G先生の特別支援教室

ブログ初心者です。

#33 SAQ2

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

昨日アップし忘れてしまいました汗

一昨日の続きです。

落ち着いた活動が出来る様にさせなければ

いけない子どもたちをなぜあえてSAQで

興奮させるのか。

 

落ち着くためにはなにが必要か。

それはドーパミンです。

ドーパミンが出ると人は落ち着けます。

また、感情抑制、行動抑制に必要なのは、

セロトニンです。

 

ポイントはSAQの後に何をさせるか。

ここで、以前紹介したなぞり絵を行います。

SAQを終えた後、そのまま始めます。

興奮状態から一気に抑制のかかる活動へ

移行します。

普段よりも丁寧に行うのが難しいのです。

それでもなぞり絵で合格したいから必死に

丁寧に行おうとします。

(このためにもなぞり絵を本当に魅力的に

しなければならないのです。)

SAQ後に休憩を挟んでしまっては絶対に

ダメです。

興奮状態から落ち着いてしまうため、

効果が半減します。

 

興奮と抑制の振れ幅が大きいため、

これが出来る様になると、次第に普段から

落ち着いた活動を行えるようになっていきます。

私のクラスの子もだいぶ落ち着いたそうです。

離席もなくなりました。

 

急にはじめては子どもたちが混乱すると思うので

このシステムを取り入れてくださるのであれば、

スモールステップで少しずつ入れていくと

効果的かと思います。

 

ぜひ参考にしていただけたらありがたいです。

 

それでは…

 

G

#32 SAQ1

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

活動で運動を行う事はありますか?

運動を行うとしたらどのような目的で

行っていますか?

姿勢保持が難しい子のための運動、

協応動作の苦手な子のための運動、

サーキットで待つことを意識させる、

様々かと思います。

私のチームにもいるのですが、

「本当にその運動はその子に必要ありますか?」

と問いたい先生がいます。

「本に書いてあったから」

「他の先生がやっていたから」

初年度の先生はこうしてください。

子どもの実態を把握した上でのことでしたら

いいのですが、ただ独学だけで行うのは危険です。

2年目以降の先生方にはぜひ子どもの実態を

掴んでから運動を行なってほしいです。

"まだ2年目"

ではなく、

"もう2年目"

なのです。

 

私の受け持っている児童は、

抑制がきかない

協応動作が苦手

コーディネーション能力(とくに定位)が

低い

不注意

処理速度が遅い

と様々ですが、仲がよいのです。

もちろん空気読めない発言やちゃかしたり

することもありますが、基本仲がよいです。

そのため、集団で運動を行っています。

 

SAQというのをご存知でしょうか。

Speed

 Agility

Quickness

の略で、ミニハードルやラダーを用いて行う

レーニングです。

 

ミニハードル、ラダーは不注意、抑制が

効かない、コーディネーション能力が低い子には

ただやらせるだけでもとても有効です。

アップテンポでやることで処理速度の

遅い子でも前の子や手本を見て素早く

スタートしなきゃと脳をフル回転させます。

声を出してやる、手を叩くなど他の動きも

意識させることで協応動作を鍛えることにも

繋がります。

やり方としては、ミニハードルを並べた列と

ラダーを置いた列を用意します。

子どもたちにその二列に分かれてもらって、

(能力に差があると思うのでこちらで列は

指定します。)その種目を行ってもらいます。

ラダー、ミニハードル各種目で5種類くらい

別々のやり方が書かれた紙芝居を用意します。

先頭の人は一周終わったら紙芝居をめくって

次のやり方を行います。

人数によりますが、私のところでは1分30秒

たったところで、列を入れ替え、ラダーだった

列はミニハードル、ミニハードルだった列は

ラダーに移動します。

そしてまた1分30秒行っておしまいです。

時間はかなり短いですがどんどん行うため、

みんなヘトヘトです。

 

さらにアップテンポの音楽(私のところでは

大体BPM150くらい)を流してさらに速度を

上げます。

もちろん焦って失敗しそうになる子もいます。

そのために新しい種目が入る時は前の週などで

一度練習を行ってからやります。

 

特別支援教室で、落ち着いて行うという

趣旨からは180°違います。

とても興奮します。

こちらも意図的に興奮させます。

なぜ、それがいいのか。

それはまた明日お話ししましょう。

 

それでは…

 

G

#31 子どもを見る、全力で見る

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

特別支援教室でのリーダーの仕事とは

なんでしょう?

私は基本"その子たちをよりよくするために

その時間でできることの全て"だと思っています。

もちろん難しいことだと思います。

それでもやるのです。

手が回らない時にサブの助けをもらうのです。

特別支援教室に配属された初年度は

中々勝手がわからず難しいと思うので、

その時はサブの助けを多く借りていいと思います。

先日、チームでミーティングをしていたのですが、

姿勢が整わない児童への声かけについて

どう伝えるかという話し合いで、

私より教員歴も特別支援教室歴も長い年上の上司

(その子がいるグループのリーダー)から一言、

「その声かけはリーダーの仕事ですか?」

衝撃が走りました。

この先生は、子どもにどうなってほしくて、

そのために自分ができることを

考えていないんだなと思いました。

実際にその先生のグループが1番荒れています。

授業準備といったら掲示物を作るだけ、

練習もしない(本人曰く、

1人では練習しているそう)、改善しない。

さて、先生の1番の仕事とはなんでしょう。

分掌ですか?

会計などの事務ですか?

違いますよね、子どもを見ることですよね。

そして特別支援教室がなくても安心して

学級で過ごせるように少しでも

よくなるよう考えて実践することですよね。

衝撃が走るとともに悲しくなりました。

 

リーダーの仕事についての話から

かけ離れてしまいましたね。

ついつい熱くなってしまう癖があります。

申し訳ありません。

それでも私自身数年後、役職に就き、

そのことを見失わないよう

ここに残したかったのです。

今日も一日頑張ります。

頑張りましょう。

それでは…

 

G

 

 

#30 なぞり絵

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

なぞり絵という活動について紹介します。

手本の上にトレーシングペーパーを敷いて

手本通りになぞるという活動です。

抑制が効かない子や微細感覚が難しい子、

目の機能の低い子にとって効果があります。

 

個人的には1番難しいなと感じた活動です。

やる事は簡単なのですが、いかに子どもに

こだわらせるか。

私のグループでも、4月の段階では

テキトーにやって、

「終わったぁ。」

という子が続出していました。

もちろん全員不合格です。

 

はじめて合格者が出たのは

2学期に入ってからでした。

毎回、明確な不合格の理由、

どうしたら合格になるのかを伝え、

座席での取り組み方も注意して

見る必要がありました。

ポイントの伝え方はその子の

伸ばしたいところに合わせてください。

参照能力を鍛えたい子、思考させたい子には、

「お手本通りに出来たら合格。」

と伝えます。

そのためにクオリティの高い手本を用意する

必要がありました。

(これがまた大変でした汗)

抑制をきかせたい子などのなぞり絵そのもので

鍛えるものがある子には、

「ゆっくり描きます。」

不注意が強い子には、

「(⚪︎を描くときなどの)つなぎ目を

ぴったりくっつけます。」

ほんの一例ですが、こんな感じです。

 

ただ合格してその後の楽しみがなかったら

徐々にやる気が落ちていきます。

合格したら色塗りが出来ます。

ここも準備が大変汗

たまたまチームに絵のセンスがある方がいたので、

その方にお願いしました。

ここでも、

「お手本通りに塗ります。」

と伝えます。

はみ出さないようにならなければいけない。

よく見ると色が重なっている。

塗る方向も重要。

ここまで観察できるようにします。

 

そのためにも色塗りが特別なもので

なければなりません。

そこまでで簡単に合格させてしまうと、

色塗りも注意力が下がって鍛えることに

つながりません。

 

この活動の難しいポイントは、

不合格が毎回大勢出てしまうところです。

いかにやる気を削がない声かけが出来るかが

ポイントとなります。

ただこの活動を通してかなり

変化がある子どももいますので、

ぜひおすすめしたい活動の一つです。

 

本日はここまで…

それでは…

 

G

#29 個別課題

こんばんは。

特別支援教室教員Gです。

 

皆さんの教室には個別課題というのは

ありますでしょうか?

私がリーダーを務めるクラスにはないのですが、

他のクラスにはあります。

1対1で行うのがセオリーとなっているのでは

ないでしょうか。

都情研などで話すと、

「個別課題になると落ち着いてできる。」

という声もよく聞きます。

 

さて、よりよい個別課題を行うために

皆さんが意識していることはなんですか?

 

私は、

"絶対に認める"

ということを心がけます。

"認める"という言葉を使ったのは、

べたべたに褒められるのが苦手、

まだ信頼関係が結べていない

反抗挑戦性障害の子など褒めが入りづらい子も

いるからです。

君がやっていることは正しいよ、

頑張っているね、

ということを

「そうですね。」

「よく見てますね。」

と、短く淡々と伝えていきます。

反対に低学年や愛着障害の疑いのある子には

べたべたに褒めます。

「天才!」

「100点!」

「めちゃめちゃすごいな!」

(言葉が汚くてすみません汗)

言いながらハイタッチします。

 

ちなみに花丸をつけるという手もありますが、

これは工夫によっては、子供を整える

最高のツールとなるため、乱用しません。

 

特別支援教室には自己肯定感の低い子が

多いです。

その子が心地よくなる認め方を

していってあげましょう。

 

"こちらが間を与えない"

子供が疲れて一呼吸ついてしまうのはいいです。

先生が丸つけに時間がかかったり、

次のプリントを出すのに時間が

かかったりすることは極力避ける努力を

しましょう。

こちらが間を作ってしまうと一気に子どもの

ペースが落ちます。

多動の子のやる気を削ぎ、不注意の子が

別の方向に注意が向いてしまいます。

私の学校では朝ミーティングを行い個別課題の 確認をしています。

朝会があって出来ない場合は、

前日の定時までに時間を作ってミーティングを

行います。

そこで問題の確認ができるため、丸つけ時間は

いくらか解消されます。

個人として行なっているのは、

次出すプリントをすぐに出せるように

しています。

子どもからほとんど目を離さずに

やろうとしているため、てこずった時は

側から見たら滑稽かと思います笑

 

"座り方"

ここにもポイントがあります。

正面に座るのがいいのか、

隣に座るのがいいのか。

ある本には、

自閉傾向の強い子どもの場合、

視覚指示がしやすいよう正面に座って指示を

出した方がいい。」

ADHD傾向の強い子どもの場合、

いろいろなところに注意がされてしまうことが

あるため、隣に座った方がいい。」

と書かれています。

 

ちなみに私は基本正面に座ります。

そして少しだけ身体を斜めに向けます。

 

視覚指示はすぐに出せますし、

注意がされやすい子には褒めの声かけのみで

こちらに引き戻せます。

なぜ斜めかというと、面と向かって座ると

緊張してしまう可能性があるからです。

もしかしたら今後ななめに座ってるのを

自閉傾向が強い子は嫌がるかもしれません。

そしたらその子だけ正面向いて座ろうかと

思います。

 

・絶対に認める

・こちらが間を与えない

・座り方

 

もちろんその他にも大切なことは

たくさんあるかと思います。

子どもがもっとも意欲的に活動できる方法を

これからも一緒に考えていきましょう。

 

それでは…

 

G

#28 百人一首

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

私は毎回”五色百人一首”というものを行っています。

100枚の百人一首を5色に色分けして20枚ずつにしたものです。

20枚なので1勝負5分ほどで終わります。

詳しいルールを載せると長くなってしまうので、知りたい方は、

検索するとすぐに出てくるかと思います。

 

目的として

・負けの受け入れができる

・跳躍性眼球運動を鍛える

・耳と目と手の協応動作を鍛える

があげられます。

 

負けの受け入れが苦手な児童がいる場合、一人で全部とれる練習をしてから

行うといいでしょう。

百人一首」と聞くと、ゆっくりなテンポで行うことを

イメージされるかと思いますが、かなりのハイペースで詠みます。

最速で2分ほどの時もありました。

間を与えるとだれてしまいます。

特に発達障がい、グレーゾーンの子どもたちの中には集中し続けることが

難しい子もいます。

運動し続けることによって、ドーパミンが分泌され、

ドーパミンが出にくい、ADHD傾向の子どもたちも活動にのめりこむことが出来ます。

やりかたに慣れてきたら、上の句を覚えると勝つことが出来ることを教えます。

私は2か月間、同じ札でいろいろな組み合わせで

(時には先生も交え)対戦させているため、徐々に上の句で

とれるようになってくる子も出てきます。

とても褒め、覚え方を全体に伝えます。

上の句でとれた子の覚え方を採用してもいいですし、

本などに載っているやり方をおぼえさせてもいいかと思います。

上の句を覚えることで記憶のワーキングメモリも鍛えられます。

めんどくさくて覚えないような子も出てくると思います。

私は残り5枚を上の句だけ読みます。

下の句は読みません。

もちろん対戦途中に暗記時間も入れます。

取り終えた後に

はじめのうちは

「裏を見て札を覚えます。一度に全部は覚えられないため、

一枚ずつめくって覚えます。やめといったら札を置きます。」

と伝えて覚えさせます。

やりかたを全員が定着してきたと思ったら指示を短く、ペースをあげます。

私がよく使う指示は、

「10秒暗記はじめ」

です。

かなりハイペースの時は、

「覚えます。」

だけです。

3秒くらい経ったら

「やめ。」

やり方を理解しているため、子どもはどんどんついてきます。

授業中ぼーっとしてしまう子も指示を聞いてついてこれます。

(この活動で授業中に集中できるようになった子どももいます。)

 

パワーバランスが均衡しておらず、差がつきそうなときは、

こちらが読み札を調整します。

これは上級者向けです。

暗記(10秒)している間に負けている子が最後に見た上の句を最初に読むのです。

その10秒のうちに先生も読み札から探し出さなければいけません。

先生自身かなりワーキングメモリを使います。

毎回負け続ける子がでないようにしてあげてください。

難しいテクニックです。

しかし、できるようになったら他の活動のクオリティも

格段にあがることは保証します。

 

最後に勝った人、負けた人を聞きます。

上の句でとれた人も聞きます。

負けても上の句でとれた札があればそれを認めます。

全員が勝てるようこちらで調整します。

 

1月から私のクラスの百人一首の札の色が変わります。

私自身練習をしていかないとなぁと思っております。

 

五色百人一首はとてもおすすめの活動なのでぜひみなさんに

実践していっていただけたらなと思います。

本日はここまで

 

それでは…

 

G

#27 学期末、自身のフィードバック

こんばんは。

特別支援教室教員Gです。

 

昨日で自身がリーダーをつとめるグループの年内の指導が終わりました。

個々に成長を感じています。

 

ここで「よかったよかった」だけで終わってしまってはいけません。

なにがよかったのか。

それを行うことによってその子の何を刺激することが出来たのかまで

フィードバックしていく必要があります。

もちろんその逆で、課題が残っているところに関しても同様に、

具体的なフィードバックをしていかなかければいけません。

 

「~~で気持ちをおさえることが出来ていた。」

これだと一場面で出来ただけで、継続されているかどうかがわかりません。

 

私の場合は、視写、音読、聞き取り、ここではまだ紹介していませんが、

SAQという運動、なぞり絵、視知覚トレーニング、百人一首、漢字を

小集団活動以外の45分間で行っています。

時間に変更がない限り、毎回必ず行っています。

そのため、子どもの変化が目に見えやすいのです。

変化だけでなく、不安定な時などもわかりやすいです。

どこをどう鍛えるためにおこなっているかを考えながらおこなっているため、

担任の先生から聞く成果と本人の活動の状況を照らし合わせて、

特別支援教室でのどの活動が効果があったのか、あるいは

こことは関係ないところでの要因なのかが明確になります。

 

こうは言ってもまだ私自身全てがわかっておこなえているわけではありませんし、

「こうかもしれない。」

「ただ単純に成長しただけなのかもしれない。」

など明確になってはいません。

でもそれができるような教師を目指しています。

それが子供のためになると考えているからです。

 

ブログは外へ自身の知識を発信するだけでなく、自分自身が理解しているかの再確認、

こうして意思表示をして自身にプレッシャーをかけるためのツールとして

活用していきます。

毎日読んでくださりありがとうございます。

 

それでは…

 

G