天上の楽園のようなところ
日本のギアナ高地が望める場所と言われる場所、長野県・内山牧場キャンプ場。
繊細にして、大胆なヤツ
いつも西伊豆方面でばかり釣りをしていたのだが、
たまには、新しい場所発掘をと思い立ち、
初めて、東伊豆の伊東港へ行ってみた。
ここに到着したのは、午前1時半頃。
東京の自宅から、がら空きの道を順調に行って2時間ちょっとの場所だから、やっぱり遠い。下道が長いからだろうか、初めての道だからだろうか、沼津の方が近く感じる。
港に到着して、そのまま釣りしようかと思ったが、
釣り場には外灯もなく、予想以上に暗い。
ひとまわり港内をめぐってみるが、思いのほか釣り人も少ない。
さらに、波穏やかな西伊豆とは違い、結構なうねりもあったので、
明るくなってから釣りをすることにした。
それまで、車内で寝袋にくるまり仮眠だ。
オデッセイから乗り換えて、いまはVWのトゥーランという車に乗っているのだが、
7人乗りミニバンとはいえ、小さめサイズ。
こんな時、大きな車だと横になれていいなと思う。
やっぱり、憧れの「ディスカバリー4」が欲しい。
夜明け前。
後ろ髪引かれる思いで、寝袋を抜け出し、準備開始。
完全防寒してきたが、意外と寒い。
気温は9℃。
風が強いので、それよりももっと寒く感じる。
白灯台付近で外向きに糸を垂らしはじめる。
堤防先端には、15名ほどの釣り人がいて、
カゴ釣り、泳がせ釣り、ルアーマンの3つの区分けができていた。
自分はイナダなどの青物狙いでカゴ釣り。
ルアーマンが、カマス、ダツをつり上げる中、
餌釣りメンバーはほとんど釣れず、そのまま2時間ほど経過・・・。
アタリはないのに、刺し餌のオキアミだけはすぐになくなってしまうから、
よっぽど上手い餌取り屋がいるんだろう。
風はますます強くなり、波しぶきが降り掛かってくる。
嫌な予感が漂い始め、場所変更を考えはじめた。
あと、30分やって、何もなかったら、場所を変えようと思った。
そんな自分の思いが伝わったのかどうかわからないが、
ほどなくして、隣の地元の釣り師が50cmほどのウスバハギを釣った。
彼は、この魚が本命だったらしい。
嬉々として、2匹目を釣り上げていたので、僕も彼に方法を教わり、
これを狙うことにした。
郷に入れば、郷に従えだ。
その場で釣れている方法を真似てみるのも、釣り技術の進歩と考え、試してみる。
彼の仕掛けは以下の通り
・カゴ釣り
・カゴの中にはオキアミ、刺し餌はイカの切り身
・2本針仕様 (ハリス:フロロ6号 ※長さ1m)
・タナの深さ 2ヒロ
歯が鋭くて、糸が細いと簡単に切られてしまうようだ。
ハリスを6号に変えて、針はチヌ針とアジ針の2本針へ。
どちらの針がいいかわからないから、反応のいい方を探る作戦だ。
ただ、イカ餌はもってなかったので、オキアミでやり続けるが、まったくあたらない。
けど、毎回餌だけはなくなって戻ってくる。
ひらすら、仕掛けを回収しては、餌を付け直しの繰り返しで、なんともやるせない感じ(笑)
確かにイカなら、もっと餌持ちがいいから、こんなには餌付けで忙しくならないだろう。
隣の人曰く、ウキが沈むことはほとんどなく、ウキが少しでもおかしいと思ったら、
まず合わせてみること、と何遍も言っていたが、その感覚がわからなかった。
しばらくした頃、ウキは沈んでいないが、竿にゴンゴンと微かな振動が伝わってきた。
なんだろうと思って、すかさず合わせると、地球を釣ったかのような衝撃。
さらに、ずどんとした重量感がのってきた。
どうやらウスバハギのようだ。
予想以上に引きが強い。
ソウダガツオよりも、全然強い。
胸をときめかせながら、糸を巻き続ける。
堤防のところまで、あと5m。
魚が海中を翻って暴れているのが見えた。
しかし、あとちょっとタモ入れのタイミングで痛恨のバラし。
ここでわかったのは、あんなにも大きな魚にも関わらず、ウキにわかりやすいアタリはほとんど出ないということ。
本当に隣の人の言った通りだ。
ほどなく2度目のヒット。
相変わらず、ウキは沈まないが、一瞬横になる不穏な動きを見せたので、合わせると、「ゴンッ」とした特有の重量感。
堤防まで寄せていくところで、少し糸を緩めてしまったのだが、その瞬間に仕掛けが軽くなり、逃げられた。
なんて、難しいんだ。
隣人曰く、10回かかって、1匹あげられたらいいよ、とのこと。
そのくらいバレやすい魚だそう。
波が大きくで、普通にウキの動きが激しいので、なかなかそのアタリが掴めなかったが、何度も空振りをする中で、ついにヒット。
順調に堤防際まで寄せ、隣に人にタモ入れをお願いし、無事に取込み成功。
45センチほどのウスバハギ。
なるほど、噂通り、歯が鋭い。
針を外す際にわかったが、ウスバハギの口の中は、骨っぽく固いので、針掛かりしにくいようだ。
きちんと針掛かりしないと逃げられやすい。
しかも、針をくわえているだけのことも多いようだから、ただ強引に寄せるしかない。
この日、結果的には、20回以上、針掛かりさせたが、釣りあげることができたのは3匹だけだった。
堤防際まで寄せて、足下で逃げられること4回。
自分的にはせめて計5匹くらい釣りたかった。
最大50センチのウスバハギ3匹に、ヒラソウダ1匹を上げたところで納竿。
その他、20cmほどのイシダイと30cmのアイゴはリリースした。
ウスバハギは、刺身、鍋、づけ丼にして食べたがどれも予想以上に美味かった。
なんでも、一部の料亭では、このウスバハギをフグの代わりに使っているところもあるくらいだ(笑)
あと、美味しくてびっくりしたのは、ウスバハギの肝。
鍋に入れて、ポン酢で食べたのだが、予想以上に美味く、これはまた食べたい。
帰宅後のリサーチの結果、
もし、次回またウスバハギを狙うなら、
針を「がまかつ・カワハギ王9号」にしたほうが良さそうだ。
そうすれば、もっと打率があがりそう。
ウキに関して、本当ならもっと繊細なチヌ釣りのような長い棒ウキがいいのだろうが、そうすると重りを重たくできなく、結果的には遠投できない。
今回のポイントは沖合30〜50mなので、その飛距離を投げれる繊細な仕掛けは作れないものだろうか。
ウスバハギは外道扱いされる魚ではあるが、
これが釣れるなら、僕は喜んで狙おう(笑)
この魚で、また美味い鍋を囲みたいものだ。
ヒラソウダのタタキが食べたくて
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沼津釣りの目覚め
僕は2005年から2009年まで千葉の四街道に住んでいたこともあり、
釣りといえば、館山、勝浦あたりがメインだった。