スイカちゃんの日記

言語学に興味がある。最近はタイ語を勉強している。

タイのドラマ「Room Alone 401-410」

最近タイのドラマ「Room Alone 401-410」を見た。去年投稿された動画なので去年の作品だと思う。1話40分が10話あるシリーズで見るのに2日かかったが、楽しめた。簡単に話をまとめる。

 

www.youtube.com

 

話はあるマンション(あるいは学生寮)の4階に住む人達に焦点をあてたもので、基本的に1話に住民の1人がメインとなって話が展開する。

 

 

401号室・・・Jaegun。女性。Terkという男性に密かに心を寄せている。Terkが406号室のMinを好きになり、それを邪魔しようとする。(Jaegunはかなりかわいい。Terkもかっこいい。)

402号室・・・Tul。男性。Neptuneと遠距離恋愛をしているが、かなり強引で束縛的。それが嫌でCableという男性に相談するが、その優しさに次第に惹かれ始める。(別のドラマでこの人を知っていたので、最初見たとき驚いた。)

403号室・・・View。男性。写真撮影が好き。Facebookで見つけた、かわいい女の子とチャットをするようになる。しかしなかなか会ってくれないので、Facebookの写真は嘘でなりすましをしているのではないかと疑いを持つ。(笑顔が好き)

404号室・・・Men。男性。自作した歌をYoutubeに投稿している。ラブソングが嫌いで、そればかりを歌うZeenという女性に喧嘩を売る。しかしあるイベントで一緒に作曲活動をすることになり、Zeenに興味を持ち始める。(Menはあまり歌上手くない!)

405号室・・・Snow。女性。ブロガーでネタ探しをよくしている。同時に4人の男性と仲良くなり、全員といい関係になる。どの男性も一長一短でどれがいいか逡巡する。(ビッチ)

406号室・・・Camp。男性。この部屋はもともと兄(Tent)が住む。Campはゲーム中毒で成績が悪く、塾に通うことになった。塾の日の前日は、塾から近いこの部屋で寝泊まりするようにした。成績優秀な兄に嫉妬していて仲が悪い。兄に対抗するため、兄の彼女と関係を持ち始める。(この話が一番好き)

407号室・・・Min。女性。見た目は典型的なレズビアンで、その仲間たちと一緒によくいる。しかし本当はストレートで403号室のViewに気がある。仲間たちに嘘をついていたことがバレるのを恐れ、しかし、Viewとも付き合いたいMinはどちらかの選択をしなくてはならなくなった。(ぜひとも黒髪の彼女が見てみたい。かわいい)

408号室・・・Baitoey。女性。易者の助言でニックネームも変えちゃうほど占いが好き(Baitoey→Jaitoey)。長年の友人Kinと付き合い始める。行動全てを占いで決めるBaitoeyにうんざりし、関係が悪くなる。(原宿にいそうなギャルみたい。でもかわいい)

409号室・・・Earng。男性。Instagramで歌った動画を投稿している。前々から気があったGangという男性に、恋人のふりをして動画を投稿しないかと持ちかけられる(知名度を上げたいという理由で)。しかし次第に偽の関係で視聴者に嘘をつくことに嫌気が差してくる。そんな中Gangには彼氏がいたことが発覚する。(ゲイカップル(あるいはイマジナリーカップル)が一部の人に持てはやされることは実際にあるらしい)

410号室・・・Phun。男性。403号室のViewと友達。よく鼻血を出す。Twitterで@tutorloveと名乗り、恋の相談を受けている。たくさんの人を助けている一方で自身の彼女(Air)には冷たい(決して愛していないというわけではなく彼の性格によるもの)。そんな中、@tutorloveにAirの恋愛相談が来る。(結末が簡単に予想できてしまったのでがっかり。Airはよく見るとかわいい)

 

401号室(Jaegun)・402号室(Tul)・406号室(Camp)は無理ない展開で楽しめた。407号室(Min)のレズビアンの仲間たちは、自身のセクシュアリティには理解を(おそらく)求めている一方でMinにある種の価値観を押し付けているところが不満で理解できない。409号室(Earng)は、Earngの恋愛的態度はかわいかったがGangの自分勝手さに腹が立って楽しく見れなかった。404号室(Men)・405号室(Snow)はつまらなかったし、英語字幕もまともに訳さなかった。410号室(Phun)は鼻血の設定がいまいちいかせてない。

タイではキスシーンはダメなのか、それとも役者がキスNGなのか知らないが、405号室の話でキスが置物で隠されていたところは萎えた。

このドラマはほとんどの登場人物が美男美女で、もう少し抑えめの役者・平凡な役者をもっと出して欲しかった。そういう意味ではLovesickというドラマは好き。

Lineで会話をするシーンが多くあり、自分もタイ文字をちょこちょこ読んでた。やっぱり学習している言語の文字が読めると嬉しい。1つ気づいたことがあり、タイ語では数字の「5」を/haa/と発音することを利用して、笑い声を「555555」と表現していた。おもしろいと思った。

タイ語の単語:「เป็น」「คือ」

タイ語のコピュラみたいなやつを学んだ。「เป็น」「คือ」の2つで、どちらも日本語では「~である」と訳せる。これは外国語学習によくある「母語では区別のない事象が学習言語には区別があるので頑張って覚えましょう」というやつである。以下は『タイ語の基礎』三上直光、白水社から引用した。

 

เป็น

読み方は[pen]。「Aเป็นB」は「AはBという属性を持っている(持つ)、AはBという状態にある(なる)」とある。Bの位置にはふつう、Aの職業、地位、身分、性質、病名などを表す名詞が来る。

例文:

ผมเป็นนักเรียน「僕は学生です。」

(補足)タイ語分かち書きしない。SVO言語であり、上の例文は日本語でいえば「僕・である・学生」となる。

 

คือ

読み方は[khɯɯ]。「AคือB」は、AとBが同一のものを指し示す場合、つまりAとB との間に「AイクオールB」という等価関係があることを述べる場合に使う。

例文:

นี้คือปลา「これは魚です。」

(補足)上の例文は日本語でいえば「これ・である・魚」となる。

 

「เขาเป็นพ่อของคุณ」「เขาคือพ่อของคุณ」はどちらも「彼はあなたの父です」と訳せる。違いは以下の通り。

前者(เป็น)・・・「彼はあなたの父という属性の持ち主である」

後者(คือ)・・・「彼はあなたの父と一致する」

「彼はあなたの父なのだから、少しは彼の立場を理解しなさい」という意味を説明する場合は前者がふさわしい。一方、後者は彼が自分の父だということを知らない人に真実を打ち明けるような場合に使うことができる。

 

微妙な意味の違いを調整するのは難しい…。

バイオハザード6のプレイ時間

Twitterに投稿しようと思ったが、連投が躊躇われるのでここに書く。

 

僕のバイオハザード6のプレイ時間が25時間(steam上。ゲーム内の統計では20時間)。やったシナリオはレオン編とクリス編(+ジェイク編チャプター1)のみで20時間いくのは時間がかかりすぎるという話を聞いたので、調べてみた。

レオン編(1)1:55:41 (2)1:55:53 (3)0:58:21 (4)1:13:54 (5)1:10:49 合計7:14:38 カッコ内はチャプター
クリス編(1)0:53:46 (2)1:06:30 (3)0:30:18 (5)1:01:44 (5)1:14:26 合計4:46:44

オープニング(Prelude)とジェイク編チャプター1はプレイ時間は分からず(ジェイク編のやつはボスが面倒で途中のまま投げた)。難易度はレオン編チャプター1のみベテランでそれ以外はノーマル。

上の合計プレイ時間を合わせれば12:01:22。Steam上のプレイ時間と13時間の差がある。おそらくゲームを起動したまま放置していたんだと思う。25時間かかったのはnoobだからと思っていたが、僕はクリアするのに時間がかかりまくったnoobじゃないことが分かった!

タイ文字

最近、僕はタイ語を勉強している。

タイ語は見慣れたローマ字体系ではなく、独自の文字体系を持つためタイ語学習のネックになっている(むしろそれがやる気にもつながっているのだが)。今のところ分かっているタイ文字のメモを簡単に書く。

 

タイ文字は以下を覚える。

  1. 子音字
  2. 母音記号
  3. 声調記号
  4. その他の記号

 

1. 子音字

タイ文字の子音字は全てで42字ある。ただし、廃止された文字を含めれば44字ある。ひとつの音価に対して複数の文字があるのが特徴的であり、分かりづらいところでもある。子音字の一覧があり、「コーカイ」(ก ไก่)という。コーカイの読み方は次の通り。

 

  その文字の音価 + [ɔɔ] + その文字が使われている代表的な単語

 

[ɔ]は[o]より一段階広い母音のことである。代表的な単語は慣習的に決まっていて、他の単語に置き換えない。コーカイの始め3個を例に挙げる。

  1.  กอ ไก่  kɔɔ kài
  2. ข ขอ ไข่  khɔ̌ɔ khài
  3. ค คอ ควาย khɔɔ khwaai

タイ語は開音節・閉音節の両方がある。以上のことは頭子音のみで、末子音では別の音価を持つ。末子音は[k][t][p][ŋ][n][m][y][w]しかなく、普通その文字の音価と同じ調音点の子音が末子音の音価として選ばれる。

その他例外もあるが、省く。

 

2. 母音記号

タイ文字の母音記号は全てで24種類である。字ではなく記号とするのは、母音記号が単体でたつことはできず必ず子音字に付属していないといけないからである。もし母音単体だけの音節を表す場合は[ʔ]を音価に持つ「」を用いて表す。おもしろいのは母音記号が上下左右につくという点である。タイ語の音韻では短母音・長母音の区別があるため文字でもそれが反映され、違う母音記号が使用される。さらに末子音があるかないかでも区別されるため、母音には基本的にそれぞれ3種類の母音記号があるということである。

 

3. 声調記号

タイ語には声調が5種類あり、それが記号として書かれる。記号自体は4種類しかないが、何もつかないという場合も含めれば5種類になる。それぞれの記号が1個の声調を常に示していればいいのだが、そのようにはなっていない。全ての子音字は3種類のグループのどれかに属していて、どのグループとどの声調記号がついているかで声調が読みとるようになる。また、末子音があるかないかも基準の一つである。声調記号は必ず子音字の上に書く。

 

4. その他の記号

繰り返し記号・省略記号・黙音記号がある。

「保護者」の記事を考える

はてな匿名ダイアリーで下の記事を見た。

anond.hatelabo.jp

 

何を言っているか分からない。誰が出てきて、何を発言したのかが読み取れない。

はてなブックマークのコメント欄を読んでも、理解できない人が多いようである。

これを頑張って読み取ってみる。

 

登場人物が把握しづらいことが読みづらさに繋がっていると予想して、登場人物が誰かを考える。

記事の中で特定の人物を示すことばは「かなり年下の子」「自分」「知り合い」「相手の子」「保護者」「みんな」「そのおっさん」「あんた」である。

2行目の「って知り合いに聞かれた。」というところは主語が私、つまり投稿者のことであろう。その投稿者が誰かに相談されたという内容なので相談者(=「知り合い」)もいることになる。

それを踏まえた上で1行目に戻ると「自分」は相談者であることが分かる。そして「かなり年下の子」(年齢は分からないが仮に「児童」と呼ぶ)も登場しているので、ここまでで3人、登場人物がいる。

2行目に戻って、2つ目の文に「相手の子」が現れる。相手の「子」とあるので児童と同じではないかと思われる。「その話してる」は「その話をしてる」のタイポであろう。

3行目・4行目の「保護者」は児童の父母(あるいは、その片方)だと考えられる。ここでの発言はSNSでのやりとりのことであろう。

5行目の「みんな」はSNSでやりとりした人たちのことだと思われる(この中に児童の父母や投稿者が含まれているかは分からない)。

問題は、最後の行である。この行には「そのおっさん」「あんた」が出てくる。児童がかなり年下であることから「そのおっさん」と同一だとは考えにくいので「そのおっさん」は相談者のことになると思うが、すると「あんた」は必然的に児童になる。なぜなら相談者が自分自身にマジ惚れすることになり、文脈に沿わないからである。最後の文は、児童が相談者に声をかけ続ければマジ惚れされちゃうけど、それを分かっていてやっているのかと問いかけていると解釈できる。

 

以上のことから登場人物は次のように考えられる。

  • 投稿者
  • 相談者          「自分」「知り合い」「そのおっさん」
  • 児童           「かなり年下の子」「相手の子」「あんた」
  • 児童の父母        「保護者」
  • SNSでやりとりした人たち 「みんな」

 

記事を分かりやすいように書き換えると以下のようになる(下線は書き換えた・追加した部分を示す)。

 

「かなり年下の子が最近やたらに声をかけてくる。カラオケでオールもした。自分に気があるんじゃないか、どう思う」って知り合いに聞かれた。俺はその子がSNSでその話をしてるのも見た。

「保護者同伴だったのか」

「保護者がいたならよかった」

とみんなに書かれていた。

子供よ、そのおっさんあんたにマジ惚れしそうだから気をつけたほうがいいよ。それともわかっててやってるのかね。

 

これで分かりやすくなった。

 

ところで、筆者は言語学をかじっているので、その観点(語用論の観点)から見てみる。

この文が分かりづらいのは主語が誰であるのかが明確ではないことが原因であろう。特に「そのおっさん」「あんた」が分かりづらい。

状況が分からないと具体的な対象が分からない語を「ダイクシス」という。代名詞や指示詞がこれに相当する。例えば「以前、それは先生を苛つかせた」という文は「以前」「それ」「先生」の語自体は具体的に指すものが無く、この文に文脈が付与されて初めて対象(あるいは意味)が決まるということである。他にも「上」「右」「今」「あれ」なども当てはまる。

投稿者はダイクシスの使い方があまり上手ではないように思われる(もちろん、意図的にそうしたのかもしれないし、匿名ダイアリーだから気軽に書けて推敲する気が起きなかったのかもしれないが)。

 

さらに、上の解釈は自分なりに「関連性を最大にし」たものである。「関連性を最大にする」というのはディアドリ・ウィルソンとダン・スペルベルが提唱した「関連性理論」で出てくるものである。関連性理論とは平たくいえば、話し手が何かを発言したときに聞き手はその発言を解釈する上で、解釈の候補がいくつか出てくるわけだが、送り手は伝えたい意図がその候補の一番上に来るように発言や動作の最適な調整をする。受け手はその調整があるという保障があるとして一番上の候補で解釈する。よって発言意図が理解できるということである。一番上の候補で解釈することを関連性を最大にするという。(上の説明はかなりおおざっぱなので興味がある人は専門書を読むといいでしょう。)

それっぽく述べたが、つまりは僕なりの解釈だということで、人によって上の解釈に疑問を持つ人もいるだろう。「保護者」が相談者と同一だとする解釈も可能である(はてなブックマークのコメント欄にちらほらある)。そうした場合、児童は相談者と一緒にカラオケでオールしたことを「みんな」には「保護者」と一緒にカラオケでオールしたことだと思われているということになる。そのように解釈した人は僕とは関連性を最大にするやり方が違うということである。投稿者は最適な調整を行なわなかったために何を言っているかが分かりづらくなって、それっぽい解釈が複数生まれたということになる。ダイクシスの使い方も最適な調整に含まれる。

 

なんにせよ、投稿者は最適な調整を行なわなかったということで、人に読まれる文章を書きたければその努力をしろという戒めになった。

 

 

最近、タイのある歌をよく聞く

タイの曲はほとんど聞くことは無かったが、最近はこの曲をよく聞く。


MV หอม(ไอซ์ ศรัณยู-มาร์กี้ ราศรี) - YouTube

Youtubeの投稿は2010年なので少し前の曲ではあるけど、サビの踊りと「オラッラッラ」がとても印象に残る。

ところでこの曲は以下の動画から知った。

 

02-05-57 l หอม - นะนู้บ มิน Lovesicktheseries @Siam Pavalai Paragon - YouTube

Lovesickというタイのドラマのイベントで、ドラマに出ている役者が歌っている。こういう場で歌われるくらいだからタイでは有名な曲なのかな。ついでにこのイベントの動画は女性の黄色い声がかなり飛び交っていて歌があまり聞こえないという。

 

もっとタイの音楽を探していきたい。

音節末の鼻音の聞き分けができない

今日はピンインを勉強した。

ピンインに限らず、英語や韓国語やタイ語を勉強していても同じことを思うのだけれども、音節末の鼻音の聞き分けが本当にできない。

英語 : pin - ping、pan - pang

例えば上の英単語を例に挙げると、「n」「ng」の聞き分けができないということだ。

閉音節が頻繁に出る言語を使用する話者(英語話者や韓国語話者など)はこういった鼻音を聞き分けができるらしい。今日、ある韓国人に聞いたが区別できるとのことだった。実際に自分で発音すると若干違いはあることに気づくが、文章内でそれが出ても聞き分けられる自信は無い。

これは、日本語では音節末の鼻音を区別しないことに理由がある。それに鼻音は調音点が何であれ、どれもかなり似た聞こえになるのもあると思う。

どうすれば出来るんでしょうね。やはりひたすら聞いて慣れるしかないのかなあ。