濁流をこそ!!
詩というと
なんとはなく静寂な空気感をかんじる…
なぜ?
けたたましく猥雑な詩があってもイイんではないか
静謐…小奇麗に…その美的言語感覚からはみ出す言葉は枝葉の如く摘みとってしまう
いや、待て…枝葉こそ…枝葉に満ち満ちた…どうも不格好な言葉の海
濁流をこそ!!
カーブの向こう
カーブの向こう=突然空白の世界
カーブの向こう=記憶喪失になって見る世界
カーブの向こう=得体の知れない異世界
吸い込まれるようにカーブの向こうへ入って行く……
言葉の海
誰にも知られずに
ひっそり書く日記
誰の目にも触れず…
だが、生きつづける言葉の海
濃密なパフェ
おとうちゃんと行った
阿倍野交差点の喫茶店で
チョコレートパフェ食べたこと 思いだす
地下の喫茶
濃密なパフェ
思いっきりの閉塞感が思い出の中で凝縮されて息づく
記憶の森
純粋培養された記憶の森
ひとりぼっちになってさまようひとりだけの宇宙
だれも訪れることのない密やかな日記
声に出すのは囁き…微かに小さく…微かに…微かに…耳元にささやく
風景
足を踏み入れてはいけない世界
行ってはいけないよう…って心のなかで囁く声
向こうに見えるのはどこにでもある風景なのに…
そこへ行くと世界は終わっているんじゃあないかな
って思ってしまう
当然
そこへ行ってしまえば確実に世界があって~その向こう側へも行けるのですが……
川向こうの樹木の向こう側は行ってはいけない世界
そこで世界が終わってる……
詩人
詩人というのは
なにか神秘的な生きものだ
事象の奥に隠された本当の意味を探り当てる
ふるえる情感
直感知に長けた鈍感ではない生きもの
すばしっこい?
ん~
漂ってる…漂流者…愛の漂流者
はじまり
詩人の目で世界を見つめたらどんな風なのだろう
見えなかった風が見え
聞こえなかった街の声や夜のつぶやきも聞こえてくるんだろうか?
真夜中へ向かっていく~時が濃密度を増していく…グラグラの官能の時…真夜中の充足…
だがしかし、
ウィンドウのスリガラスが濃いブルーに染まる頃には
時は濃いブラックコーヒーのグラグラのめまいから一気に開放されたように…
いつの間にか
しらけた
日常という名の時のはじまり
魔術的なる真夜中からの開放に
ふっと…安堵する