勝ち点3が必須。久しぶりに1週間、しっかりと休み、対策ができるこのタイミングで、選手たちがどれだけ心身ともに回復できるかは大切なところだ。注目選手はマリオ・エルモソ。今季限りの退団が確定的なスペイン人DF。左からの供給という武器を活かし、アトレティに欠かせない存在となったエルモソにとっては、メトロポリターノで迎える残りわずかの試合となる。突破力のあるエストレーモを揃えるアトレティックに対して、彼の攻撃面での良さと守備面での脆さ。どちらの特徴が表れるか。この点が試合を左右することは間違いない。

Atletico Madrid v Girona FC - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ アトレティックの前節はグラナダにドロー。先制を許しながら、早々に同点弾。しかし、その後が続かず、17本のシュートを打ちながら、1得点で終わってしまった。これで2戦連続 サン・マメスで勝ちきれず。コパでのやり切った感からか、パフォーマンスレベルも落ちており、アトレティコの躓きもあり、なんとか勝ち点3差に留まっているが、この試合次第では、このままズルズル行く可能性もある。アウェイとは言え、何が何でも勝ち点3が求められる一戦となる。幸い、今季のアトレティコ相手にはここまで3戦3勝と絶対的な強さを誇っており、特に両エストレーモの縦突破は大きな脅威を与えている。ウィリアムス兄弟を中心に、個々がベストを尽くすことができれば、要塞メトロポリターノとはいえ勝利を掴めることは実証済み。注目はイニャキ・ウィリアムス。今季、右エストレーモの位置で大きく成長を遂げた彼が、チームを勝利に導くことができるか。注目したい。

Athletic Club v Real Mallorca - Copa Del Rey Final

 
6、カディス vs マジョルカ

 ホーム カディスの前節は、ジローナに4vs1で大敗。残留争いのライバルであったセルタ、ラージョの勝利もあり、17位マジョルカとの勝ち点差は6に。残留に向けて、非常に厳しい状況に追い込まれた。そんな中で迎えた6ポインター。この試合の結果次第で、残留争いは決定的なものになる。可能性を繋げるためにも、ホームで迎えるこの試合は勝利がマストだ。ぺジェグリーノ監督のチームは、悪くないブロックと、可能性を感じさせる攻撃を見せているだけに、あとは最後の部分。ゴールを決める、守るというところ。ここが一つのきっかけによって好転すれば、逆転残留の可能性も出てくる。注目はファンミ・ヒメネス。冬にサウジから帰還し、以来2トップの一角として君臨しているファンミ。流石のプレーを見せてはいるが、結果はわずか3点のみと、物足りない成績に終わっている。最終盤、得点の少なさが課題となっている中で、点の取り方を知っているセカンドストライカーに期待したい。

Cadiz CF v Atletico Madrid - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ マジョルカの前節は2vs1でセビージャに敗戦。ブロックを敷きながら構え、カウンターというらしい形でオンターゲットの観点では、相手を上回ったが、得点は遠くアディショナルタイムに一点返すのみとなってしまった。コパでの敗戦以来、悪い試合をしているわけではないが、連敗となっているマジョルカ。他チームの勝利もあり、順位も17位と残留ギリギリの位置となってしまった。この試合如何では、最悪のケースも想定でき、何としても勝ち点1、願わくば勝ち点3を持ち帰りたい一戦となる。前回のPreviewでも触れたように、今季のマジョルカの課題は間違いなく得点力。個々に目を向けると6Gのアブドンがトップ。その後が、ムリチの5Gと圧倒的に物足りないのが実情である。ラリン、ラドニッチ等、他のストライカーたちが全く期待に応えられていない今、やはりチームを助けるゴールを挙げられるのは、絶対的エース ヴェダト・ムリチを除いて他にない。今季は負傷による離脱もあったムリチ。堅い試合が予想される中で、それをぶち壊すインパクトに期待したい。

Valencia CF v RCD Mallorca - LaLiga EA Sports

 

7、グラナダ vs オサスナ

 ホーム グラナダの前節はアトレティック相手に1vs1のドロー。難所 サン・マメスで勝ち点1を持ち帰ることに成功した。しかし、残留争いのライバルたちもまた、軒並み勝利したため勝ち点差13は狭まらず。残り試合を考えると、ここからの逆転残留は現実的とは言えない状況になってしまった。それでも、奇跡を起こすため、そして来季のためにも、残りのシーズンをどう戦っていくかは肝要。ホームのお客さんに勝利を届けたいところだ。注目はエース ミュロト・ウズニ。昨季 セグンダで得点王に輝き、プリメーラへと帰ってきたアルバニア人FWは今季も、苦しむチームの中で奮闘。2桁ゴールに乗せ、サム、サラゴサをシーズン途中で失った苦しい前線を支えている。相棒のボジェが未だ4Gと苦しむ中で、活躍を続けるウズニ。来季以降の個人残留等、選択肢を広げるためにも、チームとしても、個人としても得点が欲しいところだ。

Deportivo Alaves v Granada CF - LaLiga EA Sports

 

 オサスナの前節は、ラージョに敗戦。先制に成功するものの生き残りをかけて戦うラージョの気迫に押し切られ、逆転負けを喫する事となった。これにてチームは連敗。残留という大きな目標を事実上クリアした残りの試合、どのようにモチベーションを持っていくかは試されるところとなる。そして、それ以上に深刻なのが負傷者問題。前節で新たにダビド・ガルシアがリストに加わり、更には練習にてモヒカも負傷。稼働できるトップチームの選手はかなり限られる段階でのやりくりを強いられている。然し、それでもチームのレジェンド アラサテを良い形で送り出すためにも、残り期間、良い流れを手繰り寄せてシーズンを終えたいところ。アウェイで戦うこの一戦も願わくば、勝利という結果を手繰り寄せたいところだ。注目選手は、ホルヘ・へランド。今季、一躍台頭したタホナル出身の左利きCB。新加入のカテナが期待に応えきれていない中で、ダビド・ガルシアのパートナーとして、君臨している。シーズン通して、非常に安定感あるプレーを見せており、今後にも期待が集まるエランド。相棒であり、DFリーダーでもあったダビド・ガルシアが離脱となる中で、どれだけ普段と変わらないパフォーマンスを披露できるのか。注目したい。CA Osasuna v Deportivo Alaves - LaLiga EA Sports

 

8、ビジャレアル vs ラージョ

 ホーム ビジャレアルの前節はアルメリア相手に2vs1で辛勝。最下位 アルメリア相手に、苦しい展開を強いられるものの、最後にはスルロットのゴールで無事、勝ち点3をゲットした。これでヨーロッパ圏内の7位 ベティスまでは勝ち点差6。厳しい状況ではあるが、可能性は十分。残り試合を全て勝つ意気込みを持ち、1試合1試合を大切に積み重ねていかなければならない状況である。そんな中で迎えるラージョ戦。相手もまた残留のために、是が非でも勝ち点3が欲しい状況であり、激しい一戦になることが予想される。高強度の試合に耐え、しっかりとホームで勝つ。この試合では内容度外視でも、勝利が求められる一戦だ。注目選手は、サンティ・コメサーニャ。この試合、古巣との対決となるコメサーニャ。今季は、目立ったパフォーマンスこそ少なかったものの、中盤戦 パレホの不調が長引いた時期を中心によくコンスタントに試合に出続け、安定したプレーを続けた。この最終盤、古巣相手に恩返しとなるゴールでチームに貢献したい。

Villarreal CF v Valencia CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ラージョは前節 オサスナ相手に劇的勝利。先取点を許す苦しい展開の中で、絶望感が立ちこみ始めた80分 チャバリアのゴールで追いつくと、イシのスーペルゴラッソで逆転に成功。厳しい試合の中、バジェカスで勝ち点3を拾うことに成功した。これにて降格圏の18位 カディスとの差は9にまで広がり、時期を考えると残留へ大きく道が開く勝利と言えるだろう。前節創り上げた勢いに乗り、更にその差を広げたい今節。敵地とはいえ、最低でも勝ち点1が欲しい一戦だ。注目選手は、イシ・パラソン。前節はチームを救う逆転弾を沈めたイシ。彼にしては珍しく、ユニフォームを脱ぐなど、感情を全面に表した。昇格以来、チームの絶対的中心となった彼。直近は従来の右サイドから、中あるいは左サイドでプレーすることも多くなっている。いずれにしても攻撃の全権を握る存在であり、彼の出来がチームの結果を直接左右する。この試合でも、2試合続けて、チームを勝利に導く活躍に期待したい。

Rayo Vallecano v CA Osasuna - LaLiga EA Sports

 
9、ベティス vs セビージャ

 ホーム ベティスの前節は、バレンシアに勝利。ドブレーテをあげた、アジョセを筆頭に、個人能力で相手を上回り、ECL圏の7位に。EL圏内の6位 ラ・レアルとの勝ち点差も3に縮まり、残り試合を考慮に入れると十分差すことのできる状況ではある。それだけに、ホームで迎えるこのデルビ・セビジャーノの意味は大きい。ここで勝ち点3をあげ、シーズン最終盤に向けた勢いを創ることが出来るのか。試される一戦だ。注目選手は、やはりこの人。イスコ。昨季までセビージャに所属していたイスコ。然し、ここでは本人の問題もあり、上手くいかず。再起を期してベティスに加入した今季。大爆発。チームの絶対的中心として、ビルドアップから崩しまで攻撃の全権を担っている。古巣対決となるこの試合。掛けるモチベーションはかなりのものがあるはず。チームを勝利に導き、自分の存在を改めて全世界にアピールするため、このファンタジスタのプレーに期待したい。Real Betis v Celta Vigo - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ セビージャの前節は、マジョルカに2vs1で勝利。前半こそスコアレスに終わったものの、後半に2トップのゴールでこじ開け、勝ち点3を獲得した。事実上、既に残留の危険も、ヨーロッパカップ戦出場圏の夢もないセビージャ。残るモチベーションはトップハーフフィニッシュのみと心の持ちようが難しい試合ではあるが、デルビは別。ピスファンで勝ち切れなかった前回対戦のリベンジへ。掛ける思いは強いはずだ。当時と比べれば、チーム状況も改善を見せており、喰える可能性も十分。キケ・サンチェス・フローレスがつくりあげた、粘り強い守備とカウンターでその可能性を切り拓きたい。注目選手は、セルヒオ・ラモス。前回対戦では出場機会に恵まれなかった闘将。こういう大一番に誰よりも強い人物であり、勝ち方を熟知している。5バックの中央に君臨し、大きな話題にはならないものの堅実なパフォーマンスを披露しているラモス。然し、この試合だけは特大インパクトでチームを勝利に導く活躍に期待だ。

Sevilla FC v Real Sociedad - LaLiga EA Sports

 
10、バルセロナ vs バレンシア

 ホーム バルセロナの前節はエル・クラシコ。CLの敗戦から立ち直るためにも、リーガの優勝戦線に生き残るためにも、勝利が欲しかった一戦だが、まさかの逆転負け。1日中日が少なく、また90分と120分の下がったのにもかかわらず、そしてマドリーがターンオーバーをしていたのにも関わらず、結果はアディショナルタイムでのベリンガム弾による逆転負けと、前半戦と似たような展開で終わってしまった。そんな中、今季限りの退任が決まっていたチャビが、一転し来季以降の続投を宣言。先行き不安の中で、残りのシーズンをどのように戦っていくのか。モチベーションの持ちようが難しいところとなる。注目選手は、ジョアン・カンセロクラシコでは守備での脆さが前面に出てしまい、批判の的になってしまった。彼は未だローンという形であり、来季以降の去就は未確定。喧嘩別れしたシティに帰るわけにもいかず、ここで存在意義をアピールする必要がある。武器である攻撃を前面に出し、来季もこのユニフォームを着ることが出来るか。Real Madrid v Barcelona - La Liga EA Sports

 

 アウェイ バレンシアの前節はベティスに敗戦。中々らしいサッカーが出来ず、苦労した試合は惜敗。ヨーロッパカップ戦を懸けた直接対決に敗戦となってしまった。念願の結果を掴むためには、連敗をしないことが何よりも大切。悪い流れは速いうちに断ち切り良い流れを掴み、36節 ラ・レアルとの直接対決まで突き抜けたいところだ。そのためにも、アウェイ バルサ戦というこの試合の重要度は最高クラス。少なくとも勝ち点1を持ち帰りたい試合となる。注目はクリスティアン・モスケラ。弱冠19歳ながら、ガブリエウ・パウリスタの退団、ディアカビのアクシデントなどもあり、バレンシアのDFリーダーとして重要な役割を担っている。そんな彼には、今夏、移籍の報道も多く出ており、個人のアピールという意味でも、バルサ相手にどこまでやれるかは1つの試金石となる。耐える時間が長くなるであろうこの試合、大きなインパクトを残し、チームの好結果に繋げたい。Ca Osasuna V Valencia Cf - Laliga Ea Sports

La Liga Matchday 32 Preview

1、31節 ベストイレブン

 

2、32節プレビュー

1、アトレティック・クルブ vs グラナダ

 

 ホーム アトレティックの前節は、ビジャレアル相手に1vs1のドロー。ホーム サン・マメスで迎えたこの試合、後半の45分を殆ど数的優位な状態で進めながらも、後半アディショナルタイムでの失点により、獲得した勝ち点は1のみ。CL圏内を目指す中で、非常に痛い勝ち点ロストとなってしまった。4位 アトレティコとの勝ち点差は現在4。直接対決が控えているとはいえ、現在、自力突破は不可能な状況となっており、どれだけアトレティコにプレッシャーをかけて行けるかが争点となる。19位 グラナダをホームに迎えるフライデーナイトのこの試合。軽く確実に勝利したい。注目は、ゴルカ・グルセタ。今季絶好調であり、得点ランキングでも1位 ドフビクとの差は4。実力差のあるグラナダ相手に量産し、このランクでも拮抗していきたい。

Athletic Club v Real Mallorca - Copa Del Rey Final

 

 一方のアウェイ グラナダは前節 アラベスに勝利。5連敗を勝利という形で区切ることが出来た。然し、未だに17位セルタとの勝ち点差は11。どのような相手であろうが、勝ち点3を積みあげ行くしか、プリメーラ残留に向けて、残された手段はない。今節の相手はアトレティック。更に会場は要塞 サン・マメス。相手もCL圏内確保に向けてモチベーション抜群。厳しい試合になることは、想像に難くない。カギとなるのはやはり2トップ。アラベス戦では結果を出したウズニ、ボジェが、ビビアン、パレデスを中心とするアトレティックの堅いディフェンスを攻略することが出来るのか。難しいミッションではあるが、逆転残留のためには、確実に越えなければならない壁だ。

 

2、セルタ vs ラス・パルマス

 ホーム セルタの前節は、ベティスに1vs2で敗戦。終始、ポジティブな戦いぶりを披露し、期待値では相手を上回るなど、敵地 ビジャマリンにて勇猛果敢な試合を見せたが、惜敗。とはいえ、ヒラルデス就任以降、チームの勢いは確実に好転している。この変化を来期以降に繋げるためにも、今季の残留は必須。18位 カディスとの勝ち点差は依然3。一瞬たりとも気が抜けない試合が続く。どれだけ良い内容の試合を見せても、勝ち点0は0。惜しかったではなく、残留に確実に近づくポイントを拾えた。そのように言えるような勝ち点3をホーム バライードスにて掴みたい。注目はイアゴ・アスパス。これまで、チームの危機を幾度となく救ってきたレジェンドが今季も、チームを残留に導けるか。流れを変える主将の一発に期待したい。

Celta Vigo v FC Barcelona - LaLiga EA Sports

 

 一方の、アウェイ ラス・パルマスの前節はセビージャに敗戦。前々節に続き、前半の早い時間に高いラインの裏を突かれ、退場者が出る苦しい展開に。それ以降は、ブロックを敷きながら、何とか最少失点に保ったものの、攻撃面での脅威は生み出せず。これで6試合未勝利 4連敗と非常に厳しい状況に陥っている。前半戦の貯金があるだけに、降格の可能性は殆どないと言えるが、この悪い流れは断ち切って来季に行きたい。然し、この試合ではサウール・ココとマルヴィンの2人が出場停止。アラウホも負傷中ということで苦しいやりくりを強いられる。相手は残留がかかるセルタ。厳しい試合になることは間違いない。出場停止から帰ってくるアルバロ・バジェスの奮闘が欠かせない試合になるだろう。

FC Barcelona-UD Las Palmas. La Liga EA Sports match. Date 30

 

3、ラージョ・バジェカーノ vs オサスナ

 ホーム ラージョの前節はヘタフェ相手にスコアレスドロー。両者ともにアバウトなボールが多いゲームとなったこの試合。格上のヘタフェ相手に、勝ち点1とはいえ、しっかりと拾うことが出来たのは非常に大きいと言える。これで降格圏との勝ち点差は6。この残り6試合という佳境において2試合分の余裕が出来たのは、非常に大きいと言えるだろう。とはいえ、内容的には、この試合も褒められたものではなく、不安が残る現状なことに疑いはない。イラオラのボーンマスが躍進を見せる一方で、ラージョは未だに新たな自分たちの形を試行錯誤しているかのよう。残留という目標は当然クリアしつつ、来季に向けてこの形を見つける必要がある。注目はオスカル・トレホ。年齢もあり、ここ最近は控えからのスタートも多い彼だが、前節はトップ下の位置からタイミング良い飛び出しでチャンスをクリエイトしていた。今節は結果が欲しい。

Rayo Vallecano v Getafe CF - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ オサスナの前節はエル・サダールにて0-1での敗戦。早い時間に失点を喫すると、それ以降は攻め続けたが1点が遠くホームで痛恨の勝ち点0となってしまった。そして、それ以上に影響が大きいのは、絶対的エース ブディミルの負傷。今季ここまで16Gをあげ、ポスト役としても絶対的な存在となっていた彼の離脱は致命傷になりかねない。3季連続のトップハーフフィニッシュに向け、彼の穴をどのように埋めるか。苦しいやりくりを強いられることになるだろう。今季限りでの、アラサテの退任が決まり、1つのサイクルの終わりが迫るオサスナ。偉大なる指揮官に有終の美を飾らラせて上げるためにも、もう一度、選手個々のベストパフォーマンスが必要となる。注目選手はラウール・ガルシア。今季大きな期待をもって加入したものの、その高い期待ほどの活躍は見せられていない彼。ブディミルがいないこの最終盤に価値を示すことが出来るか。Ca Osasuna V Deportivo Alaves - Laliga Ea Sports

 

4、バレンシア vs ベティス

 ホーム バレンシアの前節はオサスナに敵地で勝利。この試合では久々のスタメン復帰となったアルメイダが見事なパフォーマンスを披露。ドゥーロの下の位置でフリーマン的なタスクを負うと、タイミングの良い顔出しと正確かつユーモアある供給でチャンスを多く作っていた。終盤は攻め込まれることも多かったものの、モスケラやママルダシュヴィリを中心に奮闘。貴重な勝ち点3を獲得した。これで6位 ラ・レアルとの勝ち点差は3。ラ・レアルは残り試合の相手が厳しいことも踏まえると、EL出場権獲得の可能性は十分。ピーター・リムに妨害され続けながらもカンテラーノを中心にチームを作ってきたルベン・バラハ監督始め、現場のスタッフ陣には賞賛しかない。残り7試合。この勢いを順位に反映していくため、ホームでの勝ち点3はマスト。ベティスの強力中盤に対抗し得る存在として、ぺぺルに期待したい。Valencia CF v RCD Mallorca - LaLiga EA Sports

 一方、アウェイ ベティスの前節はセルタ相手に2vs1で勝利。前半は、ペジェグリーニ就任以来、長年抱えているビルドアップの懸念点を突かれ、悪い失い方を連発。ショートカウンターから決定機を作られていた。この悪い流れが変わったのは、後半フェキルが投入され、イスコとのWファンタジスタの形が実現してから。ボールの収めどころ、運びどころが2つに増えたことで、ビルドアップの懸念が払拭され、ラテラルが高い位置をとれるように。すると、ベジェリン to ミランダという形で先制に成功。その後も、順調に試合を進め、最後の失点以外はパーフェクトに近い45分を展開した。怪我人も徐々に戻り始め、今や人材過多ともいえる状況。ビルドアップという大きな課題を抱えながら、どのようにやりくりを進めていくのか。マヌエル・ペジェグリーニ監督の采配が大きなカギになることは間違いない。

 

5、ジローナ vs カディス

 ホーム ジローナの前節はアトレティコに敗戦。序盤こそ、いつも通りの5レーンを埋めながら押し込んでいく戦い方で優位に試合を進めたが、一度流れを失ってからは取り戻せず。これでアウェイは5連敗。マドリー、アトレティコ、アトレティックと相手が悪いのは確かだが、ヘタフェ、マジョルカにも敗れているのも見ると、ここにきてアウェイでの弱さが致命的になりつつある。CL圏争いという観点では5位 アトレティックとの勝ち点差は8とある程度余裕があるとはいえ、3位死守そして2位帰還のためにも、まずはホームで勝ち点3を確実につかみたい。注目選手はアルテム・ドフビク。デッドヒートを繰り広げる得点王ランキングにおいてトップを走る。とはいえ現状は3点以内で6人がひしめく状況。リーガ初年度での得点王に向けて、守備を固めてくるであろうカディスのブロックを破壊するゴールに期待したい。

ESP: Girona FC v Real Betis. La Liga EA Sports. Date 30

 

 アウェイ カディスの前節はバルサをホームに迎えての一戦。ミッドウィークにCLを控えていたことでバルサがターンオーバーしてきたこともあり、序盤から勇猛果敢な闘いぶりを見せたカディスだったが、セットプレーからの失点に泣き、敗戦。セルタも敗北したため、勝ち点差はいずれ3のままだが、厳しい状況が続いている。今節の相手もまた、強敵ジローナ。調子を落としているとは言え、ホームでは3連勝中。難しい試合になることは間違いない。失点数は相変わらず抑えられているだけにあとはスコアの部分。ナバーロ、ソブリーノ、ファンミの2列目は躍動が続いており、後は今季のチームトップスコアラーながら未だ5得点と物足りない結果となっているクリス・ラモスの奮起に期待したい。

 

6、ヘタフェ vs レアル・ソシエダ

 ホーム ヘタフェの前節は、ラージョにスコアレスドローラス・パルマス戦やジローナ戦などは、得意のハイプレスが見事にハマったものの、繋ぐ事にこだわりのないチーム相手であると、セット時の得点源であったマジョラルの離脱は致命的なダメージとなっている。自分たちでボールを持ちながら、あるいはロングカウンターの際にグリーンウッド以外に相手に脅威を与えられる選手がいない。この問題にどう付き合っていくか。今節の相手であるラ・レアルは保持にこだわりを持つだけに、ハイプレスが機能する瞬間は見られるはず。あとはそれをスコアに繋げられるか。もう1人のストライカハイメ・マタのゴールに期待せざるを得ない。

 

 アウェイ ラ・レアルの前節はホームで最下位 アルメリア相手にまさかのドロー。85分間ほぼ試合を支配していながら、勝ち点1に終わってしまった。更には、その影響でこの試合はスビメンディ、スベルディアの2人が出場停止。ハイプレスを得意とするヘタフェ相手にビルドアップの要を2枚欠いた状態でのアウェイ戦。間違いなく難しい試合になることは目に見えている。とはいえ、EL出場圏内死守という目標の中で、今後の厳しい日程を考えると、この試合は必ず勝ち点3が必要な一戦。週2での周期が終わり、リーガに集中できるようになったことで選手個々のパフォーマンスは上がっている。この調子の良さを、着実に結果につなげて行きたいところだ。注目選手は久保建英。前半戦、絶好調だった彼だが、アジア杯の疲労などもあり、2カ月間結果から遠ざかっている。古巣相手に恩返し弾を沈め、チームの勢いを、そして残り3Gの2桁得点へ加速させる結果が欲しい。Real Sociedad v Cadiz CF - LaLiga EA Sports

 

7、アルメリア vs ビジャレアル

 ホーム アルメリアの前節はラ・レアルに2vs2のドロー。内容を考えると、この敵地での勝ち点1獲得は奇跡ともいえる。とはいえ、残留圏内の17位 セルタとの勝ち点差は14。残り6試合での逆転は現実的ではない。それでも、可能性を少しでも繋げるため、そして、たとえ降格したとしても良い形で来季を迎えられるように。これからの試合も負けられないゲームが続く。サポーターにホームで今季初となる勝ち点3をプレゼントするためにも、勇敢な戦いぶりに期待したい。注目選手は、ジョナタン・ビエラ。今冬の加入以来、トップ下の位置に入って、ゲームを作っている。彼の存在により、アルメリアの試合内容は圧倒的に改善されており、彼が絡む左の攻撃は脅威を与えることが出来ている。この試合でも、ビジャレアルのテクニカルな中盤相手に、存在感を発揮することが出来るのか。期待したい。

Celta Vigo v UD Almeria - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ ビジャレアルの前節は、アトレティック相手にサン・マメスでスコアレスドロー。後半開始早々にコメサーニャが退場し、さらには先制を許す厳しい展開ながら、最後の最後にPKを奪取。前半にジェラールのPKミスがあり、嫌な流れの中、パレホが沈め貴重な勝ち点1を獲得した。アトレティコ戦での敗北を連敗に持ち込ませなかった意味は大きく、トップハーフフィニッシュに向け視界は良好。今節は最下位アルメリアが相手ということで、勝ちがマストで求められる試合となる。注目選手はジェラール・モレノ。イエロー・サブマリンの絶対的エースである彼だが、前節はPK失敗、更には早い時間での交代と悔しさの残る試合となった。その鬱憤を晴らすことができるか。厳しいチーム状況であった今シーズンにおいても2桁ゴールを達成し、チームを牽引し続けた彼の奮起に期待したい。

 

8、アラベス vs アトレティコ

  

 ホーム アラベスの前節は降格圏のグラナダに敗戦。降格圏とは勝ち点差の開きがあるとはいえ、現状3連敗中と流れ的には厳しいのが現状だ。そんな中で迎える難敵 アトレティコとの一戦。難しい試合になることは間違いない。相手に比べて勝るコンディション、そして1週間という間の中で培ってきた対アトレティコ対策。これがどれほど、ハマるか。アトレティ撃破には、これらの好転が必須となる。注目選手としてはやはり、サム・オモロディオンアトレティコからローン中であり、今ではアラベスの絶対的エースとして君臨するストライカー。彼が保有元のアトレティコ相手にどれほどのインパクトを見せるのか。その出来次第では、可能性は十分にある。流れを取り戻す一戦へ。結果、内容ともに充実した試合にしたい。

Deportivo Alaves v Real Sociedad - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ アトレティコの前節はジローナに3vs1で勝利。しかし、ミッドウィーク。1stレグを2vs1という優位な状況で迎えた2ndレグにてドルトムントに2vs4で敗戦。合計スコアでまくられ、ベスト8敗退となってしまった。十二分に勝てるチャンスがあった試合にもかかわらず、おなじみの決定機逸と、ドン引きからの失点で自滅。情けない形で今季の挑戦を終えることになってしまった。これで周辺メディア、サポーターの目線は既に、今季から恐らく転換期を迎えるであろう来季に向きつつある。しかし、直接対決を残して勝ち点4差に迫るアトレティックの存在は脅威。転換を行っていくためにも、CL圏死守は、残された至上命題となる。今季、弱さを存分に発揮しているアウェイ、それにCLでの激闘の後の試合。敗退のショックも抜けないであろうアトレティコにとっては厳しい試合になるかもしれないが、それでも勝ち点3は必須だ。注目選手は、サムエル・リーノ。2ndレグは累積で、出場停止と最も悔しい結果に終わったリーノ。今後、世代交代を迎えるアトレティを中心として支える存在になっていかなければ、ならない。休養も十分に取れた今、リーノの特大インパクトに期待したい。

Atletico Madrid v Borussia Dortmund: Quarter-final First Leg - UEFA Champions League 2023/24

 

9、レアル・マドリー vs バルセロナ

 ホーム マドリーの前節は、マジョルカに勝利。その上で迎えたミッドウィークのCL。アウェイ エティハドに乗り込んでのセカンドレグ。先制にこそ成功するものの、その後は防戦一方の時間も長くなるなど、厳しい試合だったが、PK戦で勝利。激闘を制し、リーガ勢で唯一 ベスト4に勝ち進むことに成功した。守備の要 3枚を殆ど1年欠いた状態ながら、CLとリーガの2冠が現実的に見えるところまで持ってきたのは、流石マドリーとしか言いようがない。その中でも、リーガでの優勝を決定づけるため、この試合は非常に重要な意味を持つことになる。現在2位 バルサとの勝ち点差は8。6ポインターとなるこの試合、万が一にも敗北すると、CLとの二束のわらじによるダメージが最終盤に露呈するとも限らない。まずは、リーガのタイトル確定へ。中休みが一日短いとはいえ、勝ち点3が求められる。注目選手はホセル・マト。CLでは出番が与えられず、悔しい思いをしたホセル。疲労困憊のメンバーが多い中で、タイミングはわからないが、必ず彼の出番は来るはず。悔しさを晴らすゴールに期待したい。

RCD Mallorca v Real Madrid CF - LaLiga EA Sports

 

 一方のバルサは前節 カディスに勝利。ターンオーバーを経たうえで迎えたミッドウィーク。パリにまさかの逆転負け。アラウホの一発退場により、数的不利な状況での戦いを強いられたバルサにパリの猛攻を跳ね返すほどの力はなく、久々のベスト4復帰へはあと一歩が届かなかった。チャビの退任が決まっている中で、最後の置き土産を創るためにも、無冠で終えるわけにはいかないバルサ。可能性の残っているタイトルは唯一 リーガのみ。勝ち点差8で追う現状を考えると、この試合はいくらベルナベウとはいえ勝利以外は負けも同然である。ミッドウィークの敗戦のショックを切り替えて、この重要な試合に向かうことが出来るのか。注目はロナルド・アラウホ。パリ戦において軽率なチャージでDOGSO判定を喰らい、チームの敗北のきっかけを作ってしまった。とはいえ、アラウホはチームの絶対的守備の要。ヴィニシウス、ロドリゴに対抗するには、彼とクンデの奮闘が欠かせない。悔しさを乗り越え、チームを勝利に導くリーダーとしてアラウホのリベンジに期待したい。

FC Barcelona v SSC Napoli: Round of 16 Second Leg - UEFA Champions League 2023/24

 

10、セビージャ vs マジョルカ

 ホーム セビージャの前節はラス・パルマスに敵地で0-2の勝利。相手が早々に10人になりながらも、中々追加点が奪えず、苦しい展開になりながらもなんとか勝ち点3を持ち帰ることに成功した。この勝利で降格圏との勝ち点差は9にまで広がり、一応のセーフティゾーンへ。今季も残留という最低限の目標はクリアできそうだ。とはいえ、課題は多くキケ・サンチェス・フローレスの創る532は守備でこそ安定を生んでいるが、後ろに重く、攻撃は単調な形が殆ど。この試合の相手は、堅実な低い位置でのブロックを得意とするマジョルカであり、このブロックを攻略できるかは疑問が残る。前節、決定機ミスが目立ったイサーク・ロメロに結果が欲しいところだ。Sevilla FC v Real Sociedad - LaLiga EA Sports

 

 アウェイ マジョルカの前節はマドリーに惜敗。9本の枠内シュートを撃たれながらも、ライコビッチを中心によく耐えたが、勝ち点奪取とはならなかった。降格圏の18位 カディスとの勝ち点差は6。残り7試合ということを考えれば、悪くはない差だが、まだまだ危険な状況ではある。この試合でセビージャを撃破し、自力で残留を確定的なものへとしたいところだ。守備ブロックは機能しているだけに、あとはどのように点を取っていくのか。ムリチに続く第二のFWの躍動が欠かせない。今季、大きな期待を背負って加入したカイル・ラリンは未だ2Gと期待に応えられておらず、この点が乏しい攻撃力に繋がっていることは間違いなし。この終盤戦、自身の意地を見せ、チームを勝利に導く結果を出してくれることに期待したい。Valencia CF v RCD Mallorca - LaLiga EA Sports

ラ・リーガ27節プレビュー

1、はじめに

 皆さんこんにちは。よろしくお願いします!

 今節は2週間ぶりのラ・リーガ。長い代表ウィークを経て、残り12試合。ここからノンストップで最後まで戦っていくことになります。優勝戦線こそ、ほぼ確定していますが、CL圏争い、ヨーロッパカップ戦圏内争い、残留争い等、その他はいずれも大混戦。酷い船出を飾ったラ・ロハの鬱憤を晴らしてくれるであろう、白熱した大一番に期待が集まります。また、今節からヨーロッパは再びサマータイム。個人的には、かなりサマータイムは好きではないのですが、出来る範囲で皆さんリーガを楽しんでいきましょう。

2、ラ・リーガ26節レビュー

 26節最大のPartidazoは今季4度目となるEl Clásico。満員のカンプ・ノウで行われたこの1戦。試合前の勝ち点差は9。マドリーにとってはこの勝ち点差を覆す、ラストチャンスであったが、結果はバルセロナの逆転勝利。ペドリを負傷で欠く中で、その代わりを務めたセルジ・ロベルト、ケシエの2人がゴールをあげ、18-19以来、4シーズンぶりの優勝へ大きく前進した。一方のマドリーは、事実上リーガは終焉。これからは国王杯とCLの2冠へシフトチェンジしていくことになる。

 そんなマドリーをよそ目に、10試合無敗の絶好調で遂に2位と勝ち点5差まで躍り出たアトレティコ。欧州大会がない中で、後半戦シメオネが作ってきた形が花開き、勢いは十二分。26節はバレンシアをメトロポリターノに迎えると3発撃破。スコア以上の内容の差を見せ、圧倒した。4位ラ・レアルは久しぶりの勝利。負傷から復帰したシルバが活躍し、復調のきっかけを代表ウィーク前に掴んだ。他のスコア、及び順位は下記の通り。

 

26節のPick up Playerは、バルセロナフレンキー・デ ヨング

 先述のクラシコでMOM級の働きを見せたフレンキー。得意の左降りからの運び出しで、ガビーバルデとトライアングルを作り、マドリーの強固な右サイド バルベルデーカルバハルのセットを常に脅かした。ブスケツと異なるビルドアップの起点として、存在感を見せるフレンキー。これによりガビやペドリらはライン間のよりゴールに近い危険なエリアに位置取ることが出来るように。加入から約3年半経ち、ようやくベストな起用法を確立させたのは間違いなくチャビの功績だ。代表ウィークに負傷を負ったとのこと。替えの利かない選手であり、国王杯のクラシコ2ndLegも今週ミッドウィークに控えていることから、早い復帰が望まれる。

 

3、ラ・リーガ27節プレビュー

1、マジョルカ vs オサスナ

 ホーム マジョルカの前節はベティス相手に敗戦。両チームともにXGが1に届かない堅い試合となったこの1戦だが、不運ともいえる形で失点し、そのまま敗戦という結果になった。一時期の好調から一転、直近4戦未勝利。そのうち3つが敗戦。順位自体は中位とはいえ、この悪い流れが続くようでは勝ち点差6の降格圏にいつ引きずり込まれても可笑しくはない。代表ウィーク明け、金曜開催となるこの試合。勝利で勢いを取り戻したい。注目選手はイ・ガンイン

 ここにきて序盤以降、継続していた54ブロックの左SHという位置から、532のSTの位置へ、ポジションを戻している韓国代表MF。単純にブロックの人数が減ることから守備面での負担は大きくなる一方、より高い位置でカウンター時に彼の閃きとキープ力を使うことが出来る利点がある。つまり、この再変更の命運は彼がどれだけ直接ゴールに繋がる仕事ができるかに懸かっている。序盤のような圧倒的な活躍にこの最終盤、期待したい。


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 オサスナの前節は、ビジャレアル相手にエル・サダールで完敗。しっかりと相手を研究し臨んだように見えたが、攻撃ではアブデ依存の問題が色濃く出てしまい、守備ではライン間に侵入する相手を捕まえきれず。これで3戦未勝利。今節後のミッドウィークにはコパを控えており、そことの兼ね合いをどうするかはポイントとなるが、現状を考えると、いくらターンオーバーを使うとはいえ、この試合を疎かにはできない。勝利が欲しい一戦だ。注目選手はアリダネ・エルナンデス

 チームの絶対的CBダビド・ガルシアは代表ウィークでラ・ロハに参加。スコットランド戦にフル出場し、またミッドウィークには何よりも重要なコパ・デル・レイの2ndLegが控えていることもあって休養を取る可能性は高い。そんな中で奮起が期待されるのはアリダネだ。マジョルカにはターゲットマンとしてムリチがおり、ここをいかに抑えられるかが肝要。アリダネ自身は180cmと身長ではかなり後れを取っており、この差の影響を出させないような戦い方を強いられるだろう。


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2、ジローナ vs エスパニョール

 ジローナの前節はラージョ相手に敵地でドロー。絶対的中心アレイクス・ガルシアを負傷で失って以降、初の1戦となったが、両サイドを中心に崩しを構築。代わりを務めたイバン・マルティンもらしさを見せた。しかし、勝ち切ることはできず、これで3戦未勝利。連敗は止めたものの、11位ながら熾烈な残留争いの中で、降格圏との勝ち点差は5。この悪い流れを切らなければ、本格的に巻き込まれる未来が待っている。ホームに直接のライバルを向かる1戦。勝利が欲しい。注目選手はビクトル・ツィガンコフ

 今冬に加入し、この1ヶ月間で一気に存在感を増してきたツィガンコフ。前節はドブレーテをあげ、直近5戦で3G3Aと絶好調。右から利き足を活かしたカットインの形というオン・ザ・ボールの部分はもちろん、逆サイドの崩しを中で合わせるオフ・ザ・ボールでの仕事もでき、より脅威をもたらせるドリブラーとなっている。大きな期待に結果、そしてチームの勝利を持って応えたいところだ。


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 エスパニョールは前節セルタに完敗。これで3連敗となり、順位も残留ギリギリの17位。この代表ウィークの機会に監督交代というのも1つの選択肢ではあったが、ディエゴ・マルティネスとともに心中する覚悟を決めた。混戦を極める残留争いにおいて、最終盤重要になるのはいかに良い流れをつかみ、それを保つのか。連敗を許さず、勝ち点を1でも毎試合稼いでいくことが求められる。そのためにもまずは、この代表ウィーク明け、悪い流れを変えたいところだ。注目選手はホセ・グラヘラ

 今冬、スポルティング・ヒホンから加入したMF。今回は見送られたが、非常に層の厚いアンダー世代のMFの中でも代表招集経験があり、将来に期待がかかる。ピボーテの位置でテンポよくボールを捌き、チームのリズムを作ることのできる選手で、CBの質不足により、今季序盤からビルドアップに苦労しているエスパニョールにとっては貴重な戦力だ。ボール保持を得意とするジローナ相手にどれだけ自分たちの時間を作ることが出来るか。グラヘラの活躍に期待したい。


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3、アトレティック vs ヘタフェ

 アトレティックは前節、敵地にてバジャドリーに完勝。直近5戦未勝利とチームとして低迷期に入っていた中で、何とか巻き返しへの一歩をスタートさせることが出来た。この期間、他チームも同様に躓いていたこともあってまだ6位は十分に射程圏内。今後のリーガ、そしてミッドウィークに控えるコパ・デル・レイ準決勝での逆転突破へ弾みをつけるためにも、この試合 サン・マメスでしっかりと勝ち点3を挙げ連勝としたい。注目選手はダニ・ガルシア

 今季は序列を落としていたバスク人らしいファイターである彼だが、ここにきてその状況は一変。ベスガのパートナーとしてピボーテの位置で存在感を示している。彼の中盤での防波堤としての役割は、チーム全体に良い影響を与えており、ベスガ、サンセら前のプレーヤーがより、自身のプレーに集中し、攻撃で違いを作れるようになっているのは疑いようがない。この試合ではvsヘタフェということで、中盤では激しいコンタクトの応酬が見れるはず。注目したい。


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 ヘタフェの前節は本拠地にて残留争いのライバル セビージャに勝利。ここにきてのホーム3連勝で一気に13位まで順位を上げた。負傷者は未だ多いとはいえ、豊富な戦力をようやく有用的に使えるようになっており、得意のカウンターから仕留める形が定着。前節は相手の中途半端なビルドアップを搔っ攫い、ウナル、ムニルと欲しい選手に得点が入った。今節はこの良い流れを継続させたい1戦となる。注目選手はルイス・ミジャ

 今夏、昨季降格したグラナダより大きな期待を背負って加入した彼だが、ここまで負傷離脱が多く、期待されたほどの存在感は見せられていない。今節の相手 アトレティックは今季絶好調のサンセ、ベスガを中心に昨季までのハイプレスに加え、質の高いボール保持を見せており、ここをどこまで自由にやらせず、自分たちの時間を作るかが重要となる。ミジャにはブロックの一角としての働きはもちろん、ビルドアップの中心として自分たちの時間を作るための貢献に期待したい。


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4、カディス vs セビージャ

 カディスの前節はアルメリアにドロー。残留争いにおける直接のライバルに敵地で勝ち点1という結果は決して悪いものではないが、試合終了直前までリードを保っていただけに非常に痛い勝ち点2損失となってしまった。現状、チームは3連続ドロー。この流れを勝利で終えるのか、敗北で終えるのかは、残留を目指すうえで勢いという点で今後を大きく左右することになる。相手はセビージャ。本拠地の利を活かせば、十分勝利も射程圏内だ。注目選手はテオ・ボンゴンダ

 切れ込み役オカンポの負傷離脱により、カウンターの打開において期待は自ずと高まっているボンゴンダ。しかし、前節は決定機を2本逃してしまうなど、満足とは行かないパフォーマンスに終わってしまった。今節も押し込まれるシーンが多くなるであろう中で、カウンター時にロジェール、グアルディオラの強力2トップにどのように、彼が関わり脅威となれるか。残留を手繰り寄せる結果に期待したい。


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 セビージャの前節は敵地でヘタフェに完敗。これを機にサンパオリを解任し、その後釜にはエイバルやアラベスで監督を務めたメンディリバルが就任。442でのコンパクトでハイラインハイプレスを志向する彼を中心に今後の最終盤、残留に挑むこととなる。幸い、チームには突破力とスタミナに優れた選手が多くおり、ジョルダンやブライアン・ヒルは過去に中心選手として共に彼と仕事をしている。降格圏までわずか2pt差。失敗は許されない中、短期間でどこまで彼のフットボールを浸透させることが出来るか。注目選手はロイック・バデ

 昨季までの最高のCBコンビを失い、今夏獲得したニアンズ、マルコンの2人が期待を裏切り続けている中でDFリーダーとしての活躍に期待せざるを得ない若きCB。メンディリバルがハイラインを志向する以上、どうしてもCBの裏ケアというのは大きなポイントとなる。明らかに最終ラインから崩れている今季のセビージャにおいて、このポイントをクリアし、新監督のフットボールを完成させられるか。


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5、エルチェ vs バルセロナ

 エルチェの前節はラ・レアルに敵地で敗戦。ここ2試合負けなしと良い流れで迎えたこの1戦。結果的には敗れることにはなったものの、可能性は感じる試合でチームは良い方向へ向かっていることを確信づける内容だった。しかし、この代表ウィークにてフロントはパブロ・マチン監督を解任。後任にはリーガ初挑戦となるベカセッセ氏。アルゼンチンでは名の通った監督だということで、今季の残留を目標とはしつつ、現実的には来季セグンダでの再構築の準備という点を考えての招聘であるようにも思える。残り12試合。奇跡の残留を目指しつつ、来季に向けて良い収穫を得るためにも、全力で戦っていきたい。注目はフィデルチャベス

 ボジェがいない中でバルサを迎える1戦。それでも勝利を狙わなければいけないのが現状。そんな中、カウンターのキーマンになるのはフィデルだ。前節はトップ下のような位置で上手くライン間に入り込み、良いチャンスメイクを見せていた。今季はあまり調子の上がらない彼だが、今節もボール奪取時に上手く彼がブスケツの脇を取り、バルサの即時奪回を回避することが出来れば、堅固なバルサ守備陣をこじ開けることも夢ではない。


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 エル・クラシコで値千金の勝利を挙げ、2位マドリーとの勝ち点差を12としたバルサ。これでリーガのタイトルはほぼ手中に収めたという言っても過言ではなく、残りの11試合はコパと如何に両立しながら、2冠を狙っていくかというフェーズに入っていくことになるだろう。ミッドウィークに控えるクラシコ2ndレグに備え、最下位エルチェとの今節はターンオーバーを使いながらいかに省エネで勝ち点3を取れるか。そういった一戦となる。注目選手はアンス・ファティ

 控え組中心となるであろう今節。恐らくアンスにも出番の時間が多く与えられることが予想される。度重なる負傷によって元来のキレがなくなり、徐々に序列も低下。新生ラ・ロハにも招集はなく、思い描かれていた輝かしい未来とは程遠い状況になってしまっている。何とか復調のきっかけをつかみたい中で迎える今節。貴重な出場機会を大切にするため、結果という目に見える形が欲しいところだ。


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6、セルタ・ビーゴ vs アルメリア

 セルタは現在絶好調。直近5試合で3勝2分と無敗。更に勝利した3試合ではいずれも3得点と攻撃陣が見事な連携を見せている。カルバリャル体制移行後の好調は今も続いており、後半戦のみの順位ではバルサアトレティコに次いで3位。順位もトップハーフの9位へ上昇しており、20-21シーズンの8位という結果を上回るのも十分射程圏内だ。ピッチ外でもアスパスはラ・ロハに呼ばれ、ベイガは良くも悪くも移籍の件で話題の中心に。今最も注目すべき3強以外のクラブと言えるだろう。注目選手はカルレス・ペレス

 カルバリャルの下で、右SHの位置に固定化された彼は、大外からカットインでの仕掛けで崩しの中心に。ラ・マシア出身ということもあり、サッカーIQも高く、話すタイミングや動く位置を間違えない選手だ。ベイガ、アスパスが彼に関わりオーバーロード気味に攻める右サイドは非常に強力。ローン移籍ということもあり、来季の去就が問題となっている彼。条件的にセルタには中々難しいものだが、残り試合より分かりやすい結果を上げ、何とかセルタ残留を掴み取りたい。


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 アルメリアの前節はカディス相手にラストワンプレーで追いつきドロー。何とか3連敗は防いだものの直近7試合で5敗と不調。混戦の残留争いにおいて19位まで転落し、一時は見えていた残留へ黄信号が灯っている。更にはエース エル・ビラルが負傷によって今季終了。得点源のみならず、収めどころとしても機能していた彼の離脱は非常に痛い。好調セルタとの1戦となるこの試合、厳しい試合になることは間違いない。注目選手はルイス・スアレス

 残りの12試合。残留できるかどうかはこの男がどれだけ結果を残していけるかにかかっていると言っても過言では無いだろう。冬にマルセイユから加入した彼は、ここまで11試合出場で2Gとまずまずの結果。エル・ビラルとは異なりターゲットというよりは、スピードを活かした裏抜けで得点を狙うタイプなだけに、彼をどのように活かすか。そしてどのように彼がボールを引き出せるかは重要となる。チームを救う一発に期待だ。


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7、レアル・マドリー vs レアル・バジャドリー

 マドリーはエル・クラシコで敗れたことで首位バルサとの勝ち点差は12に。これでリーガは実質終戦となり、コパ、そして何よりCLへ注力することになるだろう。その中でリーガの位置づけをどのようにしていくかは考えどころ。3位アトレティコは絶好調で勝ち点5差に迫ってきており、2位の座は守っておきたいため、そこまで気を抜ききることはできない。とはいえ基本線は他の2冠に向けたコンディション調整と控え組お試しとなるだろう。そんな中で注目はマルコ・アセンシオ

 クラシコで途中出場から素晴らしいパフォーマンスを見せたアセンシオ。今季限りで契約は終了する中で、残り期間は契約延長へ最後のアピール期間となる。ベンゼマのコンディションが相変わらず上がらない中で、アルバロの台頭はあるとはいえ、アタッカー陣には物足りなさが残る。この躍動をアセンシオが継続できるか。今後のタイトル獲得へ、彼の力は必ず必要になるはずだ。


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 バジャドリーは前節、ホームにてアトレティックに完敗。悪い時の特徴でもある選手間の距離があまりにも遠く、個人任せの部分が大きくなりすぎるという問題が顕著に表れていた。直近2試合未勝利によって、熾烈な残留争いの中で、大きく後退。降格圏が間近に迫ってきている。更に今節はベルナベウでのマドリー戦。連敗は避けたいところだが、厳しい戦いは避けられない。何とか粘りを見せ、過密日程の相手に一矢報いたい。注目選手はカイル・ラリン

 冬に加入したカナダ代表の大型FW。ここまで8試合5Gと素晴らしいパフォーマンスを見せている。屈強なフィジカルと高さはアバウトなボールの収めどころしても機能しており、今後の残留圏を戦う上で絶対的中心としての活躍に期待したい。今節は押し込まれる展開が予想され、どれだけ休息できる時間を作れるかも肝要。彼のキープ力がミリトン、リュディガーら世界トップのDF陣に通用するか。彼にとっても試金石となる1戦だ。


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8、ビジャレアル vs レアル・ソシエダ

 ビジャレアルの前節はオサスナに完勝。ECLでアンデルレヒトに敗れたことでセティエン体制は何度目かの崖っぷちに追い込まれていたが、この勝利によって再び、盛り返し、この代表ウィークを超えることが出来た。現状7位のアトレティックとの勝ち点差は5あり、ヨーロッパカップ戦は最低でもキープして終えたいところ。この期間でどれだけチームをまとめ上げ、強敵ラ・レアル戦に向かえるのか。ホームということもあって勝ち点が欲しい1戦だ。注目選手はホセ・ルイス・モラーレス

 前節、エース ジェラールが負傷を負い途中出場するとドブレーテでチームを勝利に導いた。ここまでわずか8試合のスタメンながら6ゴールと、35歳になった今でもその得点力は健在。ジェラールの負傷が増えている中で、スタメン途中問わず、結果を出すことのできるモラーレスの得点力は間違いなく重要なものになる。この試合でも上手くラ・レアルのDFラインの裏を取りゴールに繋げられるか。


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 ラ・レアルの前節はエルチェに完勝。チーム史上最高となった連勝記録が途絶えたところからの公式戦10戦でわずか1勝と、毎年の風物詩化している後半戦の失速は今季も避けることが出来ず、非常に苦しい状況にあったが、この勝利、そして代表でこの流れを変えたいところだ。一時期は層々たる充実ぶりであった負傷者リストも数少なくなり、EL敗退によりこれからはリーガに一本化。CL出場権確保に向けて充実の戦力を上手く使っていきたい。注目選手はダビド・シルバ

 ラ・レアルの心臓が遂に完全復活。彼の離脱期間は攻撃面で停滞する場面が目立ち、武器がないような状況が続いた。そんな中でエルチェ戦では上手く彼がライン間で引き出し、選手同士を繋げる見事な働きを見せ、久々にラ・レアルが勢いのある攻撃を見せるように。彼の存在は好調を維持する久保はもちろん、不調のオヤルサバルやセルロートの能力を引き出すことにもつながるはず。もう一度前者の好調を取り戻すため、37歳の魔術師に懸かる期待は大きい。


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9、アトレティコ・マドリー vs レアル・ベティス

 アトレティコは絶好調。前節は本拠地でバレンシアに完勝し、リーガでは10試合無敗。チーム全員が同じ方向を向き、それぞれの役割を持った上で、良い状態を保てている。CL権争いでも優位な立場におり、この試合を勝ちで終えることが出来れば、その座はゆるぎないものにできる。代表へも想定よりはメンバーを出さずに済み、多くのメンバーがしっかりと疲労が取れた状態で臨む今節。気持ちの良い快勝で終えたいところだ。注目選手はアルバロ・モラタ

 ここまでリーガ10得点を記録しているモラタ。しかし、ここ最近の試合ではメンフィスの後塵を拝す状態が続いており、途中出場が増えていた。この代表ウィークにはミランへの移籍報道も出るなど、アトレティコでの地位は決して安泰ではなくなっている。そんな中で、メンフィスが代表戦にて負傷。離脱期間はまだ不明だが、モラタにとってはこの期間はチャンスとなる。好調のチームにおいて試合を決定づける働きに期待したい。


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 ベティスは前節マジョルカに勝利。両チーム決め手を欠く試合となったが、イグレシアスのゴールをしっかりと守り切り、CL圏争いへ貴重な勝ち点3を積み重ねた。ELの敗退によってここからは週1となる中で、最終盤どのように戦っていくか。代表ウィーク明け一発目は、アトレティコとの直接対決となる。直近リーガ5戦無敗とは言え、フェキルの離脱もあって好調とは言い難く、一方で相手は絶好調。厳しい戦いが予想されるが、何とか勝ち点1でも持ち帰りたい。注目選手はギド・ロドリゲス

 前半戦、素晴らしいパフォーマンスを見せたギドだが、後半戦は低調。らしくないプレーが続いており、ただでさえ不安の残るピボーテのセクションがより危うい状態になっている。今節は相手のエース グリーズマンとのマッチアップが多くなると思われ、彼をどこまで封じられるかが鍵。フェキルがいない以上、守備の時間は自ずと増えることになる中で、どれだけ無失点で耐えられるか。


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10、バレンシア vs ラージョ・バジェカーノ

 バレンシアの前節はアトレティコ相手に敵地で完敗。バラハ体制になって以降、調子を戻しつつあり、ラ・レアル、バルサオサスナの3連戦を2勝1敗という良い形で終えていたが、ここにきての完敗でその流れを切られてしまった。熾烈な残留争いの真っただ中で再度、ここから負のスパイラルに入るのは致命傷になりかねないところ。メスタージャで迎えるこの1戦は非常に大きな意味を持つ試合となる。注目選手はニコ・ゴンザレス

 バルサからローンで加入したニコ。一時期はピボーテの位置でギジャモンの牙城を脅かす存在感を見せていたが、その中で負傷離脱。この期間にガットゥーゾは退任となり、チームの調子、そして順位も急降下。復帰早々、1つのミスが命取りになるような重要な状況での戦いを強いられることになった。前節はインテリオールとして出場したもののインパクトは示せず。ムサ、アルメイダ、モリバ、ギジャモンと個性あるタレントとともに中盤を制することが出来るか。活躍に期待したい。


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 ラージョの前節はジローナ相手に2vs2のドロー。2度優位を持ちながらも、本拠地バジェカスで勝ち点2を逃すことになった。話題となってしまったPK失敗も含め、6戦未勝利の悪い流れが続いている。代表ウィークの期間を活かして、何とか持ち直したい今節。近い順位のチームが揃ってあまり、勝ち点を積めていないこともあって、調子を取り戻せばヨーロッパ圏内も見えてくる。この一戦はラージョにとっても非常に重要なゲームだ。注目選手はオスカル・トレホ

 先述のPKでは悪い意味で目立ってしまったトレホ。ただ前節のパフォーマンス自体は素晴らしいもので、ここ最近のおそらく疲労から来ていたはずの不調を乗り越えたように見えた。2点目のゴラッソはその好調さを示すものだろう。ラージョにとっての最重要人物である彼の復調はチームにとって何よりも大きいものであり、この勢いを上手く勝ち点に還元していきたいところ。イシ、アルバロとの強力2列目の爆発に期待だ。


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ラ・リーガ24節プレビュー

1、はじめに

 皆さんこんにちは!よろしくお願いします!

 たった1勝で順位が大きく変動する現在のラ・リーガ。23節終了時点にして未だに、連勝すれば、残留争いから一気にトップハーフ争いへと代わる可能性がある非常に熾烈なシーズンとなっています。どの試合も目が離せない1戦目白押し。ミッドウィークでコパの1stレグを戦った4チーム、その影響がどれだけリーグに影響してくるのかにも注目していきたいところです。ではいつも通り、簡単な23節レビューの後に、24節全試合プレビューをやっていきたいと思います。好きなチーム、見たい試合だけでも目次から覗いていってください!

 

2、ラ・リーガ23節レビュー

 23節のラ・リーガも6枚のレッドカードが出る、いつも通りの展開に。ラ・リーガの審判の質は… 言及しないことにしよう笑 23節最大のPartidazoはベルナベウで行われたデルビ・マドレリーニョ。結果は1vs1のドロー。ホーム マドリーはリヴァプール戦とエル・クラシコの間であったこともあり、あまりインテンシティが上がり切らず。その中でアトレティコはここ数試合作っている後ろから保持していく形を実行。コレアの退場後はマドリーが一方的に押し込むことにはなったが、アトレティコ側からすれば1人少ないながらも勝ち点1を敵地で奪い、積み上げの成果がマドリー相手に出たということで比較的ポジティブな1戦となった。一方で首位 バルサアルメリアのまさかの敗戦。ターンオーバーをしたこともあり、カウンターから失点すると、その後はアルメリアDF陣を崩せなかった。CL権争い3位のラ・レアルは降格圏 バレンシアに敗戦。恒例の後半戦失速が気になるところ。5位ベティスもエルチェに勝利はしたがかなり苦労。CL権争いはまだ一悶着ありそうだ。結果、順位は以下の通り。

 今節のPick Up Playerはセルタからガブリ・ベイガ

 今季既に8G3Aと圧巻の出来を見せているベイガ。夏にデニス・スアレスブライス・メンデスという2人の最高のチャンスメイカーを失ったチームで、その穴を全く感じさせないプレーを見せている。元よりカンテラ時代から評判になった選手だったが、プリメーラ1年目とは到底思えない期待以上のプレーを見せている。カルバリャル体制になってからはベルトランとドブレピボーテの位置に入ることが多いが、保持時には右のハーフスペースでボールを引き出し、アスパス、カルラス・ペレスらと上手く関わりながら、非常に危険な存在となっている。この好パフォーマンスの結果ラ・ロハへの待望説もビジャレアルのバエナやアトレティコバリオス同様出てきており、ペドリ、ガビに続く中盤のプレーヤーとして、今後のスペインを支えていく選手となるだろう。

その他、今節のベスト11は以下の通り。(右側はそのサブ組)

 

3、ラ・リーガ24節プレビュー

1、レアル・ソシエダ vs カディス

 ホーム ラ・レアルの前節はバレンシア相手にメスタージャで敗戦。これで直近5戦で1勝2分2敗と良くない結果が続いており、4位アトレティコとの勝ち点差は1、5位ベティスとは3と、CL圏内確保に向け黄信号が灯り始めている。来週からは、ELのトーナメントも始まり、相手はローマ。ターンオーバーができる相手ではないことから再び週2ペースでの過密日程を主力は強いられることになる。負傷者が徐々に戻りだしているのは不幸中の幸いだが、後半戦は難しい試合が続くことになるだろう。ここ数年、前半戦は躍進を見せるものの、後半にかけて失速するのはラ・レアルのお決まりパターンとなっており、今年は違うということを証明するためにも金曜開催のこの試合、勝利が欲しいところだ。注目選手はアレクサンダー・セルロート

 昨季に続き、ライプツィヒからローンという形でチームに加わっているセルロート。前半戦は素晴らしいパフォーマンスを見せ、久保ともホットラインを築いていたが、ここ最近は精彩を欠いたプレーが続いている。サディク、アリチョーの負傷離脱により、疲労が溜まっていることは間違いなく、負傷も気になるところだが、このチームのエース ストライカーはこのノルウェー人ストライカー。彼が得点に絡んでいかなければ始まらない。このところ好調のカディスをこじ開け、チームを勝利に導く得点に期待だ。


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 一方でアウェイ カディスの前節はラージョ相手にホームで値千金の勝利。これで本拠地では9戦無敗となり、残留の条件ともいえるホームでの強さは結果が証明している。順位も再び残留圏を抜け出し、冬の補強勢も好パフォーマンス。3シーズン連続での残留に向け、後半戦戦い抜く準備は十分だ。しかし、この試合に限っては相手はラ・レアル。昇格以来、悉く相性が悪く、これまでの全6試合全てで敗戦している。敵地ということを踏まえても、勝ち点3までは求めず、1取れれば万々歳。粘り強い守備と、戦力の充実により日に日に完成度の高まっているボール保持。この両刀を活かし、何とか勝ち点を持ち帰りたい。注目選手はセルジ・グアルディオラ

 今冬バジャドリーから加入した実力派FW。良い体格を持ちながら、最大の特徴は器用な足元を活かした懐の深いボールキープ。相方であるロジェールもまたポストプレーが得意な選手であり、現在のカディスが誇る2トップは残留争いをしているチームの中では屈指の攻撃陣と言える。グアルディオラは現在2戦連発中。この試合でも彼の得点に期待したいところだ。


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2、ヘタフェ vs ジローナ

 ホーム ヘタフェは前節ビジャレアル相手に敵地で敗戦。この日はビジャレアル対策か、マクシモビッチをトップ下のような位置に置き、パレホを見させ、両サイドにポルトゥとマジョラルを並べる4231の形でスタート。この並びでのプレッシングはうまくハマり、前半早々にウナルの得点でリードを奪った。しかし、ビジャレアルが上手く持ち上がりからライン間に位置するテラッツ、ピノらに差し込めるようになってきたことで一気に劣勢に。また対人に任せる部分が多かった最終ラインの対応において、ガストン・アルバレスがサム・チュクウェゼに完敗。右から上手く崩され逆転負けを喫してしまった。これで混戦の残留争いにおいて再び、降格圏に転落。勝ち点1が大きく順位を左右する熾烈な争いの中で連敗は避けたいところ。ホーム アルフォンソ・ペレスで勝利が欲しい1戦だ。注目選手はボルハ・マジョラル

 今夏ローンという形から、完全移籍に切り替わりヘタフェに加入したマジョラル。10m€とヘタフェ的にはかなりの出費で獲得したものの、ここまで5得点と期待していたほどの結果は出ていない。1年の中で様々な布陣に変わる今季のヘタフェにおいて、マジョラルは攻撃面の便利屋となっている側面は否定しきれず、ストライカーの位置以外にも、サイドやトップ下など、ゴールから遠い位置で起用されていることも多くなっている。その中では良くやっているということも出来はするが、苦しい現状を考えるとやはりより結果に拘ってもらいたいところ。この試合もゴールに期待したい。


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 一方で、アウェイ ジローナは2試合続けてのアウェイ戦。前節はサン・マメスで3発快勝。アトレティックを相手に、セットプレーからやミスを見逃さず得点を重ね、前半で3vs1に。その後も落ち着いたゲーム運びで見事、勝利を果たした。これでチームは連勝。ボルハ・ガルシアをトップ下に右にツィガンコフ、左にロロを置き、アレイクス・ガルシアをこれまでのようなビルドアップの手助け役ではなく、前線に飛び出させ崩しに絡ませる形は、攻撃面での迫力を格段に高めており、このチームを0に抑えることはどのチームであれ、容易なことではないだろう。昇格後最初のシーズンでのトップハーフフィニッシュへ、この勢いを保ちたいところだ。注目選手はオリオル・ロメウ

 今季サウサンプトンから加入したロメウ。加入直後からプレミア仕込みのハードプレスと、ラ・マシア仕込みのビルドアップでの貢献により、非常に好パフォーマンスを見せており、ジローナ躍進の大きな要因となっている。先述の通り、チームはマイナーチェンジを行っており、アレイクス・ガルシアがより前に陣取るように。この変化は自ずと、攻守両面においてロメウのタスク量を増やすものであり、逆に言えば彼を信頼しているからこその選択ともいえる。押し込めるであろうこの試合。カウンターへのリスクマネジメントとしてロメウがどれだけ回収できるか。期待したい。


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3、アルメリア vs ビジャレアル

 ホーム アルメリアは前節、本拠地にてバルサ相手に大金星。ジローナ戦での完敗を受けて442の形へと変更を加えたアルメリア。その上で右SHのレオ・バチストンはジョルディ・アルバに付き、状況に応じて5バック化する形を作った。しっかりと人を捕まえ、大外からのクロスにはエリー、バビッチの2人が集中力高く対処。そしてボールを奪うと、ルイス・スアレス、エル・ビラル・トゥレのアスリート能力に優れた2人でカウンター。この攻撃で1点を奪うと、最後までこれを守り切り、バルサ相手の勝利で3連敗を止めることとなった。人こそサディクーラマザニからエル・ビラルースアレスの2人に変わったものの、しっかりと人数をかけての守備からの少人数でのロングカウンターはシーズン当初の形。アルメリアの良さが戻ってきたと言えるだろう。注目選手はエル・ビラル・トゥレ

 ラ・レアルに去ったサディクに代わってスタメンを張るエル・ビラル・トゥレ。マリ代表の21歳とまだ年齢的には若いものの、加入以来、偉大な前任者の穴をよく埋めている。アフリカ系の選手らしくフィジカル、そしてスピードを兼ね備えた彼は、今冬加入のルイス・スアレスとの相性も良く、前節はバルサ相手に決勝点。この試合もビジャレアルには基本ボールを握られつつ、という展開が予想されるこの試合。個の破壊力抜群の2トップが再びカウンターから結果を出し、後ろを助けることが出来るか。期待したい。


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 一方のアウェイ ビジャレアルの前節は本拠地ラ・セラミカにてヘタフェに逆転勝利。この試合に敗れればセティエンは解任、という報道も出ていた中、幸か不幸かこれで4連敗をなんとか止め、勝利でこの苦悩の2月を乗り越えることが出来た。ラージョ、アトレティックが23節コケたことによって、順位は7位、ヨーロッパカップ戦圏内の6位ラージョとの勝ち点差は0と、幸いなことに熾烈なリーガの順位争いに救われる形で、まだまだトップ6以内でのフィニッシュの可能性は十二分にある。今週からミッドウィークにECLも入ってくる中、どのように2つのコンペティションを位置づけ、闘っていくのか。セティエンの手腕が再び求められることになるだろう。今節の注目選手はラモン・テラッツ

 今冬、ジローナからビジャレアルBへと移籍してきた22歳 中盤のプレーヤーである。初のトップチームでのスタメン出場となったこの試合、テラッツは右インテリオールの位置に入ると絶妙なポジショニングで上手くライン間にて、ボールを引き出し、チャンスメイク。ボールに多く触り、ピボーテのパレホとともに攻撃のリズムを作った。ロチェルソが負傷、トリゲロスが出場停止、バエナが負傷明けという状況で巡ってきたチャンスを上手く活かしたと言えるだろう。今後トップチームでの出場に期待が集まるテラッツ。この試合では見られなかったが本来、彼の武器の1つでもある長距離の正確なパスも攻撃に変化をつける一手として期待したいところ。出番があるかわからないが、そのプレーを楽しみにしたい。


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4、マジョルカ vs エルチェ

 ホーム マジョルカは前節エスパニョール相手に敵地で敗戦。またも敵地で勝ち点を拾うことが出来ず、絶好調のホームが5連勝中なのに対して、アウェイでは5連敗。わかりやすく差が出ている。とはいえ今節に限っては、またソン・モッシュに帰っての1戦。最下位エルチェ相手に確実に勝利を掴みたいところだ。ビジャレアル戦以来、継続しているピボーテを1枚にして、カデワレを使う布陣を続けて採用してくるのか、はたまた純粋な541に戻すか。この点にも注目だ。この試合のPick Up Playerは、イ・ガンイン

 前半戦での絶好調ぶりから一転、後半戦は中々インパクトを残せていないイ・ガンイン。チームでは数少ないW杯経験者という点、そして532の形であった前半当初と比べると、541へのマイナーチェンジによってゴールから若干位置が遠くなった点などが原因として考えられるところ。とはいえ、そろそろ結果が欲しいの事実で、ムリチ、ダニを筆頭に好調な選手が揃っている今、良い波に彼も乗りたい。終盤残り1/3を絶好調の形で走り抜けるためにも、チームとともに勢いをつける試合にしたいところだ。


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 一方のアウェイ エルチェは前節 ベティス相手に2vs3で敗戦。本拠地マルティネス・バレーロで勝利を狙った1戦。エルチェは開始早々10分で2得点を記録。カルモナが不在の右WBにテテ・モレンテを起用し、5レーンを上手く使った攻撃でベティスの4バックの穴を見つけ、上手く得点へ結びつけた。前半をこのままで終え、今節こそ2勝目かと思われた57分、CBマガジャンがDOGSOの判定で一発退場。かなり厳しいこの判定により流れは一変。ベティスの逆襲を許し、遂にアディショナルタイムのPKをウィリアン・ジョゼに沈められ逆転負け。今季のエルチェはかなり判定に泣かされる試合が多く、この日はそれが顕著に出てしまうことなった。これでビジャレアル戦の勝利後、3連敗。残り15試合で未だ勝ち点は9とここからの逆転残留は現実的でないところまで来てしまった。奇跡を狙いつつも、現実的には1年でのプリメーラ復帰へ、来季に向けての準備をできる範囲でやる形に切り替えても良いのではないだろうか。注目選手はオマル・マスカレル

 今季のエルチェにおいて数少ない気を吐いている選手の一人がマスカレル。中盤の底の位置で裁き役、そして狩り役として素晴らしいパフォーマンスを見せている。カスティージャ出身の彼はスペイン人のピボーテらしく立ち位置の良さや技術の高さはもちろん、ドイツでの経験によって早い展開でも中盤でファイトできるプレーヤー。この試合でもマジョルカ相手に中盤を制圧することが出来るか。残り試合マスカレルのプレーに注目しておきたい。


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5、アトレティコ・マドリー vs セビージャ

 ホーム アトレティコの前節はデルビ・マドレリーニョ。敵地ベルナベウで行われたこの1戦。デポールを負傷で欠く中、グリーズマンをトップに置いた451の形でスタート。そこからジョレンテを残した442、カラスコを残した442を状況に応じて、使いながら守備ブロックはしっかりと作りつつ、カウンター一辺倒ではない最前線のグリーズマンを上手く利用したボール保持で良いパフォーマンスを見せた。その後、レイニウドの負傷、勝利のために投入したコレアの一発退場など、アクシデントは多く起こりながらも、今節のチョロは判断の速さ、正確さ共に良く、状況に合わせた的確な変化を行っていた。マドリーが過密日程の中であったとはいえ、状態の非常に悪かったチームが、ここまでデルビで出来るようになったのは収穫。今節は勝利で勢いをつけたいところだ。しかし今節はレイニウド、デポールが負傷、コレア、モリーナが出場停止。ジョレンテも出場は不透明。厳しいやりくりを迫られる。チーム全員の奮闘に期待だ。注目選手はパブロ・バリオス

 今節は欠場者が多く、厳しいやりくりを強いられる中で期待が集まるのがパブロ・バリオス。今冬カンテラより現れブレイクを果たすと、すぐさまトップチームへ昇格。中盤の確かな戦力として充実したセクションの中でポジション争いを繰り広げている。デポールが不在、またジョレンテのサイド起用が予想されているこの試合、バリオスはスタメン出場が濃厚。ここのところ2戦連続スタメン出場ながら、どちらも前半45分で交代と消化不良が続いている。この試合でセビージャ相手に痛烈なインパクトを残し、アトレティコを助けたいところだ。


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 一方、アウェイ セビージャの前節はオサスナとの熱戦に敗戦。サンチェス・ピスファンでグデリ、エンネシリのゴラッソから、2度追い付きながらも、ミスから失点を許したことで、突き放されリーガでは3試合ぶりの勝ち点0となってしまった。相手はミッドウィークのコパ・デル・レイへターンオーバーを敷いていただけに勝利が欲しい試合だったが、悔しさの残る一戦に。そして今節はメトロポリターノでのアトレティコ戦。ミッドウィークにフェネルバフチェとのELが迫る中で、連敗だけは何とか避けたいところだ。しかし、以前負傷者は多く、特にCBは深刻。バデ、レキク、マルコンは離脱中。唯一の本職であるニアンズは前節、不安の残るプレーを見せており、マルチのフェルナンドも出場停止。後ろを3で行くか、4で行くかにもよるが、厳しいやりくりを強いられるだろう。注目はネマニャ・グデリ

 今季のセビージャにおいて、唯一シーズンを通して素晴らしいパフォーマンスを見せているセルビア代表MF。ピボーテの位置、CBの位置問わず安定したプレーを見せているのはもちろん、アウト方向に曲がるロングシュートで、理不尽な形での得点も奪っており、チームを救っている。先述のようにCBが不足している今、恐らくCBでの出場となることが濃厚。難敵アトレティコ相手に守備面でどれだけ抑えきれるか。そして相手がブロックを作ったときに再び、それを外からこじ開ける一発を撃つことが出来るか。期待したい。


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6、レアル・バジャドリー vs エスパニョール

 ホーム バジャドリーの前節はセルタに敵地で完敗。マチスを負傷で欠いたこの試合、パチェタはイバン・サンチェスを左に起用。彼にはハーフスペースでボールを受けさせ、大外はオラサに取らせる形をとった。しかし、攻撃以前に守備面での酷さが目立ってしまう試合に。前線は中途半端なプレッシングを前からかけにいく一方で、DFラインのプッシュアップはなく、中盤に広大なスペースが生まれることに。スタメンのドブレピボーテは無理を強いられたことで、早々にカードをもらってしまいライン間を最高に好むセルタの選手たちにみすみすスぺースをあげてしまう格好となった。これでベティス、セルタに連敗。バイタルエリアで違いを作れるチームとの相性は極端に悪い。今節の相手はダルデル、デニス・スアレスという最高のクラックを2枚抱えるエスパニョール。修正しなければ3連敗が見えてくる。注目はロケ・メサ

 現在バジャドリーのドブレピボーテは1stチョイスがキケ・ペレスとモンチュのセット。しかし、先述のように遥かに大きすぎる負担の前にこの2枚で持ちこたえることは厳しく、ここでベテランの力を借りたいところではないだろうか。かねてはラス・パルマスなどで中心としてボール保持に強みを持っていた選手だったが、年齢の経過とともに中盤の狩り役としての能力が目立ち始めている。スタミナは衰えることなく、1人で広い範囲をカバーできる。バジャドリーの現状を見れば、ハマる能力を持ったプレーヤ―であり、起用を考えたいところ。エスパニョール相手に中盤を制し、勝ち点3を守れるか。注目だ。


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 一方 、アウェイ エスパニョールの前節はマジョルカ相手に2vs1で勝利。本拠地の優位を活かし、好調マジョルカに勝利。これで前節のエルチェ戦に続いての勝利となり、今季初の連勝を達成。W杯での中断期間でディエゴ・マルティネスのフットボールをしっかりとチームに植え付けられたこと、そして冬の積極的な補強が功を奏し、これまで不安の残ったセクションが充実したこと。これらが直近の好調ぶりの要因と言えるだろう。このバジャドリー戦は敵地での1戦。前半戦はホームにて1vs0で勝利しており、ダブル達成と行きたいところだ。注目選手はホセル・マト

 前節、途中出場により負傷からの復帰を果たしたエスパニョールの大エース。既にここまでで11Gを上げており、前半戦の苦しいチームを結果で支え続けた。ただ、彼が負傷離脱して以降、代わりにデランテーロのポジションに入ったブライスワイトが躍動しており、チームも好調。ホセルはかなり特徴がはっきりした選手ということもあって、彼の復帰がどちらに転ぶかは微妙なところだ。彼を上手く馴染ませ、有効活用できれば、ここから逆転でのトップハーフフィニッシュも夢ではない。


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7、バルセロナ vs バレンシア

ホーム バルサの前節はアルメリア相手にまさかの敗戦。ユナイテッドに敗れ、ELから姿を消したバルサアルメリア戦はその疲労、そしてペドリ不在の影響がはっきりと出てしまう試合となった。そして、公式戦連敗で迎えたミッドウィーク。コパ・デル・レイ準決勝 ベルナベウでのエル・クラシコ。この試合チャビは思い切った決断を下す。レヴァンドフスキデンベレ、ペドリという代えの効かない3人の欠場、アウェイ、そして直近の低調具合を受け、ボール保持を放棄。しっかりと3ラインを作り、最大の脅威 ヴィニシウスはアラウホが完封。裏のスペースをできるだけ少なくし、マドリーに枠内シュートを1本も打たせなかった。バルサアイデンティティであり、チャビ自身がその象徴ともいえたバルサらしさを捨ててまで、勝利に拘った結果が敵地での先勝であった。これが、今後のシーズンどちらに転がるかはわからない。3人の欠場は今節も続く。格下バレンシアにホームでどのような戦いぶりを見せるのか。優勝に向け、勝負の1戦だ。注目はフェラン・トーレス


 先述の通り、レヴァンドフスキの欠場が確定的な今節。代わりのデランテーロの位置を務める候補はアンス・ファティかフェラン・トーレスのどちらだ。ミッドウィーク スタメンとして起用されたフェラン。チームの戦い方が戦い方であったこともあって、中々これといったシーンは作れなかった。とはいえ、直近の彼は調子を上げており、アルメリア戦でも1人気を吐いていた。古巣相手となるこの試合、攻撃の中心としてチームを勝利に導けるのか。活躍に期待したい。


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 一方、アウェイ バレンシアの前節はラ・レアル相手に勝利。メスタージャでの3位相手の勝利によって6連敗を止めることに成功。ルベン・バラハ新監督の下、2戦目となるこの試合で値千金の勝ち点3をあげた。久々にギジャモンがピボーテに入り、アルメイダはインテリオールを務める中、チームはこれまでのポゼッションの形と従来、クラブが得意としてきたカウンターを上手く使い分けることに成功。この勝利を機に勢いに!と言いたいところだが、今後はバルサオサスナアトレティコ、ラージョとかなり厳しい連戦が続く。残留のためには、この勝利に満足することなく、バラハ新監督の下で、もう一段ギアをあげていきたい。注目はユヌス・ムサ

 今季、序盤大きなインパクトを残したムサ。ソレールがPSGに去った中で、絶対的な中心としての活躍に期待されたものの、特にW杯後は疲労の影響か、期待値よりは物足りないパフォーマンスに終始している。役割もガットゥーゾ所属時のより中央に近く、ハーフスペースを走り抜け、チャンネルへ侵入していくものから。エストレーモの外をオーバーラップするなど、サイドで優位性を作るものに変更。ゴールから多少遠い位置になってしまったことで脅威度は落ちている。とはいえ、今節の相手 バルセロナの即時奪回プレス相手に中央を利用することは難しく、この試合に限れば外を回るムサは相手を揺さぶることが出来るかもしれない。連勝へ。値千金のジャイアントキリングを起こしたい。


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8、ラージョ・バジェカーノ vs アトレティック・クルブ

 ホーム ラージョの前節はカディス相手に0vs1で敗戦。ラージョの悪い時の典型である大外循環で中に入らない状態が続いてしまった。これで3戦未勝利となり、夢のヨーロッパカップ戦出場へ、何とかこの流れを切りたい1戦となる。相手は直接のライバル アトレティック。文字通り6ポインターとなる大一番だ。イラオラ監督にとっては古巣対決のこの試合。これまで対戦成績は1勝2敗。今季はサン・マメスで敗れており、イーブンに戻すには良い機会。バジェカスの利を活かし、勝利をあげたい。注目選手はオスカル・トレホ

 34歳ながらこのチームにおいて、未だ欠かすことのできない、最も欠かすことのできない重要人物である。その存在感の大きさは、彼が途中出場となった前節に現れており、左のハーフスペースで上手くボールを引き出し、コンドゥクシオンで前進させていく彼の能力は唯一無二。特にピボーテのコメサーニャとの関係性はよく、片方がスペースを空け、もう一方がそのスペースでボールを引き出し、前進させるという流れが理想的に行われている。アトレティックのプレッシングに追われることが予想されるこの試合、どれだけ蹴らずに足元でつなぎながら運んでいけるかが肝要。トレホの活躍に期待したい。


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 一方、アウェイ アトレティックの前節はジローナ相手に敗戦。ミッドウィークにコパを控えながらフルメンバーで迎えた1戦だったが、ジローナの幅を使う攻撃を捕まえきれず、3失点での敗戦となってしまった。ミッドウィークのコパ準決勝でもエル・サダールで敗戦。オサスナの堅固なディフェンスの前に中々チャンスらしいチャンスが作れず、一瞬のカウンターで仕留められ1stレグで後れを取ることとなった。これで公式戦3連敗。順位も9位に後退と、リーグ戦でのヨーロッパカップ戦圏内確保、そしてコパ・デル・レイ優勝という目標へ黄信号が灯っている。なんとか、この流れを変えたい今節の相手は6位ラージョとの直接対決。過密日程とはいえ、ここで敗れるようなことがあるとヨーロッパカップ戦出場は極めて難しいものとなってしまう。重要な6ポインター。勝利を掴みたい。注目選手はイニゴ・マルティネス

 昨夏、バルサ移籍の件で契約延長が成立せず、その上、序盤から負傷が続いており、今季未だ9試合のみの出場にとどまっていたイニゴ。ただイェライが前節、軽傷を負ったことで重要なコパ・デル・レイ準決勝1stレグのタイミングで久々のスタメン出場。試合勘等の面で不安もあったものの、流石はスペイン代表CB。一切の衰えを感じないプレーでチームを安定化。結果として敗れはしたものの、アトレティックのDFラインの中では最も、良くやっていたプレーヤーと言えるのではないだろうか。今節もイェライが出場停止で欠場。イニゴの出番は続くと思われる。ハイプレスで来るラージョ相手の左足でのプレス回避を筆頭にチームの勝利へ、イニゴの活躍に期待したい。


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9、レアル・ベティス vs レアル・マドリー

 ホーム ベティスの前節はエルチェに3vs2で勝利。敵地で開始10分以内に2得点を献上する苦しい展開に。その後判定に助けられ、3点を奪い逆転を果たしたものの、最下位エルチェ相手に11vs11では圧倒されてしまった。ギド、カナレスというキーパーソン2人が不在だった今節。中々ボールを前進させることが出来ず、無理に蹴る展開が続き、自陣から出ることすら危うかった。そしてミッドウィーク。フェキルの左ひざ前十字靭帯損傷による今季絶望が発表。獲得の際にも、過去に逆膝の靱帯損傷を負っており、こうなる可能性は承知なうえではあったが、やはりフェキル離脱の影響は大きい。この試合はカナレスもおそらく欠場。ウィリアン・カルバーリョも最近の試合では低調なプレーに終始しており、大きな不安が残る。注目選手はルイス・エンリケ

 エース2人の欠場が予想されるこの試合、ベティスはいかにボールの収めどころを作るかが1つのカギとなる。ボルハ・イグレシアスのポストプレーはもちろん期待したいが、相手はミリトン、リュディガー。苦戦を強いられることは目に見ている。ということで右サイドに張る、ルイス・エンリケの足元。ここがベティスにとっての重要なターゲットとなるだろう。ここでこのブラジル人ドリブラーがどれだけボールを収め、チャンスを作れるか。彼のカットインからダイアゴナルで入ってきたファンミといったホットラインができるようになれば、今後のベティスにとっては大きい。マドリー、ユナイテッド、ビジャレアル、ユナイテッドと続く、この過酷な4連戦。何とか粘り強く、良い形で乗り切りたい。


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一方のアウェイ マドリーの前節は、本拠地でのデルビ・マドレリーニョ。ミッドウィークにリヴァプール戦があったこともあり、フルパワーとは行かなかった1戦。怪我人の多い、DFラインはそのままだったが、それより前ではアセンシオ、チュアメニ、クロースがリヴァプール戦から代わり、スタメンを務めた。しかし、中々442を前提としつつ、そこから人を捕まえてくるアトレティコディフェンスを攻略しきれず。相手が10人になってからセットプレーにて先行を許したが、新星 アルバロ・ロドリゲスがゴールをあげ、なんとか引き分けに持ち込んだ。この退かれた相手を攻略できないのはミッドウィークでのクラシコでも出ており、ヴィニシウスによる個人での打開ができない相手だと、その問題は顕著に現れる。コパ・デル・レイのベルナベウでの先敗。勝点7差のリーガ。CL一本に集中するべきか悩ましいタイミング。過密日程の中、主力の疲労も気になるところ。このベニート・ビジャマリンでの1戦をどう運ぶか。アンチェロッティは考えどころだ。注目選手はアルバロ・ロドリゲス


 突如現れた新星アルバロ。非常に優秀なカスティージャの新たなる期待の星だ。デルビでも見せたようにウルグアージョの彼は恵まれた体格を活かした、フィジカル的な優位性はもちろんのこと、それでいて器用な足元の技術を持っており、ベンゼマ、ヴィニシウスの引き立て役という役割もこなせるプレーヤーであるように見える。これまでカスティージャからはヘセ、RDT、マジョラル。あらゆる9番が将来を期待されながら、チームに定着し切ることはできなかった。果たして、彼はマドリーの厳しい生存競争の中で、自らの地位を確立していけるか。まずはこの活躍を続け、今季終盤戦のヒーローとなりたいところだ。


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10、オサスナ vs セルタ・ビーゴ

 ホーム オサスナの前節はセビージャ相手に3vs2で勝利。ミッドウィークのコパ・デル・レイに向けて大胆なターンオーバーを用い、敵地に乗り込んだオサスナ。そんな状況下で、復調気味であったセビージャに勝利したのは非常に大きく、チームとして力がついてきた証明ともいえるだろう。続く、ミッドウィーク vsアトレティック戦でも満員御礼となったエル・サダールでアトレティック相手に先勝。堅い守備ブロックから、ボールを簡単に捨てることはせず、上手くオロス、そしてアブデの若者たちを使い、得点を奪うことに成功した。現在、非常に良い状態にあるオサスナ。リーグでの順位もヨーロッパカップ戦圏内6位ラージョと勝ち点1差の8位。十分に狙える位置につけている。ミッドウィークで疲れを抱えた選手を上手く休ませながら強敵相手に勝ち点3を奪えるか。注目の1戦となる。注目選手はパブロ・イバニェス

 長い苦労の時期を乗り越え、今季トップチームの一員となった遅咲きの25歳。今季はここまで10試合に出場。質の高い今季の中盤において、一定の地位を築き、好パフォーマンスを見せている。前節セビージャ戦でも、ピボーテの位置に入りつつ、そこから積極的に動き、守備時にはボール回収、攻撃時にはボールを引き出すプレーを披露。チームの勝利に貢献した。非常にIQが高く、目立ちはしないものの判断を間違えない彼の存在は安定感をもたらしてくれるものであり、夏に退団したオイエルの正当後継者と言えるのではないだろうか。中盤での質の高い攻防が繰り広げられるであろう今節、イバニェスのプレーに注目したい。


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 一方、アウェイ セルタの前節はバジャドリー相手にバライードスにて3発快勝。終盤にはアイドゥーやベイガを休ませる余裕も生まれるなど、最高の試合となった。その原因はバジャドリーの所で軽く書いたため、そちらを読んでいただければ。これでアトレティコ、ラ・レアルとの強敵連戦での未勝利から3試合ぶりの勝利。ただ、この2試合も内容ではかなり相手を上回っており、十分勝利を掴む可能性もあった。W杯中断を経てカルバリャル体制の浸透度は完璧な状態。選手個々に対して、今何をどこに立ち、何をすべきなのかが良く整理されており、その上でセルタの誇るタレントたちのイマジネーションが活きる見事な状態となっている。このセルタを上回るのはどのチームにとっても一筋縄でいくものではなく、後半戦ここからのダークホースとなってくるだろう。トップハーフフィニッシュを狙う両チームの6ポインター。注目はウーゴ・マージョ

 ミンゲサの負傷で出番が回ってきたマージョ。セルタのカピタンにしてここ数年のラ・リーガを代表する右ラテラルの1人であった彼だが、カルバリャル体制への移行以降出番は減少。左上がりの陣形を取る中で低い位置に残るタスクを負う、現在の右ラテラルのタスクはマージョよりもミンゲサの方が適性があるため仕方ないところだが、このままで終われないのも事実。実際、久々のスタメンとなったバジャドリー戦では質の高い好パフォーマンスを披露。実力の高さを見せた。この試合でも活躍に期待したい。


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ラ・リーガ23節プレビュー                                  

1、はじめに

 皆さんこんにちは。よろしくお願いします。

 ミッドウィークはいかがお過ごしでしたか? リーガ勢は明暗分かれる結果とはなりましたね。ただマイチームはそもそも欧州カップ戦が既にない状態だったので、あるだけでも羨ましいですが笑 そしてもう一つ嬉しいニュースとして、コパ・デル・レイ準決勝、決勝の配信がWOWOWさんで決定しました! 全世界注目のエル・クラシコ、そしてバスクのプライドをかけたオサスナvsアトレティック。いずれも必見です!

 さて、では今節もいつも通り、22節のレビュー、23節のプレビューをやっていきます。目次から見たい試合だけでも見て行ってください!

 

2、ラ・リーガ22節レビュー

 22節は3位ラ・レアルを除いた上位勢が順当に勝利を積み重ねる結果に。首位バルサカディス相手に2vs0で勝利。それを追う2位マドリーは苦しみながらもオサスナにこれまた2vs0で勝利。3位ラ・レアルはセルタに試合終了間際の失点でドロー。4位アトレティコはアトレティックとの熱戦をグリーズマンのゴールで勝利。5位ベティスバジャドリーを前半のリードを活かし勝ち切りました。

 一方で残留争いの直接対決も目白押しだった22節。エルチェvsエスパニョールの逆天王山となっていた試合はエスパニョールが敵地で勝利。これでエルチェはかなり厳しい状況に追い込まれることとなりました。また、ヘタフェvsバレンシアの1戦は終盤にヘタフェがセットプレーから得点を奪い勝利。これでバレンシアは19位転落。降格が現実味を帯びてくることに。22節の結果、順位表は画像の通り。


今節のPick up Playerはセルヒオ・カナレス

 ベティスの10番はバジャドリー戦で素晴らしいパフォーマンスを見せ、チームの勝利に貢献。右サイドに入ったカナレスはいつも通り、ボールを引き出してビルドアップを助けつつ、前線での崩しにも貢献。特に先制点のシーンでは最強ホットラインともいえるカナレスーファンミが開通。得意のダイアゴナルランで抜け出したファンミにカナレスからノールックスルーパスが飛び、得点を挙げた。その後PKで1点を沈めると負傷の影響で45分で交代。23節の出場は難しいようだが、今後CL出場を争っていく上で、カナレスーフェキルーファンミの2列目は改めて大きな武器になっていくだろう。22節のベストイレブンは以下の通り。

 

3、ラ・リーガ23節プレビュー

1、エルチェ vs レアル・ベティス

 ホーム エルチェの前節はエスパニョール相手に本拠地で敗戦。裏天王山となったこの試合、ホームということもあって残留のためには必ず勝ち点3が必要な1戦だったが、アディショナルタイムにゴールを許してしまった。これで残留圏内との差はまたもや開き、残留に向けかなり赤信号に近い黄信号が灯っている。なんとかして、この状況を変えたいところだが、内容的にはまずまずの試合ができていることも多く、だからこそ解決策が中々見つからない。苦しい状況ではあるが、ホームアドバンテージを活かし、何とかこの雰囲気を変える勝利が欲しいところだ。注目選手はルーカス・ボジェ

 エルチェのエースであり、ここまでの2シーズン連続で7得点を挙げてきたボジェ。屈強なフィジカルを活かしたボールキープとそこからの推進力、そしてゴール前での強さが特徴の選手だが、今季は未だわずか1Gに留まっており、武器としてあげた部分も、ボールキープ以外は影を潜めている。もちろんチームが上手く行っていないことも、その要因の大きな一つではあるが、如何せん彼個人に物足りなさがあるのも事実。この苦しい状況下でエースが復調を見せ、チームを勝利に導けるのか。期待したい。


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 一方、アウェイ ベティスの前節はバジャドリー相手にビジャマリンで2vs1での勝利。連敗の後の連勝となり、CL圏内の4位フィニッシュに向けて、順調に勝ち点を重ねている。とはいえ不安要素がないわけではなく、実際この試合でも特に後半は、ウィリアン・カルバーリョの所を取りどころとして狙われてのショートカウンターという形が多発。DFラインの耐久力に特別優れているわけではないことも相まって、危ない時間帯は長く続いた。そんな守備面での不安の反面、攻撃面ではポジティブ尽くし。黄金の2列目トリオでは各々が補完性高く立ち振る舞い、また出場停止のボルハ・イグレシアスに代わって9番の位置に入ったアジョセ・ペレスは、セカンドトップ的な彼のプレースタイルを上手く活かし、2列目とポジションを流動的にしながら、オン・ザ・ボール、オフ・ザ・ボール両面でチームを支えた。久しぶりの金曜開催となるこの試合、最下位 エルチェはしっかりと叩いておきたい中、注目はウィリアン・カルバーリョ

 先述の通り、前節のバジャドリー戦では明らかにプレッシングのねらい目とされており、そこでロストをしてしまい、ショートカウンターを喰らうシーンが多く見られた。本来の彼であれば、持ち前のフィジカルとスキルを活かした剥がしで、その状況を一変させるところだが、この試合ではコンディションの問題なのか、彼らしさは影をひそていた。今節のエルチェ戦は出場停止でギド・ロドリゲス、そしてカナレスが不在。カルバーリョに懸かる負担は大きくなる。その中で、このポルトガル人MFがどれだけ中盤を制圧することが出来るのか。注目していきたい。


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2、エスパニョール vs マジョルカ

 ホーム エスパニョールの前節は敵地にてエルチェに勝利。CBを3枚欠く、苦しい状況の中であったが、後半アディショナルタイムにダルデルが値千金の決勝点を挙げ、残留争いの直接ライバルを下した。3試合ぶりの勝利によってチームは降格圏との差を広げることに成功。絶対的エースのホセルを負傷で欠いている中でもブライスワイト、プアドの両アタッカーを中心にポジティブな戦いが出来ており、選手層の厚さが良い方向に転じ始めた。この試合では負傷離脱中のホセル、そしてモンテスの2人が復帰する可能性もあり、ここでマジョルカを叩き、残留の目標を更に近いものにしたいところだ。注目選手はフェルナンド・パチェコ

 今夏、アトレティコからルコント、ブレントフォードからアルバロと2人の実力者を獲得し、安泰と思われたエスパニョールのGK陣。しかしいざ蓋を開けてみると、2人ともに単純且つ重大なミスが多く、不安の残るセクションに。そして行われた冬のテコ入れ。ルコントを母国フランスに帰し、代わりにアルメリアで2ndGKの座に甘んじていたパチェコを獲得。前節エルチェ戦にてデビューを果たすと、すぐさま好セーブを連発。アラベスで長らく活躍した流石の安定感でチームのウノゼロでの勝利に貢献した。引き続き、大事な1戦となる今節。パチェコの好セーブに期待だ。


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 一方のアウェイ マジョルカの前節はビジャレアル相手に4vs2で勝利。この試合、これまでやってきた541の形から、5311の形に微修正してきたアギーレ。その狙いは、ビジャレアルの3バック化する端のCB、パウ、フォイスの2人からの供給をインテリオールに睨ませることで無効化することだった。その上で5バックで5レーンに広がって攻める攻撃陣をマンマーク気味に捕らえ、パレホはカデワレが監視。このような構造を作ったことによって、ビジャレアルは供給に苦しむようになり、無理をさせることでミスを引き起こし、得点を奪うことに成功した。まさにアギーレの作戦勝ちともいえるこの試合。ホームでの強さも含め、今季のマジョルカを象徴するような一戦だったのではないだろうか。これでホームでは5連勝中。絶対的な強さを誇っている。しかし、その一方で敵地では現在4連敗中。ソン・モッシュでの強さは何のその、下位相手の取りこぼしも非常に多い。何とかこの試合、この流れを切り、トップハーフフィニッシュという目標へ、さらに勢いを加速させたい。注目選手はダニ・ロドリゲス

 前節、ビジャレアル相手にヘディングからドブレーテを記録し、チームの勝利に貢献したダニ。今季序盤はアントニオ・サンチェスにポジションを譲ることも多かったものの、再びスタメンの座を取り戻し、マジョルカの絶対的中心として君臨している。34歳と年齢を考えても、キャリアの終盤にあることは間違いなく、クラブ規模を考えても、今季が最も上を目指せるシーズンになるかもしれない。夢のヨーロッパカップ戦圏内も今や、現実的に狙える位置におり、もう一段階チームとしてギアを入れたいところ。その先頭にダニ・ロドリゲスというクラックの活躍があれば、これ以上綺麗な形はないだろう。


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3、カディス vs ラージョ・バジェカーノ

 ホーム カディスの前節はバルセロナ相手に敵地で2vs0の敗戦。451の布陣で低重心を保ち、無失点に耐えつつのカウンターという狙いで挑んだ一戦だったが、前半終了間際の立て続けの2失点で万事休すことに。前節の勝利によって残留圏内へ順位を上げていたものの、ヘタフェの勝利もあって、再び降格圏へ転落。例年通り、苦しい残留争いを戦っている。今節の相手はラージョ、次節はラ・レアルと厳しい相手との連戦が続き、ここで残留圏内から差を付けられないように粘り強く戦いたいところ。ただ、現在カディスはホームで8戦無敗と本拠地での強さを見せており、ラージョ相手とはいえど、勝ち点奪取の可能性は十分。結果を出したいところだ。注目選手はイサ・カルセレン

 ラージョの言わずと知れた武器である左サイド。ここと今節マッチアップすることになるのが恐らくカルセレンだ。今夏、退団したアカポの代わりとして加入したサルドゥアが負傷による長期離脱を強いられていることでフル稼働しているこの右ラテラルは、そんな中でも今季安定したパフォーマンスを披露。目立つタイプのプレーヤーではないが、攻守両面での貢献度が高く、昨季中盤の位置も経験したことで、サポートに入ったときの質も上がっている。相手のペースに付き合わず、落ち着いた展開にしたいこの試合。サイドでどれだけ粘れるかが勝利のカギとなるだろう。


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 一方のアウェイ ラージョの前節はセビージャ相手にバジェカスで1vs1のドロー。3バックでスタートしたセビージャに対して、中々プレッシングの形がハマり切らず、ペースがつかめない展開に。その影響もあってか、最大の武器であるアルバロ、フランのサイド攻撃も精度を大きく欠く場面が多く、ホームながら苦しまされた。しかし、何とかセットプレーによるイシ⇒ルジューヌという今季の1つ形となっているパターンで同点。上手く行かない中でも勝ち点を拾う最低限の目標は果たした。そもそも、現在の順位がクラブ本来の目標から比較すると、あまりにも良い位置にいるだけにどこをターゲットに後半戦を戦っていくのかは悩みどころ。欧州カップ戦圏内を狙うのであれば、もう一度、良い波を作りそれに乗っかりたいところだが、イラオラがどのように判断してやりくりしていくか。今節の注目は、セルヒオ・カメージョ

 今季アトレティコよりローンで加入しているカメ―ジョ。プリメーラ初挑戦のシーズンとなっているが、着実に存在感を示しており、堂々たるプレーを見せている。その結果、冬に加入したRDTや昨季インパクトを残したファルカオを差し置いて、デランテーロとしてスタメンの座に君臨。スコア自体は5ゴールとまずまずではあるものの、降りてきてボールを引き出すプレーなど、ゴール以外の貢献度が高く、イシ、トレホ、アルバロといった2列目の良さを上手く引き出し、チームの好調を支えている。来季のアトレティコ復帰へ、ここからよりアピールを強めていきたいところ。わかりやすい結果に期待だ。


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4、レアル・マドリー vs アトレティコ

 ホーム マドリーの前節はオサスナ相手に苦戦。白熱したエル・サダールの中で、相手のハードプレスにも苦しんだが、85分過ぎの連続ゴールで終わってみれば2発快勝。いつも通りのマドリーたる所以を見せつけた。そしてミッドウィークのvsリヴァプールアンフィールドで行われたこの1戦は、序盤よりリヴァプールらしい強度の高いプレッシングに飲まれ、早々に2失点。守護神クルトワの珍しいミスもあり、苦しい展開になるかと思われた。しかし、CLのマドリーはやはり絶対的王者。ヴィニシウスが何の脈絡もないところから1点を返すと、アリソンのミスを誘い、前半の内に追いついた。そこからはアンチェロッティの修正がお見事。フェデとモドリッチの立ち位置を逆にし、ガクポへのマークの整理を明確にしたことで、チームは躍動。後半開始早々にミリトンがセットプレーから3点目をあげたこともあり、後半の45分間はマドリーの独壇場とも言うべき試合だった。過密日程の中で結果を出し続けているマドリー。重要な試合は続き、今節はデルビ。勝ち点8差で追うバルサを追いかけ続けるためにも、勝利が絶対条件だ。ただミッドウィークにはコパでのクラシコもあり、どのようにやりくりしていくか問われる1戦。チーム全員での力でこの2、3月を乗り越えたい。注目はマルコ・アセンシオ

 主力陣が総じて過密日程の中で疲労を積み重ねているマドリー。実際、アンフィールドではアラバがハムストリングを痛め、離脱となってしまった。熱くなることが予想されるデルビ。何かと因縁のある(ここでは人種差別の件は含まないものとする。人種差別に関する垂れ幕をマドリーの練習場に掲げた愚者たちは追放処分となった)ヴィニシウスとアトレティコ。ベルナベウなことが救いではあるが、この日もブラジル人アタッカーは厳しいマークに晒されるだろう。ベンゼマも年齢的に週2日を高いレベルで行うことは厳しく、ロドリゴリヴァプール戦で足を痛めていた。ということで期待したいのがアセンシオ。リヴァプール戦では短い時間ということもあって見せ場はなし。今季終了後には契約終了ということもあり、マドリーに残るためにはこの終盤戦、更なる活躍が求められる。今季は好調を維持しており、左足以外にも質の高いフリーランなどでチームには貢献しているだけに、もう一つ強いインパクトが欲しいところだ。このデルビで勝負を分ける1発を沈められるか。注目したい。


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 一方のアウェイ アトレティコの前節はアトレティック相手にメトロポリターノで勝利。試合前のセレモニーから良い雰囲気で行われた一戦。強度の高い中盤での掛け合いをきっかけに、両チーム集中力の高い痺れる展開となったが、後半、エース グリーズマンがゴールを沈め勝利。試合のクローズも今日は上手く行き、非常に良い形で試合を終えることが出来た。これで3位 ラ・レアルとの勝ち点差は2まで縮めることに成功。セルタ戦に続く勝利によって良い勢いで大一番 ベルナベウでのデルビに臨むこととなる。W杯中断明け以降、1つ1つトライ&エラーを重ねながら、徐々にチームとしての確たる構造が出来てきたアトレティコ。今節のデルビはあくまで挑戦者であり、この積み重ねがどこまでマドリーに通用するのか、どの点に更なる問題があるのか。そういった点を見極めるいい機会にもなる。来季に向けて、少しずつながら確かに前に歩みを進めている中で、この試合は結果を求めることはもちろんだが、内容でも試金石となる1戦だ。注目選手はナウエル・モリー

 アルゼンチン代表の右ラテラルとして、W杯制覇を達成したモリーナ。その自信もあってか、後半戦に入ってからは素晴らしいパフォーマンスを披露している。攻撃面では課題であった、ジョレンテとの関係性が改善。相棒の爆発的なスプリント力を引き出す良いチャンスメイクを行っており、一方の守備面でも安定した対応を見せている。ヴィニシウスとのマッチアップが予想される今節は彼にとって試金石となる試合。コパでは彼相手に十分互角の戦いを繰り広げており、あの時のパフォーマンスをこの試合でも発揮することが出来るか。ファンフランートリッピアーと受け継がれてきたアトレティコの右ラテラルを受け継ぐものとして、期待したい。


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5、バレンシア vs レアル・ソシエダ

 ホーム バレンシアの前節はヘタフェ相手に敵地で敗戦。残留争いにおける直接のライバルとの対戦となったこの試合、バレンシアは序盤より積極的な攻撃でチャンスを迎えるものの決めきれず。後半に入っても一進一退の攻防は続いたが、82分にセットプレーから失点。重要な6ポインターを落とし、これでチームは公式戦6連敗。19位に順位も沈み、新監督に就任したルベン・バラハはクラブのレジェンドではあるものの、この苦しい状況下を戦い抜くには、あまりにも未知数。残留に向け、本格的にまずい状況になっている。とはいえ幸い、残留圏内との勝ち点差はわずか2。1勝できれば、状況は好転するはず。今節の相手はラ・レアルと難しい試合になることは間違いないが、メスタージャの力を借りて、何とか残留を果たしたいところだ。注目選手はジョージ・ママルダシュビリ

 昨季のデビュー以来、順調にキャリアを重ねているママルダシュビリ。昨季より目を見張るものがあったセービングはもちろん、ガットゥーゾ前監督の下で、足元もかなり上達し、苦しいチームの中で1人気を吐いている。今節もピンチを迎えるシーンは多いはずで、彼がどこまで無失点で耐えきれるかが、試合を左右することになるだろう。好調ラ・レアルの攻撃陣を封殺し、チームに勢いをもたらすことが出来るか。ジョージア代表GKの活躍に期待したい。


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 一方、アウェイ ラ・レアルの前節はセルタ相手に1vs1でのドロー。前節と全く同じメンバーでスタートしたこの試合、ショートカウンターの形で久保のパスから、オヤルサバルが見事なゴラッソをあげ先制。それ以降はセルタのプレッシングにある程度、苦しまされることも多く、両チームともペースをつかみきれない展開に。所々で決定機はありながらも決めきれずいると、アディショナルタイムにセットプレーの流れから失点。最悪な形で勝ち点2を取りこぼすこととなってしまった。CL圏内争いは依然熾烈。ここからELも入ってくる中で、層の厚さをイマノルが使いきれていないところは気になる。トゥリエンテスやゲバラなどはスビメンディの君臨と、イジャラの復調により全くといって良いほど出番を得られていない。ただ、彼らも十分チームに貢献できる実力者。固定化されつつある、スタメンそして交代メンバーに新鮮な風を吹かせたいところだ。注目選手はミケル・メリーノ

 メリーノもまた所謂定番側の選手とは言え、やはり彼の帰還は大きい。復帰後の2試合はコンディションの都合か、連続で途中からの出場となっており、まだ完全という状態ではないのかもしれない。ただイジャラやブライスが素晴らしいプレーを見せていると言っても、やはりメリーノの存在感は特別。圧倒的な技術やIQ面はもちろん、それに加えてフィジカルを活かし、中盤に強度をもたらす出来る選手は他におらず、違いを作ってくれるはずだ。今節の相手のバレンシアはラ・レアル同様ボールを大切にしたいチーム。主導権を握るためメリーノの活躍に期待したい。


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6、アトレティック・クルブ vs ジローナ

 ホーム アトレティックの前節はアトレティコ相手に敵地で0vs1の敗戦。創設125周年の記念試合となったこの1戦。アウェイの地でホームユニを着るという珍しい状況下での1戦となった。ラインナップでは直近の試合からサンセを1列前に持っていき、ムニアインを左に出す布陣に変更。彼らでアトレティコのライン間を狙い、左の大外は復帰したユーリに任せる形をとった。この形は一定の成果を見せており、特にサンセはエルモソ、デポール、レイニウドの中間くらいの位置でボールを引き出し、チャンスメイク。何度もオブラクの守るゴールへ迫った。結果的に一瞬の隙を突かれ失点し、敗れることとなってしまったものの、そこまでネガティブになる必要のない試合であったとはいえるだろう。今節の後、ミッドウィークにコパ・デル・レイの準決勝 オサスナ戦1stレグがあることもあって、この試合にどれだけの重要性を持って臨んでくるのかは1つ注目ポイント。マルセリーノ体制下では、このような時は必ずメンバーを落としていた印象だが、バルベルデはどうするか。注目はイェライ・アルバレス

 今季圧倒的なパフォーマンスを見せているイェライ。イニゴ・マルティネスがまともに使えない状況下でDFリーダーとして堅守を支えており、ラ・ロハ選出にも期待しかない状態だ。この試合は相方のビビアンが出場停止。イニゴは相変わらず負傷中ということで、恐らくパレデスとのコンビになることが予想される。パレデスも今季は一定のプレータイムを得ているとはいえ、やはりビビアンに比べると、経験・能力共に劣ることは否めず、イェライに対する負担は大きくなることだろう。またイエローの累積が4枚溜まっており、リーチがかかっている点も気になるところ。次節はラージョとの欧州カップ圏内を懸けた直接対決であり、イェライを欠くことになるのは厳しい。何とかカードをもらわないながらも、前節6点を挙げ波に乗るジローナの攻撃陣を抑え、勝利に貢献したいところだ。


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 一方のジローナは前節、本拠地モンティリビにて6vs2の快勝。ミゲル・グティエレスが累積警告で出場停止となったこの試合、ジローナはいつもの両ラテラルを上げる形ではなく、基本的にアルナウが上がる右肩上がりの形をセット。注目の2列目にはボルハ・ガルシアをそのままに、両サイドにツィガンコフとロロの2人を起用。この配置、そして人選が面白いようにハマり、所謂5レーン全てで攻勢を取れるように。前線4枚にアレイクス・ガルシアやアルナウ、ハビ・エルナンデスも飛び出して、関わっていきながら、相手ゴールを強烈に脅かした。更に途中出場のストゥアニ、イバン・マルティン、トニ・ビジャもゴールに関わる結果を残し、チーム全体として良いムードでシーズンを進めることが出来ている。この勝利で勝ち点は27にまで伸び、残留安全圏の勝ち点40まではあと13。この勢いがあれば、余裕を持ってこの目標までたどり着けるだろう。この試合の注目選手はミゲル・グティエレス

 先述の通り、前節を欠場したミゲル。その間にチームは大勝し、代わりに入ったハビ・エルナンデスは得点を筆頭に素晴らしいパフォーマンスを見せた。ミゲルの立ち位置は絶対的なものがあるとはいえ、間違いなく刺激にはなっているだろう。更に同じラ・ファブリカ出身の左ラテラル フラン・ガルシアのマドリー復帰がほぼ確定的となっており、この事からも影響は受けていそうなミゲル。今節に欠ける気持ちは強いはずだ。マッチアップはニコ・ウィリアムス。彼がここでどれだけ、ニコを抑え、攻撃で存在感を示せるかは、この試合の勝敗を左右する。好パフォーマンスに期待したい。


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7、セルタ・ビーゴ vs レアル・バジャドリー

 ホーム セルタの前節はラ・レアル相手に敵地で1vs1のドロー。タピアの退場で数的不利になりながらも、アディショナルタイムにOGという幸運な形で追いつき、強敵相手に貴重な勝ち点1を獲得。皮肉にも前節ギリギリのところで失った勝ち点1を取り返す結果となった。ラ・レアル相手に内容、結果ともに決して負けていなかったことは、カルバリャル体制がW杯による中断期間以来、築いてきたものの正しさを証明してくれることであり、この形を続けていくことが、残留という最低条件、そしてトップハーフフィニッシュに繋がっていくはずだ。2試合強敵との相手が続いた中で迎える、ホームでのバジャドリー戦。勝ち点3を挙げたいところ。注目選手はガブリ・ベイガ

 今季開幕前、デニス、ブライスという2人のファンタジスタを事実上放出したセルタ。そんな中で台頭してきたカンテラーノこそ、ガブリ・ベイガである。このカンテラーノはシーズン序盤より好パフォーマンスを見せ、スタメンに定着。今ではセルタの2列目において最重要選手となり、ラ・ロハ召集へ期待の声も多い。スペイン人らしい、ボールタッチの細かさ、サッカーIQの高さはもちろんの事、若手らしく積極性も備えており、右のハーフスペースに飛び出していく場面も多く見受けられる。カルバリャル体制以来、カルラス・ペレスーミンゲサのコンビが良い関係を築いている右サイドに、アスパスが絡み、ベイガが飛び出していく形は新生セルタの黄金パターン。今節もこの形を見ることが出来るか。注目したい。


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 一方のアウェイ バジャドリーは前節、ベティス相手に1vs2での勝利。この試合でも後半戦以来、固まった形となっているプラーノをトップ下、プラタとマチスを両翼に置く、4231の形を採用したパチェタ。キケ・ペレス、プラーノ、モンチュの中盤が比較的自由に入れ替わりながら、ボールを引き出しサイドに展開。そこで1on1の形を作りつつ、中央でラリンがそのクロスボールを点で合わせるというお得意の展開が、この試合でも見られており、ベティス相手にも成果は出した。しかし、守備面ではベティスの攻撃陣を捕まえきれず。フェキル+ドブレピボーテにはそれぞれ中盤の3枚がマンマーク気味に対応したが、右から降りてくるカナレス、そして左からダイアゴナルでDFの裏に入ってくるファンミを捕まえきることが出来ず。そこから失点につながってしまうこととなった。残留のため、3戦未勝利は避けたいこの1戦。敵地で勝ち点1は持ち帰りたいところだ。注目選手はオスカル・プラーノ

 バジャドリーの10番として君臨するプラーノ。今季序盤はプラタやイバン・サンチェス、アヌアルなどの後塵を拝することも多かったが、徐々に出場機会を増やしていき、後半戦に入ってからはトップ下の位置に君臨。強力なサイドを活かす存在として、中央で存在感を示している。恐らくボールを握られる時間が多くなるであろう、この試合でプラーノがどこまで存在感を示せるのか。ベルトランやガブリの脇でボールを引き出し、良い展開を作ることが出来るのか。注目したい。


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8、アルメリア vs バルセロナ

 ホーム アルメリアは前節 アウェイでジローナ相手に2vs6で敗戦。いつも通りの4123で臨んだものの、5レーンを上手く活かしながらサイドを広く使う相手に苦戦。4バックが外にスライドした大外の部分を上手く使われ、捕まえきれない選手が出てきてしまうこととなった。後半開始時点で、ようやくルビによる修正がなされ5バックになったことである程度安定したものの、その時には既に4点差。勝負は決まってしまっていた。これで直近3連敗。更に今後もバルサビジャレアル、セビージャと難敵との試合が続き、この悪い流れを断ち切るのは難しく、このままでは残留に向け黄信号が点ることとなる。何とかホームの地で勝ち点をもぎ取りたいところだ。注目選手はサンティアゴ・アキエメ

 前半戦のチームMVP候補の内の1人であるアキエメ。ラ・マシア出身の左ラテラルは優れたスプリント能力を活かし、左の大外を単独で制圧。初挑戦となるプリメーラの舞台でも見事なパフォーマンスを披露している。この試合、アルメリアとしてはバルサに押し込まれる展開になることは確実。その中で、アキエメがどれだけ左サイドの守備面で耐えきれるのか、そして、カウンター時に第二の矢として、出ていくことができるのか。値千金の勝ち点奪取に向け、古巣相手の活躍に期待だ。


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 一方でアウェイ バルセロナの前節はカディス相手に2vs0で勝利。ペドリを欠いた中で、この試合ではフェラン・トーレス、セルジ・ロベルトという今まで存在感を残せていなかった2人が躍動し7連勝とした。しかし、ミッドウィークのユナイテッド戦では敵地 オールド・トラッフォードにて逆転負け。EL本戦への出場は叶わず、早くもヨーロッパカップ戦から姿を消す結果となってしまった。これで、リーグ戦の制覇はもちろん、コパ・デル・レイのタイトルも是が非でも取り、何とか国内2冠は達成しなければならない状況に。そのためにもEL敗退後且つ、ミッドウィークに国王杯クラシコを控える状況で迎えるこのアルメリア戦は1つ重要なものとなるだろう。出場停止であったガビはともかく、デンべレ、ペドリは一定期間の離脱が決定しており、現在のチームにとって最も代えの利かない2選手ともいえる彼らの不在をどのように埋めていくか。今後も勝負の時は続く。注目はフランク・ケシエ

 今夏ミランよりフリーで加入したケシエ。ただ、中々チームに馴染めず、出番を得ても低調なパフォーマンスに終始するなど、物足りなさが目立つ前半戦となっていた。しかしW杯中断明け以降、チームが中盤のプレーヤーを4枚使う布陣に変わってから躍動。ブスケツ、ペドリの負傷で出番を得ると、特徴であるフィジカルを活かしたプレーで、上がる左ラテラルのカバーや、ビルドアップにおいてプレッシングで追い込まれた際の、収まりどころとして存在感を発揮。ユナイテッド戦でも好パフォーマンスを見せた。ペドリ不在の中で、ケシエがどれだけチームに貢献できるかは、今後のバルサにとって1つ肝になる部分。活躍に期待したい。


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9、セビージャ vs オサスナ

 ホーム セビージャの前節はラージョ相手に1vs1のドロー。要塞バジェカスにての好調ラージョという難しい1戦だったが、前半から攻勢をかけ先制。その後、若干怪しい判定で、主審に泣かされることが多く、そこからの悪い流れからセットプレーで失点。同点決着となったが、間違いなくチームは好転していると言える内容であった。ミッドウィークのELでは1stレグで3点差勝利したこともあって、敵地での2ndレグではトーンダウン。2失点を許し、敗れたものの危なげなくベスト16に駒を進めた。中断以来の好調は、しっかりとチームの構造として落とし込まれるようになっており、ここから1つでも順位を上げたいところ。ECL圏内の6位 ラージョとの勝ち点差は9。不可能な数字ではないだけに、ELとどちらに注力するかも考慮したうえで、後半戦戦っていきたい。注目はパぺ・ゲイエ

 今冬マルセイユからローンという形でチームに加入したゲイエ。合流以来素早く、チームに馴染み中盤の肝として既に君臨。187㎝と恵まれた体格と足の長さを活かした、中盤でのボール奪取はかなり目を見張るものがあり、その上でダイナミックな持ち運びからの前線への関わりも多く見られ、セビージャの中盤において、唯一無二の存在となっている。ラキティッチ、フェルナンドを筆頭に高齢化が進む中盤の中で、24歳である彼を中心として据えることが出来るのは大きい。この試合では中盤で高い強度を誇っているオサスナとの1戦となる。どちらが中盤を制し、主導権を握ることが出来るのか。ゲイエの活躍に期待したい。


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 一方、アウェイのオサスナは、前節マドリーに0vs2で敗戦。要塞エル・サダールに王者を迎えたこの試合、アラサテは4123のいつも通りの形でスタート。マドリー相手に主導権を握り、モイ・ゴメスを中心とするボール保持から崩しの姿勢を見せた。ブディミル、アブデ、ルベン・ガルシアの3トップは、それぞれこの能力で劣る中でも、自身の得意なプレーで貢献しており、ブラサナク、トロは中盤で走力を最大限生かし、攻守両面に躍動した。自分たちの時間で1点でも取れていればと言いたくなる試合であったが、それでもマドリー相手にあれだけの内容の試合が出来たのは収穫。とはいえ、結果的にはリーグ戦で5試合未勝利となっており、流石にそろそろ勝利をあげなければ、チームの雰囲気面に懸念が出てくる。ピスファンでのセビージャ戦と難しい試合にはなるが、勝ち点3を持ち帰りたいところだ。注目選手はアンテ・ブディミル

 ここまでわずか2得点のブディミル。とはいえ、昨季も8Gの内、大半をシーズン後半戦で決めており、後半戦の男としてこれからの活躍に期待したいところ。マドリー戦でもリュディガー、ミリトンという世界最高峰の対人能力を持つCBコンビに対して、果敢に立ち向かい、良いポストプレーで時間を作る動きも見られた。この試合では前節出場停止で欠場したチミーも帰ってくることになっており、より競争は激化。ゴールという結果を積み重ねることが求められる。この試合、好調セビージャ相手に得点を挙げ、チームを勝利に導きたい。


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10、ビジャレアル vs ヘタフェ 

 ホーム ビジャレアルの前節はマジョルカ相手に2vs4で敗戦。ジェラールを再び欠いたこの試合、更に負傷明けのアレックス・バエナに代わってスタメンに起用されたトリゲロスがわずか20分で一発退場。70分以上を10人で戦わなければならない厳しい状況になってしまい敗戦。マジョルカのプレッシングを回避しようと無理をした結果、DFラインでのミスが増え、失点につながってしまった。これでチームは4連敗。CL圏内を争っていたはずの順位も今や8位まで落ち、勝ち点差は10まで広がってしまった。今後ECLも入ってくる中で、選手層の薄さ、そしてセティエンサッカーの幅のなさ。このような問題を抱えた状況では、好転は望みにくい。監督交代も視野には入っているようだが、今すぐといった話ではなく、何かきっかけが欲しいところだ。注目選手はアレックス・バエナ

 ジェラールの復帰が不透明の中で、唯一の希望となっているのがバエナ。前節も彼の投入後は流れが多少変わり、積極的な縦パスによって可能性を感じさせるチャンスメイクを行っていた。若手らしく、積極性に優れた彼はチームの停滞ムードを活性化させられる選手でもあり、試合を決める活躍に期待したいところ。強度の高いヘタフェ中盤陣に対して、バエナが輝くことが出来れば、勝利は見えてくるはずだ。


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 一方のアウェイ ヘタフェは前節 バレンシア相手に値千金の勝ち点3ゲット。7戦未勝利という厳しい状況から一転、この勝利で直近2連続の引き分けと合わせ、3戦無敗という流れに一変することとなった。この試合ではイグレシアス、ダミアン・スアレスという2人の復帰がありながら、いつもの352の形は使わず、右からジェネ、ドゥアルテ、アルデレーテ、ガストン・アルバレスの最終ラインを使った442に。本職CBを4枚並べるこの戦い方が上手く行っていたかは疑問符が付くところだが、勝利という結果をあげた以上、この戦い方は成功と言わざるを得ないだろう。今節の相手はビジャレアル。直近の調子を見ると、敵地とはいえ十分勝機有。前半戦の対戦でも、初の勝ち点を挙げることとなった試合がビジャレアル戦であり、良い印象は持っているはずだ。注目選手は、マウロ・アランバリ

 長期離脱を経て復帰したヘタフェの絶対的中心。先日、契約延長も果たし、残留に向け活躍が期待される。今季、ミジャやビジャールなど夏冬問わず、レベルの高い中盤の選手を連れてきたヘタフェだが、その中でもアランバリの存在感はやはり別格。プレッシング時には、中盤の底の位置で広いスペースを単独でカバーすることが出来、ビルドアップ時には、精度の高いキックでサイドチェンジ。前節はセットプレーから決勝点の起点ともなっており、まさに心臓と言える存在だ。この試合、ビジャレアル相手にはボールを握られる展開となることは容易に予想でき、ライン間を狙うのが得意なビジャレアル相手にピボーテ脇のスペースをいかに管理しきれるかが焦点となる。このウルグアージョが相手のバイタル侵入を制圧出来るか、期待したい。


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