アルバム三部作
今回は「アルバム三部作」について紹介します。
アルバム三部作とは
1stアルバム「夏雲ノイズ」2ndアルバム「空創クリップ」3rdアルバム「夕風ブレンド」の3枚を総称して「アルバム三部作」と呼ばれています。(普通に「三部作」と呼ばれることや、最近では他のアルバムも増えてきたので「初期三部作」と呼ばれるなど、一定はしておりませんが「アルバム三部作」でだいたい通じます)
共通するのはアルバム名が「漢字+カタカナ」 で構成されているということです。
アルバム三部作という構成は、シンタ君がデビュー前から考えていたそうです。
シンタ君「数年分もビジョンも明確にあって。例えばアルバム3作は三部作でいくとか」*1
初回盤が紙ジャケット
3作とも初回盤は、紙ジャケットになっています。
レコードを知っている方には馴染みがあるかもしれません。レコードのジャケットをCDサイズにしたものだと思います。
スキマ「これ(初期三部作)は完全にアナログをイメージして作ったから」*2
ジャケットのことは明言されていませんが、アルバム三部作はレコードを意識して作っていたと言っていました。初回盤を紙ジャケットにしてのも、そのためだと思われます。
このことからも、スキマスイッチがデビュー当時から古き良き音楽を意識(リスペクト)していたことが伺えますね。
6thアルバム「新空間アルゴリズム」のアナログ盤がリリースされた際に、
スキマ「初期三部作もアナログ化したいです」*2
と、三部作のアナログ化にも意欲を示していました。今後、三部作のレコードが発売されることに期待ですね!
アルバム紹介 ~夕風ブレンド~
今回紹介するのは、3rdアルバム「夕風ブレンド」です。
どんなアルバムなの?
アルバム三部作のラストを飾るのがこの作品です。
「全力少年」以降もスキマスイッチの人気は続いており、「ボクノート」*1「ガラナ」*2「スフィアの羽根」*3など様々な曲にタイアップが付いていました。
「夕風ブレンド」はそんな曲たちが収録されたアルバムとなっておりますが、その他の曲にも良い曲が揃っており、ファンの中でも人気が高いアルバムでもあります。
2曲目から4曲目までは曲間が切れずに繋がっていく仕様となっています。「ガラナ(album ver.)」では次曲に繋がるようにアウトロにピアノ演奏が追加されていますが、次曲である「スフィアの羽根(album ver.)」では、「ガラナ」から繋がるようにイントロの最初の一音目のみ音程が原曲よりも下がっております。また曲の最後にストリング演奏が入り「惑星タイマー(album ver.)」に繋がります。
どんな曲が収録されているの?
藍
片思いしている際の心境を絶妙に表現された歌詞が素晴らしい曲です。ファンの間でのかなり人気が高い曲です。
どの程度素晴らしいかというと「2012年のファン投票ではアルバム曲にも関わらず見事に2位と獲得した実績を誇る曲」と言えば伝わるでしょうか。ファンの大半が選んだ曲ということです。
ちなみに3位「全力少年」を抜いただけでなく、1位の「奏(かなで)」にも肉薄していたということからもどれほどのものが分かると思います
(この曲が純愛を表している曲と感じるかどうかは・・・、あなた次第です)
おや?不自然な行間がありましたが、不具合ですかね?気にせず次に行きましょう(笑)
ズラチナルーカ
この曲の歌詞は、ファンの間。様々な考察が繰り広げられている曲です。曲にしても詩にしても独特の世界観があります。是非とも歌詞カードを眺めながら聴いてもらいたい曲の一つです。
いつか僕の考察も載せれたら良いなと思います。
アーセンの憂鬱
「君の話」以来ファンキーな雰囲気に飢えていたとのことで、それを吐き出すために作られた曲だそうです。 疾走感のある格好いい曲となっています。
ライブで先に披露されて、磨き上げた後に録音するという試みが行われた曲でもあります。
その他の曲
「惑星タイマー(album ver.)」は「福耳」*4に提供した曲ですが、シングルバージョンと異なり、こちらはオーケストラアレンジとなっています。
「アカツキの詩(album ver.)」はアウトロがシングルバージョンと異なるアレンジとなっています。こちらのバーションを先に完成させてからシングルのアレンジを行ったそうです。
「糸の意図」 は、僕が個人的に好きな曲です。イントロのピアノの音がたまらなく好きです。ベースにレミオロメンの前田啓介さん、ドラムにアンダーグラフの谷口奈穂子さんが参加しています。
また「月見ヶ丘」のコーラスに小田和正さんが参加されているので、コーラスに耳を傾けて聴いてみるのも良いと思います。
初回盤はどこが違うの?
「夏雲ノイズ」「空創クリップ」と同様、紙ジャケット仕様であり、特典DVDが付属されています。
DVDには「ボクノート」「ガラナ」「アカツキの詩(album ver.)」のMVが収録されていますが、「アカツキの詩」のMVは、シングルバージョンと異なる結末を迎えるので、見比べてみるのも面白いと思います。
また前回までの2作品と異なり、インタビューは収録されておりません。その代わりに「夕風ブレンド」のジャケット撮影風景とレコーディング風景をまとめた映像が「メイキング・オブ・夕風ブレンド」をして収録されています。
そして全ての映像が終わった後、しばらくDVDを流しっぱなしにすると新たに流れ始める隠し映像「スキマスイッチ44番勝負」ははしゃぎ倒している二人がみられます。とても面白いので是非とも見てほしいです。ちなみにこの時審判を務めている紙袋男は、ファンンにはお馴染みのスキマスイッチマネージャー「樋口健」さんです。
おすすめ度は?
※★の数はあくまでスキマスイッチの作品の中で★1から★5を付けた場合の点数です(全てが★4や5では成り立たないので)。★の数が少ないから作品の質は低いという訳ではありません。
前作までの2作品はそれぞれ「奏(かなで)」「全力少年」が突出しており、他の曲が続き切れていない(後れを取っている)印象がありましたが、今回は全体的にかなり質の高いアルバムとなっています。
初聞きでも馴染みやすい曲が多く、アップテンポ、ミディアムテンポ、バラードがまんべんなく収録されているされており、スキマスイッチ入門からマニアまで誰にでもおすすめできる作品だと思います。
スキマニアの人で「スキマスイッチ44番勝負」を観たことがない人は、是非とも初回盤の購入を(笑)
動画
あとがき
この作品はアルバム三部作の締めくくりとなるアルバムです。デビューから当時にかけての集大成でありクオリティーの高い作品となっています。ソロ活動以前に行っていた制作方法でのゴールであることは間違いないと思います。
アルバム紹介 ~空創クリップ~
今回紹介するのは、2ndアルバム「空創クリップ」です。
どんなアルバムなの?
アルバム三部作の真ん中となる作品です。
2ndシングル「奏(かなで)」前作の「夏雲ノイズ」を経て、徐々に知名度を上げていったスキマスイッチ。そんな中リリースされた5thシングル「全力少年」で、名実ともにアーティストの仲間入りを果たしたといえると思います。その「全力少年」が収録された本作品はオリコンランキングで初の1位を獲得しました。
本アルバムのコンセプトは特にないとのことです。そのためアルバムを説明しようとするとなかなか難しいです。何を書けば良いかあまり思いつきません(笑)
「夏雲ノイズ」と比べるとバラード曲が多い印象ではあるので、しっとりとした曲が聞きたい時や、ゆっくりと音楽を聴きたい時にはちょうど良いアルバムであると思います。
どんな曲が収録されているの?
君に告げる
短い曲ですが、アルバムの一曲目を飾るのにぴったりな「朝」がテーマの曲です。
「夏雲ノイズ」の一曲目「螺旋」ではシンタくんが弾くピアノからスタートしましたが、この曲はタクヤくんのボーカルからスタートしているところにもこだわりを感じますね。
キレイだ
w-inds.に提供した曲のセルフカバーとなります。w-inds.のファンからも人気が高い曲だそうです。w-inds.に提供する以前に元々スキマスイッチがライブで演奏していたとか。
現在もスキマスイッチのライブで度々披露されていますが、だいたい再アレンジされており、そのたびに格好いい曲になっています。
飲みに来ないか
アルバム曲ですが、MVが作られており*1、田中圭さんが出演されています。当時から13年の時を経た2018年、一世を風靡した田中圭さん主演のドラマ「おっさんずラブ」の主題歌が「Revival」*2となった際に、再度話題となった曲でもあります。
さみしくとも明日を待つ(Album ver.)
「全力少年」のカップリングでもあった曲ですが、シングルバージョンに比べ曲時間が2分弱も長くなっております。元々素晴らしいバラード曲だったのですが、計7分06秒にも渡る壮大な曲となり、特にアウトロは聴きごたえがあるものに仕上がっています。
そしてこの曲GRAPEVINEが演奏に参加されています。アウトロが長くなったこのAlbum ver.ではその名演がたっぷりと聴けるようになりました。
その他の曲
「フィクション」の歌詞カードには「※この物語はフィクションです」と記載されるなど遊び心が垣間見えます。またスキマスイッチのコンセプトアルバム「re:Action」にてフラワーカンパニーズがリアレンジ・リプロデュースを行ったバージョンが収録されています。
「水色のスカート」は、前作に収録されていた「きみがいいなら」のように一部物議をかもすような歌詞が入っています。
初回盤はどこが違うの?
前作同様、紙ジャケット仕様となっており、特典DVDも付属されています。DVDの内容も前作と大きく変わりはなく、インタビューと「冬の口笛」「全力少年」「雨待ち風」のMVが収録されています。
おすすめ度は?
※★の数はあくまでスキマスイッチの作品の中で★1から★5を付けた場合の点数です(全てが★4や5では成り立たないので)。★の数が少ないから作品の質は低いという訳ではありません。
丁寧に作りこまれた作品となっています。しかし前作以上にミディアムテンポ~バラード曲が中心となっているため、変化に乏しく少し物足りない印象があります。
個人的にはおすすめ度は前作「夏雲ノイズ」と同程度といったところです。
上級者の方でまだこのアルバムを聴いたことがない人は「さみしくとも明日を待つ(Album ver.)」目当てに聴いてみても良いと思います。
動画
あとがき
個人的にはジャケットからなんとも切ない雰囲気を感じ取っているのですが、中身のその印象通りの作品ととなっています。このジャケットとの親和性は他にはなかなか無いレベルのものであると思います。ジャケットの印象って大事ですね(笑)
アルバム紹介 ~夏雲ノイズ~
今回紹介するのは、1stアルバム「夏雲ノイズ」です。
どんなアルバムなの?
アルバム三部作の始まりを飾る作品です。
当時、奏(かなで)で徐々に知名度を獲得してきていたスキマスイッチですが、CDの売れ行きはそこまででした。(本人たちも事あるごとに同じようなことを言っています)
そんな中、夏雲ノイズはオリコン2位を獲得するなど、スキマスイッチの曲を世間に広く知れ渡らせるきっかけとなったアルバムだと思います。
ちなみにアルバム名が「漢字+カタカナ」 で構成される作品は、3rdアルバムまで続いており、これらは総称して「三部作」として呼ばれています。
どんな曲が収録されているの?
デビューシングルから3rdシングルまでの「view」「奏(かなで)」「ふれて未来を」とミニアルバムから「君の話」を初めとした計12曲が収録されています。
螺旋
本アルバム1曲目を飾る曲で、多くのスキマファンを魅了してきた曲でもあります。2012年に10周年を記念して行われたファン投票でアルバム曲ながら見事6位を獲得しました。
この曲の一番の魅力はイントロにあると思います。一聴の価値はあると思います。
キミドリ色の世界
スキマスイッチには珍しい疾走感あふれる曲で、一言で表すと「格好いい」曲です!でも歌詞の内容は格好良くないです(笑) いわゆるスキマスイッチで良くある「少し女々しい男の物語」です。
このアルバムの中では僕が一番好きな曲です。
ちなみに歌詞には「黄緑」というワードで出てくるのですが、曲名が「キミドリ」とカタカナ表記なのは、別の言葉と掛けているのかなと考えられます。例えば「君彩り」とか。
この曲に限らずスキマスイッチでは、あえて平仮名・片仮名を使い、他の言葉の意味と掛けていることが多いです。そんなことも意識しながら聴いてみると他の曲でも新たな発見があるかもしれません。
えんぴつケシゴム~overture~
アウトロの ♪LaLaLa~ の部分は、初期のころライブでは会場のみんなと合唱されていた曲です。パートが2つあるのでお客さんを2つに分けてみんなでハモっていました。
また「えんぴつケシゴム」は「ケシゴム三部作」の一つでもあります。「青春騎士」*1「えんぴつケシゴム」「君曜日」*2の3曲で構成されており、一つのケシゴムで繋がるストーリーとなっています。ほんわかするストーリーなので機会があれば聴いてみても良いと思います。
~overture~は序曲という意味です。「えんぴつケシゴム」が終わった後、次の「奏(かなで)」に繋がる短い前奏(ピアノソロ)が入っています。また最後には「奏(かなで)」の歌詞を連想させる電車の発車音が、かなり小さい音で(前奏を壊さないためだと思います)収録されています。
「えんぴつケシゴム」と同じトラックに入っているためこのような曲名になったのだと思われます。
その他の曲
「桜夜風」は綺麗なバラード曲で割と好きなファンも多い曲だと思いますし、おすすめです。
後はやっぱり「奏(かなで)」ですかね。この曲が収録されているアルバムは他にもありますが、先ほど紹介した「~overture~」から聴けるのは、このアルバムだけです。今まで「奏(かなで)」を聴いたことがある人も、「~overture~」の部分から聴いてみると、また新たな一面を見いだせると思います。
初回盤はどこが違うの?
初回盤には特典DVDが付属されています。DVDの内容はインタビューとミュージックビデオ(「view」「君の話」「奏(かなで)」「ふれて未来を」)となっております。
インタビューは質問形式で進んでいくものになっており、当時のスキマスイッチ2人がどのように考えているのかが分かるものになっています。
また通常版のジャケットは普通のCDケースですが、初回盤は紙ジャケットとなっています。記事の一番最初に載せた画像も初回盤なので紙ジャケットですね 。
おすすめ度は?
※★の数はあくまでスキマスイッチの作品の中で★1から★5を付けた場合の点数です(全てが★4や5では成り立たないので)。★の数が少ないから作品の質は低いという訳ではありません。
良くも悪くもバランス良く整っている優等生なアルバムだと思います。
耳障りが良い曲がそろっているため、スキマスイッチ入門にも丁度良いと思います。(★が3つなのは、個人的にスキマスイッチ入門には他にもっと適したアルバムがあるとも考えているからです。)
しかしバランスが良い反面、ミディアムテンポやバラード曲が多くなっています。しかも「奏(かなで)」という最上級の曲が控えているため、他のバラード曲が良曲であるのにかすんでしまっている印象もあります。
ここの質は高くてもアルバムとしてみた時には物足りなさがあるかもしれません。しかしこれが1stアルバムなのですから、スキマスイッチのポテンシャルの高さが伺えると思います。
動画
あとがき
スキマスイッチがデビューして最初のアルバムです。あいさつ代わりの作品でもあると思いますので、是非とも聴いてみてください!
アルバム紹介 ~君の話~
今回紹介するのは、 スキマスイッチがデビューして最初に作ったアルバム「君の話」です。
どんなアルバムなの?
アルバムといっても6曲しか収録されておらず、公式でもミニアルバムといった位置づけです。
デビューシングル「view」の次に発売された作品でもあります。
「君の話」は1曲目に収録されている曲のタイトルにもなっています。曲のタイトルと同じ名前が使われているアルバムはスキマスイッチの作品では現時点で「君の話」が唯一となっています。そのため、普段よりたくさん曲が収録されたシングルと考えても良いかもしれません。
どんな曲が収録されているの?
表題曲「君の話」
「君の話」は初期からスキマスイッチを(特にライブで)支えてきた曲です。みんなで盛り上がるというよりかは、クールで格好よく演奏されるタイプの曲であり、現在のライブでも結構な頻度で演奏されています。
歌詞の内容としては、
君の話はもう聞き飽きた
と、なかなか毒っけのある歌詞が印象的な曲です。ファンからすればかなりスキマスイッチらしい歌詞の曲だと思うのですが、一般的なスキマスイッチの印象から考えると意外性があるかもしれませんね。
その他の曲
「メロドラマ」なんかは楽しいメロディで楽しく聴ける良い曲に仕上がっていると思います。内容はスキマスイッチによくある「ちょっと女々しい男の話」タイプの曲ですかね(笑)
最後に収録されている「ただそれだけの風景」も良曲だと思います。10周年のファン投票でも10位になっています。
おすすめ度は?
※★の数はあくまでスキマスイッチの作品の中で★1から★5を付けた場合の点数です(全てが★4や5では成り立たないので)。★の数が少ないから作品の質は低いという訳ではありません。
個人的には結構好きな曲が収録されています。良曲揃いのアルバムです。
ですが、スキマスイッチ初心者の方がわざわざこのアルバムから聴き始めることはないと思います。他にもっと聴きやすいアルバムがあります。
逆に、既にスキマスイッチが好きでいくつかアルバムを聴いてきたけど、「君の話」はミニアルバムだし、見落としていた。というような方にはおすすめです!
ぜひ聴いてスキマスイッチの魅力を感じ取って頂きたいと思います。
動画
あとがき
こんな風にスキマスイッチのいろんな作品を紹介していけたらと思っていますので、いつまで続くか分かりませんが、よろしくお願いします!