チリの交通事情その2~Santiagoの地下鉄概要~
こんにちは。
先日に引き続き、チリの交通事情について書いてみたいと思います。
今回は、サンティアゴ内での移動手段について。
首都なので、公共交通機関はまあまあ発達しており、以下の種類があります。
・地下鉄
・バス
・コレクティーボ(行き先が決まっていて、流しで走っている乗り合いタクシー)
・タクシー
・Uberなど白タク
このうち、 あまり記事一つが長くなっても読みにくいかと思うので、まずは地下鉄の概要をざっくり書いてみたいと思います。 私が一番よく使う交通機関で、地下鉄だけでも私の活動範囲であれば大体どこにでも行くことが出来ます。といっても、私が一人で行くエリアは限られているので、網羅的な内容にはなりませんが…。
さて、地下鉄についてですが、サンティアゴには現在1番線から5番線まであります。
今現在もいくつか新しい地下鉄が建設中で、そのあたりの住宅はすでに価格が高騰しているんだとか。
私の行動範囲は、オレンジ(2番線)以東の赤(1番線)沿い、たまにちょっと緑とオレンジでそれぞれ2駅ほど南北に行ったりするぐらい、です。
地下鉄に乗るには、bipカードと呼ばれるSuica的なものを購入するか、窓口で回数券を購入する必要があります。料金はどこまで乗っても一律ですが、以下の通り、時間帯によって変わります。
・Horario Punta(7:00~8:59, 18:00~19:59)=740clp
・Horario Bajo(6:00~6:29, 20:45~23:00)= 610clp
・Horario Valle(上記以外+週末)= 640clp
(clp=Chilean peso、チリぺソ)
bipカードは地下鉄と、次に紹介するバスでも使うことができ、チャージ方法は主に以下の3つ。他にも売店等でチャージできますの表示があったりします。
・窓口(現金のみ)
・改札前やスーパーの店頭にある機械(現金・カード)
・オンラインチャージ(カード)※チャージ後、駅の機械にかざしてチャージした記録をカード側に読み込ませる必要あり。
駅でのチケット売り場はBoleteríaという表示で案内板が出ていますし、窓口の上には青地に”Punto de carga bip!"の表示があるのですぐにわかると思います。カードも同じ配色です。新規カードの購入もこちらで可能。
新規購入の場合はカード代金1350clpがかかります。(2017年6月現在)
Quiero tener una tarjeta bip.といってお金を渡すだけ。
1000clp単位でのチャージのようで、私が購入したときは5000clp渡して650clp返されました。小銭が手元にあったら350clpだしておくとスムーズです。
チャージの場合は挨拶してお金を渡していくらチャージしたいか言えばOKです。
例えば5000clp札を渡して" tres mils por favor"と言えばチャージしたあとにレシート、カード、2000clpを返してくれます。
チャージしてあるBipカードを持っていれば、改札にかざして、ピッと音が鳴ったらバーを回して入場します。読み込めていなければバーが回らないので、もう一度。
どうしてもわからなければPor favor(お願いします)とだけいってカードを改札にいるセキュリティの人に渡せば何とかしてくれると思います。顔がチリ人じゃないのでわからないんだな、ということ、言葉で説明してもどうしようもないことはすぐにわかってくれますし、彼らとしても渋滞は作りたくないでしょうから。
2人以上での移動の場合、1枚のカードで2回かざせばOKです。1人目がバーを回して中に入った後に、同じカードでもう一度、できちんと2人分の支払いになります。
駅構内に入れたら、あとは自分の行きたい方向のホームに降りて、来た電車に乗り、目的地で降りるだけ。
5~10分に1本くらいの頻度で走っているので、基本的に時刻表はありません。
緑の5番線は、駅に赤・緑・共通、の3種類があり、赤駅だけに停まる電車、緑駅だけに停まる電車、 があったりするようですが、基本的にどの電車に乗っても目的地に行けます。
電車のなかでは、次の停車駅のアナウンスがあったりなかったりです。プラットホームでの駅名表示はとても見づらいので、自分の降りる駅が何駅目かきちんと確認して数えたほうが確実です。
乗換のある駅はアナウンスしてくれることが多いので、そこから何駅か押さえておくといいかもしれません。出入り口の上のスペースに停車駅一覧があることが多いです。
万が一乗り過ごしてしまった場合には、Cambio de Andenという表示の階段で反対側のホームに行って問題なく折り返しができます。逆に、目的地について駅から出たいときは、Salidaの表示がある階段を使わないと外に出ることはできません。Solo cambio de Andenと表示された階段はホーム間を繋ぐだけで出口がないのです。
改札を出て、地上出口への階段には大体アルファベットがふられていて、上った後どの道に出られるか、が書かれています。1番線に限っていえば、大きな道と平行に走っているので、自分が乗ってきた電車がどちらの方向に走っていったかと目的地の位置関係から出口を割り出すことができます。
土地勘の全くない場所に行くときは、駅内の地図をみて目的地に近い出口を見つけるか、とりあえず上ってみて地上で歩き回るか、ですが、チリは南米では比較的治安がいいですがそれでもやはり日本ではないので、携帯でGoogle Mapに頼って歩く、ということはあまりするべきではありません。
私は地下鉄の出入り口付近の警備員さんの近くで地図を確認してから地上に出ることが多いです。地上で地図が見たいときは、警備員さんのいるお店のガラスドアのすぐ手前で見るなどしています。パートナーに携帯を出すときはどこかのお店に入れ、と言われているのですが、何も買わないのに携帯を見るためだけにお店に入るのは忍びなくて…。
ラッシュ料金は18:00以降ですが、学校がある地域だともう少し前からなかなか混雑しますし、ショッピングモールのあるエリアは一日中少なくない乗客がいます。乗客同士密着状態になることもあるので、携帯電話はチャック付きポケットに入れる、リュックは前に抱える、など盗難対策はきちんとしたほうが良いです。
行先がわかっていればGoogle検索で乗換などすべてわかるので、自宅等で検索しておいてから出発すれば、日本の鉄道・地下鉄網よりよほど単純なので問題なく利用できると思います。
電車内でおやつを販売していたり、歌や楽器の披露があったり、窮状を訴え寄付を募ったり…など日本では見られない光景もしばしば。違法なのでスルーで大丈夫ですが、結構寄付してあげているチリ人も多いです。カトリックとなにか関係があるのでしょうか。
それでは。
チリの交通事情その1~高速道路~
かなりご無沙汰です。
チリの交通事情について書いてみたいと思います。
今回は、高速道路について。スペイン語ではAutopistaと言います。
チリの首都は私が住んでいるSantiago。人口の半分以上がここに集中していると思います。
ここから渋滞なしで車で1時間半ほどの場所に、Valparaiso、Viña del Marという都市があります。この2つはかなり近く、15分ほどで行き来できます。ひとつの都市といわれても納得できるくらい。Valparaisoは通称Valpo、高低差が激しい山肌沿いにカラフルな家が並ぶ街並みは世界遺産に登録されています。バケーションや連休のときにほとんど全てのSantiago住民がこの2つの都市に移動する、と言われています。
Santiagoからは、Costanera NorteからRuta 68 という高速道路に合流し、途中の出口で降りることなく終点(?)のValparaisoまで。途中に料金所とトンネルが2つずつあります。
制限速度は基本的に120km/h。場所によって(カーブのきつい場所など)は100km/h、トンネル内は90km/hとなっています。
日本の速度規制のように遊びはなく(日本では+30km/hオーバーしたら捕まると聞いたことがあります)、120km/hを超えていたら捕まります。また、日本のような覆面パトカーは存在せず、路肩や、出入口の死角になる部分にパトカーを止めて速度計測の機械を向けていたりします。
そもそも、日本では高速に対して一般道を下道と言ったり、高速を出ることを降りる、というように、高速は高架の上を走っていることが多いですが、チリでは(アメリカなんかもそうですが)特に都市間を結ぶ高速は平野のど真ん中に走っている...という感じです。
SantiagoーValparaiso間では無いですが、Campoと呼ばれる農村付近では、野菜や果物、はちみつなどの農産物の直売所みたいなお店もあります。
サービスエリアといえるような施設もなく、ガソリンスタンドがその機能を担っています。
ちょっとした町なんかのエリアに来ると並行してCalle Local(一般道)が走っていますし、高速の真横に、直接道が繋がったかたちで警察署があったりします。ドライバーは皆そこに警察がいることがわかっているので、3km程手前から皆減速し始めます。
警察の方もそこまで躍起になって捕まえようとしているわけではなく、危険運転がないように、という感じで高速を横断するための橋の上に立って威嚇(?)していたりします。あとは、路肩に無人でパトカーを置いてランプを光らせておくだけだったり。
料金所は日本のものとあまりかわらない感じです。
Santiago中心部に向かうためのCostanera Norteや、そこから新市街の方に伸びているPresidente Kennedyという高速では料金所はなく、Tステッカー(?)を取り付けて自動支払が必須(あまり詳しくないのですが、一日だけ用のプリペイドのものもあるそう)なのですが、Ruta68ではETC的な自動ゲートはあまり普及しておらず、各料金所に2つずつしかありません。
この装置がなければ、普通に並んで支払って通過します。
ただ、バケーションの期間や3連休などでは多くの人がValpo, Viñaに出かけるため大変な混雑。先週末も3連休でしたが、17万台の車が土曜日までにSantiagoを出発したというようなニュースがありました。
このような場合、料金所の手前は大渋滞。そこに、黄色の蛍光ベストを着た人たちがたくさんスタンバイしています。
彼らは、料金所を通過するためのチケットを売っていて、現金・釣銭なしで支払ができる場合のみ、これを購入することができます。あとは自分の番が来るのを待って、ゲートにいる係員にチケットを渡せばすぐに通過できます。少しでも流れをよくするための知恵ですね。
同じようなかたちでおかしや飲み物を売っていたり、消防士が寄付を募っていたりすることもあります(チリの消防士はボランティアです)。
料金所のエリアには上りと下りを分ける壁がなく、混雑が予想される方に多くの窓口を振り分けるという柔軟な対応ができるようになっています。(しかし、料金所で広がった後に結局2車線しかないので、本当に混雑がひどいときは本線合流にかなり時間がかかります。)
年末年始などの大渋滞が予想される場合には、Santiago-Valpo間を全て片道一方通行にしてしまったり、反対車線のうち一車線を開放、トラックは早朝・夜間以外走行禁止、早朝は料金が少し低い、など、日本では考えてもみなかった対策が講じられています。
それでも渋滞はなかなか解消されませんし、連休のたびに交通事故のニュースが流れてしまいますが。
ちなみに、観光でViña del Marへ向かう場合、ハイシーズンならViñaへの出口で出るのではなく、Valparaisoの方に出てから海岸沿いでViñaに向かう方が早く到着できる場合があります。
Viñaへの出口は、かなりたくさんの車が使うのにも関わらずすぐに一車線になってしまうのですが、Valpoまでの道はずっと2車線なので少しはマシというわけです。
上はValpoとViñaをつなぐAvda.Españaの写真です。このように、海岸沿いの道のドライブになるので景色もなかなかですよ。
高速を運転する際の注意点は、まずなによりも車間距離を十分にとること、です。チリ人は日本での感覚からすると危険な運転が多いです。超直前でウィンカーもなしに車線変更とか普通です。
あとは、高速に結構普通にサイクリスト、歩行者が居ます。歩行者はだいたいバス停の近くにいて、たまに高速を普通に横断しています。本当に危ない。サイクリスト前方にいる場合、前の車が追い越すために急に車線を変えたりすることもあるのでこれも要注意です。
以上、チリの交通事情その1、高速道路についてでした。
地震を示すスペイン語(チリ語)
今週の月曜日(2017年4月24日)の夕方、大きめの地震がありました。
チリで大きな地震が起きると、日本にも津波が及ぶかも?という懸念から報道がされるので、チリが地震大国ということは多くの方がご存知だと思います。今回の地震も、「日本への津波の心配はありません」、というかんじで報道されたらしいですね。
今回の地震で、地震大国のチリでは「地震」という言葉を現すのにいくつかバリエーションがあると学んだので、記事にしてみました。
地震を示す言葉は以下の3つ。順にご説明します。
- Sismo
- Temblor
- Terremoto
- Sismo
これは広く地震一般を指す言葉。sismology=地震学、など、科学的な用語としても使われます。temblorもterremotoも含む概念。
地震国、という表現としてpais sismicoというようです。
¿Sintieron el #Temblor? #Chile es un país sísmico. Nada nuevo. Pero sistemas de Emergencias deben funcionar. Sumate como #DonanteDeSangre RT
— Rh Negativos Chile (@Rh_Negativos) 2017年4月28日このツイートは、チリは地震国だけど、今にはじまったことじゃないし緊急システムもちゃんと働くはず(だから問題ない)と言っていますね(アカウント自体はRh-の人に献血を促すもののようです)。
- Temblor
- Terremoto
Temblorは比較的小さめの地震に対して使われる言葉。ツイッターの地震情報アカウントの名前として使われていることが多いです。
これに対して、terremotoは大きめの地震に対して使われる言葉。チリ人に聞いたところ、M7以上ぐらいからterremotoかな、とのこと。
今回の地震も、ニュース番組が地震一色になったり、すぐに解除されたとはいえ津波警報が出たりしたなかなか大きめの地震でしたが、報道でも人々の間の「地震のときどうだった?」のような会話でもtemblorが使われていました。マグニチュードはチリ政府によると6.9、アメリカの機関によると7.1でしたが、目立った被害もないし、何より地震の間何かに捕まっていないと立っていられない、というほどの強さでなければterremotoとは呼ばないそうです。
[https://twitter.com/temblor/status/858063918454800384:embed#Se ha vuelto más probable que ocurra un terremoto de M~8.3 en Chile | https://t.co/1twVj9WIVY https://t.co/VyQObLrtlx via @temblor
最大でM8.3の地震が発生する可能性が高まっている、というツイートです。M8.3の大きなものだとterremotoが使われるのですね。
ショッピングモールなどにあるエレベーターには、日本同様「地震の際は使用しないこと」という注意書きがありますが、ここではsismoが使われていました。大小に関わらず、なのでsismoが使われているのでしょう。
以上、地震を表す言葉についてでした。
自分のためにも、こうした緊急事態のときに分かると便利なスペイン語を調べて今度記事にしたいと思います。
それでは。
チリのアパート事情その1〜コンシェルジュさんのお仕事〜
スペイン語の挨拶を書いてるときに、挨拶する相手としてアパート(日本でいうマンション)のコンシェルジュさんが登場しているので、彼らのことについて書いてみたいと思います。彼らの存在は、日本のマンションとの大きな違いだと思うので。といっても、私は日本でずっと実家(一軒家)住みだったので、日本のマンション、の認識も間違ってるかもですが…。
チリのアパートには24時間365日コンシェルジュさんが常駐してます。大体エントランスホールにコンシェルジュさんのデスクがあります。私も彼らの仕事を全部知っているわけでは当然ないのですが、とりあえず
- ドアの解錠
- 訪問客の取次
- 荷物・郵便の受取
- 家の修理等の受付
をしてくれています。
1.ドアの解錠
チリのアパートは、エントランスホールに入るための最初のドアが電子ロックで施錠されています。鍵、カードキー、指紋認証など解錠パターンはいくつかありますが、住人として顔を覚えてもらえると外から帰ってきてドアの前に立つだけで開けてくれます。荷物を持っていると物理的にドアを開けに来てくれる紳士な人が多いです。チリ人なので9割プーさん体型ですが(チリ人男性はほぼ全員背が低めのちょいぽちゃ以上です)中にはスリムなイケメンもいます(笑)
2.訪問客の取次
自分の家以外のアパートを訪問する場合、まずベルを鳴らすなどしてコンシェルジュさんにドアを開けてもらいます。訪問先のアパート番号を言って連絡してもらい、エレベーターに進むことができます。その際パスポート等身分証の提示が求められる場合も。自分に訪問客が来たときのコンシェルジュさんからの容赦ないスペイン語電話はまだちょっと苦手です(笑)その際のスペイン語はまた今度。
ちなみに自分のアパートでも住人として認識してもらえるまでは鍵を持って入ってもどこの部屋?と聞かれます。まあ警備の必要上当然でしょう。
3.荷物・郵便の受取
郵便や本人確認が必要でない荷物はコンシェルジュさんが受け取ってくれます。本人確認が必要でも然程厳格じゃない場合電話がきてそれで終了、な場合も。時間指定配達なんてサービスが全く存在しないのは、コンシェルジュさんが常駐していていつでも受け取ってくれるからというのも大きな要因だと思います。あとは配達なんて時間がかかって当たり前という認識を全国民が持っている(持たされている?)からかも。郵便局にあたる会社の配達も遅いし税関が頻繁にストを起こすので海外から通販で買ったものなどはかなり時間がかかります。
4.家の修理の受付
これまでトイレタンク内の備品交換とカーテンレールの取付をしてもらったことがありす。もちろんお金は払いますが、値段が決まってるわけではなくその場でこれくらいかなあ?という感じで言われます。まあそこは信頼関係ですね。
向きが縦向きになっちゃってますが、カーテンレール取付時の写真。椅子に乗った上でさらに爪先立ちで作業してくれてます(笑)
ちなみにカーテンレールというか、正確にはカーテン用のバーで、カーテン自体にかなり大きなハトメがあって、その中にバーを通す感じで、全く滑らかには開閉できないようなもの。でも取付取外しが簡単なので洗濯等はしやすいです。
コンシェルジュさんは皆フレンドリー。私の拙いスペイン語も根気よく聞き取ろうとし、またゆっくりと話してくれます。
スペイン語がわからなくても、とりあえず前の記事でご紹介した、¡Hola, buenas!を笑顔で言うことが良好な関係を築く第一歩です。
スペイン語〜挨拶②:別れの挨拶〜
前回は出会いの挨拶だったので、今回は別れの挨拶です。
まず出てくるのがAdiosだと思いますが(私だけ?)チリではあまり使われません。
この先長いこと会わないことがわかっている場合に使われる挨拶だそうで、逆にAdiosで挨拶をすると「もう会いたくない」ということを含意してしまうこともあるのだとか。
そんなわけで、一番使う別れの挨拶は
Chao.(チャオ)
イタリア語なイメージでしたが少なくともチリでは家族・友人間で頻繁に使われます。
家族・友人間で次に使うのが
Hasta mañana.また明日。
(アスタ・マニャーナ)
Hasta la proxima semana.また来週。
(アスタ・ラ・プロクシマ・セマーナ)
次にいつ会うかわかっている場合ですね。Hastaはuntil やtillと同じ意味です。
ちなみに、NのうえににょろにょろのついたÑはニャ、ニュ、ニョの音になります。エルニーニョ現象のニョとか。
次に具体的にいつ会うかわからないけど、近いうちにまた会うような場合、もしくは近いうちに会いたいね、という気持ちを込めた挨拶としては次のものがあります。
Hasta pronto.(アスタ・プロント)
Nos vemos.(ノス・ベーモス)
prontoはすぐに、という意味。英語のSee you soon.と同じですね。
Nos vemos.は直訳するとWe see each other.また会うよね=また会いましょう、という感じです。
もう少しフォーマルなのが
Hasta luego.(アスタ ルエゴ)
See you later.ぐらいの感じです。お店で買い物をした後、訪問したマンションを出る際にコンシェルジュさんに、など、知り合いとも言えないような人に対して言うことが多いです。
さらに、
Que te vaya bien.
(ケ・テ・バーヤ・ビエン)
Que tenga(s) un buen día.
(ケ・テンガ・ウン・ブエン・ディア)
というのもあります。
一つ目はI wish that everything goes well with you.と同じ感じ。物事がうまく行きますように!という意味です。
二つ目は良い一日をという意味。
I wish にあたる部分は省略されており、thatにあたるqueから始まっています。
一つ目はそのあとに
te: あなたにとって(目的格代名詞)
vaya bien: うまくいきますように
となっていて、主語にあたるものが定型文なので周知のこと、として省略されています。
二つ目は、日本語で「君」と呼び合うような親しい仲の場合動詞がtengas、「あなた」と呼ぶようなフォーマルな関係な場合tengaとなります。
が、チリ人はこの二人称Túのときの動詞の活用のsをきちんと発音しない傾向があるので音としては変わりません。それに自分で言う場合丁寧な方を言っておいたほうが無難なのでsなし発音で覚えてしまえばいいと思います。
発音に関してもう一つ。vayaのyの発音ですが、国によってはバージャだったりバーシャだったりします。同じことはyだけでなくllでも起こります。チリはヤとジャが半々ぐらいでしょうか。この挨拶表現だとヤが多い印象です。お隣アルゼンチンだと完全にシャになります。
ちなみに、先に相手が言ってくれた場合、
Igual a usted.
(イグアル・ア・ウステッド)
と返せばあなたもね、という意味になります。Igualを省略してA usted.だけで言うことも。
他にも色々とバリエーションはありますが、最低限これだけで生活できます(できてます)というスペイン語挨拶集でした。
それでは。
スペイン語〜挨拶①:出会いの挨拶〜
チリの公用語
チリは南米の国。スペイン語が公用語です。英語が話せる人は珍しいです。
南米ほとんどすべての国がスペイン語が公用語で、フランス語、イタリア語、ブラジルのポルトガル語は勉強しなくても聞き取りができ、自分はスペイン語で喋れば相手もかなり理解してくれるのだとか。うらやましい(でも実際私もブラジルのポルトガル語がなんとなくわかるようになってきています)。
同じスペイン語といっても、スペインのスペイン語と南米のスペイン語には違いがあって、スマホの言語なんかもスペイン語(スペイン)とスペイン語(アメリカ)なんて分けられてたりします。南米のなかでも国によって発音や言い回しに特徴があり、ことチリについては、「世界で最も奇妙なスペイン語を話す国」なんていう紹介がされたりもします。実際本屋さんには「基本のチリ語」とでも言うような、チリ特有の言いまわしやスラングがまとめられたような本が売られています。
この本のタイトルにもなっている¿Cachái?(カッチャイ?)は本当に頻出。わかるでしょ?you know?くらいの意味合いで、2分に一度くらいのペースでよく使われます。
このあたりのスラングや国ごとの特徴はまた別の機会にご紹介することとして、まずは少しずつ、自分のなかでの整理も兼ねてスペイン語について書いていきたいと思います。超基本から書いていくので、ご存知の方は読み飛ばしてくださいね。
スペイン語の挨拶①:人に会った時の挨拶
さて、タイトルにあるように、まず大切なのが、挨拶です。海外旅行の本とか語学の入門本とかでも一番最初に出てきますよね。チリでは、お店に入るときに必ずお店の人に挨拶します(お店の人も勿論挨拶してくれます。どのタイミングで言えばいいのかちょっと掴むの難しかったりするのですが)。会釈では挨拶したことにならず、きちんと声に出して言うことが大切です。なので、日本にいるときよりたくさん挨拶してます。
最初に一覧にしてみると
Hola.(オラ):時間問わず
Buenos días.(ブエノス ディアス):午前中
Buenas tardes.(ブエナス タルデス):午後
Buenas noches.(ブエナス ノチェス):夜
カタカナで発音書いてありますが、カタカナ英語なんかと違って、ホントに大体この通りで伝わります。発音いいね!なんて驚かれたりします。HolaのHは発音せずオになるなど、全部が全部ローマ字読みになるわけではありませんが、英語と違ってこのつづりからなんでこんな発音になるんだ?!ってことは少ないです。
スペイン語には男性名詞、女性名詞の区別があり、例外もありますが通常、oで終わる単語は男性名詞、aで終わる単語は女性名詞になります。
挨拶では早速例外のdía(aで終わるのに男性名詞)が登場しています。朝の挨拶ではこれがdíasと、複数形になっているので、英語のgoodにあたる形容詞buenoも複数形になってBuenosとなっています。
tardesとnochesはどちらもtarde(午後)とnoche(夜)の複数形で、これらは女性名詞になります。なのでbuenoがbuenaに変化し、更に複数なのでbuenasとなっているのです。
男性/女性の変化、単数/複数の変化は高校から勉強していたフランス語でも一緒なのですが、やはり日本語にも英語にもない文法でまったく慣れていないので、話すときにいちいち上のプロセスを頭のなかで考えているので本当にたどたどしい話し方になってしまいます。
それに時間帯によって挨拶が変わるので、中途半端な時間はどちらを言うべきか迷います。まあ明らかにスペイン語母語話者の顔をしていないので、間違っても気にしない、開き直ることがが大切だったりします。たくさん間違って恥をかいた方が印象にも残りやすいですし。それに、実際に外出して一番使うのは、
¡Hola, buenas!
これだけ。
朝でもbuenasのままオラ、ブエナス!と明るく言えばオッケーです。
友人・知人以外に対しても挨拶するべきシーンは
- エレベーターで他の人がいたときに
- マンション出入りの際、管理人さんに
- お店の中に入るとき、入口のセキュリティの人、もしくは近くにいる店員さんに
- スーパーで、自分のレジの番が来たときにレジの係の人に
…とこんなところでしょうか。なるべくアイコンタクトをしながら挨拶することが大事です。
ちなみに、スペイン語には夕方の挨拶のGood evening.とおやすみなさいのGood night.の区別がなく、どちらもBuenas noches.になります。そもそも出会いの挨拶としてBuenas noches.を言うのになんとなく変な感じがするうえ、真夏は21時過ぎても明るいので、Buenas noches.と言うのは本当に違和感があります。
それと、昼寝するときにも真っ昼間からBuenas noches.これは英語もですが、この感覚はまだちょっと慣れません。日本語のおやすみなさいって便利な挨拶だなあと思います。
以上、人に会ったときのスペイン語の挨拶でした。
チリ情報
今日は私がいま住んでいる国、チリについて少しご紹介したいと思います。
チリは南米の太平洋側、細長〜い国。
日本も南北にのびてますが、その倍はあります。
Google でこんなのが候補に出るほど。
「どうしてチリはそんなに」
もしかして:
長い/細い/リッチ/物価が高い/細長い
北部の砂漠から、南部パタゴニアの氷河(そして領有権を主張しているチリ領南極)まで、自然や気候はさまざまです。
各地の特色などは、旅行に行った際などにおいおいご紹介したいと思います。
外務省の情報だと、チリの面積は日本の約2倍。でも人口は2014年時点の情報で1,776万人のみ。その85%が都市部に住んでいるので、それ以外は広大な自然が広がっていることになります。
主要産業は鉱業(特に銅)、農林水産業、製造業(食品加工、木材加工)。日本でもチリ産レモンとかサケとか目にすることがあるんじゃないかと思います。山の方に行くと木材用にきれいに整列して植林された山をよく見ます。
あとは有名なのがワイン🍷
手頃な価格で味が良いらしく、日本にもたくさん輸出されています。昨年あたりに消費量でフランス産ワインを上回ったとか。
スーパーでもワインの列はかなり充実してますし、ワイナリーも、ワイナリーツアーもサンティアゴから日帰りできるものだけでもたくさんあります。
太平洋に面していますが、東側の国境をなしているアンデス山脈の急斜面が海底まで続いていて、すぐに深くなってしまい、水も冷たいのであまり海水浴には向かないそうで、泳ぎたい人は海のすぐそばのプールからもしくは湖に行くそうです(そのほうが水が温かいんだとか)。
日本同様環太平洋火山帯に国土がしっかり乗っかってますが、2つのプレートがぶつかっているだけなのでさほど地震は多くありません。4ヶ月くらしてかろうじて体感したのが一度だけ。海沿いのエリアからもすぐに高いところに上がれるので(かなり急斜面の坂道です)大地震があっても津波の人的被害は少ないそうです。
火山帯なので、日本ほどではないにせよ有名な温泉もいくつかあります♨
Google検索の他の候補のリッチ/物価が高い、は南米のなかでは経済が好調だからだと思います。チリは現在南米で唯一のOECD加盟国で、労働者の権利なんかは日本よりも手厚く保護されています。
チリでの人々の働き方は色々と驚くことが多いので、こちらも別の機会にご紹介したいと思います。
それでは。