新たな惑星

 どうやら1週間以内に、La sunsistemo / 太陽系で3個のastraj korpoj / 天体を新たにplanedoj / 惑星と認定するらしい。下に惑星の一覧をかかげておくが、この(1)(2)(3)の場所におのおの位置することになるとのことである。

  1. Cereso / セレス:「豊穣の女神」としてPIVにはCeres(名詞語尾なし)で載っているから、この形が採用されるだろう。
  2. Karono / カロンエスペラント日本語辞典にすでに「カロン冥王星の衛星)」として出ている。これが惑星に昇格することになる。Plutono / プルートは冥界の神であり、これが「冥王星」でもあるが、一方、Karono / カロンは冥界の川の渡し守である。
  3. 2003UB313 :いわゆる「la deka planedo / 第十惑星」であるが、これが新基準では第十二番目となる。

 *Korektite. Dankon al Jamo!

●「数」

 ここには単に「数詞」ではなく、「数」にまつわるさまざまなことがまとめられている。大きな数、小さな数(小数、負数)、序数、個数、数量、時間・時刻など。
 なんでもないことだけれど、次のような表現はなかなか気が付かないかもしれません。

  • super tridek 31以上(に相当します)
  • kvara de la fino  終わりから(数えて)4番目

 なお、ここにも簡単な数式は出てきますが、数式は「日本語エスペラント辞典」の第3版にもっとくわしく出ています。

『エスペラント日本語辞典』(付録より−3)

昨日に続いて、付録の5,6番目について。

「文の構成」

 文の構成を「主語+自動詞+...」といった形式で紹介しているが、その際に使われているのが、辞書本体の動詞のところにあらわれる「動詞型」(どうしけい)の記号である。例えば次のように、動詞 aparteni は後が al iu(人)であることが示されている。

(4)主語+自動詞+間接目的語
 〔例〕Ĝi apartenas al mia patro.  それは父のものです・・・動詞型

 また、複文の時制については、「相対時」「絶対時」という考えが紹介されます。

「句読法(句読点の使い方)」

 ここでは、次の11種類の句読点の使い方が例示されています。
〔.〕〔?〕〔!〕〔,〕〔:〕〔;〕〔-〕〔―〕〔" "〕〔…〕〔'〕。
 なお、〔,〕=コンマのところでは、ke の前にコンマを置くかどうかの決まりはない、どちらでもよい、ということが示されています。

『エスペラント日本語辞典』(付録より−2)

 もっとこの辞書について書きそうなので、7月28日の記事より、カテゴリー[V]を追加する。
 今日は、全部で8つある「付録」のうち、3番目、4番目について少し。(目次はここ)。

「品詞とその形態」

 ここにはエスペラントの入門書でおなじみな「品詞語尾一覧」、「分詞形」、「人称代名詞」や「相関詞表」などの表が載っている。
 類書と比べた特徴としては次のことがあるだろう:

  • 品詞語尾-eのつくのを、「派生副詞」といい、語尾なしの「本来副詞」と区別している。
  • 人称代名詞に-aがついたものを「所有形容詞」としている。(所有代名詞ではない)。
  • 「相関詞」は便宜的なことばとして、-oは「代名詞」などと、この付録の冒頭であげた品詞名をあげている。

 また、語尾なしの語については、「基本数詞」、「前置詞」、「本来副詞」、「等位接続詞」、「従属接続詞」と「間投詞」として、どんな語があるか表にしてある。注意すべきことは、ここにあげられているのが全てではない、ということだ。

  • 「前置詞」では、表以外にapud, po, por などがあるし、派生語の mal|antaŭ などもある。
  • 「間投詞」でhで始まるのには、表以外に hi, hu などがあるから、h の後の全ての母音があることになる。

「造語法」

 エスペラントの造語法には、次の2とおりがあるが、これについて記している。

  • 語根に語尾をつける、接辞をつける「派生」。
  • 語根を積み重ねる(そして、多くは語尾をつける)「合成」。

 特にここでは「語幹」(単語から語尾をのぞいた部分)という用語を使って説明をしている。
 特徴的な記述としては、「接尾辞」のところで、「形容詞を作る接尾辞」として-ebl|a など、「名詞を作る接尾辞」として-an|oなどと、品詞語尾をセットにした紹介をおこなっている。もちろん、「決まった品詞性のない接尾辞」もあり、-eg-, -et- などをあげている。
 「合成」のところは、第1語根と第2語根が名詞的にはたらく、形容詞的にはたらく、などという説明がでてきて、最近出た文法書でいえば、藤巻謙一「まるごとエスペラント文法」の第3章に相当する内容をコンパクトにまとめている。

世界大会(フィレンツェ)のサイトとブログ

 8月4日にも書いたが、あらためて、第91回世界エスペラント大会が終わったので、このことについて記してあるウェブサイトと日本人のブログをまとめてみたい。(ブログにはトラックバックをする予定です)

公式サイト(エス文)

62国から2209人参加、多い順に百人以上は、フランス=302人、イタリア=279人、日本=181人、ドイツ=159人、ポーランド=129人。

エスペラント・ジャーナリズム(エス文)

日本人の大会報告ブログ(エス文)

日本人の大会報告ブログ(日本語)