「俺の家の話」の感想
ドラマの概要を書きますので、ネタバレも含むかもしれません。
このドラマに出てくる能の宗家(父親)は、
寿一(長男)の能を幼い頃から一度も褒めたことがない。
それなのに、寿一の息子(孫)が能をやるとベタ誉め。
孫は、能が楽しいのだと言う。
しかし寿一は、能よりも、プロレスの方が好きかもしれない・・・
そう寿限無に告げた。
それが寿一の本当の気持ちだった。
でも長男だからと家元を継ぐと言って、父親の教えを受けながら能の練習に励む。
もっと体を伸ばさないと、腰痛めるぞ
体幹が弱いな!!フラフラするな!!!!
いつものように厳しく教わる。
お金がないため、こっそり続けているプロレスの試合中
腰を痛めて動けなくなってしまった。
能をやるなら体を壊すなんて以ての外。
何より、今まさに、試合をしなければならない。。
この大ピンチに、ふと宗家の言葉が蘇る。
「体幹さえ鍛えていれば、いざという時に何とかなるんだよ!!!」
「足の衝撃を下半身から上半身へ逃がしてやるイメージ!!」
能で厳しく教わった動きが、腰を痛めた試合で見事に助けとなったのだった。
寿一の能を今まで一度も褒めなかったのは
褒めてしまったら、好きなプロレスをやめて能をやると言い出すだろう。
そして、プロレスでうまく体を守れるように、厳しく能の動きを教えていたのでは無いだろうか。
孫を褒めていたのは、孫が能を好きだから。
孫が能をやったらきっと開花するのではないかと思っているから。
もしかしたら、長男は好きなプロレスを続けられて、孫が宗家を継ぐっていうハッピーエンドになるんじゃないかな。。と密かに期待しています♬
みんなに内緒で出ているプロレスの試合を宗家とさくらさんが観戦。
寿一は仮面を被って何とか自分を隠し通した(つもり)
宗家は、寿一にプロレス観戦の感想を話すのだが、
「今日な、物凄い体幹の強いレスラーがいたんだよ!!
あいつ、プロレスなんかやめて、能をやればいいのになーと思ったんだけどな!」
本当はずっと、寿一を褒めたかったに違いない。
そしてずっと褒めてもらいたかった寿一。
お互いの思いが通じ合った瞬間だったように思えて、ジーンとしちゃいました。
宗家は全て分かっているんでだろうなあ。。
介護士のさくらさんが自分に恋心がないことも。
(ボケてフラれたことを忘れたフリをしている)
長男の本当の気持ちも。
孫の気持ちも。
嫌がって使わなかった、長女の舞が買った手押し車を格好悪くても最終的にはちゃんと使って。
みんな わかっていて
わかっていながら、わからないフリをしている。
自分の主張はちゃんとするので、揉め事は絶えない(笑)
自分勝手にやってきたと言うが、それもちゃんと認めて分かっている。
何より、みんなのことをちゃんと見ている。
だから時に厳しくなることもある。
宗家は、理想の上司ですね!
家族愛、親の愛、介護を受ける側の辛さ、する側の大変さ
たくさんの魅力が詰まったドラマだと感じました。
心が温まるし、笑えるし、本当にオススメです!