(続)ごんぼねっこ日記

ジサマは、中学校の元教師。定年退職した日まで精いっぱい勤めたあげたつもりだったが、結局、育ててもらったのはジサマのほうだった。子どもたちはすごい。そしてバサマはもっとすごい。みんなに感謝の気持ちいっぱいで生きている。

   

引っ越し~

突然ですが、引っ越すことになりそうです。

もちろん、ブログのことです。

ただ、引っ越し先も、まだ納得できる状態ではないので、

どうなるかは自分でも分かりません。

とりあえず、ちょっとだけ始めてみました。

http://rogzy.asablo.jp/blog/

新ごんぼねっこ日記 で検索してもらえればヒットしそうです。

卵、産んだのか?

今日はバサマと二人だけ。

のんびりテレビを見ながら二人で芋焼酎でも…。

* * *

テレビに、ニワトリが映っている。

「昔、おれも、朝はニワトリを小屋から出す役だったなぁ。」

ジサマが懐かしんだ。

「私のところでも飼ってたけど、1羽か2羽しかいなかった。」

バサマが言う。

「卵、産んだのか?」

ジサマが聞いた。

「えっ?」

バサマが驚いた。

何、勘違いしてるんだよ…

バサマが卵産むわけねえべよ。

花粉症はつらいよ

花曇りなのか、霞んだ一日だった。

バサマの花粉症がひどくなってきた。

ジサマは少し前から薬を飲んでいたので、まだ症状が出ていない。

* * *

ジサマは、小さい頃からアレルギー症状が出ていた。

朝、目が覚めると、布団の中でくしゃみが止まらない。

20回も30回も続く。

汗びっしょりになる。

今で言う、温度差アレルギーだったのかもしれない。

* * *

30歳過ぎて、深刻な症状が出た。

家を新築したばかりのころ、どうも身体がだるい。

風邪かと思い、早めに布団に入ったら、息が出来なくなった。

首を絞められたようで、ほんとに苦しかった。

医者を変えて初めて、「ぜんそく」かもしれないと分かった。

* * *

そのころ、アレルギーと言えば、鯖を食べてじんましんが出る、それくらいの認識しかなかった。

ジサマは、新しい家の畳に反応したらしかった。

初めて自分の身体が「アレルギー」体質であることを知り、一緒に、杉花粉、ハウスダストなどに反応する体質であることが分かった。

* * *

その後、アレルギーに悩まされる日が多くなった。

だけど、いいこともある。

卒業式では、「先生が泣いてくれている」とみんな感激してくれていた。

* * *

今はあまり悩まされなくなった。

身体が衰え、反応が鈍くなっているのかも知れない。

それに引き換え、バサマは近年、どんどんひどくなってきた。

やっぱり、まだまだ若いのだ…。

確定申告します

今日の夜は、パソコンの画面とにらめっこ。

確定申告の書類作りだ。

ずいぶん易しくはなったが、役所の作る文章って何でこんなに分かりにくいんだろう…。

学校の文章も分かりにくいことがある。

ごく簡単なことをわざわざ難しい言葉を使ったりしたりして。

* * *

ほんとは難しいことを、子どもにも分かるように優しい言葉で説明できるのが、ほんとに賢い人なんだって聞いたことがある。

ほんとにそうだよなぁ…。

…でも、ん万円も還付されそうだから、ま、いいか。

教え子の通夜…

今日は教え子の通夜だった。

まだ55歳。

早すぎた。

* * *

半年前、同級生が亡くなった通夜の席で顔を合わせた。

担任はしなかったが、中2のとき以来。

あれから40年以上も過ぎていたが、よく覚えていた。

覚えていた理由は…

ジサマの授業で見かけた出来事だった。

* * *

それは、美術の授業でのこと。

木彫をしていた。

豆腐を半分にしたくらいの大きさの木が素材。

彫刻刀の使い方が一番難しい素材だ。

ひとつ間違うとすぐにケガをする。

* * *

その男の子は、彫刻刀を変な握り方で持っていた。

まるでわしづかみ。

これでは大ケガをする。

声をかけた。

ところが、

「大丈夫です。」

「これはケガをしない持ち方なんです。」

と言う。

聞いたら、木彫に詳しい方が近所にいらっしゃって、その方に教わってきたとのこと。

「おぉ、そうなんだ…」

と、いかにも「広い心」で聞いたフリをしたが、内心は恥ずかしい限り…。

ジサマの浅学ぶりがもろに出た出来事だった。

* * *

あの、あんなにまじめだった子が何でこんなに早く…。

奥様と二人のお子さんが泣き通しだった。

「今を一生懸命生きなければ、あいつに怒られる…」

参列した同級生の言葉が心にしみた。

母の悲しみ(2)

男の子が家に戻った次の日、お母さんから電話があった。

子どものいないところで話がしたいとのこと。

ジサマの家で聞くことにした。

* * *

話をすることがほとんどないという。

何を聞いても口をきいてくれない…

何に反抗しているのかも分からない…

2年生の頃から急に激しくなったらしい。

* * *

何を考えているのか分からない…

父親がいればこんなことはなかったのかも…

涙を流した。

父親とは離婚した。

今はどこにいるかも知らない。

探して、父親の力を借りるべきかと悩んでいた。

* * *

世の中には難しい問題がたくさんある。

中でも、絡んだ感情をほぐすのは、親子といえども簡単なことではない。

しかし、あの子は大丈夫だ…。

なんとなくそう思う。

お母さんがこんなに心配している…

あの子はお母さんを裏切ったりしない、そう思う、と話した。

* * *

卒業式。

証書を受け取って、あの子は手を差し出してきた。

握手の手。

前の年から、何だかそういうはやり(?)が出来てしまった。

握手を返すジサマの方が恥ずかしい。

しかし、この子には力いっぱい握り返した。

頑張れよ、心からそう思った。