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わたしがずっと欲しくてちょっとずつちょっとずつ手繰り寄せてるものは、特別な女の子に見つかったら一瞬で掠め取られてしまうから

同じもの見てるって気がついた瞬間に、目をそらして忘れなきゃ

 

求めるから惨めになる 差し出されるのを待つか諦めるかしないといけないのにね

もうやめなよ

 

 

キラキラで心地良くって、また楽しい明日が来るんだろうなって確信があった頃のことをずっと考えてしまう そんな時代なかったのかもしれないし、幻の痛みなんだと思うけど ずっとずっと考える

今思うと「失ったものはみんなみんな埋めてあげる」って歌詞愛でしかない もう手に入らないものや取り返しが付かなくなったことばかり思い出して傷つくから 予めノスタルジーを排除してくれる愛だったら良かった

 

はやく昔のことに決着をつけないとと思えば思うほど、その不快感を人に当てることしか出来なくて嫌気がさす

ちゃんと生きてる人のかたわらで、ひたすら無駄なことを考えて、不誠実に振る舞って 自分の時間も他人の時間もでたらめに食い潰し続けてる

 

絨毯爆撃がしたい

 
 
昔好きだった詩を読み返したら、まともに呼吸ができなくなった
変な汁が込み上げてきたので胸の奥に逆流させた
人をボロ雑巾のように扱いたい
依存させて振り回したい
それでいて自分は何にも執着したくない
みたいな超しょうもないことを、こういう人目に付かないところに書き殴る結果になってしまった
 
自分の人生に当事者意識がなさすぎて不安なので、たまに昔好きだった物とか人をなぞってヒャッとなって一時的に血を通わせたりしてる
でもその副作用で今の生活がどんどんしっくりこなくなってきてる 悪い型に嵌ってる
まじでずっと馬鹿

PINK色の丸をくれ

 

pinkを読んだ日から、ユミちゃんがずっとわたしのミューズ
わたしの生活の中にはユミちゃんがいる

わたしはわたしのお金でわたしの居場所をつくって、可愛いもの綺麗なものに囲まれて、消費の国の消費を楽しんで、自由に生きられたら、バグって死んじゃったっていいや
昨日pinkを読み返したら、ようやくそうやっておもえるようになった

 

2015年は「ピンク色」って感じだった

色んな手を振りほどいて、どうにかこうにか一人暮らしが始まって、今ピンク色のものに囲まれて生きてる

ピンク色は、あらゆる歴史的彩りと意味の鈍重さを消毒するための色だって椹木野衣氏が言ってた
記憶喪失になるための色
だからあたしもめっちゃピンク色が好きだな

ユミちゃんは、ピンク色に染まることで自分の身体とその起源にある母親の記憶とを分離することに成功してる

自分の身体をその出自と関係なく自己で所有することができるようになれば(一定の需要があって社会の秩序を侵害しない限りで)、それを誰に・どういう形で売ろうと、そんなことはわたしの勝手なんじゃい!と言ってしまえる
ピンク色に象徴される記憶や歴史と己の出自の消毒を通じて、切り売り可能でオプションにまで還元されたユミちゃんのカラダは、貨幣を媒介にしてあらゆる「ここちよいもの」と交換可能だ
いいなぁ〜


わたしが今こうやってピンク色のオブジェで生活空間を満たそうとしてるのは、自分自身にそういう笑って切り捨てられない欲望があるからじゃないかと思った
もっともっとピンク色を集めたら、ユミちゃんみたいな潔さで、超ここちよくなれるんだろーか

来年もその先もピンク色がいい
岡崎京子性の女の魂をゲットできるように、2016年もがんばるぜい

 

ラブ&ポップ

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7/3

女子高生四人が横並びになって、足を汚水まみれにしながら渋谷の宇田川をひたすら闊歩するエンドロール、最高としか言いようがない

こういうしたたかさが、若い自分にもあったら良かったんだって思った

バックが「あの素晴らしい愛をもう一度」っていうのがまた皮肉っぽくて良かった

 

ロング・リリイフ

遅い楽章ばかり集めて聴いている
シベリウスの針葉が柔らかい部分に刺さって
室内に人肌の液が垂れている
恋人に窓を閉めてもらうまで僕は
曇天の迷彩を飽きもせず眺めていた
いつも迷走する飛行機雲が空を切り取ってしまう
恐ろしく強い白が僕の
恋人の失意を表明していく