少し前になりますが、私と同じく美味しいものに目がない友達がアフタヌーンティーを予約してくれました。なかなか予約が取れないお店らしく、とてもラッキー!
アフタヌーンティーというと、ホテルで提供されるものを思い浮かべる方が多いと思いますが、今回紹介するTiny Toria Tearoom(タイニートリアティールーム)は、そのイメージとは少々異なった東京の下町、人形町の甘酒横丁にあります。(甘酒横丁)甘酒横丁っていい名前。
私、このエリアが結構お気に入りなのです。江戸商人たちの自由闊達な空気感がそのまま残っているようで。甘酒横丁も有名なたいやき屋さんや、お寿司屋さん、蕎麦屋さんなどが軒を連ねていて、気分はすっかり江戸庶民!
本場のアフタヌーンティー、ここにあり。
江戸庶民の気分に浸ったところで、いただくのはアフタヌーンティー(笑)
有名なホテルのアフタヌーンティー(通称:アフヌン)に行ったことのある私でも、タイニートリアティールームのアフヌンは味わっておいて損は無いと思います。
日本のホテルで提供されるアフヌンは、スイーツがとても繊細で華やかですよね。
でも、私が求めているのは、華やかさや品数が多いものではなく、サンドイッチとスコーンが必ず入った「王道スタイル」であること!(もちろんホテルのも憧れ。)
そしてティースタンド最上段に載せられたスイーツも、できることなら、イギリス伝統のものを食べてみたい…!
実はその全て、Tiny Toria Tearoomで体験できるのです。
意外と、この王道スタイルで、ちょうどいい量をお手軽なお値段で提供してくれるお店は少ない気がします。ここ、重要!
店内の雰囲気は、イギリスのティーカップアンドソーサーや、食器類がたくさん飾られていて、すごくかわいい。
壁紙も小花柄だし、ガーランドまでかかっている…!
なんだか、イギリス人の女の子の”かわいい”が詰まったお部屋にお呼ばれした気分。
まず最初にカップアンドソーサーと紅茶のポットが運ばれてきました。
Tiny Toria Tearoomの一番豪華で品数が多いコースが、「季節のアフタヌーンティー」で、その提供期間外にしか頼めないコースがカジュアル・アフタヌーンティーなのです。
まずはサンドイッチから。
食パンで作るサンドイッチ、自宅でも丁寧に作ると美味しいけど、なかなか懇切丁寧に作る機会も時間もなく…。なんてこと無いように見えるサンドイッチの美味しさの底堅さを感じました。キュウリのサンドイッチは、イギリスのアフヌンの定番ですね。
そして初体験だったのが、コロネーションチキンのサンドイッチ!少し甘みも感じるマイルドなカレースパイス風味のチキンは、エリザベス女王戴冠のお祝いメニューだそう。こちらがとても美味しかった。日本ではなかなか再現しているお店も少なさそうな、伝統的なメニューがいただけて嬉しい。
スコーンは、プレーン一択。
わたくし、スコーンはプレーンが一番美味しいと信じております。
いちごジャムか、自家製レモンカードが選べて、私は今回レモンカードにしてみました。
Tiny Toria Tearoomのスコーンが、今まで食べたスコーンで一番好きでした。
甘すぎず、外側は程よくガリッと、中はしっとりとしていて。
王道を追求した結果、一番美味しい形がこれですと主張してくるかのような一品。ものによってはぱさつくこともあるお菓子ですが、食べ飽きないシンプルさがこのお店の自信の現れですね。爽やかなレモンカード(レモン、バター、卵でできたレモンスプレッド)とクロテッドクリームもたっぷり載せて、至福の味わい…。
スコーンだけをテイクアウトで買いに来ているお客さんもいたのが、うなずけます。
最後に、最上段のケーキ。
お店のキッチン前の棚に並んだ6〜7種類のケーキから一つ好きなものを選んできました。悩んだ挙げ句、友人はヴィクトリアケーキ、私はコーヒー・ウォールナッツケーキを。
こちらのケーキもイギリスでは定番のメニュー。スポンジ、クリーム共にコーヒー味で、バタークリームも甘すぎず食べやすい。(きっとイギリスのはもっと甘いのではなかろうか。)
生クリームを使ったケーキのような華やかさはないけれど、寒い日に温かい紅茶といただくのにぴったりなケーキでした。
最後に
18〜19世紀のイギリスで、裕福なご婦人方がおしゃべりに花を咲かせつついただいたことから、ステータスとして流行したアフタヌーンティー。
今日ティー文化の根付くイギリスでさえも、一式揃ったアフヌンは特別な時に食べるものだそう。(たしかに、あんな豪華なものを日常的には食べられないよね。)
たまにはちょっと贅沢に、本場イギリスのアフタヌーンティーで優雅なお茶時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
Tiny Toria Tearoomのホームページ