【転載】「棚卸し」から見えてくるIT投資(ヒト)の重要性
PCNWという勉強会で「ITトレンド勉強会」の座長なんてものをしています。
勉強会のサイトでコラム書いたりしているんだけど、折角書いたものなので自分のところでも掲載しておきます。
2017年4月21日
一人情シス・兼務情シス・情シスメンバーの皆様、お仕事お疲れ様です。
多くの法人様で期が変わったかと思います。
皆さんの会社では、部署や仕事内容に変化はありましたか?
今回のお話のテーマは「棚卸し」です。
と言っても在庫や設備・機器類の話ではなく、仕事の棚卸しです。
自社の話で恐縮ですが、2016年末から2017年度の自社のシステム強化に向けて、情シス担当者の業務の見直しとメンバー追加の検討を行っていました。
「新しいサービスを追加しなければ競争に勝てない/社員の作業量が上がっているから効率化を進めたい/受注ボリュームが増えているからシステムの強化を図りたい…」
基本的な社内のPCやネットワークのサポートは社員の増加に比例して増えていますし、自社の基幹システム(とその担当者)に対する要望は増える一方です。
そこで、まずは業務の棚卸し。
これまでは「とにかく忙しい廻らない」で終わってしまっていましたが、忙しい理由が明確にならなければ、お金もヒトも投入して貰えるなんて事はあるはずもありません。
そもそも要員は足りているんだろうか?足りていないとすると何のタスクに対して足りていないのか、無駄な作業を行っていないか…
自分達は日々どんな仕事をしているのだろう?って洗い出しをしてみました。
改めて並べてみると、自分も含めメンバーはなかなか多岐に渡り複雑な作業をしています。
- タスクマネジメント
- WEB(コーポレート)ページ管理
- 商品企画
- 問合せ対応
- 外部からの問合せ
- 社内での問合せ・調査対応
- 自社システム開発
- 自社ニーズの取りまとめ
- 利用者(外部)ニーズの取りまとめ
- 開発物の検証とリリース管理
- 自社システム管理
- インフラ/運用監視
- コールセンターシステム管理
- 拠点内・拠点間ネットワーク管理
- データ分析・検証
- セキュリティ対応
- 公的規格審査対応
- 営業サポート
営業同行(自社システム説明)
…その他にも、自社特有過ぎてあまり書けない(支障がある)作業なんかもあったりします。
洗い出した作業を、誰がどれだけの時間を掛けてこなしているかをプロットします。
勿論、無駄が無いかも確認。
更に、これから見込まれるタスクとその想定ボリュームをプロットしてみました。
案の定、現時点でも時間が掛けられず進んでいないタスクがあったり、予定していても充てる要員の目処が立っていないタスクもあったり。
これまでのところ、この作業を作業者3人+管理者1人でこなしてきたんですが、いよいよ破綻をきたしている実態が明確になりました。
まとめた資料を持って、経営層と交渉。
多少の手間と時間は掛かりましたが、経営層も「何となく気づいていたけど、こりゃマズイな」って話がまとまって、何とか今期要員投入の話が進む事になりました。
やっぱり見える化って大事ですね。
でも気付いた事は、本題は見える化では無いという事でした。
ヒトに対する投資もIT投資ではないか、という話です。
IT投資というと、短絡的に機器やソフトウェアの購入とか維持、だと考えてしまう事が多いと思います。しかし、情報システムを維持し改善し運用していく要員を確保する事も重要なIT投資じゃないでしょうか。特に、考え創造する事はまだまだヒトにしか出来ない仕事ですし、考える事が出来る要員を育てるには時間もコストも掛かります。
仕事の棚卸しを通じて、つくづくそんな事を考えました。
皆さんも毎日の業務に忙しく追われてしまっているかもしれませんが、時間を割いてでも棚卸しをしてみる事も大事じゃないでしょうか。
忙しさを軽減出来るきっかけになるかもしれませんよ。
<お断り>
本稿の内容は著者の個人的見解であり、所属企業及びその業務と関係するものではありません。
何だか偉そうな事書いてたなぁ。
そして、今は既に事業会社のシステム担当を辞めてしまっているし(^_^;)
この記事書いた頃の経営層はまだマシだったんだけど、その後半年くらい過ぎて経営層が変わっちゃって、とても反りが合わず脱藩して今に至る…w
Windows7でのAPN自動設定(Windows10でのAPN自動設定の後日談)
前回の記事でWindows10のAPN設定自動化が出来たワケなんだけど、その後新たな問題が…
「前回作って貰った“simの自動設定プログラム”が動かない場合があるんだけど…」ってbacklogが上がってきた。
話を確認したら、ターゲットにしていたWindows10マシンじゃなくて、Windows7のマシンで動かしたらしい。
今回のシステムって、ターゲットはWindows10だったはず。
後になって「Windows7でも動くようにして欲しいんだけど」って、そんな話は先に言ってよ〜(^_^;)
まずは調査から
というところで、今回も調査から開始。
ただ問題は、Windows7の端末を探すところから。
Windows7なんてもう残ってないぞ〜
社内を探し回って、何とかデスクトップ1台のみ残っていたものを確保。
もうじきサポートが切れるようなOS、そうそう残っていないってば。
何故動かない?
Windows10で動かしていた設定用バッチファイルを動かしたところ、「xmlファイルが正しくない」的なそっけないエラーメッセージ。
これじゃ何がダメなのかわからない。
ソースから当たるしか無いな…
Windows7のAPN設定ってどうなってる?
ってことで、Windows7機で手動でAPN設定をやってみて、xmlファイルを確認。
(生データで、~部分は公開出来ないのでマスクしてます)
ファイル名
{C8E1AE7C-BC0B-461A-AA65-A9B5800DE326}.xml
<?xml version="1.0"?> <MBNProfile xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v1"> <Name>FL1 2</Name> <IsDefault>true</IsDefault> <ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> <SubscriberID>01000000D08C9DDF0115D1118C7A00C04FC297EB01000000A9735D25E65E1F4697AB07FE70E88F0100000000020000000000106600000001000020000000EA27513BABAD2F07C1398FA7110B6D46C43BFE2C897240CE358755B13154CDA5000000000E80000000020000200000008F96CA0C084E3314331A7CFB5B6DF235CE4B27E2344D14FFC21373D7B99D5F0620000000CC73CD7F0A761D40A28EF5027A290B1973D51E22C80582061018517EBACBF229400000000ABC78F6E5CC9E771EDC24DC0C69F5FF179A318D90E241D83B8BDAAA7309F7D652241A62E74645395979F754679BD4AFB2777BB9E0BAE7E0507F9F2DFAAAE80A</SubscriberID> <SimIccID>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~</SimIccID> <HomeProviderName>FL1</HomeProviderName> <AutoConnectOnInternet>true</AutoConnectOnInternet> <ConnectionMode>manual</ConnectionMode> <Context> <AccessString>soracom.io</AccessString> <UserLogonCred> <UserName>sora</UserName> <Password>01000000D08C9DDF0115D1118C7A00C04FC297EB01000000A9735D25E65E1F4697AB07FE70E88F01000000000200000000001066000000010000200000004AFF06556027E94611CEA2139B7035E39F4F7AF6890FF59EAD70220F2C66B5D4000000000E8000000002000020000000A19EE0E40FCC22FD448BEDB685404182AA7A60D6FA3339A28E79F97C308840A41000000055767A813E0331C40263E77FE015812940000000D1887329CD09ADE19CC704048481DF85045CDBA7A1821120D13F88447CF28FAD1FFF65284AF5E868EA82B50E2AFBC01BEEC801A08B340B9626CEBB78793A5C63</Password> </UserLogonCred> <Compression>DISABLE</Compression> <AuthProtocol>NONE</AuthProtocol> </Context> </MBNProfile>
なんとなく違うのはわかるんだけど、何処がどう違うんだ?
さて、間違い探し
一つ一つの要素に分けて、Windows10での定義とWindows7での定義を突き合わせて相違を確認
でもって、違いがわかったところで対応検討するしか無い。
Windows7 | Windows10 | 差分 |
---|---|---|
<?xml version="1.0"?> |
<?xml version="1.0"?> |
無し(当たり前) |
<MBNProfile xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v1"> |
<MBNProfileExt xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v4"> |
バージョン違い・Profileに”Ext”の有無 |
<Name>FL1 2</Name> |
<Name>{76A75226-A56E-4E6B-B843-1AC7B483C25A}</Name> |
記述方法以外に違い無し |
− | <Description>SORACOM.Air</Description> |
Windows7にはタグ無し |
<IsDefault>true</IsDefault> |
<IsDefault>true</IsDefault> |
相違無し |
<ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> |
<ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> |
相違無し |
<SubscriberID>~~~~~</SubscriberID> |
<SubscriberID>~~~~~</SubscriberID> |
相違無し |
<SimIccID>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~</SimIccID> |
<SimIccID>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~</SimIccID> |
相違無し |
<HomeProviderName>FL1</HomeProviderName> |
<HomeProviderName>DOCOMO</HomeProviderName> |
記載以外に相違無し |
<AutoConnectOnInternet>true</AutoConnectOnInternet> |
- | Windows10ではConnectionModeに統一? |
<ConnectionMode>manual</ConnectionMode> |
<ConnectionMode>auto</ConnectionMode> |
Windows10ではConnectionModeに統一? |
<Context> |
<Context> |
相違無し |
<AccessString>soracom.io</AccessString> |
<AccessString>soracom.io</AccessString> |
相違無し |
<UserLogonCred> |
<UserLogonCred> |
相違無し |
<UserName>sora</UserName> |
<UserName>sora</UserName> |
相違無し |
<Password>~~~~~</Password> |
<Password>~~~~~</Password> |
相違無し |
</UserLogonCred> |
</UserLogonCred> |
相違無し |
<Compression>DISABLE</Compression> |
<Compression>DISABLE</Compression> |
相違無し |
<AuthProtocol>NONE</AuthProtocol> |
<AuthProtocol>PAP</AuthProtocol> |
Windows7でも認証方式の指定が必要 |
</Context> |
</Context> |
相違無し |
- | <PurposeGroups> |
Windows7ではタグ無し |
- | <PurposeGroupGuid>{3E5545D2-1137-4DC8-A198-33F1C657515F}</PurposeGroupGuid> |
Windows7ではタグ無し |
- | </PurposeGroups> |
Windows7ではタグ無し |
- | <ProfileConditionedOn> |
Windows7ではタグ無し |
- | <IMSI>~~~~~~~~~~~~~~~</IMSI> |
Windows7ではタグ無し |
- | </ProfileConditionedOn> |
Windows7ではタグ無し |
- | <IsExclusiveToOther>true</IsExclusiveToOther> |
Windows7ではタグ無し |
</MBNProfile> |
</MBNProfileExt> |
Profileに”Ext”の有無 |
という感じで差異が明確になったので、後はWindows7の頃のMBNProfileのバージョンに従ってxmlを書いてみる。
とりあえず作ってみる
前回何とかなっちゃったから、今回は結構雑にトライ&エラーから着手。
間違っちゃったら設定を削除すりゃ良いだけだし(^_^;)
そして作ったxmlが以下。
<?xml version="1.0"?> <MBNProfile xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v1"> <Name>FL1 2</Name> <IsDefault>true</IsDefault> <ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> <SubscriberID>~~~~~</SubscriberID> <SimIccID>8942310017000774590F</SimIccID> <HomeProviderName>FL1</HomeProviderName> <AutoConnectOnInternet>true</AutoConnectOnInternet> <ConnectionMode>manual</ConnectionMode> <Context> <AccessString>soracom.io</AccessString> <UserLogonCred> <UserName>sora</UserName> <Password>~~~~~</Password> </UserLogonCred> <Compression>DISABLE</Compression> <AuthProtocol>PAP</AuthProtocol> </Context> </MBNProfile>
まとめ “Windows7向け”APN設定用プロファイルxmlの内容
【】内は項目の説明
<?xml version="1.0"?> <MBNProfileExt xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v1"> 【バージョン記載:お約束】 <Name>FL1 2</Name> 【プロファイル名:既存名称と重複はNG】 <IsDefault>true</IsDefault> 【デフォルト接続先にしたい場合はTrue】 <ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> 【固定値:未解析】 <SubscriberID>295050910085422</SubscriberID> 【show readyinfo コマンドで取得したサブスクライバーID(平文)SIM依存情報】 <SimIccID>8942310017000774228F</SimIccID> 【show readyinfo コマンドで取得したSIM ICCのID SIM依存情報】 <HomeProviderName>FL1</HomeProviderName> 【ローミング元(基本このままで)】 <AutoConnectOnInternet>true</AutoConnectOnInternet> 【自動接続を行うか否か】 <ConnectionMode>manual</ConnectionMode> 【固定値:未解析】 <Context> <AccessString>soracom.io</AccessString> 【プロバイダから指定のAPN名】 <UserLogonCred> <UserName>sora</UserName> 【プロバイダから指定のユーザー名】 <Password>sora</Password> 【プロバイダから指定のパスワード(平文)】 </UserLogonCred> <Compression>DISABLE</Compression> 【固定値:未解析】 <AuthProtocol>PAP</AuthProtocol> 【プロバイダから指定の認証方式】 </Context> </MBNProfileExt>
結論
基本的にWindows10と要領は同じ。
OSが古いだけあって、設定項目は少な目だし、それだけシンプルな感じ。
しかしWindows7のAPN設定画面(インタフェース)がWindows10と全然違ってて、何がどこにあるのかを探して設定確認や変更をしてみるのが難しかったのが思わぬ落とし穴w
だけど、今更この情報が必要になる事はあるのかなぁ…
Windows10でのAPN設定自動化
開発中のプロジェクトで、Windows環境でsimを使用したモバイルブロードバンドネットワークを使っています。
当初は「手順書を作ってくれれば対応します」って事だったのが、途中から「simを刺しただけで(手作業無しに)自動で設定出来ないか」ってな話に変更…
そんな事出来るんかいな?
とりあえずGoogle先生を頼りつつ、やってみた
まずは調査から
APN設定ってどうなってる?
自動って事は、コマンドラインとかシェルスクリプトでレジストリ弄るなりする必要がありそう。
そもそも、APNの設定情報って何処にどうやって格納されてるんだ?
Ascllで、こんな記事を発見\(^o^)/
Windowsのモバイルブロードバンドネットワーク機能をカスタマイズする
APN設定がxmlファイルで定義可能な事がわかって、おおまかな内容も(なんとなくだけど)判明。
という事で、既存(手作業で管理画面から作ってみたAPN設定)のプロファイルを参照してみる。
(生データで、~部分は公開出来ないのでマスクしてます)
ファイル名
{9D85A35B-727E-482A-84C6-A258BE03D296}.xml
<?xml version="1.0"?> <MBNProfileExt xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v4"> <Name>{76A75226-A56E-4E6B-B843-1AC7B483C25A}</Name> <Description>SORACOM.Air</Description> <IsDefault>true</IsDefault> <ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> <SubscriberID>01000000D08C9DDF0115D1118C7A00C04FC297EB01000000AE302423BEC241409D32393B7AF7790F000000000200000000001066000000010000200000008477372D361C594FB8DF26C192BE27E0ED85AF4153BE097CFBF370C2D9D50884000000000E80000000020000200000002ADA86D5185492C9B4560EBAF25E82D6A56690F70DAFEDBFADC2F33F6926B8ED20000000FEABD81BD221D19A20DD919F4E7E3064D587581CAB7D84651DE44695A72E60A340000000BE50E447384EB997102E94B7FAB9651CF190C7586ED8D8CA17FD21D38B8D48379EC8109BDE9F7AD5AF1FE14697BF1FA28BCA4ABED7520E61636C83F315DA6B47</SubscriberID> <SimIccID>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~</SimIccID> <HomeProviderName>DOCOMO</HomeProviderName> <ConnectionMode>auto</ConnectionMode> <Context> <AccessString>soracom.io</AccessString> <UserLogonCred> <UserName>sora</UserName> <Password>01000000D08C9DDF0115D1118C7A00C04FC297EB01000000AE302423BEC241409D32393B7AF7790F0000000002000000000010660000000100002000000086639B74A891F62F3A7BA2957B3E90780358EDFE1D4CF8CF2BE39897B0C1FCBB000000000E80000000020000200000001F8702CD0939FD8B56438C7502ADD6BC5F58FB859636BCD7764638348C1823A710000000327279A0E74A58F79E7280C3C09C22EF40000000B5E634D78314D43DF1BE0D75B45127B9D093B2729993C5E3D0B4A3B85C3EF5AE3FE1CF2BFE8E4E43839EDD7B81CE667AD34ADA53CD5E97020A0E1F9BD25B02F4</Password> </UserLogonCred> <Compression>DISABLE</Compression> <AuthProtocol>PAP</AuthProtocol> </Context> <PurposeGroups> <PurposeGroupGuid>{3E5545D2-1137-4DC8-A198-33F1C657515F}</PurposeGroupGuid> </PurposeGroups> <ProfileConditionedOn> <IMSI>~~~~~~~~~~~~~~~</IMSI> </ProfileConditionedOn> <IsExclusiveToOther>true</IsExclusiveToOther> </MBNProfileExt>
さて、SubscriberIDとPasswordが暗号化されてるらしく、わからない。
幾つかAPN設定を作ってみて、xmlファイルを確認してみたけれど、暗号化を解読する手掛かりも無い
。
ま、そんな簡単に解析出来るような暗号化に意味は無いのはわかっているけれど…
プロファイルのxmlが作れれば何とかなりそうなんだけど、暗号化されてるSubscriberIDとPasswordをどうすりゃ良いのか…
困った時は、やっぱりGoogle先生。
有り難い事に、先人がいた!
Windows 10 でモバイルのカスタムAPNが保存できない→プロファイルを作成することで解決
有り難いんだけど…肝心の暗号化部分がわからない。
- SubscriberID
- Password
もっと突っ込んで調べてみる
暗号化箇所をプロファイルでどう記載したものか、あれこれ探しても手掛かり無し。
とりあえず、周辺情報から調査。
netshコマンドでWin8のモバイルブロードバンドの情報を得る
プロファイルに設定する情報を取得したり、プロファイルxmlを反映したりする方法は、おおよそ上記のページで把握出来る。
とっても参考になったのだけれど、自分が一番知りたい情報が…
しかし、addは、追加のためのxmlファイルの仕様がはっきりしない。前記のフォルダにあるXMLファイルは、プロファイルなのだが、一部の項目が暗号化されており、まったく同じ内容のファイルをaddコマンドで指定してもエラーとなり、プロファイルとしては登録することはできない。しかし、作り直すのは、設定チャームのネットワークからAPNなどを手動で設定するだけでいいので、特に問題はないだろう。
いや、そこ一番知りたいトコなんですが!!!(-_-;)
とりあえず作ってみる
アレコレ調べてみたものの、追加情報は無し。
調べてもわからないものは、結局わからない。
オトコノコですもの、考えてるだけじゃなくて動かなきゃ!
って事で、トライ&エラーで潰しにかかる。
mbnコマンドで取得出来たSubscriberID・IMSIを、とりあえず平文で設定。
Passwordもとりあえず平文で(^_^;)
わからない項目(PurposeGroups)は、設定画面でも使わなかった項目だったから割愛してみた。
そして作ったxmlが以下。
<?xml version="1.0"?> <MBNProfileExt xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v4"> <Name>{76A75226-A56E-4E6B-B843-1AC7B483C25A}</Name> <Description>SORACOM.Air</Description> <IsDefault>true</IsDefault> <ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> <SubscriberID></SubscriberID> <SimIccID>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~</SimIccID> <HomeProviderName>DOCOMO</HomeProviderName> <ConnectionMode>auto</ConnectionMode> <Context> <AccessString>soracom.io</AccessString> <UserLogonCred> <UserName>sora</UserName> <Password>~~~~</Password> </UserLogonCred> <Compression>DISABLE</Compression> <AuthProtocol>PAP</AuthProtocol> </Context> <ProfileConditionedOn> <IMSI>~~~~~~~~~~~~~~~</IMSI> </ProfileConditionedOn> <IsExclusiveToOther>true</IsExclusiveToOther> </MBNProfileExt>
コイツ、動くぞ!w
細かい修正点は色々あったけど、これでAPN設定がエラー無く出来て、通信も成功!\(^o^)/
そして今まで判明したAPN設定用プロファイルxmlの内容
【】内は項目の説明
<?xml version="1.0"?> <MBNProfileExt xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v4"> 【バージョン記載:お約束】 <Name>{VR-SIM-Profile}</Name> 【プロファイル名:既存名称と重複はNG】 <Description>SORACOM.Air</Description> 【プロバイダから指定の名称:この場合はSORACOM】 <IsDefault>true</IsDefault> 【デフォルト接続先にしたい場合はTrue】 <ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType> 【固定値:未解析】 <SubscriberID>295050910085422</SubscriberID> 【show readyinfo コマンドで取得したサブスクライバーID(平文)SIM依存情報】 <SimIccID>8942310017000774228F</SimIccID> 【show readyinfo コマンドで取得したSIM ICCのID SIM依存情報】 <HomeProviderName>DOCOMO</HomeProviderName> 【ローミング元(基本このままで)】 <ConnectionMode>auto</ConnectionMode> 【自動接続を行うか否か】 <Context> <AccessString>soracom.io</AccessString> 【プロバイダから指定のAPN名】 <UserLogonCred> <UserName>sora</UserName> 【プロバイダから指定のユーザー名】 <Password>sora</Password> 【プロバイダから指定のパスワード(平文)】 </UserLogonCred> <Compression>DISABLE</Compression> 【固定値:未解析】 <AuthProtocol>PAP</AuthProtocol> 【プロバイダから指定の認証方式】 </Context> <PurposeGroups> 【このセクションは無くても問題無し:未解析】 <PurposeGroupGuid>~~~</PurposeGroupGuid> </PurposeGroups> <ProfileConditionedOn> <IMSI>295050910085422</IMSI> 【show readyinfo コマンドで取得したサブスクライバーID】 </ProfileConditionedOn> </MBNProfileExt>
完成品
APN設定用xml作成の手順を整理すると…
* 以下作業は、ドングル(sim)を刺した状態で行う事が前提
1)インタフェース取得
「netsh mbn show interfaces」で、使用可能なMBNインタフェースの名前を取得
【取得内容】
”名前”
MBNインタフェースの名前(戻り値の中の、2つ目のコロンの右側の文字列)
2)準備状態取得
構文「netsh mbn show readyinfo interface=“名前”」
例文「netsh mbn show readyinfo interface=“携帯電話 2”」
【取得内容】
サブスクライバーId:〜〜〜〜〜〜
戻り値の中の、4つ目のコロンの右側の文字列
SIM ICC の ID :〜〜〜〜〜〜
戻り値の中の、5つ目のコロンの右側の文字列
インタフェース 名前 の準備状態情報:
------------------------
状態 :電源を入れて登録できます
緊急モード:オフ
サブスクライバーId:〜〜〜〜〜〜
SIM ICC の ID :〜〜〜〜〜〜
電話番号の数 :0
3)プロファイルXMLの編集
プロファイル登録用のXMLファイルを、以下のように編集する
編集箇所は★部分のみ
Nameパラメータについては、固定前提(Cドライブに記録が残る場合、ユニークにする必要がある)
<?xml version="1.0"?>
<MBNProfileExt xmlns="http://www.microsoft.com/networking/WWAN/profile/v4">
<Name>{VR-SIM-Profile}</Name>
<Description>SORACOM.Air</Description>
<IsDefault>true</IsDefault>
<ProfileCreationType>UserProvisioned</ProfileCreationType
★<SubscriberID>295050910085422</SubscriberID>
★<SimIccID>8942310017000774228F</SimIccID>
<HomeProviderName>DOCOMO</HomeProviderName>
<ConnectionMode>auto</ConnectionMode>
<Context>
<AccessString>soracom.io</AccessString>
<UserLogonCred>
<UserName>sora</UserName>
<Password>sora</Password>
</UserLogonCred>
<Compression>DISABLE</Compression>
<AuthProtocol>PAP</AuthProtocol>
</Context>
<ProfileConditionedOn>
★<IMSI>295050910085422</IMSI>
</ProfileConditionedOn>
</MBNProfileExt>
XMLの所在
C:\ProgramData\Microsoft\WwanSvc\Profiles
4)プロファイルXMLを実行し、APNを登録
構文「netsh mbn add profile interface=“携帯電話 2” name=“プロファイルXMLファイル”」
例文「netsh mbn add profile interface=“名前” name=“c:¥work¥profile.xml”」
これをバッチ化してOS起動時に自動実行する事で、初めてのsimを刺してのAPN自動設定と通信が可能になったのでした。
やれやれ。
その他参考資料
mbn設定(APN設定情報)の削除
解決!Windows10タブレットでAPN設定しても圏外のままなので「既定のAPN」をコマンドで削除
Microsoftのオフィシャル情報
Mobile Broadband Profile Schema v4.aspx) Mobile Broadband Profile Schema v4 Element Hierarchy.aspx)