文句があるなら偉くなれ!に対する一つの回答
「実写とアニメの最大の差異。それはカメラのこちら側とあちら側の有無。だから実写映画は撮られる人と撮る人が必要なわけで、人物を撮る場合、一人で作ることは困難を極める。アニメは描かれたものを映す点で、一人でも可能なわけ。けどまさか一人で膨大な量の絵を描いて動きを確かめてストーリーを考えて、なんて出来そうにない。なんて思うのは前時代の話。深海誠の「ほしのこえ」というアニメは一時間弱を一人で描き、動かし、ストーリーをつむぐ。声優を一人友人に頼んだものの、映画館上映とDVD発売もし、しかも大好評。真の驚異のインディーズ。
出来事を観た時点であなたもまた当事者になる
超特殊的状況に突如その身を放り込まれたら、大混乱は避けられない。ひとしきりパニックした後、人はまず生存欲求を駆動させ、それが叶えば次に安定欲求、続いて群衆欲求、次いで名誉欲、最後に支配欲を持つ。マズローの欲求の5段階説である。人はこうして順に欲求を叶え、超特殊だった状況に対応していく。欲求実現の過程で人はたくさんの時間を使い各欲求段階で変化する状況に慣れていく。「プライベート・ライアン」を観ると、超特殊状況を生き抜く強靭な欲求とともに、2時間30分超観続けると、超特殊状況をも見慣れてしまう恐るべき自分を発見する。