生きてます

ご無沙汰しております、社畜ファイターです。

 

ブラック企業時代に出会った数々の生ける伝説(悪い意味で)をブログに書いてましたが、ホワイト企業に転職してからは遭遇率が低くなったのと、昔のことを思い出してると精神的に良くないのでブログに書かないようにしてて、このブログの存在もわすれてました。

 

しかしながら、これだけは書いておかないと!という出来事があったので備忘録として残しておきます(忘れてしまいたいけど)。

 

信じられない悪名の数々を残したあの「クリップ」ですけれど、なんと今在籍してる会社に入社希望してきたらしく、営業から自分に問い合わせが来ちゃいました。

 

「どんな人です?」

「絶対入社させてはいけないです(2フレームで即答)」

 

次はあなたの会社にも、クリップが来るかもしれません。みなさんも気をつけてくださいね……面接に来た人物には、Tシャツ姿になって振り返ってもらって、クリップを付けてないか確認するように人事担当に助言してみてはいかがでしょうか。

大変貴重なアドバイス

今の現場を8月末で離れることになり、いろいろと過去のメモなどを整理してたら、こういう名前のファイルを発見しました。

「大変貴重なアドバイス.txt」

 

なんだこれ、と思って開いたら、忌まわしきクリップが現場のとある方に送った、ありがたーいアドバイスのIPMSGログでした。多少修正しつつも、基本的には本文そのままで以下に記載してみます。

 

<アドバイス

お疲れ様です、クリップです。

F機能の結合1テストをやる予定ということで、私が作った結合1用チェックリストについて、いくつかアドバイスです。

チェックリストの下部にある「重要度」が3のものは、結合2で実施すればいいので、今回は対応不要です。

どういう画面遷移を想定しているかは、中シナリオシートを参照してください。

機能Sと機能Cは画面遷移が複雑なので、ご注意を。

大シナリオ02に登場する項目は、レビューア指摘でいれた項目ですが、***でDBを検索すれば見つかると思います。たぶん。

D文の確認は、私もOさんも、どう確認すればいいか分かりません。すみません。

頭の悪い私が、どうにか作った出来の悪いものですが、よろしくお願いします。

分からないことがあったら、聞いてください。

</アドバイス

 

これ読んで思い出しました。クリップが作ったチェックリスト、俺がテスト実施することになったものの、尋常じゃない酷さだったのでした。たとえばほとんど重要度3になっててテストしないでいいことになってる(んなわけあるか)し、参照しろといってる中シナリオシートは存在しないし、***で検索しても当然のように項目は見当たらないし、D文にいたっては確認以前にテスト内容が書いてないし、これじゃ何もできません。

 

レビュー結果記録表を見たんですが「全体的に見直すこと」の一文しか書かれてなかったので、具体的にどんな指示を受けたのか、まったく分からない代物だったのです。ちなみにレビュー結果記録表を書いたのは、もちろんクリップ自身です。

 

そのあと俺がクリップに「お前、仕事なめてんのか?!」「分からないことがあったら聞けと言われても、お前何もわかってねえだろ?!」とマジギレしてるところを、現場の人に見られてて苦笑されてたり、といった特殊イベントも発生しましたが、今となってはいい思い出……なわけねぇ!

 

そしてそれから一ヶ月もしないうちに、ついにクリップはその現場から契約を切られ、次の現場に行ったらそこもすぐ切られてしまったそうです。なんでも、とても温厚な人を唯一怒らせたとまた悪名を増やして去っていったみたいです。今はどこにいるのか誰も消息をしらないようですが、この業界は狭いので、あなたの現場にクリップが現れるかもしれません。背中にクリップつけてる人がいたら、注意してください……

伝えてしまった言葉

年度末でプロジェクトを去られる方々の送別会にて、とある新人の方が衝撃の発言をしたことが判明しました。風邪気味で常にマスクを着用していた女性がいたのですが、新人さんは彼女にこう言ったそうです。

 

「きれいな顔をマスクで隠すともったいないですよ」

 

衝撃のあまり、直接新人君にほんとうにそんなことを言ったのかと質問したら「ええ、あれは本心ですから」とドヤ顔で言われてしまい「お、おう」としか返答できませんでした。

 

ちなみに自分も今年に入ってから常にマスク着用してたんですけれど、そんな言葉をかけてもらってなかったので、たぶん俺の顔は汚いと思われていたのでしょう。

伝えたい言葉

現場におられる方が、昔交流のあった方からLINEで「私の部下がこんな事いうんですけど、どう返事すればいいと思いますか?」と質問されたそうです。

 

それに対する返信が

「上司はヘルプデスクじゃねえ」

だったのは、目からウロコでした。この言葉のセンスは見習いたい。

 

ちなみにその方が面倒みている新人くんには

「上司は万能でも魔法使いでもありません」

と返答したそうなので、新人くんには手加減されてるのかなぁ、と思いつつも脳裏にはこんな画像が浮かんでしまいました。

 

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なお、虎眼先生のことをご存知でない方は、ぜひこちらのマンガをお読みください。

 

 

当て身でも試合相手を再起不能にする、そんな虎眼先生みたいな生き方に憧れる今日このごろでございます。

とても重要な用件

沖縄へ長期出張に行くことになりまして、弊社としてはメンバー全員で沖縄に行く想定でいたんですが(おはじき君を一人でおいていくと何するかわからないから)、おはじき君はなんとプロマネに直接「沖縄に行きたくないんですけれど、行かなくてもいいですよね、ははは」と訴えたらしく、沖縄に行かずに一人だけ地元に残ることになりました。まぁプロマネもあんな事言うようなヤツに予算つけてまで沖縄つれてきたくなくなったのかもしれませんが。

 

そして沖縄で地獄プロジェクトを敢行してる最中、おはじき君から電話がかかってきました。深夜でしたが普通にプロジェクトルームで作業してたので、すぐ電話に出ました。いったいこんな時間にかけてくるような用事とはいったい……どんなヤバい質問が飛び出てくるだろう……と緊張してしまいます。

 

「重要な用件なので、どうしても今質問したいことがありまして」

「こんな時間に質問しないとまずい内容なの?」

「そうなんです!」

「いったい、質問って何?」

社畜さんは、この前のバレンタインで、女性陣からチョコを貰いましたか?」

「それは世間話? 質問じゃないなら後にして」

「これが質問です!」

「それって、午前2時に質問しないといけない内容?」

「ホワイトデーのお返しを明日用意しないといけなくて、それで社畜さんがチョコをもらっているかどうか、今のうちにどうしても知りたかったんです!」

 

こういう電話ばかりかかってくるだろうから、ジャガリコ君も電話番号を教えてなかったんだろうなぁ、と思うと自分の想像力の無さを呪うばかりです。

重要な用件

ジャガリコ君がある日現場に来てませんでした。直接の上司じゃなかったので特に連絡を受けてたわけでもないから理由は知りませんが、進捗的にも問題ないので気にせずにいました。まぁ他の誰かの所に連絡行ってるんだろうな、と思って。

 

するとおはじき君がやってきて「ジャガリコさんは今日お休みでしょうか?」と聞いてくるので「他の人に連絡してるんじゃない? 俺は聞いてないけど、この前休出してたから代休なんじゃないの?」と返答しました。

 

これで終わりかと思いきや、おはじき君は言うのです、「ジャガリコさんに重要な用件があるので、連絡先を教えてもらえないでしょうか?」と。

 

「仕様のこととかなら俺が答えられるけど?」というけど「ジャガリコさんじゃないとダメなんです」の一点張りです。仕方ないのでおはじき君に連絡先を伝えました。

 

後日、出社してきたジャガリコ君から怒られました。

 

社畜さん、僕が海外に居る時におはじきから電話来ましたけど、どんな用だったと思います?」

「重要な用件とか言って、俺には内容教えてくれなかったんだけど、なんだろ?」

「今日はお休みですか、って言われたからそうだけどって答えただけなんですけど」

「え」

 

 今日休みなのかを本人に質問するのが、かなり重要な用件だったようです。おそらくは部長の出張資料を作って空港に届けに行くよりも重要な用件だったに違いありません(少なくともおはじき君にとっては)。

大事な荷物を運ぶために

おはじき君はゆとり世代という言葉で済ませないほどの、規格外の新人でした。あまりの酷さからてっきり中卒なのかと思ってたら、なんとこれでも大卒らしくて驚きました。こいつが入学できるような大学がこの世に存在したのかと。とにかく常識が無くて、事細かに指示しないとやってくれないし、というか指示しても殆ど何もできない有り様でした。

 

そんなある日、部長が出張に行くので印字した打ち合わせ資料を持って行きたい、と言われました。自分は聞いてなかったので初耳だったんですが、どうも部長はおはじき君に直接依頼してしまってたみたいです。たしか明日の朝8時の飛行機に乗るらしい。イヤな予感しかしません。

 

「おはじき君、部長に頼まれてた印字物ってもう用意できてるの?」

「できてません!(にこやかな笑顔で)」

「え、今は午後9時なんだけど、部長が帰るまでに渡せるの?」

「今から頑張ります!(白痴のような笑顔で)」

「どのくらい量があるの?」

「とにかく沢山です!(3以上の数を沢山と表現する原始人のような笑顔で)」

 

うんざりしながら印字用のエクセルを開いた瞬間、ぞっとしました。印字量とか以前に、枠線とかがムチャクチャで、見た瞬間まずいとわかるレベルなのです。これをそのまま印字してお客様との打ち合わせに持ってくとか、考えられない酷さなのです。

 

「まさかと思うけど、これをこのまま印字するわけじゃ……ないよね?」

「このまま印字します!(悩み事がなにもないような笑顔で)」

「お客様に持ってく資料なのに、ココとか、ココとか、枠線途切れたりしててメチャクチャだと思わないの?」

おはじき君は少し目を細めてしばらくしてから、うわぁとオーバーリアクションな感じで驚きました。え、まさかコイツ、今まで枠線切れてるの気付いてなかったの?

 

とりあえず部長に現状を報告したら、おはじき君を怒り始めました。1週間前に頼んでたから、もうとっくにできてるのかと思ったのに、なんでこんな枠線とかメチャクチャな状態のまま放置してるんだ。枠線とかも整えてから印字するように言ってたはずなのに、今まで何をしてたんだ。といった感じでまぁ普通怒るよね、といった感じで横で聞いてたら、案の定こちらに火の粉がかかってきました。

 

社畜、明日は重要な打ち合わせだから、朝8時の飛行機に乗り遅れるわけにはいかない。そろそろ出ないと、終電を逃してしまう。お前の方がまだ終電が遅いから、それまでコイツを手伝って印字させて、明日空港に持ってこさせてほしい」

「私が持って行かなくていいんですか?」

社畜社畜で、明日プロパーと打ち合わせがあるから、居ないわけにいかんだろ」

「まぁそれはそうなんですが……」

おはじき君に持って行かせるのはイヤな予感しかしないので、どうにか自分が持っていく流れにしようかと思いましたが、部長も時間が無いみたいで切り上げてしまったのでした。さぁヤバい。

 

「おはじき君、聞いてただろうけど、重要な書類だから、早く枠線とか直して、印字して、明日空港まで持っていってね」

「わかりました!(何も考えてないような笑顔で)」

「枠線とか直せるの?」

「まかせてください!(工数とか全然考えてないような笑顔で)」

 

10分ほど横で生暖かく見守ってたんですが、エクセルの操作というかマウスがまともに扱えず、枠線を引くのが非常に困難なレベルでした。こいつ今までどうやって作業してたんだろう。

 

この調子じゃ確実に終わらないので、自分が枠線修正して、終わったぶんをおはじき君に印刷してもらうような流れにしましたが、今度は印字が出来ません。こいつ今までどうや(以下略)

 

夜中の11時過ぎに作業を丁寧に教え、方法もメモに書いて残しておきました。今度は自分の終電がなくなるので、おはじき君ひとりで作業させるしかないからです。不安感しかありませんでしたが、もはやそうするしかないのでした。

 

「おはじき君、俺はもう帰るけど、印字までの流れはわかったね?」

「はい、たぶん大丈夫です!(確実に大丈夫じゃ無さそうな笑顔で)」

「ちなみに印字し終わったら、書類はどうやって持ってくの?」

「自転車で空港まで持っていきます!(自転車通勤が誇らしげな笑顔で)」

「……そういうこと聞いてるんじゃないんだけど……というか、ここから空港まで20キロはあるけど、自転車で大丈夫なの?」

「とばせば20分でいけると思います!(四則演算すらままならなそうな笑顔で)」

「……高速バスでも25分はかかるはずなんだけど……まぁ距離の話はおいといて、俺が質問したのは、持ち運びの方法。こんだけの量の紙を、どうやって自転車で運ぶの?」

「ローソンのビニール袋に入れて運びます!(誇らしげなドヤ笑顔で)

 

おりしも昨日、現場でセキュリティ講習があったばかりでした。重要な書類は紙袋とかではなく、きちんと袋を閉じれる丈夫なものを、といった常識的な説明ばかりだったんですが、それすらおはじき君は守ってくれなさそうです。あらためて袋についても指示をして、ギリギリ終電に間に合ったのでその日はおはじき君を現場に置いて帰りました。そして翌朝、念の為に部長に電話してみました。

 

「部長、おはじく君はちゃんと空港まで資料を持ってきましたか?」

「いや、まだ来てない」

「え」

「電話しても出ないから、寝てるんじゃ?」

「え」

「たぶん来ないだろうから、現地で俺が印字するので、もう気にしなくていい」

「え」

「ちゃんと締め切り意識して、守れなかったら責任持って作業する、という意識を持ってもらいたかったから昨夜は作業させてみようとしたが……やはり無理だったか……」

 

そして現場に着いたら、おはじき君はおらず、そこには印字されたまま放置された大量の印字物が無造作に置かれたままでした。そしてそのそばには、おにぎりでも買ったのか、ローソンの小さなビニール袋が散乱してます。

 

まさか書類を詰めるため、ローソン袋をもらおうと何か買ったけど、小さすぎて入らなかったとか、そういう状況なのコレ? というかあいつ昨夜は紙袋に詰めるとか言ってたけど、まさか自転車でハンドルに下げられるように、ビニール袋にしたのコレ?

 

走馬灯のように妄想が噴出し、頭の中を駆け巡りましたが、とりあえず誰も来ないうちに証拠隠滅をはかってから、おはじき君に電話しました。もちろん出てくれません。

 

そして昼過ぎになっておはじき君がやってきて、遅刻の弁明もなく、紙やビニール袋を片付けずにいた件の説明もなく、空港に荷物を持って行かなかった件についても何も言おうとしないので、とりあえず別室に連れ出して説教を始めました。

 

自分自身を唯一褒めるとするなら、おはじき君を一度も殴らなかった点でしょうか。それ以外は、何もない。