サリヴァン軸の意識付けポイントは何か? VGプレイ解説
こんにちは、シイモです。この記事はヴァンガードのダークイレギュラーズ、ブレイドウイングサリヴァンを軸にしたサリヴァン軸についての解説です。内容は基本的なことばかりですが参考になる部分があれば幸いです。
僕がダクイレを使用した大会はヴァンガ祭のファイターズロードの個人とトリオの両方で、後日1敗ラインまでのダクイレの占有率が高いと話題になった時です。抽選落ちと負けてしまったので結果こそ残せませんでしたが、このヴァンガ祭環境でサリヴァン軸を回しこんでいました。
まず回す上で必要だと思った前提となる知識を確認し、その後サリヴァン軸の構築によって異なる詰めプラン、それに基づいた説明をしていきます。
その前に参考になる資料としてリクさんの記事を紹介します。
では本題に入っていきます。
目次からそれぞれの項目に飛べますので見直したいと思った時にご利用ください。
【目次】
A、サリヴァン軸を握る上での前提3つ
まず、知識として知っておくべき、サリヴァン軸を回すに当たって基本となる前提3つを確認します。
1つ、サリヴァンは相手に攻撃されるとSB2しますが、SBしなくなるまで攻撃を受けた後自分のターンを迎えた時、
偶数だとソウル14枚
奇数だとソウル13枚残ります。(奇数だと1回ガード値+1万で守れる回数が増えています)
2つ、ダクイレの自分のターンにおけるSCは星ダークナイト、再ライド以外で、メイン採用圏内のカードは基本山札からのSCが絡みます。山を回復するティボールド以外に乗った時は、1枚SCする毎に山札がその分減っていくことを意識する必要があります。(引シャーリーは手札からソウルに入りますが、山も1枚削ります)
例外はルーンウィーパーを採用していれば解消できます。
3つ、アサシンはコールした直後のソウルの数を参照してパワーが変わります。
ソウル15の時にアサシンをコールしても、ソウルの数14枚を参照しパワーは10000とフルパワーではありません。
トラジックが無い限り、アサシンを連打する場合は必ず、ソウルの枚数を『15+ソウルのアサシンの枚数』キープしておく必要があります。
以上3点はカードテキストを読めば分かる基本的なことですが、サリヴァン軸を使うに当たって意識する必須ポイントです。
B、詰めプランについて
この前提を確認した上で、次はサリヴァン軸の詰めプランについて解説します。というのも、現状のサリヴァン軸は、Gゾーンがかつかつすぎて、どのプランにプレイを寄せるかによって構築が変わってきます。
ジルドレイ2回乗るのか、それともG4シャルハロートに重きを置くのか、GB8を複数回使うのか、デマゴアサシンを可能にするのか。Vスタンドするのか。
どれも強みがありこれを選ぶのが正解というのはなく、各々のプレイスタイルやその時の環境に依存する要素です。
【どのサリヴァン軸でも期待できる詰めプラン】
1、前列パワー+10000状態のティボールド
必要パーツ:超越した時にソウル15枚以上、アサシン複数枚
⇒ソウル14枚からサリヴァン再ライドか、ソウル13枚からサリヴァン再ライド時にリアと同名を山札から1枚以上入れる
(ソウル14枚からV裏トラジック置いといて超越でも行けます)
備考:トラジックが無い限りアサシン連打には『15+ソウルのアサシンの枚数』キープが必要。
2、LOプラン
備考:ティボールドの採用枚数が多い必要がありますが、山の回復枚数が少ないクランに対しては狙っていけるゲームエンドに繋がるプランです。
【Gゾーンに特定のカードが必要な詰めプラン】
3、56000ガード制限星2のジルドレイ (できれば2ターン連続)
必要パーツ:Gゾーンにジルドレイ4、ソウルにアサシン1でソウル16以上
備考:ダクイレは醒モノクローム・引シャーリーを多く積むことが多く3ノーされやすく、そういう構築なら相手4点以降に撃たないと意味がないです。
自分の山切れケアでティボールドに乗ると完全を貼られ、相手の治次第でジルドレイが守り切られるor3ノー可能になるため、SC消費と山消費を抑え2連続で撃ちたいです。
ただFCでジルドレイが守られやすくなったので、このプランを用意した構築は減りそうです。(せめて1組入っているくらい)ジルドレイは例え使わないとしても相手に高パワーガード制限のケアを強制させる大きな強みがあります。
4、GB8 ビトレイで前列+13000、星2
必要パーツ:Gゾーンにビトレイ1以上、ソウルにアサシン
備考:トラジックが無い限り最大値のアサシン連打には『15+ソウルのアサシンの枚数』キープが必要。
ティボールドで耐久しつつGGを多用すると狙いやすいです。
ヴァンガ祭環境ではティボールドの耐久だけだとみっくーやティックアウェイに山を作られてしまいましたが、現環境ではみっくーも枚数制限がかかり、耐久からでも効果的に詰められるようになりました。
現状だとビトレイ1の構築が目立ちますがジルドレイを切ってビトレイを増やし、ティボールドから2回目のビトレイを狙っても、星で点数詰めた後の前列パンプが生きて詰め要素となり強いです。
5、Vスタンドプラン
必要パーツ:Gゾーンにブレダマオス2or4枚
備考:手札からアサシンを入れても山札に帰ってしまい使えず、サリヴァン軸では返しのターンのソウル枚数が気になるカードです。
しかしお手軽Vスタンドで狙いやすく、愛着やライブラリアンで吸ったトリガーや手札からトリガーを山に戻しトリガー率を上げられる他、相手にジルドレイとブレダマオスの両方のケアを考えさせる点でかなり強いです。
サリヴァンのSB2でトリガーをSBするのが定石の中で、トリガー以外をSBしたらGゾーンにブレダマオス入っていることが察されやすいとか、
それを利用してブラフに使おうだとか、そんな新弾のレビュー記事に書かれた使い方もされそうです。
ただこれを最大限に生かしたいならシャルハロート軸やアモン軸でいい気もします。
6、デマゴアサシン
必要パーツ:Gゾーンにデマゴーグ1枚 ソウルにアサシンやクリーパーサイクスetc
備考:盤面にFVのオルドナンツが残っていて、ソウルにクリーパー1枚くらいありサリヴァンで増やせたカードがアサシンで相手の点数を3点くらいまで詰めていれば初回に狙っても良いかくらいの認識です。
正直デマゴアサシンはSC運が絡むためあまりメインに据えたいプランではないのですが、
ヴァンガ祭の当日リバイスさんと回す機会がありミラーでデマゴアサシンが強烈だと思ったので、ミラーが多い環境なら、かつかつのGゾーンの中でも1枚残しておきたい感があります。
7、アサシンをG4シャルハロートで確定2ターン連打
必要パーツ:ソウルにアサシン2枚程 ソウルを事前に『15+ソウルのアサシンの枚数』キープ
G4シャルハロートを攻撃的に使うパターンで、ソウルのアサシンを出して攻撃した後にシャルハロートで吸います。アタックステップはもう来ないので次のターンになりますが、確定でアサシンを使うことができます。他の超越だと墓地に送る手間や山札に戻す手間がかかり、確定2ターンアサシンという訳にはいきません。
強そうに思えますが弱点もあります。サリヴァン軸ではソウル13や14の状態からソウル16以上にキープするのに思ったより札を使ってしまい、その使ったカードも結果的に盤面から消えて損になってしまいます。
しかし手札を使わないSCであるクリーパーやサイクスと相性が良いです。サイクスを積むならこちらやデマゴアサシンに寄せたいですね。
C、構築について
詰めプランを確認した後は、メインとGGの構築について触れます。構築を示すというよりは選択肢の紹介に近いです。
前提としてまず、アサシンはサリヴァンの効果でソウルに入れる関係上4積みたいカードです。サリヴァンで選択するため引きたいカードでもあるので、FVにしてメイン3枚というのもしっくり来ません。
ということはG3、G2やG1の枠を4枚、アサシンに回すことになります。
G3を削る構築やG1を削る構築、G3から2枚、G1から1枚の枠をアサシンに割く構築が目立ちます。
G3
サリヴァン4は基本として、まずはレジーが候補にあがります。
1万パワーのレジーはライドしてリアと同名を山札から入れる効果が安定します。その代わりレジーに乗ってしまった場合、ティボールドに乗った際に山がそれほど回復しません。Vスタンドを挟まない限り山をトリガーで強くする戦術も難しいです。
後はグレンツェントかエーデルローゼ、シャルハロートが候補に挙がります。Gゾーンがかつかつな事情もありどのサブVに乗っても弱めです。これらの用途としてはVに乗らずにその他の要素で選択です。深闇をソウルに入れるか、超越コストとなり得るかなどなど。僕は入れるとしたら3に乗る安定性を高める意味合いのレジーか、そのままサリヴァンのみです。
G2
デモンテッド、愛着、ライブラリアン、サイクス、トラジック、グウィン、バニラ(エーデルローゼ対応の)等が候補に挙がります。
ここは迷いどころです。それぞれに対する見解を書くので参考にどうぞ。
◇デモンテッド⇒ソウルにアサシンイェーガーを入れやすい機会を作れて、パンプ効果はイェーガーとで21000を作りやすい
◇愛着やライブラリアン⇒どちらか4積むとしてビトレイに寄せるなら耐えるため合計5、6でも行けます。
◇トラジック⇒ソウル16にさえすればトラジック前にアサシン出すことでアサシンがフルパワーで連打できます。
◇サイクス⇒G4シャルハロートの際に手札消費抑えてソウル16枚を作るか、Vスタンド前に山圧縮するかという使い方ができ、それを重視するのならありだと思います。あとデマゴアサシン重視
◇グウィン⇒焼けますがティックアウェイはタイムリープでコールされていたら焼けません。それを意識されなければ強いのですがティックアウェイ2積み構築が多く難しいところ
◇バニラ⇒エーデルローゼと組み合わせられます。しかし回してみた結果はエーデルローゼがアシストからサリヴァン加える時にかみ合わず微妙でした。ヴァンガ祭の時に僕が使ったのはデモンテッド・愛着・トラジックです。
G1
イェーガー4クリーパー4までは確定として、完全(貪欲のサキュバスで良いと思います。SC5で期待値が高く、サリヴァンライド時に指定したカードをコストにでき墓地に送りティボールドで循環させられるからです。)やシシルス互換を何枚積むかくらいです。
完全を何枚積むかについては迷いどころです。ゔぁん完全4枚から調整をはじめ、アシストのケアになるシシルス互換を増やすため最終的に完全3枚で落ち着いていました。
G3 4枚はアシストする可能性がかなり高く、超越2枚切りを防ぐためにもシシルス互換は他の謎のカードを積むよりも重視したい枠です。
イェーガーのソウルに深闇がある時の超越コストになる効果は、GB2以降はほぼ毎回使うのですが初回のタイミングではサリヴァンで増やすのが強い場面が多く盤面に投げがちなので、コストとしてあまり期待しない方がいいです。
G0
3ノー星ジルドレイワンショットもしたいのですが、醒モノクローム・引シャーリーが優秀です。この44と治の4、後4枠を星か引から選ぶことになります。
星だと星ダークナイトの効果で山札が絡まないSCが可能で、引はサリヴァンのガードに役立ちます。
支配が出てくると引トリが重視されそうです。この辺は環境次第な気がします。星0が流行ってるならVノーされやすいので星の枚数を少しでも積みたいですね。
GG
最低でも5枠は取られます。
サリヴァン軸は山札が循環するため治を5回以上ガードに切る機会があり得ます。(ガーディアンに5回は切れませんが選択 ヴィンセントで表返さないで守る場面もあると思ってます。)
治のソウル枚数を増やせる効果がソウルの奇数偶数ずらせるため非常に強いと思っていて、どうしてもG4ヴィンセントは入れたいです。(後述)
アグラトは強制SCではありますが、GGで表返すコストにもなるため、そのデメリットを抑えて採用しやすくなりました。
サンジェルマンの使い道はお手軽25000ガードです。よく出てくるダイカイザーに抜かれない使い道の他には、ぬばたまVがムジンロードの際に超越ボーナスの1体支配の時ならサンジェルマンで他の自分ユニットに抵抗をつけられるようになります。
ダクイレ対面の時の上記の状況では超越ボーナス使われないと思いますが、ボーナスの1パン減るのがありがたいです。
以上がサリヴァンの構築に対する考え方になります。これだけだとただカード効果について述べただけなので、回し方で意識していたことについて述べていきます。
D、回し方で意識していたこと
次は回し方で意識していたことになります。ただ正直GB8のビトレイが出たのでティボールドで耐えながら愛着・ライブラリアンで引き、ビトレイに繋げるという回し方で行けますが、前のめりのプレイも強いと思っています。
ヴァンガ祭当時の環境はビトレイが無く、耐久はティックアウェイ・4枚みっくーで山作られて負けたので対サンク以外は前のめりに回していました。
前のめり特有の弱点に対しても、リア殲滅には愛着・ライブラリアンを1キープやSC5イェーガーのドローにアタッカーを引ける点。
サリヴァン軸のVにも点数入りやすい点もソウルの完全(貪欲)が入ればGB1を凌ぎやすく、愛着・ライブラリアンのドローにも期待できます。
サリヴァン軸にはネグロボーンやメラムのような中盤に点数を詰めるカードが、よりによってできる限りソウルに置いておきたいアサシンしかないので、その分前のめりに詰めたいと考えていました。(4点目守らせる札使わせるために結構出してはいました)
GB2まで耐えることができれば基本ティボールドでソウル枚数が15以上になっていて、ソウルか手札に完全、もしくは治を握っている状況になりやすいです。サリヴァンの効果も併せて高パワーVも治1枚で守りやすいです。
GB8関係なく意識しておきたいのはソウルを奇数・偶数、どちらで留めるかです。
前提で述べたようにソウルが奇数だとソウル13、偶数だとソウル14でターンが回ってきます。ここからアサシンのためにソウルの枚数を『15+ソウルのアサシンの枚数』キープする必要があるのですが、その必要なSC回数を1枚でも抑えることで、手札や山の消費も抑えられます。
ただ奇数のソウル13もメリットがあります。SB2の回数が一度増えることで、ソウルにトリガーが入りすぎていたらティボールドの循環で山に戻せる点です。どちらの方がメリットかを判断して回していきたいです。
ヴァンガ祭環境では存在していなかった効果つき治のおかげで、相手ターンにSC1も可能になり偶数奇数の調整もできるようになりました。また新規スタンドも同じようにSC1できます。
伝えたいのはソウルを偶数にすること、奇数にすることも意識しておくとプレイに幅が出るということです。知っておくとプレイに幅が出ます。
E、覚えておくとプレイの幅が増えるポイント
同様にサリヴァン軸を回す上で、覚えておくとプレイの幅が増えるポイントを記載します。
基本的なことばかりですが知ってるのと知らないのでは話が変わります。
〇完全ガードを1万のガード値として使う
サリヴァンが有効化している時はガード値+10000の効果で本来ガード値0のカードでガードできます。G3も同様に投げられます。
〇相手ターンGGアグラトでSC2してガード
・アサシンがソウルに入るのを期待したSC
・トリガーをSBして山を強くするためのSC、
・ソウル14枚以下からサリヴァンを有効化させて守るためのSC
以上3つの用途があります。アグラトじゃなくてG4ヴィンセントでも近いことができます。
〇ティボールド超越時アサシンもコストに切る
トップアサシンドローした時のみで、ティボールドのSC運が絡むのでこれをするのはよっぽどの時です。こういう選択肢もあるというだけです。
〇トラジック前アサシンコールで、ソウル16だけでアサシン連打が可能
トラジックの効果でソウルをためながらアサシンを連打します。ソウル18にしなくとも良いため、手札消費を抑えつつアサシンを使えます。
〇トラジック列の15000要求
醒モノクローム、引シャーリー、ソウルの貪欲のコスト等でトラジックを2回以上強化して前に8000以上のG2を出すと15000要求です。トラジックを使ったターン前のG2をインセプしないと次のターントラジックは腐ります。
〇GB1 サリヴァンライド時に増やしたカードを完全のコストにする
貪欲のサキュバスの効果で盤面から墓地に送ると、次のティボールドで山に戻すことができ、ソウルに入る可能性が生まれます。
〇手札にG3サリヴァンと超越コストキープを意識する
G3サリヴァンさえ引けてればイェーガー効果で簡単に揃います。持っておくと前述のティボールド15枚達成がしやすいです。
GB8でもお手軽に前列の強化はできますが、サリヴァンさえ引けていればGB3辺りから狙える選択肢です。これはシャルハロート軸にはできないサリヴァン軸ならではの強みです。
以上です。サリヴァン軸以外のダークイレギュラーズであるシャルハロート軸やアモン軸も行けそうなので、次の弾遊ぶのにオススメです!
質問があればツイッター@Symove067にお願いします。
七海ランナーは本当に強いのか? プレイ解説
はじめまして、シイモと申します。
ご覧いただきありがとうございます。不定期更新ですが、回しているデッキに関して書いていきます。よろしくお願いします。
最近七海ランナー強すぎるという意見や弱すぎるという意見、また回し方が分からないという意見をよく見ます。
結局判断するのは自分自身なのですが判断材料が構築と意見ばかりで、デッキのプレイ自体に触れている記事も見当たりません。その判断材料になればと思いまとめました。
内容としては回す上で意識しているプレイを踏まえた各カードの解説で、主に強みを中心に書いています。これを参考にしてもらえれば嬉しいです。
長くなったので目次を用意しました。手の空いている時間に是非ご覧ください。
【目次】
★理想盤面
七海ランナーについて(強み・弱み)
七海ランナーは超越ランナーとG1速攻の2種類のデッキタイプがあり、それぞれ少し違っています。
この記事ではG1速攻に寄せた七海ランナーについて解説します。
ランナー側の動きとしてずっとG1スキップを繰り返しながらゲームを進めていくことになります。
この通常のヴァンガードというゲームを否定した動きは、このGB環境では無類の強さを誇ります。
まずG1速攻に寄せた七海ランナーの目的について説明します。七海ランナー側はG1でスキップを繰り返しゲームを操作していきます。その目的としては相手のシブリーズを使わせないことにあります。
相手のデッキにメインからツイテルンが無い限り、相手にGBテキストを一切使わせず、七海ランナー側のみ効果持ちで攻め相手に一切効果を使わせないゲームにできます。
相手はカード効果に頼らない状況でプレイしなければならないため、相手のプレミが起きた時その影響は通常のゲームとは比べ物になりません。
効果持ちカードでそのミスを取り返せずそのまま押し切られたり、七海ランナー側の効果により差が広がって行ったりと全体的に七海ランナー有利でゲームが進んで行く事になります。
しかしそんな七海ランナーにはいくつか無視できない弱い点があります。最初にその点に関して触れます。
「シングルドライブで捲る機会が相手よりも少ない」
かなり致命的です。相手の治やダブルヒール、ダブクリなど様々なことをされた時、少なくともドライブで捲り返すことは難しいです。G3にライドして捲り返したとしても相手の超越に負けます。この点が一番痛いです。
その他「コンボパーツが落ちないと本領発揮しない」「相手の治が他デッキよりも辛い」「GBデッキで取りやすいリンクサンクがきつい」「トリオならグランブルー枠を使ってしまう」「規制のリスクがある」
些細な点もありますが、それでも様々な弱点が目立ちます。
しかしそれでも大きな強みがあります。先ほど軽く触れた『GBデッキに超越を許さず有利に立ち回れる』という点です。相手はほぼバニラの中、墓地肥やしの終わったランナー側は効果持ちを使い蹂躙していくというわけです。
実際、強化が来たラミラビパックが発売されてからの3月の関東圏と関西圏のCSで優勝率が非常に高いです。
ではどのような動きが強く、有利に立ち回れるのでしょうか。この先は主に強みについて構築を交えて解説します。
●構築サンプル
構築サンプルとして僕自身がCSで優勝した時のものを紹介します。
埼玉vgcs七海ランナーで優勝しました!個人7-0
— しぃも (@Symove067) 2017年3月4日
引トリガーが強かった pic.twitter.com/F4Si2jDCs5
◇G3
七海プレゲトーン×4
◇G2
七海スラッシュシェイド(以下スラッシュ)×4
七海ナイトスピネル(以下スピネル)×4
七海ナイトジャスパー×4
◇G1
七海ナイトクロウ(以下クロウ)×4
七海レイスチューター×4
七海ナイトアラート×4
◇G0
引 七海アウレリオ×4
星 バンシー×4
醒 演奏するゾンビ×4
醒 みっくー一家×4
お化けのちゃっぴー×4
七海ナイトランナー×1
FV キャプテンナイトキッド×1
Gゾーン
最低限ナイトミスト2 ネグロゾンガー2 etc
ラミラビパックで七海名称がさらに増え、レイスチューターの成功率やスピネルへの変換札も増えました。特に名称引トリガーの追加が大きく、手札に七海札を抱えられる場面が増えました。
運よくGBクランにあたってばかりなので勝てたと思っています。
★理想盤面
強みを知る上で、このデッキを握る上で頻繁に使用していた盤面を紹介します。
VはずっとG1の7000パワー。
パターンA 序盤(相手G1)
7000 V クロウ
ブースト FV
7000のリアから攻撃し、ダメトリがあってもクロウFVの12000ラインで要求します。
パターンB 演奏するゾンビが絡むパターン 、(序盤相手G1)
7000 V 演奏(4000)
ブースト FV
演奏するゾンビが絡むパターンです。
段々広げて以下の一番多く使う理想盤面を目指します。
v裏は置けてなくてもいいですが、相手がG2になったあたりで置きたい。
パターンC (中盤:相手G2、G3)
墓地:スラッシュシェイド、CB1
スピネル V クロウ
7000 ブースト FV
【12000⇒V(スラッシュ蘇生)⇒11000⇒22000】の4パン
《クロウFV⇒V⇒スラッシュ単騎⇒ブーストつきスピネルの順番で攻撃してます)
スピネル等落ちなかったらそこは別のパーツに。大抵は演奏するゾンビか7000札。
クロウをスラッシュに変換し5000ガードを生み出すことを目的に回していました。
墓地にランナー、クロウ、スラッシュが落ちていれば手札を使わず(CB1、山札4枚)ガード値5000として使えるスラッシュを生み出せます。
この動きがとても強く後述のスラッシュシェイドの項目でこの強さを解説します。
パターンD 終盤(フィニッシュターン)(こちらVはG2 9000)
スピネルA V スピネルB
7000 7000 7000
赤いスリーブは1枚×2000の上昇です。
マナーとしてパワーがいくつなのか相手が見ただけで分かるようにプレイしたいですね。
返しはないものと考え、手札を全て投げスピネルを強化します。
最低でもスピネルは4回の17000か6回の21000にあげておき、
スラッシュの効果誘発でさらに要求したいところ。
スピネルA単騎(17000or21000)→V(スラッシュ蘇生)→スラッシュ列18000⇒残ったスピネルB列
パターンE終盤(VがG4 ナイトミスト)
みっくーを2回使いスピネルや後列7000を強化します。
スピネルA V スピネルB
※7000ユニットとスピネルBはみっくーでパワー+10000です。みっくーは本来山札に戻っていますが分かりやすくするため写真では置いてあります。
可能であれば山札が4枚~5枚になるように調整し、山のスタンドを確実に捲れるような体制にしたいです。返しは負けなのでドライブで山札が切れさえしなければいいです。
パターンDと同じくスピネルAとBは手札を可能な限り投げ捨て強化しています。
CBが1ありスラッシュが使えればこう強化して、山の枚数とスタンドの枚数を吟味し攻撃順を変えます。基本スタンドトリガーが生きるように。
基本的に、以上の動きのどれかを理想とし目指します。
●FVはどれを採用するか
この構築ではキャプテンナイトキッドですが、ジーナも選択肢に入ります。
この2枚の違いとして大きな点は以下の点です。
1、パワー5000とパワー4000の差
回していてパワー5000と4000はゲームテンポにおいて別次元の差がありました。
パワー5000だとG1との12000ラインが組めて、相手が7000の時にダメトリが乗ったとしても要求ができます。
また、パワー5000だと演奏するゾンビと9000のラインが組め、相手の9000に攻撃が届くように立ち回れます。
序盤からダメトリされても1枚は削れるようにテンポよく相手を削っていくことで治を1枚捲られても勝ち目のあるゲームにできます。
ナイトキッドは加えてCB1と自身が消えるのは重いですが、演奏するゾンビと同じように山から落とすことができます。どうしてもパーツを落としたいためこちらを採用しました。
ただジーナに関してもメリットはあります。手札からスピネル・スラッシュを墓地に送ることができます。FVのため1ターン目から確実に効果を使用できる点はナイトキッドにない独自の強みです。
●ちゃっぴーで落とすカード
ランナー>クロウ>スラッシュ>スピネル
ナイトクロウを何枚落とせば良いのかは、何枚7000札がおけているかを参考に判断しています。スラッシュから毎ターン5000ガードを生み出すために1枚が必須。スピネル裏に置きたい7000が置けてなければもう1枚。V裏に7000置きたいとすればもう1枚という感じです。
スラッシュとスピネルも1枚ずつは落としたいです。ガード値を作るためスラッシュが優先。手札を変換するためにスピネルも必須。そのあたりについては個別項目に後述しています。
また手札にスラッシュがあればスピネルを落とすことにより、実質的に一度のちゃっぴーで2枚とも落とせる動きになります。
(落ちたスピネルのコストで手札のスラッシュを捨てる)
落としたいカードを落としきった時はスピネル強化用のナイトクロウやプレゲトーンを落とします。G3はガード値にならず公開情報になると手札が少ないランナーに対し相手が強気の攻めを取ってきやすい(強い捲りと嚙み合うと守り切れず負けます)ことが理由です。
CBが2表の時プレゲトーンを落としておけば後述のアシストを利用した超越を警戒して3点目を止めてくるかもしれません。ブラフにもなり得ます。(ならない)
★スラッシュシェイド
先にこのカードを使う上でミスしやすい注意点について2点述べます。
・イービルシェイドと併用した場合、アタックステップ開始時にスラッシュが落ちていなければ誘発しないため注意(イービルシェイドで落としても効果が使えない)
・テキストにありますがG1以上がコストなので注意。
ではスラッシュの強みを2点紹介します。
1、5000のガード値が増える。
そのままです。ランナー、クロウ、スラッシュと墓地にあるとき、CB1山4枚を使い、5000ガードが一枚増えることとなります。
数値上でたったの5000ではありますが、リア殲滅が通りやすいので相手からの5000要求も多く、この5000のおかげで耐えれる場面も多いです。
g2から変換する場合とg1から変換する場合と試しましたが、ブーストを残して要求をとるよりも、g1から変換しガード値を増やしたほうが強かったです。ただG2をスラッシュに変換するのは弱いわけではないです。
2、リア殲滅が可能
ランナー側が5000要求、V、スラッシュの5000要求と攻撃した場合で相手のリアにg2がいた場合、最初のリアへの5000要求がノーガードされることが多いです。
理由としてはランナー側のドライブがノートリガー、相手側にダメトリの乗った時に、スラッシュの攻撃が届かなくなるからです。
逆に言えば相手の盤面は安定せず、ランナー相手だとドライブが透けやすいため、ランナー側の攻撃箇所によっては相手の盤面をボロボロにできます。
以上の2点のシナジーが強いです。しかしCBを使ってしまう性質上、点数を止める動きが弱点のようにも思えます。そこでスピネルとの補完が生きてきます。
★ナイトスピネル
スピネルの注意点を先に述べます。
ユニットのいない場所にしかドロップから出せません。
テキストに書いてあることそのままです。しかしランナーを適当に置いていたら出てこれない場面があり得ます。その場合は事前に盤面に居るであろうクロウを押しつぶしてランナーを出せばなんとかなります。
ではスピネルの強みを紹介します。4点あります。
1、お手軽15000要求
スピネルが生き残った状態で自分のターンが回ってきた場合、後ろに7000ブースターが居れば3回の蘇生で15000の要求が取れます。この要求を作るのが非常に簡単で、ランナー蘇生、クロウ蘇生、スラッシュ蘇生という前述紹介した動きをスムーズに行うだけで相手に理不尽な15000要求を強いれます。
スピネルを残してはいけないという所以はこの辺りなのですが、言い換えると万要求をこちらに当てさせることでガード値の節約もできます。
仮に生き残らなかったとしても、ランナー蘇生無しでも墓地からクロウを蘇生させれば問題なく22000のラインを作れます。このために盤面のクロウに変換できる札は変換せず取っておきましょう。
2、対リア殲滅
CBが貰えなかった場合の話です。相手がランナー側のリアを攻撃×2でエンドしてきた場合守らず全てノーガードします。
(スピネルに万要求をしてきた段階でリアが殲滅されるんじゃないかとある程度予想がつきます。相手Vでスピネルに攻撃されても同様)
返しのターン、墓地にナイトスピネルがあれば、山4枚を使いランナーを蘇生。(手札0枚使用)手札の七海を使いスピネルを蘇生(手札1枚使用)これによりスラッシュは出てこないとしてもある程度の要求値は取れます。注目したいのは手札はシングルドライブの1枚、ドローフェイズの1枚で差し引き1枚増えています。
この場合の相手の目的はランナー側の山札切れです。この動きをして次のターンまたリアを殲滅され点数を貰えなかった場合、手札が前のターンより1増えた状態で回ってきます。
墓地にスピネルが2枚落ちた頃を見計らい、ランナーの蘇生をやめ、増えた手札の七海を使いスピネルを蘇生し、リア両方を万要求で攻めます。ランナー側の山はドローで1枚、シングルドライブで1枚、ダメージにx枚(調整可能な枚数)削れていきます。これによりいつ山札が切れるか把握しながら立ち回れます。
点数もそんなに詰まってないはずなので、相手が途中で気づいた時は既に遅いという場面も多くとてつもない捲りをしないと勝てない所まで追い詰めることができます。
以前の規制前と違い七海トリガーが入るようになったので、この動きが狙いやすくなっています。
3、ガード値を生み出す
ランナー側がG1の場合、G2をガードに切ることができません。しかしスピネルが落ちてさえいれば、七海名称であるG2を変換し、5000のガード値とできます。
放置されても15000要求を作りやすいので問題ないです。
どうしてもG1スキップをしていると手札にガードに使えないカードがたまってきます。
このリスクをケアできるスピネルはどこかの段階で落としておかないと手札のガード値足りずに負けという状況が起きます。
4、フィニッシュターンの鬼強化
手札をクロウに変えてスピネルの要求値あげましょう
4回で17000、6回で21000さえ覚えておけばそれっぽく回せます。
●G2に乗るタイミング
前提として、GBデッキ相手でシブリーズは絶対に阻止したいです。再ライドを限界まで行ってでも止めます。
少しでも再ライドの回数を減らすため、G2に乗るタイミングが非常に重要になってきます。
試合ごとにタイミングが変わるので以下の4点を基準に乗るタイミングを見極めたいところです。
1、相手の点数が4、5点の時
V裏が7000ブースターの場合、9000と合わせて16000になり、大抵のG3に要求値が取れます。G1の場合イービルシェイドがあれば要求できるのですが、山札がきつくクロウに変換したい場面もあります。この16000ラインでシブリーズが間に合うまでの2ターンかけて倒しにいきます。対ギアクロとかでヘテロ使われたくないので狙うことがあります。
2、自分の点数が3点の時
ランナー側が3点の時にG2に乗り、ダメージ受けて4~5点、そしてG3ライドし超越という流れです。メリットとしては4ノーのリスクがないという点です。ダブクリ等は割り切りです。
3、相手のラインが7000に刺さるとき
5000と7000の12000ライン等、こちらが7000だとガードが辛いと感じたら乗った方がよい場合があります。この4点の中で優先度は低めです。
4、自分のガード値がないとき
G1がVの時G2はガード値に切れないので、スピネル等が用意できていない時乗ります。弱いですが幸いG2が多ければ再ライドで粘れます。ただちゃっぴーでスピネルを優先して落とすことで、このリスクは回避できます。
●G3に乗るタイミング
GBクラン相手だとフィニッシュターンにG3に乗ることが多いです。規制前と比べランナーの数が少なく、山を掘り切ってみっくーは難しいです。
超越コストがないとしても、手札2以上ならアシストでG3を加え、ライドフェイズに墓地のプレゲトーン誘発でアシストで加えたカードで超越できます。CB2+G4ナイトミストならCBが3必要になります。(キングサーペント採用でCB2)この辺りの動きは変わらず、みっくーをクロウに変換しスタンドを捲りにいくのも同じです。
●最後に+他の方のCS宣伝
七海ランナーの数多くの強みを述べてきましたが、正直ただ強いデッキではないという意見は僕も同じです。下準備の墓地肥やしがうまくいかない場合や捲られた時等厳しい場面は多いです。
強いというよりも七海ランナー相手に何をすれば勝てるか納得いく答えが見つかっていなくて、それが遠回しに七海ランナーの強さになっているのではないでしょうか。
この記事がそれを見つける手掛かりに少しでもなれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。質問があればツイッター@Symove067にお願いします。
最後にここ2週間以内のCSの宣伝です!
関東圏では、3/18 3/19でぺすとさん主催の八王子CSが二連戦!
翌週はぐんぐにーるさんの3人チームCSがあります。
その他関東圏の最近のCSはねくすとさんのブログにあるので以下をどうぞ
nextnext1113401.hatenablog.com