fools rush in

@sinkin_shipのブログ

その"ルール"は正しいか?ーアイドルを1度でも愛した全ての人へ贈る、タイドラマ「デビュータイム」のすすめ

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みんなの優しい妹になってもいいかな?

約束する、絶対に言うことを聞いていい妹になるわ

趣向を凝らした自己紹介口上が鳴り響く、アイドルの劇場公演の幕が開く。けれどその劇場の奥では、一人のメンバーが自死を選んでいた…

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アイドルをモチーフにした作品史上、恐らく最もセンセーショナルな導入で始まるのが、WeTVオリジナルのタイドラマ「デビュータイム〜アイドルへの道〜」(原題:The Debut The series)。

アイドルグループ内で起きたいじめ、そしてメンバーの自殺を巡る一連の騒動を描いたサスペンス作品です。 

ここ1年ほどタイドラマにどっぷりハマっており、あとはアイドルオタクとして「劇中アイドル」にとても弱いのと、WeTVアプリさえダウンロードすれば無料で日本語字幕で観られるという手軽さに惹かれてゴールデンウィークのお供に観ました。

結果、気づいたら布教ブログを書いています。今。

一人のアイドルの死の真相を巡るサスペンスとしての手に汗握る展開はもちろん、「アイドルとオタクの関係性」や「アイドルオタク以外からアイドルへの無関心や偏見」などのアイドルを取り巻く現状、そしてクソみたいな世界でそれでもアイドルが誰かにとっての光であること。

アイドルを一度でも好きになったことがある人なら、きっとこの作品の中の全ての感情に出会ったことがあるのではないか…というくらい、"アイドル"を取り巻くあらゆるシーンが詰まった作品でした。一度観たら多分しばらく刺さって抜けない。

しかもこの作品、なんと、無料で今すぐ全話観られるんですよ…………みんな観て…………

 

※WeTVアプリにて日本語字幕付きで全13話無料配信中(R18指定)下記URLより飛べます。

デビュータイム ~アイドルになる道~

作中のアイドルグループは見る人が見れば一瞬でそうと分かるくらい48グループを彷彿とさせるためか、実際に本国タイの48ファンからはネガティブな反応もあったようです。

ただ48グループを含め長年アイドルのオタクをしてきた身としては、決してこの作品が特定のアイドルあるいはアイドルグループのイメージを毀損させるものとは思いません。

寧ろ"アイドル"を取り巻く昨今の諸問題に対するたくさんの問題提起がなされており、アイドルのオタクにこそ観て欲しい。そんな作品です。

 

そんなわけでアイドルを一度でも愛したことのある全てのオタクに贈る、ステイホームのお供は「デビュータイム」がいいぞ!!!!のブログです。

 

あらすじ

大人気アイドルグループ「New Type」の大ファンだった少女ファーンは、2期生オーディションに合格。晴れてNewTypeのメンバーとなり、その後選抜メンバー入りを果たすが、ある日劇場で自殺。その死は公には「突然の心臓発作」とされた。

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彼女の遺品から、彼女はいじめに遭い自殺を選んだのではないか?と考えたファーンの姉・フェム(主人公)は真相を探るべく、「ミュミュ」としてNewTypeに3期生として加入する。

取引材料として選抜メンバーたちの、その輝きの裏側にある数々の「ルール違反」の証拠を集めるフェム。NewTypeというアイドルグループの深部に踏み込めば踏み込むほど、「ミュミュ」の人気は上がり、彼氏であるボンとの距離は広がってゆく。

後戻りできないフェムだったが、やがて真実に辿り着く。果たしてファーンには一体何が起こったのか…

 

※WeTVアプリにて日本語字幕付きで全13話無料配信中(R18指定)下記URLより飛べます。(再掲)

デビュータイム ~アイドルになる道~

 

 

アイドル版半沢直樹…と思いきや

予告編時点で分かるレベルなので言ってしまうと、ファーンがグループで選抜メンバーから受けている「いじめ」は紛れもなく暴力であり、結論、全員アウトです。(大前提として)直接手を下していなくても、傍らで眺めているだけの人も含めて、どんな事情があったとしても、この「いじめ」は許されない行為です。

作中では選抜メンバーからファーンへの凄惨ないじめが描かれます。(R-18なのでかなり過激…)そしてそれに呼応するように、姉フェムは妹ファーンを痛めつけた選抜メンバーたちの弱み(アイドルとしてのルール違反の証拠)を掴んでいきます。

選抜メンバーたちの分かりやすい「悪」に対して、彼女たちのアイドル生命を脅かす証拠を掴んでいくフェムは一見「善」のように見えます。悪者が撃退される瞬間はスカッとするものだし、一人ずつ尻尾を掴まれていくストーリーには「アイドル版半沢直樹的な面白さがあります。

ただし全てのピースがハマったとき、オタクはきっと気づくはずです。この作品が決して勧善懲悪エンターテイメントではないこと。そしてアイドルを愛したことがある人なら必ずぶつかったことのある、永遠のテーマが目の前に現れる。

手持ちのカードは「アイドルのルール違反」のロイヤルストレートフラッシュ。それを行使すれば、確実に彼女たちに一矢報いることができる。けれどその一枚一枚を見つめ直したとき、果たしてそれは世間の謗りを受けるべきものなのか?という面も見えてくる。

アイドルのルール違反とは何か?そもそもその"ルール"とは本当に正しいか?ファーンを救うには、あのときどうすればよかったのか… 

苦い後味の中に、それでもアイドルのキラキラが随所に散りばめられていて、その対比にオタクの心は揺さぶられるのです。

 

 

そうは言ってもNewTypeはいいぞ

全員アウトとはいえ、それでもドラマの中心を担う劇中アイドル「New Type」がめちゃくちゃ魅力的なのもポイント。

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基本的にはめちゃくちゃラブリー路線のアイドルで、ゴテゴテベタベタの甘い衣装とでっかいリボンを付けているのがみんな可愛いの……

衣装各種もたしかに48オマージュなんだけど、海を超えて(風刺とは言え)オマージュが通用する衣装というのもすごいなと思う。

 

フェム(主人公)/  ミュミュ

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アイドルとは無縁のロックガール。妹・ファーンがアイドルを目指していることを知り、こっそりグッズを買って来てくれたり、両親や内緒でオーディションに連れて行ってくれる優しい姉。妹の死の真相を探るべくアイドルになったため、アイドルとしての立身出世への執着や気負いがゼロ。結果として、そのドライさが人を惹きつけるタイプのアイドルになっている。

 

New Typeの選抜メンバー

キリン

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ピンクの髪の特攻隊長。分かりやすいタイプの嫌なやつ。あまりにも分かりやすいので、途中からもしかして彼女が一番マシなのでは…という気がしてくる。

 

マイナ

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選抜メンバー唯一の2期生。ファーンの穴を埋める形で選抜メンバー入りした。緑のメッシュが可愛い。刺さる人にはしっかり刺さって抜けないタイプの、少しクセのあるアイドルとの評判。

 

ユイ

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みんなの妹キャラ。いつもチークにキラキラのグリッターを重ね塗りしていてかわいい。センターのスマイルとは「スマイルユイ」としてセット推しされている。

 

スマイル

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不動のセンター。分かる。オーラがすごい。女神の微笑みと度胸と貫禄。どこかミステリアスな一面があり、彼女の中で何かがミュミュと共鳴した結果「スマイルミュミュ」というシンメも爆誕した(結果色々と大変なことになる)

 

ヨーク

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リーダー。女王様キャラ。リーダーと女王様キャラの兼任、新しい。どのメンバーのアンダーも務まると言われる実力派で、彼女も彼女としてのアイドルの理想があるよう。

 

ミニー

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NewTypeの卒業生。選抜メンバーの中で一番ファーンに激しく当たっていたとの噂がある。卒業理由は「海外留学」とのことで、現在は海外にいる模様。

 

ファーン

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フェムの妹。New Typeの熱心なファンで、2期生として加入。先輩たちを崇拝し、彼女たちのようなアイドルになることを夢見ていた。

 

劇中アイドルなのでもちろん劇中歌もあります。3曲あるけどどれもみんな可愛いので聴いてみてほしい…

 

アイドルあるあるもたくさんあるよ

そして最後の推しポイントはとにかく、アイドルとアイドルオタクを見つめる眼差しの細やかさ。

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フェム(ミュミュ)の周りには「恋人」と「オタク」という二人の男がいるのですが、この二人がフェムに向ける視線や感情がまさに恋人のそれとオタクのそれで、「人間に向ける感情」と「偶像崇拝」の対比が描かれていたりとか、

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ミュミュがセンターの人気メンバー・スマイルとのCP営業で注目を浴びたときの彼氏ボンの核心をついた問いだったりとか、

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新しいCP営業が生まれて今までのCP営業が揺らいだりする瞬間とか(切ない)…………

 

あとこのドラマ、ぱっと見分かりやすいアイドルの対立概念としてロックが選ばれてるのですが、必ずしも対立概念じゃないってことが丁寧に描かれてるんですよね……アイドルミュージックかロックかじゃないの、互いの信念と理想を尊重し合えるかどうかだし、何を背負っていても他人を傷つけちゃだめなの…

"アイドル"を取り巻くあらゆる現象に対する問題提起をしつつ、テーマが"アイドル"だけじゃない。アイドルに対する問題提起が、それを追及する各登場人物たちが抱えている人間関係の理解不理解も絡んだ結果最悪の形で発露してゆく悲劇であり、その中でさえアイドルという存在のある種の尊さは消えない。

この作品を観てもなお、わたしはアイドルのことが好きだし愛していきたいのです。どんなふうに好きでいたらいいのか、毎日少しずつ向き合いながら。

 

悲しいけれど素敵な作品なので、どうかみんな観てください…………

 

※WeTVアプリにて日本語字幕付きで全13話無料配信中(R18指定)下記URLより飛べます。

デビュータイム ~アイドルになる道~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ちなみにわたしは「で、運営は何をしてたん?」と思いました

 

 

 

秋の夜長におすすめなタイドラマの話をするよ

タイドラマが熱い熱いぞと言い続けて気づいたら秋。

5月のステイホーム中にいわゆる「タイ沼」に頭からダイブしてはや半年。書こう書こうと思っていたタイドラマはいいぞ!!!!!!のブログです。

 

このブログではタイドラマ入門編として、

10/23現在Youtubeで日本語字幕付で視聴可能

なドラマのうち、個人的なおすすめ作品

Theory of Love    ※11/1以降要VPN接続

3 Will Be  Free

THE GIFTED

の3作品の全力プレゼンをします。

 

!注意!

タイドラマをまだ観たことのない方向けに、ある程度作品のテーマがわかるところまでのあらすじの紹介を含みますので、既にタイ沼興味あるな…とか、このドラマ観ようと思ってた!という方にとっては過度なネタバレとなる可能性が高いです。ぜひそのままドラマをご覧ください。

 

タイドラマの特徴※太字以外は興味がある人だけ読んで)

①多くはYouTubeで観られる(日本語字幕付き)

→近年の爆発的人気を契機に、日本企業が版権取得してジオブロックがかかる作品が相次いでいますが、多くの作品が今も公式にYoutubeにアップされており、ファン有志による日本語字幕付で視聴が可能です。

おそらく版権取得→ジオブロックの流れは今後加速していくと思われるので(これについては色々思うこともありますが)、そういう意味でも、"触れてみる"なら今がおすすめなタイミングです。これはコンテンツ全体が新規顧客獲得のための「いまだけ全巻無料キャンペーン!!!」をやっているようなイメージかな。

 

②1話が4分割されており視聴ハードルが低い

→これは多分わたしがタイドラマにハマったいちばんの要因だと思う。タイドラマは1話50分程度のところを、10分〜15分前後で区切って4分割でUPされています。オススメされたドラマを今から50分観るってなるとハードル高いけど、10分ならまあ隙間時間でちょっと観てみるか…ってなるでしょ?Youtube公開とも相まって、「最初の1クリック」のハードルがとにかく低いんですね。騙されたと思って1回クリックしてみてください。気づいたら今です。

 

③全12話完結をゴールとした緻密な脚本

→大体12〜3話完結。(3willbefreeは10話)基本的に最終話をゴールにした緻密な伏線が張り巡らされていて見応えがすごい。もちろん1話ごとの見せ場もあるのだけど、1話からゆっくりきっちり歩みを進めて最終話に着地するような作品が多いイメージ。かといって例えば真犯人が最終話まで分からないような引っ張り方もなく、良い意味で配信向きというか、そういう一気見に適したストーリーとYoutube視聴の相性の良さがヒットにつながったのかなと思う。

 

④拡張性がすごい

→ドラマの最終話はフィナーレではなく、むしろ新たな世界への扉に過ぎない。…と言わんばかりの膨大な関連番組・関連作品の豊富さ。これも全てYoutubeにて視聴可能。上記3作品はすべてGMMTVという制作会社の作品ですが、もし好きな作品が出来たら、YoutubeのGMMTVチャンネルをぜひ覗いてみてください。タイのバラエティは罰ゲームがエグい。醤油の一気飲みとかある("推しの腎臓が心配"という初めての感情を経験した)あと俳優さんがみんなとにかくSNS更新がマメ。気になる俳優さんが出来たら、インスタまで追いかけてみてください。

 

というわけで前段が長くなりすぎましたが本編です。

どれか1つ、どれか1作品で良いので観てみてくださいという愛を込めて!

 

Theory of Love(2019)

自分が主演の恋愛映画は思い通りにいかない…「映画」をテーマに、片想いの絶望と愛の証明を描く物語。

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愛を知るために、たくさんの恋愛映画を見たんだ

答えは見つからなかったけど、その映画の全てにお前を見つけた

しんどい。めちゃくちゃしんどいけどそのしんどさを愛してほしい。しんどい恋愛ドラマで泣きたい人におすすめ。

Third(サード)が恋をしたのは、同じ映画学部に通う親友、Khai(カイ)。恋愛に奔放で、そのくせ誰のことも本気で愛さない、自分のことしか好きじゃない酷いやつ。「恋愛よりもお前との友情が大事」と嘯いたかと思えば、舌の根も乾かないうちに新しい彼女を作ってThirdとの約束を平然と破る。どうせ叶わない恋ならば、このまま親友として、胸に秘めた想いを明かさずにいよう…そう思っていたはずのThirdの恋が、ふとしたきっかけで動き出す。

このKhaiは一見あまりにも酷い奴で、このドラマのしんどさの9割9分9厘は彼のせい。けれど同時に、その無法な振る舞いの中に抗い難い魅力がある、ずるい男なのもまた事実…何より厄介なのは、彼が「恋愛よりもお前との友情が大事だ」と言い出すとき、その言葉には1ミリの嘘もないところ。誰も愛せない彼だが友情にはとにかく篤く、時にKhaiのその親友への真心こそが"親友"の立ち位置にいるThirdを苦しめる。

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たくさんの浮名を流しながら、Khaiは決して恋に溺れない。それならばいっそ、親友としてこのまま一番側にいられたらそれでいいんじゃないか…?けれどささやかな幸せを享受して生きようとThirdが決意した途端、片想いのどん底に再度突き落とされる羽目になるのだ。ルームシェア中のThirdにKhaiは言う。「今夜は新しい彼女と過ごすから、悪いけどよそで夜を明かしてくれないか?」と…

ほんの1ミリ残されたわずかな希望と、その隣に果てしなく続く底なしの絶望。片想いという名の地獄を描く物語は、けれど唐突に折り返し地点を迎える。

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度重なる絶望の果てに、ついにThirdがKhaiとの決別を誓ったその瞬間、ドラマは突如としてKhaiが真実の愛を証明するための物語に変わる。まるで1枚の紙をぴったり真ん中で折り畳んだみたいに綺麗に呼応する、ThirdとKhaiの物語。怒涛の伏線回収の果てに、2人の恋が「Theory of Love」というタイトルに収束してゆく…

とにかくしんどくて身が切れるような恋を描くドラマですが、緻密な脚本と綺麗な伏線回収、なぜか絶対に嫌いになれないKhaiのブラックホールさ、そしてThird役のGunくんの美しい"泣きの演技"が本当に本当に素敵な作品です。

各話のサブタイトルが映画のタイトルになっていて、実際に有名映画のオマージュシーンがたくさん出てくるので、映画が好きな人にもおすすめ。

 

※すでに日本企業にて版権が購入されており、Youtube上の公開は、10/31(土)18:00をもってジオブロックとなることが決まっています。(以降もVPN接続を利用すれば引き続きYoutubeでも視聴可能)ぜひ今月の視聴をおすすめします…ぜひ、、、

 

 

また余談ですが、メインカップルKhaiとThirdを演じるOffくんとGunくんは「OffGun」としてドラマの外でも絶大な人気を誇ります。



最近公開された2人の新曲がめちゃかわダンスナンバーでオススメ。

彼らのバラエティ番組も同じくGMMTVのYoutubeチャンネルで全て視聴可能で、抱腹絶倒の企画盛り沢山なのでぜひ観てみてください…

あとおそらく近日続編の発表がありそう…ハマるなら今!!

 

3 Will Be Free(2019)※R18

男女3人、殺人からの逃亡生活。生と死の狭間で"自由"を求める旅路の果てに待っているものとは…「今まで見たことのないジャンルの作品と出会いたい」という人に絶対観てほしい。

人を殺したことを越えて、

何か私たち3人が繋がっているような気がするの

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マフィアの奥様との愛人関係が露見して命を狙われる男娼Neo、不可抗力で追手の殺し屋を逆に殺めてしまったダンスバーのマネージャーMiw、そして何故か現場に居合わせたマフィアの一人息子Shin。3人は追手として差し向けられた殺し屋たちから逃げるべく、遠い街を目指してひたすら車を走らせる。常に死と隣り合わせの逃亡劇は果たしてどこに向かうのか?3人が"自由"を手に入れる日は来るのか?という物語です。

この作品のポイントはなんといってもタイトル通り"3人"であること。Neo、Miw、Shinの3人は、置かれた境遇も違えばこれまで歩んできた人生も全く違う。けれど3人であることで、それぞれのバックボーンが単純な二項対立にはならないところに面白さがあると思う。「男と女」「強者と弱者」「マジョリティとマイノリティ」「持つものと持たざるもの」…それぞれがそれぞれの境遇に対して時に羨ましさを抱き、時に哀れみを覚え、時にそのバックボーンが育んだ強さを眩しく思う。

彼らが完全に理解し合えることはないかもしれない。それでも、たとえ痛む場所は違っても"痛み"を抱えて生きること、あるいは自分が自分として、他の誰でもないただ1人の人間として"自由"でありたいと願うこと。その真の意味を、この3人だけが過不足なく分かり合えた。息も切らせぬ展開を通して、彼らが分かり合うまでの過程が丁寧に描かれ、その絆の強固さに胸を打たれます。

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最初はバラバラで、生き延びるために同じ車に飛び乗っただけの3人が、唯一無二かつ不可侵の絆で結ばれていく…最後の最後までスリル満点、彼らは果たして逃げ切ることができるのか?

個人的には全て観終えた後に、米津玄師の"馬と鹿"の「これが愛じゃなければなんと呼ぶのか僕は知らなかった」という歌詞がめちゃくちゃ沁みるドラマだなと思います。

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全体を通してバイオレンスなシーンも多いなかで、映像の静と動、ほのぼのと殺伐、アップシーンと引きのシーンなどのメリハリが心地良くて、脚本だけでなく映像そのものがとても美しくて、繰り返し繰り返し観たくなる美しいシーンがたくさん。

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1人でも2人でもなく3人で着地する、他の誰も入り込めない"3人"だけの物語。特に"関係性"のオタクをするのが好きな人にもぜひ観てほしいなあ。

 

 

THE GIFTED (2018)

※物語の性質上あらすじ段階で特にたくさんのネタバレを含むので、できれば動画URLまでたどり着いたらそのままドラマを見てほしいです(プレゼンの放棄)

その名の通り"GIFTED"な高校生たちが、学園に潜む巨大な陰謀と闘う王道ダークファンタジー。いわゆる"考察系"ドラマとして絶大な人気を誇り、現在続編の「THE GIFTED GRADUATION」が絶賛放映中。

僕は自分一人で世界を変えられると思ってた

自分は誰よりも特別だと思ってた

でも今は、それが間違いだって知ってる

バンコクの名門校、リッターウィッタヤーコム校では各学年、成績順に1〜8クラスまでに分けられており、所属クラスによって校内で受けられるサービスや待遇の差などが厳格に定められている。そんな校内の格差社会に不満を募らせていた最下位8クラスのPang(パン)だったが、年に一度のクラス分けテストの結果、なんと1クラスよりもさらに上の特別クラス、選ばれしものだけが所属できる"GIFTED"クラスに入ることに…

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GIFTEDクラスに集められたのは、単にテストの成績優秀者…ではなく、それぞれに"GIFTED"な才能を持つ生徒たちだった。モノを消す能力を持つOhm、手に触れたモノの記憶が分かるNamtarn、あらゆる電子機器をハッキングできるWave…個性豊かな能力者と、自分がなぜGIFTEDクラスに選ばれたのかわからないPang。人より優れた「才能」を手にする彼らが、その才能を生かし、才能に救われ、そして才能の存在そのものに苦悩する。自らの才能と向き合うなかで、彼らはやがて"GIFTEDクラス"そのものに対する疑念を深めていく。果たしてGIFTEDクラスは一体何のために作られたのか?その謎を解き明かした先に待っているものとは…?

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1話ずつ、それぞれのGIFTEDな能力にフォーカスして進むお当番制ドラマ(…と思いきや、ではあるのですが)なので、いろんなカラーのストーリーがあって楽しいです。最初はみんなプライド高くてバチバチしてたのに気づいたら仲良くなっていくのも可愛い。みんなの能力を結集したらいろんなことができるね。これ以上はまじで全部伏線なので、とにかく観てほしい。

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特にKornの回(EP7)は青春キラキラからのジェットコースターぶりが好き…

 

ちなみに続編の「THE GIFTED GRADUATION」は毎週日曜22時にYoutubeプレミア公開にて放映中。考察要素も陰謀もクラスみんなの能力も何もかもパワーアップしていて目が離せません。日曜夜にテンションが上がりすぎて夜眠れなくなるので危険です…

 

 

以上、おすすめタイドラマ3選でした!!!!

 

おいでよタイドラマの沼!

 

世の果てでは空と海が交じる

世界を変える魔法の呪文は、たった1文字なのかもしれない。

たった1文字。
声に出したところで、ほんの1秒もかからない。それでもそんな一瞬があって、わたしの世界は変わってしまった。

大好きなアイドルが、握手会で、今日「も」ありがとう、と言ってくれたのである。

「も」だ。
「も」がわたしの今日を、昨日までとは決定的に変えてしまった。

言うまでもないことだけれど、「今日も」とは、基本的には今日以前にも存在した事柄を前提にして使う言葉のはずだ。
つまり推しメンにとって、わたしは「はじめましてじゃない」人間になってしまったのである。

アイドルは握手会でとにかく大量のオタクと握手をする。推しメンのレーンもいつも大行列で、だから何度も握手会に行ってもいつも名もなきオタクAでいられた。名もなきオタクAとして、その日にオタクから最低でも100回は伝えられるだろう言葉を伝えるのがわたしの地味なポリシーだった。あの番組見たよ、とか、レコ大おめでとうとか。
ありがと~と笑ってくれるだけで幸せすぎるほど幸せだった。

だけど自分が握手する寸前、前の番のオタクと楽しそうに話す姿を見るのも同じくらい好きだった。特に、たくさん通っているであろう、仲良しのオタクが現れたことに「あ!」と喜ぶ笑顔。

名もなきオタクAであるわたしにも、同じように笑ってくれたら、とこれまで想像したことがなかったわけではない。それでも、オタクが大挙して一目会いたいと駆けつける、そんな偉大な存在に、一人の人間として認識されてしまうことが怖かった。

それでもとうとうその日が来た。
「も」である。
今日「も」ありがとう、という魔法の呪文。

とんでもないことだ。
とりかえしのつかないことをしてしまった。と思った。
でも同じくらい、それ以上に、ふるえるほどうれしかった。
あの一瞬の思い出だけで、きっとわたしはこれからの人生を生きていけるなあと思った。

長々と書いているが、もちろんこれは、推しメンにとってわたしが「見たことない奴A」から「見たことなくもない奴A」に変わったというだけの話だ。というかそもそもAですらない。Zのはるか向こうの、とにかく通し番号をつけるのもあほらしくなるくらいの山の中の一人である。依然として名もなき存在であることには変わりないし、名乗る予定もない。(し、大前提として推しに認識されているとかいないとかでオタクとして応援の仕方を変えるつもりもない)

それでもわたしの世界は昨日までとは全く違う。
なんというか、胸を張って生きていける人間になりたいと思ったのだ。

推しメンがたくさんの道なき道を切り拓いて、今日まで歩んできたことを知っている。推しメンの今の充実は、推しメンがたくさんたくさん努力して夢を叶えたからこそのものだ。推しメンが笑っていてくれることがオタクは嬉しいし、推しメンが幸せならオタクも幸せだ。

でも、オタクがどんなにアイドルと同じ夢を見たところで、アイドルと同じ人生を歩めるわけではない。自分の人生を歩むことが出来るのは自分だけで、自分が歩むことができるのもまた、自分の人生だけだ。
推しメンが幸せならオタクは幸せだけど、「推しメンが幸せであること」をそのまま自動で「自分の幸せ」にすることはできない。
だからこそ、推しメンが努力して推しメンの幸せを掴んだことにパワーをもらって、自分も自分の力で自分を幸せにしたいと思ったのである。

平たく言うと、わたしももっともっと仕事頑張って、たくさんお金稼いで、胸張ってもっともっと推しメンに会いに行くぞー!ということです。

自分との約束、って最も守りやすくて、そして最も破りやすいものだと思うので、大事な大事な握手会の思い出と一緒にここに記しておこうと思う。

次に会えるとしたらたぶん12月の握手会なのかな。
その時にもまだこの魔法が続いているかどうかは分からないけど、そんなことは全く関係なくて、ものすごいスピードで成長する推しメンの姿にパワーをもらって、背筋を伸ばして、自信を持ってまた会いに行けたらいいなと思う。


今日もありがとう。明日からもありがとう。これからもずっと大好きです。

空は青く、ポストは赤く、今日も推しはかわいい

推しメン高山一実ちゃんの2nd写真集「独白」が、今週2/26に世の中に無事送り出されました。おめでとう。



写真集の感想、というのは難しい。
推しの写真集で「推しがかわいい」なんて「写真集は紙で出来てました」くらい当たり前のことすぎて何のパワーもない。

なので今回は意識してちゃんと文章にしてみようかなと思い、こうしてブログを書いてみる。

乃木坂ちゃんを好きになって、そしてヲタクツイッターをするようになって、「言葉」が好きだと感じる機会が増えた。

楽曲たちが持つ、強く、そしてなぜか他のどんな言葉にも代替のきかない歌詞が好きだ。
ヲタクたちが日々のあれこれに一喜一憂して、推しに愛を捧げたり悲しみにくれたりしながらツイッターに吐き出す文学が好きだ。
そしてなにより乃木坂ちゃんたちがブログで、モバメで、そしてステージの上で、ヲタクにくれる魔法のような言葉たちが大好きだ。

写真集の話をするといって始めたにもかかわらず、なぜそんなことをつらつら書いているかというと、わたしがこの写真集で一番惹かれたのもまた「言葉」だったからだ。

この写真集、付録にポラロイドで撮影したショットを集めた小冊子(いまどきはこういうのをZINEというらしい)がついており、1枚1枚高山さんの直筆でコメントが寄せられている。

こんな感じ。

写真集の撮影が行われたのは、高山さんが初の著書「トラペジウム」の執筆をすべて終えた直後だったらしい。
このZINEには、そんなふうに小説を書き終えた瞬間の彼女の、繊細で敏感で鮮やかな「言葉選びのセンス」がきらきら光っている。

写真集本編の裏側を窺い知れるのと同時に、このZINEそのものが一篇の旅行記のようだった。


やや太めのペン先を少し持て余すように綴られた言葉たちは、決して多くはない。
場合によっては撮影日しか記載されていないショットもある。
ときには写真の中までびっしり書き込まれたショットもある。

満面の笑顔の下に記された「さみしい」という言葉。
温厚で何かを否定することを(おそらく意識的に)あまりしない彼女がポラロイドに書いた「嫌い」という言葉。
水着姿を撮影されることに対してちょっとだけ覗かせてくれる本心。

言葉の緩急は激しく、たった一言の奥行きが底知れぬほど深い。
その美しい景色を前に、どうしてその言葉を選んだのか?そのとき何を考えていたのか?
気づけばどんどん彼女の思考が気になって仕方なくなっている自分に気づかされるのである。
恋かもしれない・・・(1st写真集「恋かもしれない」も最高の名写真集なのでぜひ読んでみてください)

高山一実ちゃんも、アイドルの言葉が持つパワーを知っている人だ、と思う。
どんなにしゃらくさい綺麗事も、推しに言われたなら信じられるという瞬間があることを、理屈ではなく知っている人だ。(と、断言してしまうのはちょっと怖いのですが、あくまでわたしの解釈として)

けれどここでは、フィンランドの地へ1人で飛び、例えば「グループの今後」とか「グループの中の自分の立ち位置」とか、そういう「語るべき言葉」たちから切り離された、高山さんの感性そのものに触れられたような気がして、わたしはうれしかった。

気づけば付録小冊子(ZINEです)の感想が大半を占めてしまっていたけれど、この、高山さんの言葉にぐるんぐるん振り回されるような感覚が、写真集本編にもしっかり生きていた。
テレビの中で見たことがある笑顔だ!と思っていたら次のページでは1ショットの中で壮大な物語の一部になっていたりとか、たったひとりで何かを見つめる切なそうな表情に胸が締め付けられたかと思えば次のページでは人に囲まれてくしゃくしゃに笑っていたりとか、・・・あ~底知れないな!!と思った。幸せだった。

物憂げな表情や、カメラから視線を外しているときのやさしい笑顔に、「今何を考えているんだろうな・・・」と焦がれてしまうのがヲタクなのかもしれない。これからもそんなふうに、わたしたちに色んな表情を見せてほしい。ドキドキしたりハラハラしたりニコニコしたい。
すみません、やっぱり結論は「推しがかわいい」になってしまうようです・・・



そしてそしてなんと写真集「独白」の発売と同タイミングで、著書「トラペジウム」の累計発行20万部を記念した高山一実記念館」なるイベントの開催が発表された。

高山一実記念館、何度聞いても響きがやばい・・・まさか推しが生きてるうちに「記念館」になる日が来るとは夢にも思わなかった。



たった3か月のインターバルで、「小説」と「写真集」という全く異なるふたつのコンテンツをこの世に送り出すの、本当にすごい。

乃木坂46の現役アイドルとして上梓し、特典無しの一形態で有無を言わせぬベストセラーとなった「トラペジウム」は、間違いなく彼女が今後アイドルとして戦っていくうえでこの上ない武器だ。たくさんの人たちと「文学」との間に架け橋を築くアイドル、最高にカッコいい。

そしてちょうど同じ時期に発売された2nd写真集「独白」で、今度は今この世界に存在するアイドルの一人である「乃木坂46高山一実ちゃん」の、ぎゅうぎゅうに詰まっているたくさんの魅力が届いたらいいなと思う。

「トラペジウム」という名の剣と「独白」という名の盾を手に、あなたが進む道の先にたくさんの幸せや夢がかなう瞬間が待っていることを、今日もヲタクは願っています。

2018年参戦記録

遅くなりましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
纏めるタイミングが年々遅くなっていきますが、2018年の参戦記録です。

どーん!

2018年は春から一人暮らしを始めたため、現場数も減らさなきゃだな~と思っていたのですが、蓋を開けてみればむしろ増えていた。
自分がなぜ生活できているか謎です。

1月

AKB48「法定速度と優越感 フレッシュオールスターズコンサート~ゼロポジションの未来~」※LV
○Juice=Juice「Juice=Juice LIVE GEAR2018~Go ahead~」
乃木坂46 19th「いつかできるから今日できる」全国握手会

2月

○TEAM NACS 「第16回公演 PARAMUSHIR ~信じ続けた士魂の旗を掲げて」
ポルノグラフィティ「15thライブサーキット BUTTERFLY EFFECT」
○イベント「 #悪友ナイト 大阪冬の陣
○映画「花は咲くか

4月

○TEAM NACS 「第16回公演 PARAMUSHIR ~信じ続けた士魂の旗を掲げて」大千秋楽LV
○舞台「星の王女さま」
乃木坂46 「生駒里奈卒業コンサート」LV
○映画「名探偵コナン ゼロの執行人」

5月

○映画「君の名前で僕を呼んで
宝塚歌劇 月組東京宝塚劇場公演大千秋楽LV
「カンパニー ―努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)―」
「BADDY(バッディ)―悪党(ヤツ)は月からやってくる―」
○Juice=Juice 宮崎由加高木紗友希バースデーイベント2018 in名古屋
乃木坂46 20th「シンクロニシティ」全国握手会
乃木坂46 アンダーライブ全国ツアー2018 名古屋公演

6月

乃木坂46版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン
○映画「恋は雨上がりのように
○Juice=Juice「Juice=Juice LIVE GEAR 2018~Go ahead SPECIAL~」

7月

乃木坂46 6th YEAR BIRTHDAY LIVE 明治神宮野球場秩父宮ラグビー場
乃木坂46 真夏の全国ツアー2018 福岡ヤフオク!ドーム
○CUE DREAM JAM-BOREE 2018 LV

8月

○ミュージカル「モーツァルト!」
乃木坂46 真夏の全国ツアー2018 ヤンマースタジアム長居
乃木坂46 真夏の全国ツアー2018 ナゴヤドーム
乃木坂46「ジコチューで行こう!」個別握手会
○映画「銀魂2 掟は破るためにこそある」

9月

○映画「カメラを止めるな!
○映画「オーシャンズ8
○映画「ベイビー・ドライバー」爆音上映
NMB48「LIVE TOUR 2018 in Summer」名古屋公演(チームM
○演劇女子部「タイムリピート~永遠に君を想う~」
乃木坂46版ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」9月公演

10月

乃木坂46 21st「ジコチューで行こう!」全国握手会
○Juice=Juice 「Juice=Juice LIVE 2018 at NIPPON BUDOKAN TRIANGROOOVE」
○映画「あの頃、君を追いかけた」

11月

○Juice=Juice「Juice=Juice LIVE GEAR2018 ~Esperanza~」
乃木坂46 お買いものイベント(大阪)

12月

乃木坂46若月佑美 卒業セレモニー」LV
○ミュージカル「マリー・アントワネット


今年は本当に行きたい現場我慢しなかったし、チケット取れなかった公演はLVによる救済もあったし、良い一年でした・・・。

2019年は今のところ

1/25 乃木坂46だいたいぜんぶ展
1/30 柏木由紀ソロコンサート
2/22 乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE
3/10 ミュージカル「キューティブロンド」
3/30 愛のレキシアター「びぎにんぐ・おぶ・らぶ」

です。あとはレミゼのチケットを確保すべく必死です。頑張るぞ。

ドルヲタは「秋元康カルタ」がほしい


てもでもの涙」のこのフレーズがわたしは本当に本当に好きで、いつか日本の名文100選があったら絶対選ばれてほしいくらい好きでこんなツイートをしたのですが、呟いたら呟いたでむしろ「秋元康カルタ」が普通にほしいなと思ったので考えてみました。

 

ルール

秋元康作詞(それはそう)

◯複数の文字に同じ曲を使わない

◯濁点・半濁点もOK

◯知っている曲(聴いたことのない曲はNG)

 

考えた人の情報

乃木坂46のヲタク

AKB48NMB48も好き

 

 

それではいざ!

 

 

 

秋元康カルタ

 

あ 

諦めるなら一人でいいけど 夢を見るなら君と一緒がいい

(今、話したい誰かがいる乃木坂46)


い 

今も悲しいことがあるたびに 優しい顔が思い浮かぶ 立ち直り中

(立ち直り中 / 乃木坂46)


打ち明ける秘密もなく 思い悩む憂鬱もないのはなぜだろう

(孤独な青空 / 乃木坂46)


え 

遠距離ポスター 近くにいるのに君は切ないほど手が届かない

(遠距離ポスターAKB48)


お オセロは白の勝ち

(トキトキメキメキ / 乃木坂46) 

 

 彼を好きになって 一緒にいつも泣いたり喜んでくれたね

(ガールズルール / 乃木坂46)


き 去年よりも寒い夏らしい

(僕はいない / NMB48)


靴の紐を直すふりして愛しさ我慢してた 

(抱きしめちゃいけない / AKB48)

 

け 

決心のきっかけは理屈ではなくて いつだってこの胸の衝動から始まる

(きっかけ / 乃木坂46)


こ 

この気持ちがわかるはずだシンクロニシティ

(シンクロニシティ乃木坂46)

 

サヨナラに強くなれ この出会いに意味がある

(サヨナラの意味 / 乃木坂46)


重力 引力 惹かれて 一から十まで君次第

(インフルエンサー乃木坂46)


スポットライトがこんなに眩しいなんて  長い夜が明けた朝日のようね

(初日 / AKB48)

 

せ 

青春てあっという間に過ぎて やり残したことばかり

(なぞの落書き / 乃木坂46) 

 

そ 

想像してみた10年後の自分 夢は叶っているか?諦めてはいないか?

(羽根の記憶 / 乃木坂46) 

 

た 

だけど北川謙二だ 君を幸せにできなかった

(北川謙二NMB48)


ちっとも広くないのに 愛の余白を埋められないんだ

(引っ越しました / AKB48)


罪は出会ったこと

(禁じられた2人 / AKB48) 


て 

Tシャツの胸に顔を埋めながら聞いていたの あなたは海

 (渚のCHERRYAKB48)


と 

遠ざかるバスは誰も知らない 僕だけの憧れ

(ロマンスのスタート / 乃木坂46)

 

な 

夏の太陽に目を細めたとき 君のことを綺麗だと思った

(僕らのユリイカNMB48)


に 

苦いだけのあのコーヒー ちっとも美味しくなかったけど 僕らが未来を語り合うときちょっと大人の味がした

(Tender days / 乃木坂46)


ぬ 

濡れたサンダルは乾くけど 口に出した言葉は消えない

(地球が丸いなら / 乃木坂46)


願ってるだけじゃ卒業 間に合わなけりゃ片想い

(言霊砲 / 乃木坂46)

 

 覗いてみよう 指望遠鏡

(指望遠鏡 /乃木坂46)

 

は 涯を知ってもっと強くなりたい

(いつかできるから今日できる / 乃木坂46)


ひ 

ひと夏の長さより思い出だけ多すぎて 君のことを忘れようとしても切り替えられない

(ひと夏の長さより… / 乃木坂46)


降り始めた細い雨が 銀色の緞帳を下ろすように幕を閉じた それが私の初恋

(てもでもの涙AKB48)


ペダルを漕ぎながら 時間を巻き戻した

(あの教室 / 乃木坂46)


僕たちが好きだったパンケーキが来ない

(11月のアンクレット / AKB48)

 

巻き戻せない時間の背中に 寄せては返す波が切ない

 (Only today / AKB48)


未来が何も見えないときも あなたの横顔見てるだけで良かった

(醜い私 / 乃木坂46)


む 

昔の人がずっと語り継いで来た愛に溢れた歴史 ロマンティックな伝説 

(あらかじめ語られるロマンス / 乃木坂46)


目玉焼きにはケチャップ トンカツにはお醤油

(ハートの独占権 / NMB48)


も 

もしもやり直せるならどこまで巻き戻そうか 君と初めて出会った日 それとも好きになった日

(あの日 僕は咄嗟に嘘をついた / 乃木坂46)

 

や 

山の端が霞んで見えるのはなぜ?花粉のせい 涙ではないんだ

(強がる蕾 / 乃木坂46)


ゆ 

友情と恋愛はどう違う?いつになく君が熱く語ってた

(走れ!Bicycle / 乃木坂46)


弱虫 新しい世界へ 

(帰り道は遠回りしたくなる / 乃木坂46)

 

ら 

楽そうな道選んだって 人生で見れば近道じゃないんだ

(乃木坂の詩 / 乃木坂46)

 

理想だけでは生きてゆけない 愛は無力なものだね

(行くあてのない僕たち / 乃木坂46)

 

ルイボスティーを飲みながら なぜ一人微笑むの?

裸足でSummer乃木坂46


れ 

冷蔵庫以外にしまってあるミルクなんて見たことない

(ジッパー / NMB48


ロマンティックいか焼き なんか腹減って食べたくなった 

(ロマンティックいか焼き / 乃木坂46

 

わ 

わざと遠い場所から君を眺めた だけど時々その姿を見失った

君の名は希望乃木坂46

 

以上!

ところどころ若干妥協の跡が見えますが、何かより良いのが見つかったらチェンジします。

とりあえずルイボスティーには本気で救われました…

 

 

ペンを天に還す日のこと

 

 

「公演終了時には、公共交通機関が全てストップしている可能性があります」

乃木坂46版ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」の9月公演大千秋楽。赤坂ACTシアターの入口で耳にしたのは、そんなアナウンスだった。

日本列島に一体なんの恨みがあるのだと言いたくなるほど、台風24号が綺麗に列島を駆け抜けた9月30日。新幹線は朝一番で止まっており、とっくに帰る足を失くしていたわたしには、不謹慎ながらちょっとワクワクするアナウンスでもあった。

実際に閉演時には都心でも止まっていた路線があったりと色々ギリギリの状況で、勿論公演中止の可能性もそれなりにあっただろうと思う。それでもあの日、幕を開けてくれたことをわたしは本当に感謝しています。

 

 

最後の変身

おそらく帰宅難民の大半は「いっそこのままシルバーミレニアムで永遠に暮らしたい…」と本気で考えていたと思う。(知らんけど)

とはいえ一度幕が開いたら、決して引き返せないのが舞台。第一幕は本当に風のように過ぎ去っていってしまう。

第一幕は、うさぎちゃんが他の4人の戦士と出会うまでのストーリーを中心に進む。うさぎちゃん自身の覚醒と初変身、そして4人の戦士がうさぎちゃんと出会い、同じく初変身(ヴィーナスは初登場)するまでが描かれている。

この第一幕がわたしは本当に本当に本当に好きで、何度見ても第一幕は体感1秒もないくらい一瞬で、何が好きかってこの変身シーンの曲なんですよ…

ベースは同じ曲なんだけど、戦士ごとに雰囲気は全然違って、メロディーラインも戦士が登場する順に少しずつ複雑に、よりカッコよくなっていく。新しい戦士が登場するたび、「もっと強い仲間が来た!」と思える興奮がたまらない。これぞ戦士モノの醍醐味だなと思う。この辺は壊れるほど文字で書いても100分の1も伝わらないと思うので、どうかぜひ映像で観てみてください。

 

そんな変身シーンを観ながら感じていたのは、今日が乃木坂セラミュの大千秋楽であるということはつまり、「これが彼女たちにとって最後の変身になる」ということ。

乃木坂版セラミュでは、これまで「セーラームーン、そしてセーラームーンミュージカルの世界に幼い頃から憧れていた」と語っていた彼女たちが、実際にセーラームーンの世界でセーラー戦士として輝いている。その姿を間近で見られることは、本当にこの上ない幸せだった。

だからこそ、今日の変身が解けたら彼女たちはもうセーラー戦士になることはなく、このキラキラの衣装に袖を通すことはないのか……ということがただただ身にしみた。

しかも第二幕で四戦士はセーラームーンを救うべく、変身のためのペンを投げ出すので、実際にセーラームーン以外は変身能力を失くしてこの舞台が終わるという。ニクいストーリーですよね。

 

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 最後のカーテンコール中もそう。

ず〜〜っと、こうして幕が下りた後、彼女たちがその衣装を脱ぐときのことを考えていた。

……と文字にするとだいぶヤバイ人ですが、でもあるよね?分かるよね?

小さい頃になりきりセーラームーンワンピースみたいなのを着たときのあの「脱ぎ難さ」を、わたしたちの世代は味わったことのある人も多いんじゃないかなと思う。もうとっくにそんなの忘れていたのにそういう感情が突然頭に蘇って、ああ彼女たちがこれから味わうのはそういう寂しさなのか…と切ない気持ちになった。

前日TEAM STARの寺田蘭世ちゃんが「カツラを取るまでは泣きません!」ってカテコで挨拶した話も頭の中にずっと残っていたけど、きっと彼女たちはあの空間で、そういう風に「セーラー戦士でいられる時間」を噛み締めていたのかな…

 

 

 月の魔法が解けても

 終幕後の推しメン、高山一実ちゃんのブログ((´-`).。oO(出会ったことは全て全て全て | 乃木坂46 高山一実 公式ブログ)がやっぱりいつまでも感慨深くて、また何度も読み返している。

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 これは初めてセーラーマーズになった日。

今はこの時の100000倍
火野レイちゃんが好き!

 たぶんメインビジュアルを撮った日だと思うけど、こうやって改めて見てみると、たしかに大千秋楽で見たマーズとは全然雰囲気が違う。

これは5月からの5ヶ月間で、たかやまさんが「セーラーマーズ」そして「火野レイちゃん」に息を吹き込み続けた結果だと思う。

 

 

9月公演は、6月公演から全員がものすごく進化していて、同じ言葉とは思えないくらい前より響いた言葉たちもあった。

正直なところ、9月は「6月観たもの」がまた観られる!と思って劇場に行ったのだけど、そこで観たものは全然違っていた。6月の先に9月があって、6月公演を重ねた上に9月公演の輝きがあって、6月から9月の間もずっとずっとセラミュの日々というのがキャストの日常に流れていたことを実感した。

2018年の10月がきて、たとえセーラー戦士に変身できなくなってしまったとしても、乃木坂46版セラミュというコンテンツがこの世に生まれ、乃木坂ちゃんたちがセーラー戦士として5ヶ月間歩んだことは、セーラームーンという作品が歩んだ歴史の中に残る。

たとえ変身するためのペンを失っても、それまで手にしたものは決してなくならないだろう。

 

時間の流れと、それによって積み重なってきたものというのはハッキリと説明できなくとも確かに存在して、そしてそれは永遠に失われることはないのだと思う。 

 

どれだけ目を背けようとしてもどうにもならないくらい今は別れの季節で、だからこそ今そう思えることはちょっとだけ希望だった。

 

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乃木坂版の戦士衣装は、 スパンコールがざくざく敷き詰められていて本当にかわいい。


TEAM MOONの山下美月ちゃんは、舞台の幕が開く寸前まで、舞台袖で「あたし、月野うさぎ!」「月野うさぎ!」「月野うさぎですよね?」と何度も自分に言い聞かせていたのだという。
彼女に限らず、ほかの戦士たちもこの衣装のキラキラを身に纏いながら、「わたしはセーラー戦士」と自分に魔法をかける瞬間があったのかもしれない。

 

セーラー戦士へと変身する姿は、やっぱり何度見てもアイドルとしての彼女たちの姿と重なる。きっとこの先も、セーラー服じゃなくても、リボンが付いていなくても、キラキラ輝く衣装を身に纏い、アイドルとして戦い続ける姿にまたわたしは何度でも救われるのだろう。

セーラー戦士として、そしてアイドルとして、常にキラキラの衣装に身を包み戦い続ける乃木坂ちゃんたちの尊さに、ただただ触れ続けた9月公演でした。

 

改めて乃木坂46版ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」、本当に完走お疲れ様でした!ありがとうございました!

 

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