自閉症児の考えていること

 分かりません、どう考えているのか?とくに言葉のない自閉症児。なので、まず、言葉のある子から類推してみます。
「お墓」「こいのぼり」などとドライブ中に車窓から見えると必ず言う子がいます。てことは、常に景色を見ている。そして編集機能が働きませんから、関連付けは、1対1にならざるを得ません。実際の「お墓」と「お墓」という言葉の一対一。決して「ああ、このあたりにはお墓がいっぱいあるんだな」などという「編集」はされません。だから、延々と「お墓」探しになるのでしょう。言葉による「常同行動」かな。
 紙を細かくちぎって、それをすくいあげては、ぱらぱらして落とすのを延々と繰り返す子がいます。ときに唸りながら。分かりません、何を考えて、あるいは、思い出して、感じているのか。だから想像ですが、何かストレスを感じそれを思い出し、視覚的に三昧状態に入り、それを忘れようとしているのかも。こんな常同行動は、一時的には、こころの安定を得られるかもしれない。だから、止められない。だとすれば、私たちは、もっと面白くて解ることがあるんだよと提示してあげたい。情同行動もいいけど、こっちはどう?というお誘い。

自閉症児が最も居なくなりやすい 5

 引用先は、ラティーノ向けのウエブサイトなので、後半は、ラティーノの社会問題とからめての記事になっています。行方不明になった子を探すのに、警察の力を当然のように借りられる私たち日本の幸運。また、厳密なダイエットが情動の安定に有効であるって説、日本では、あまり一般的ではないようですよね。食事のみをターゲットにした極端な指導方法には、自閉症児に限らず問題ありと思います。
 自閉症児の「飛び出し、お出かけ」は、やはりというか、日本だけに特有のことではなく、世界共通なんだろうなと再認識されます。だって、アメリカの自閉症児の4人に一人が行方不明の経験があるのですから。ただ、もしかしたら、「飛び出し、お出かけ」は、その子の人生の一部で終わってしまうことが多いので、貴重な経験則が伝わり難いことがあるのかもしれません。
 そして何よりも、調査研究のハイライトの部分(2月20日の最後3行)。どうでしょうか。親御さんが、そして拙いですが私たちが経験した、数々の「飛び出し、お出かけ」の実例を、どう考え、どう活かしてゆくのか。個々の特殊事例で終わらせてはならないでしょう。

自閉症児が最も居なくなりやすい 4

 ハータは、「ラティーノ自閉症児は、よりリスクがある。なぜかというと、経済的基盤の弱さとコミュニティーからの支援の不足があるからである。」と言う。「ラティーノの子たちは、自閉症と認識されることがより少ないようだ。それは、認識させる支援が不足しているからだ。また、言葉の壁や国外追放の怖れが、支援先を探すことをやめざるを得ないようになってしまうからだ。ダイエットは、自閉症児の行動に大きな違いを生む。子たちは、情動の安定に役立つ厳密なダイエットが行なわれているべきである。多くのラティーノの家族は、オーガニックダイエットなど行なう余裕がないのである。(以上、文章が何かへんなのは、すべて訳した私の責任です。適当に頭の中で変換し直していただければ幸いです。)

自閉症児が最も居なくなりやすい 3

      ヒスパニックでは、自閉症の発生率は特に高い
注:ヒスパニックとは、メキシコやプエルトリコキューバなどの中南米スペイン語圏からアメリカ合衆国に移住してきた人々のこと。ラティーノとは、ラテンアメリカ全土からの移住してきた人々のこと。
 
2002年から2008年まで、ヒスパニックの子たちの自閉症は、110パーセント増加した。
『疾病管理センター』によると、「この増加は、しかしながら、数年に渡り、改良された診断方法のためである。」とのことだ。
 エミー・ダニエルズ博士(オーティズムスピークスの副所長であり、ケネディクリーガーの共同研究者)によると、ヒスパニックの自閉症について、信頼できる調査結果はなく、関連があるかを調べるため、さらなる調査研究が必要とのことだ。
 「この小児科ジャーナル誌の逃亡の研究の特筆すべき点は、ラティーノの親御さん_この研究でヒスパニックと定義された人々は、白人の親御さんに比べて、行方不明になったと報告しないだろうということです。」とダニエル博士は言う。「このことは、この研究に参加したラティ−ノの親御さんの数が少なかったからです。全研究対象のわずか9%が、ヒスパニックとして報告されていました。この研究から分かったことは、自閉症児の放浪について、民族の違いはなく、ラティーノの社会でのさらなる調査研究が必要とされているということです。」
 こんなわけで、ダニー・ハータ(F.O.F.・・・ コロラド州をベースに両親への助言をしている組織のカウンセラー)は、「ラティーノは、他の民族グループよりも多くの支援が必要だとも思われる。」

自閉症児が最も居なくなりやすい 2

専門家たちによると、「自閉的な子供が、しばしば家から出て放浪することは、広く知られていることだが、これだけ頻繁なのは驚きだ。」
 ポールA.ロウ博士(この調査研究の実施責任者であり、『インターラクティブ自閉症ネットワーク』の代表でもある)は、ニューヨークタイムズ誌で、「このことが問題なのは分かっていた。でも、実際に、精査しはじめるまで、どんなに深刻な問題なのかは、分からなかった。放浪傾向のある子たちは、家族の人生のすべての局面に影響する、普遍的な問題なのです。多くの親御さんは、この子たちを社会に連れ出さない、なぜって連れて行って安全だと思わないから。また、多くの親御さんは、かつて子どもが2階の窓から逃げ出たために、夜間良く睡眠をとれていないのだ。
『フォックス ニュース ラティーノ(ウエブサイト/2012年10月9日)』の記事より。

  自閉症児が最も居なくなりやすい

 
『フォックス ニュース ラティーノ(ウエブサイト/2012年10月9日)』の記事より。
米国小児科ジャーナル誌に出された最新の調査研究によると、自閉症の子たちが最も家庭から居なくなりやすく、負傷したり、死亡しやすい。
 逃亡(elopement)とか 放浪(wandering)と記される行為は、自閉症児のいる家族にとって重荷である。彼らは、しばしば車にはねられるか、家からいつの間にか居なくなったのち溺れているのである。(注:「逃亡」は「飛び出し」、「放浪」は「お出かけ」と同義と思います。)
 1,218人の自閉症児と1,076人の自閉症でない兄弟姉妹を調べた。結果は、49%の自閉症児が、4歳を過ぎて少なくとも一度は逃亡を企て、26%が行方不明になったことがある。その中のいくらかの子は、知的能力が限られているので、名前を呼ばれても返事することが出来ない子だった。50%近い自閉症児は、逃亡に関わり、身体を傷つけるリスクが相当数あるのだ。この調査結果のハイライトは、逃亡のリスクを減らし、この問題に関わる家族を支援し、子供支援の専門家や教育者、そして逃亡を見たときにしばしば巻き込まれる第一発見者をトレーニングするため、教育的介入を行なう必要性が、早急にあるということである。