誰かの名刺
道に誰かの名刺が落ちていた。
受け取った誰かが要らなくてポイとしたのか、大切なのにツルと落ちてしまったのか。
電話番号、メールアドレス、名前、所属、肩書き。必要な人には必要な情報が詰まっているのに関係ない私が見ても完全に不必要。
そのまま土に吸い込まれて植物が生える方が有益。
その切なさに妙に色気を感じてしまった。
新規
またブログを作ってしまった。
今までも何度か別のサイトでブログを作ってきた。
だいたいが2、3記事書いて忘れて、忘れて、忘れて…今では何というサイトでどのメールアドレスで登録していてどんなパスワードだったかも忘れた。
そして忘れられたブログがいくつあるかも忘れた。
でもまた作りたくなった。
しょうがないね。
忘れてきたブログたちはインターネットの大海で少しの言葉を乗せて心細く漂っている。
誰にも見つけてもらえない小さな島。
荒れもしないが発展もしない静かな島。
新しい島は忘れないで大事にしたい。
本を食べたい
本を読みたい気分だ。
本屋さんに行ったらたくさん読みたい本があった。今すぐどれも読みたくて、内容が知りたい。でも私が本を読むスピードはあまり速くない。
本を食べたら内容が頭に入ってきたらいいのにな。
などと考えながらたくさんの中から2冊買ってきた。
江國香織さんの「きらきらひかる」と
花田菜々子さんの「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」
帰りの電車と家についてからの数時間で「きらきらひかる」を食べ終えた。
心地の良い文章で穏やかで満ちた気持ちになる。たまに胸をキュッと締め付けられる切なさがよいスパイス。
今から2冊目を食べようというところなのだけどふと思う。
新しく買ってきた本ってすぐ食べちゃうな。
採れたてピチピチ新鮮はおいしいものだよね。
買って読まずに積まれた干物たち、ごめんね。きっといい味出てるはずだよね、順番に食べるからね。