ブログ閉鎖

唐突ではあるが、当ブログを閉鎖する事にした。

以前から(ネタ切れなどが顕著で)考えていた事ではあるが、決め手となったのが、昨日のrekihikoさんとのコメント欄でのやり取りであった。当ブログを一番盛り上げて下さったrekihikoさんに対し、距離を置きましょうなどとコメントを返してしまった事で、ある意味本格的に当ブログの存在意義が失われてしまったと感じたのである。
あのコメントを後悔しているかと言えばそれも微妙で、実際にこれ以上rekihikoさんと議論を継続しても良い結果とはならなかっただろう。私の表現力の乏しさが大きな原因である事は痛感しているが、逆に言えばこの程度が私の限界なのである。これ以上続ける意義が本格的に見出せなくなってしまったのである。

rekihikoさんは言うまでも無いが、hokke-ookamiさんやApemanさんのブログにも随分お世話になった(先方からすれば良い迷惑だっただろうが)。またscopedogさんのブログも大変参考にさせて頂いた(さぞ不快な気持ちにさせたと実感している。その点は申し訳ない)。この方とは歴史問題では溝が大きすぎて分かり合えるようなものではなかったが、意見が違っていても度を超えた罵倒表現などは慎んでいたり、そのようなコメントをした者に対しては立場に関係なく注意をするなど、ある意味公平で、人間的には大変好感の持てる面が多かった。ある意味では、どろさんに通じるものがあったように感じている。

余りいないとは思うが、これまで拙ブログにお付き合い頂いた方に心からお礼を申し上げたい。

近日中にはてなID自体も削除するつもりである。この記事以降、syachiku1はブックマークやコメント等を原則行わないので、何卒ご理解頂きたい。

davsさんへの返答(4度目)

「日本軍の強制連行により慰安婦にされた女性がいるけれど、慰安婦が日本軍の暴力によって連行されたという事実を指すものではない、って何を言っているんだ?」
http://d.hatena.ne.jp/davs/20141012/1413112728

いい加減うんざりしてきたが、davsさんへの返答である。

>syachiku1氏は、日本軍が女性を強制連行し、従軍慰安婦にした事例を認めるが、全ての慰安婦が日本軍の暴力によって連行されたわけではない、と言いたいのかも知れない。

白馬事件が事実であるとして、それは白馬事件の証拠でしかない。日本軍慰安婦制度で働いていた女性が強制連行された証拠を示すように求められて、白馬事件の証拠を持ち出しても意味が無いと言っているのである。

>まず驚くのが、「事実誰も裁かれていない。」って、スマラン事件で戦後裁かれた軍人たちは何なのだ。
文字通りスマラン事件で裁かれたのだろう。日本軍慰安婦を設置した事そのものに対して裁かれている訳では無い。

繰り返しになるが、事実として分かっているのは、日本政府が慰安所の設置を命じたという事である。それ自体は犯罪では無いというのが私の主張である。

>これらの条約で未成年の場合は本人の承諾があっても、成人の場合は、詐欺や強制的な手段によって売春に従事させれば罰せられることになっていた。
 また、強制労働に関する条約(第二十九号)に日本は1932年に批准しているが、これは「処罰の脅威の下に強要」させられた労務を廃止することを義務づけたものだ。
 まさか、「犯罪であるという認識は一般的では無かった」行為を禁止する条約に加入することをどんな政府もしないだろう。

確か、年齢に関する部分など一部について日本は留保しているはずだ。そもそもこれらの条約は慰安所の設置そのものを禁止するものでは無いのだから的外れではあるのだが(なら、未成年でない慰安婦は被害者ですらないのか?)・・・。
どちらにしても焦点になるのは、例えば未成年の女性を連行した事例に対し当時の日本政府がどう関与したのかであるが、実際には、それを取り締まる通達を出している位の関与しか明らかになっていない。結局の所これらの「違法行為」に、日本政府がどのように関与しているのか、具体的な証拠を明らかにしなければこれ以上議論のしようが無い。「(通達だけでは)防ぎ切れなかった」という意味(業者の不法行為を防げなかった不作為)で日本政府に落ち度があるという意味合いなのかも知れないが、その場合今現在明らかに「主犯」扱いされている日本の立場は不当であると言わざるを得ない。

従軍慰安婦制度を特徴づける、強制労働と人身売買について、当時は問題なしとされていたのか。
「当時の価値観」でも慰安婦が問題視されていたのであれば、日本の戦争犯罪を裁く場であった東京裁判で訴追されず、追及の声が出始めたのがそれから数十年後である理由を明らかにして頂きたい(特に「アメリカの非難決議」とやらが決議されたのが戦後60年後の2007年であるという事実をどう説明して頂けるのだろうか?)。

davsさんへの返答

davsさんより頂いたトラックバック記事に対する返答である。

「syachiku1氏への返答ふたたび〜従軍慰安婦問題」
http://d.hatena.ne.jp/davs/20141011/1412987014

従軍慰安婦制度による人権侵害はまず、加害者の存在があって発生したものであって、被害者に原因があったわけではない、ということを述べたのだ。

慰安婦制度が人権侵害であると言うのが世界共通認識となったのは、第二次世界大戦時よりもかなり後の話である。当時はそれが犯罪であるという認識は一般的では無かったし、事実誰も裁かれていない。後から発達した価値観で日本を犯罪者扱いするのが不当だと言っているのだ。

大体「被害者」というのも曖昧だ。慰安婦当人を被害者として見る事に異存は無いが、それを売り渡した当人の親はむしろ加害者になるのではないか。

例えをだそう。パチンコにはまり借金を作った親が、返済の為に娘に水商売をさせたとする。娘にとっては不本意だろう。しかしこの場合、娘が恨むべき対象は何だろうか?売り飛ばした親だろうか?金を貸したサラ金か?借金を作るきっかけとなったパチンコ店か?

>それでは、日本軍の暴力によって慰安婦にされた事例があることを認めるのだな。

何を訳の分からない事を言っているのか?仮にそのヤンという女性が強制連行された事が立証出来たとしても、それはヤンという女性が連行されたという事実を示すだけで、慰安婦が日本軍の暴力によって連行されたという事実を指すものではない。

>「親の借金を盾に慰安婦になる事を選ばざるを得なかった」女性に限定しても、人身売買に加担し、被害者をくいものにした日本軍の犯罪性は否定できない。

慰安婦制度を極限まで悪く捉えたらこうなるのだろうか?どちらにせよ主観にまみれ過ぎて、反論する気にはならない。

>syachiku1氏は、このふたつの弁明を認めるだろうか。

この例にあるA、Dは明らかに殺人という罪を犯している。故にそのような弁明が認められるはずもない(そもそも余り質の良い例えとは言えない)。
では日本政府はどうだろうか?客観的事実としてあるのは、慰安所の設置を決めた事位である。当時としては別段犯罪行為とみなされるものではない。大体、慰安所で働く女性には個別の事情があった事だろう。親の借金により嫌々働く女性もいただろうし、本当に金を稼ぐ事だけが目的だった女性だっていただろう。慰安婦一人一人に個別の事情があり、その心境も様々だったはずだ。結局、当時慰安所というのは良くも悪くも金を稼ぐ選択肢の一つに過ぎず、それ以上でも以下でも無かった。
勿論女性の人権が重要視されるような現代において、公娼制などを取り入れていれば非難の嵐だろう。しかし当時はそこまで人権意識が発達していなかったし、繰り返すが当時は現代程大々的に非難されてすらいなかった。慰安所及びそれに類する風俗産業は、当時世界中にあふれていた。その中で何故日本の事例だけが極端なまでに取り沙汰されるのかを考えていけば、慰安婦問題が特定の国によって政治利用されている事は容易に理解出来る話である。


言っておくが、私はdavsさんが仰るような「日本を免罪」する意図は持っていない。反省すべき点は反省すれば良いのだ。しかし慰安婦問題に関して明確な証拠だけで判断する限り、日本政府は(国家として)別段犯罪と呼べるような事をしていないのである(何が「広義の強制連行」だ)。犯罪者でも無い者を犯罪者呼ばわりしているから反駁しているのだ。

何よりこの慰安婦問題については、非難する側の誠意が根本的に信じられない。慰安婦問題で純粋に怒っているというよりは、日本を叩く為の道具程度にしか見ていないようにしか思えないのである。この問題は、日本が罪を認め謝罪すれば済むような話では絶対に無い。慰安婦問題は歴史問題では無く政治問題なのだ。

雑記

今週の仕事は非常にきつかった・・・。ここ数年でも一番の忙しさだったと思う。

しばらくブログは見れていなかったが、rekihikoさんより謝罪のコメントを頂いた。議論が熱くなるのがお互いなので、どうか気にしないで頂きたい。

なお、davsさんよりまたトラックバックを頂いたようだ。まだ読めてはいないが、また気力がある時にでも必要であれば返答させて頂く事にする。

davさんへの返答

「「他のやつにだまされる前に、俺がだましてやったぜ〜」記事へのトラックバックへの返答」
http://d.hatena.ne.jp/davs/20141005/1412511766

簡潔に回答したい。

まずもって、犯罪性をまともに立証出来てもいないのに、日本政府を詐欺犯になぞらえるのは不当である。

>そもそも、従軍慰安婦制度がなければ、慰安婦としての不幸もないわけです。詐欺犯がいなければ、どんなお人よしな性格の人も、詐欺の被害者となることはありません。

「戦争がなければ、戦争で人が死ぬ事はない」と言っているのと同じで、あながち間違った指摘ではないが、本質的に無意味である。

従軍慰安婦になった女性が、日本軍慰安婦制度がなかったとしても、何らかの身売りを強要された、とは断言できない、ということです。
そもそも私が問題視している「広義の強制連行」から論点がずれている。広義の強制連行による被害者は、「親の借金を盾に慰安婦になる事を選ばざるを得なかった女性」と定義され得るのだろう。そして親の借金が身売りの原因である以上、日本軍慰安婦があろうがなかろうがその女性の境遇に大きな変化があるようには思えないと言っているだけである。いつ私が全ての日本軍慰安婦を対象に議論したというのだろうか?

勿論慰安婦それぞれに個別に事情がある訳で、上記に当てはまらない女性だって当然いるだろう。

>フランシスコ修道会の教員養成大学の最終学年だったこの女性が、日本軍慰安婦制度がなくても、何らかの身売りを強要されたであろう事は、私にとって想像するのが、困難なのですが
そんな個別の事例を出されても困る。そのヤン氏という女性には当てはまらないというだけの話ではないか。それがどうしたという話だ。

davsさんが指摘している事は、要するに慰安婦一人一人に事情があり、本来「慰安婦問題」などと雑に括る事が出来ない問題であるというだけの話である。その雑に括った「慰安婦問題」を元に謝罪しろなど賠償しろだの言われても正直困るというものだ。

勝手な解釈をされても困る


http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20140929/1411942994

しばらくブログがチェックできなかったが、いくつかブックマークを頂いたようだ。また、id:davsさんという方からトラックバックがあったので、そちらに返答したい。

「他のやつにだまされる前に、俺がだましてやったぜ〜従軍慰安婦制度広義の強制について」
http://d.hatena.ne.jp/davs/20141001/1412169421


>天災の犠牲者には同情できるのに、社会的経済的災害の犠牲者には冷酷なのは不思議なことだ。

ブクマコメントでも似たような事を書かれていたが、私は慰安婦に冷酷な立場を取っている訳では無い。恨むにせよ憎むにせよ相手が違うと指摘しているだけである。
別に慰安婦に対し含む事など無い。強いて言うなら、慰安婦に擦り寄って正義面して日本叩きをやっている連中と、外交カードに利用して世界中で日本の悪口を言いまくっている某国に対しては怒りを抱いていると言える。

>詐欺犯が、「被害者はとてもお人よしで、俺がだまさなかったら、他のやつにだまされていたに違いない。被害者は同じような詐欺にあったであろう事は想像に難くないのだから、俺は悪くない」と言ったら、syachiku1氏は納得するのだろう。
加害行為をしたかもしれない者と、実際に加害行為をした者を同列に論じて、後者を免責するのは、詭弁だ。

解釈がおかしい。その女性の不幸な身の上の根本原因は慰安所の存在ではなく家庭の貧困であると言っているだけだ。ただの仮定の話ではない。
私に言わせれば、「広義の強制連行」の方が余程詭弁である。

>暴力や詐欺によって従軍慰安婦にさせられた女性は、日本軍従軍慰安婦制度がない世界であっても、軍人相手に春をひさいでいた、というのだろうか。

そもそも主語が曖昧で解釈も難しいが、日本政府が「暴力や詐欺によって」慰安婦にしたのであれば、すなわちそれは狭義の強制連行だろう。そんなものが立証出来るのであれば、わざわざ広義の強制連行なんて持ち出す必要は無い。

「広義の強制連行」とは?


御嶽山噴火で被害にあわれた方々にお見舞いを申しあげます。


慰安婦問題の「広義の強制連行」というのが何なのかを理解する上で、分かりやすい記事を見つけたので引用しよう(id:Apemanさんの記事より)。


慰安婦」問題否認論者に欠けているのは「自由意志」についての常識的な洞察
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20140927/p1

総じて、意に反する労働を強いられた慰安婦が不憫であると言う点には同意するが、「日本政府の犯罪」と言えるようなものでは無い。根底にあるのは当人の家庭の事情だろう。極端な話「日本軍慰安婦制度」があろうが無かろうが、その女性の境遇はそんなに変わらなかったと思われる(何らかの身売りを強要されたであろう事は想像に難くない)。

>こうした事情を背景とした「署名捺印」を「自由意志」によるものだとみなすかどうか、というのが日本軍「慰安所」制度をめぐる争いの重要な争点の1つであるわけです
そもそもこの問題の争点が「自由意志であったか否か」なんて誰が決めたのか?実態として自由意志とは言えない事を仮に証明(というより、そんな内面的なものを客観的に証明出来るのだろうか)しても、それだけでは日本政府の犯罪にはならない。日本政府が署名捺印を特に意思を入れて強要したというならまだしも、女性が署名捺印をせざるを得なかったのは、自身の家庭の事情があったからに他ならないからだ(自分でそのように書いているでは無いか)。

ポストセブンの記事へのコメントの中にあったものであるが、
>国家が人身売買システムを「制度化」して公式に利用することのグロテスクさに気づかないわけです。

以前にも書いたが、人身売買される女性にとってシステムの元締めが企業であろうが国であろうが関係は無い。国が設置した慰安所の方が民間企業の設置した慰安所より悪質であるなんて話も特段聞かない。国家として慰安婦を設置していなかったとしても、現地での慰安所の利用を黙認していた他国と比較して日本政府が特別悪質であるというのかという理由も良くわからない(現地女性にとってどう違うというのか)。結局、慰安婦に同情する振りをして、日本を叩きたいが為に無理に日本軍慰安婦制度を差別化しようとしているだけにしか見えないのだ。ただ「日本だけが悪い」と言いたいだけだろう。


これが「広義の強制連行」である。こんな回りくどい「強制連行」で日本政府を犯罪者扱いされてもたまったものでは無い。「広義の強制連行」「強制性」「国の関与」などと、定義を勝手に拡大して論点を曖昧にする手法に騙されてはならない。

もはや慰安婦問題は、当の慰安婦を置いてけぼりにして勝手に論理が飛躍しているように見える。皮肉な話だ。