2024/03/13
高知市北部の山中、土佐山地区にある観光名所「ゴトゴト石」を使用できなくした大学生6人が「器物損壊罪」によって高知簡裁からそれぞれ罰金20万円の略式命令を受けた。
ゴトゴト石は崖っぷちにある重さ数トンの巨石で、ゴトゴト揺れるにもかかわらず決して落ちないことから、“願掛けスポット”として多くの受験生らが訪れていた。
同地区では過疎化が進んでおり、ゴトゴト石は貴重な観光資源だったという。
罰金刑を受けた6人は関東の大学生。
2022年11月26日朝、「絶対に落ちない石を、俺たちで落としてやろう」と東京を出発、26日の夜に現地到着後、石を揺らしたが落ちなかったため、現地調達した工具を使うなどして27日夕方まで石を落とそうとするも、道具を放置したまま帰った。
この過程で、石の向きも変わり動かせなくなったそうだ。
器物損壊罪は親告罪のため、被害者からの告訴がなければ起訴できない。
今回は住民らが告訴に向けて500人分の署名を集めた。そして昨年6月、ゴトゴト石周辺の山林を所有する神社によって高知東警察署へ刑事告訴されたという。
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最初の報道では、「ゴトゴト石を動かせなくした」ということだったので
器物損壊ではなくて「器物修繕じゃん」。そんな罪名はありません。
実行行為者どもは、本来は崖下に岩を落とそうとしていたものらしく、
本当に落ちていれば、器物損壊なんだろうけど
落ちずに、むしろ固定してしまった
「器物損壊未遂じゃん」そんな罪名はありません
で、高知地検はというと、「器物損壊の既遂」でいったわけ
ゴトゴト石の観光資源性に着目したんだろうな
動くから名物なので、動かないと名物でない
地元の神社からすれば、売り物が台無しだ!
だとすると、
ここは素直に、
神社に対する威力業務妨害か偽計業務妨害じゃないの?
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判例では、窓ガラスにビラを貼り付ける行為を
器物損壊としているけど(最決昭和46年3月23日)