Untouchable Soul (featuring 琵琶法師)

 

(あわれ、あわれな、あしかが)

 

歴史の重みに耐えかね、千年の呪縛にあるわたしを解放されたあなた。
職業の選択、居住移動の自由を与えられました。
この喜びをどのように表現すればいいのでしょうか。

・・・・・・・。

共同体の束縛から解放され一人ぼっちとなったわたしは苦しんでおります。
関係性を構築できないのです。
また一匹の羊に戻りたいと泣いています。

 

(京から離れすっかり田舎者と成り果ててしまいました・・・)

 

神の使いである鹿をこの手で殺してしまいました。
仕方が無かったのです。
この穢れと共に底知れぬ力が湧いてきます。
たった一人で万能感を得たわたしは野獣のようだ。

・・・・・・・。

 

欲望は生の原動力。
生がある限り苦しむ。
他者こそが地獄。
孤高の存在へ。
生の超越。

またも変わらぬ輪廻。
同調圧力
下らぬ夢など見るな。
普通である事への強制。

あの世へ彼岸へ行け。
いってしまえ。踊れ。
喰らえ。突破せよ。

・・・・・・・。

 

四つ足を喰らうからUntouchableなのか。
清く正しくあれ。そこから穢れや不正が生まれ差別がはじまる。

半神半獣。
パンダが熊に変わる。
犬が狼に戻る。

 

(Sing a New Song)

 

その2:

アー、子供の頃にマザー・テレサにあいました。
インド人民党(BJP)の人たちはマザーを毛嫌いする人がいます。
マザーがヒンドゥー教徒のインド人を無理矢理カトリック教徒にすらからです。

アー、マザーは道端に転がっている瀕死のアンタッチャブル達を拾って死を待つ人々の家に連れていきました。

アー、金色の髪をした巨人のような人々を見るとインドの聖典に出てくる神様たちみたいでした。

アー、このカルカッタはカーリーの都です。
シバ神よりも恐い女神さまです。

アー、そこに違ったマザーとシスターが訪れました。

 

いやー、今日はインドのお爺ちゃんの髭を剃ってきましたよ

日本から来た青年が活き活きと話してくれた。マザーハウスの死を待つ人の家にいってボランティアをしてきたという。ハウスに行くとシスターが施設を案内してくれマリア様のメダイをプレゼントしてくれた。

 

カルカッタ、摂氏50°。

テレビではアスファルトが溶け出しその粘土のようになってしまった道に足をとられ転倒する老婆の映像が何度も繰り返し流れていた。

外の気温は50度を超えるという。

僧侶な日中は日陰で寝そべり、労働者は駐車場で涼んでいた。幾分かはマシなのだろう。

 

 

ハー、アナタハ神ニアッタコトガナインデスカ?
ワタシハアリマスヨ。

酷く痩せた老婆のような僧侶が私の問いに答えた。

 

貧乏人ハ神ヲミルト聖書ニカイテアルデショウ。
インド人ハ貧シイデスカラネ。

 

 

東日本大震災がなければ僕はインドに来ることはなかった。

 

カルカッタにいる。

カルカッタには東京から上海、そして昆明と何度も乗り継ぎながらやってきた。

 

「エアインディアなら直行便もあるし、バンコク経由が王道に感じるけどね」

と毎年インドを旅する世捨て人が教えてくれたのだが僕はあえて中国経由を選んだ。

西遊記の気分になる。

 

カルカッタは世界最悪の都市だとイギリス統治時代にいわれている。

人口が過密し伝染病が繰り返し発生したためだ。

死体が街に溢れていたという。

 


田舎の檀家も数える程の寺を継いでくれないかと子供の頃から何度か。大谷の和尚に請われた。京都の学校にも行かせてくれるという。

両親ははぐらかし和尚さんが臨終間近でも首を縦に振らなかった。

 

「ほんと真宗は楽なんだけどね」

和尚が呟く。

浄土真宗の開祖ご自身が悟れないと比叡山を降りて肉食妻帯の破戒を行った。

悪人でも仏に帰依すれば救われることを証明するためだそうだ。

だから真宗の僧侶はよく生臭(なまぐさ)坊主とよく陰口で叩かれる。

 

かの社会学者の宮台真司教授の先生に真宗の教師がいたそうでその蛮勇ぶりがご著書で褒め称えられている。

京都の僧侶は祇園に法衣の着物のまま遊びにいくと有名だが、ご多分に漏れず真宗の僧侶には「飲む」「打つ」「買う」を平気で行う僧侶も多いという。

よくいえば祖師のように悪人でも救われる事を証明しようとしているのかもしれない。

 


早稲田の学生だったことが自慢の祖父の本棚から子供の頃いくつかの本が目にとまった。手塚治虫ブッダと、えんどコイチの死神くんである。

ブッダを読むと何とも情けないインドの王子さまが家出して苦行して悟る物語だった。
そこには神としての釈迦ではなく一人の人間であるゴータマ・シッダルタ王子が描かれており、もしかしたら自分も30歳半ばには悟れるんじゃないかと一抹の希望を与えてくれた。

 


私は中学生になると直ぐに全校生徒の前で放屁をしてしまう失態を犯し自殺したほうがよいのか真剣に考えた。本気で高校にも行けず働けなくなるのではと危惧したのだ

夏休みになるとやはり一度死んだつもりで頑張り駄目なら自殺を決行しようと結論づけた。そして『ブッダ』を取り出しては苦行に耐えている気分を味わった。

 


「なんでバラナシなんて行くんだ。あそこはトンデモナイところだ。カルカッタにいればいいじゃないか」。バラナシ行きの電車を手配すると親切なインド人が呟いていた。


やはり飛行機で移動すればよかった。インドの寝台列車に乗り直ぐに後悔した。

バラナシで降りられる自信が直ぐに打ち砕かれた。

 


ハー、アナタハ神ニアッタコトガナインデスカ?
ワタシハアリマスヨ。

酷く痩せた老婆のような僧侶が私の問いに答えた。

貧乏人ハ神ヲミルト聖書にカイテアルデショウ。
インドジンハマズシイデスカラネ。

 


いやーこりゃメッチャ熱いですね。火傷するんじゃないですか?

お寺の大理石が熱波で異常な高温になっていた。
鉄板の上でもあるいているようだ。

 


スワミビベカーナンダはインドの英雄である。
イギリスに統治され民族との自信を喪失していたインドの貧しい青年がアメリカに渡りアメリカ人に認められたのだ。
そのビベカーナンダは途中で日本に立ち寄り近代化した日本の姿に感激した。

 

あるチベット人は日本人が作り出した建築物を眺めて神々が住まう場所のようだと感想を漏らしている。

しかしなぜその神々にチベット人が仏教を教えているのか不思議のようだった。

 

 

暑さにやられてぼんやりとした頭のなかでサルナート鹿野苑にいる。

鎌倉や奈良のような巨大な仏像を眺めながら段々とシヴァ神ブッダ像が重なって見えてきた。

あの悪鬼のようなシヴァ神はブッタが捨てた暴力性を保持しているだけではないか。

シヴァもブッダのように真面目なヨガの修行者なのである。

 

非暴力主義者のブッタはインドから消え去った。

砂漠の神に抹殺されたのだ。

 

 

どう憂鬱になった。もっともっーと聞くと死にたくなってくるの。

 

まさにこの曲は欧州の病人、イギリス病にかかったニートの嘆きの曲なのよね。

わたし大好きなの。

オックスブリッジで学んでいたイギリスのエリートが何でこんな単調なメロディにくだらない歌詞を乗っけて嘆き続けるのって感じだから。

 

うん。いまハリウッドにいるの。

わたしキャバ嬢だったじゃない。

それで生活できるぐらいだったからもう夜の世界にいようかなって思ってたの。

わたしじゃ総合職は無理だから普通のOLになるよりはマシかなって。

 

そう英語よね。

大学に入学したらいきなり英語の授業だったのよ。そんなのICUぐらいじゃない。

ICUといえばKeiくんよね。もう日本史に名を残しっちゃたけど。
わたし道鏡いらいの珍事だと思っている。

英語ぐらいは出来るようになりたいから英語の先生にどうすれば英語ができるようになるんですかって聞いたのよ。

そしたら洋楽と洋画を英語でリスニングしなさいっていうからアドバイスに従ったのよね。

わたしJ-POPが大好きだったから洋楽なんて知らなかったのね。

クラスメイトのイケてる子に聞いたら”ROCKIN'ON”でも読めばっていうから仕方なく読み続けたのよね。

そしたらオックスフォード出身のグループがバンド頑張ってますって書いてあるから夢中で聞いていたよね。

そしたら死にたくなってきたの。もろに影響を受けちゃったんでしょうね。

なんでイギリスのエリートが嘆きの曲を量産しているんだろって。
聞き続けると死にたくなるぐらいだから。


うん。大丈夫よ。お薬飲めばいいだけだから。

鬱なんてただの心の風邪だからお薬飲めば大丈夫よ。
お医者様もたくさんお薬くれるのよね。

わたしお薬に詳しくなってきたの。

アメリカ人も鬱になってもカウンセリング受けてお薬飲んでるから元気なんだって何かの記事で読んだの。

 

どう憂鬱になった。もっともっーと聞くと死にたくなってくるの。

 

まさにこの曲は欧州の病人、イギリス病にかかったニートの嘆きの曲なのよね。

わたし大好きなの。

オックスブリッジで学んでいたイギリスのエリートが何でこんな単調なメロディにくだらない歌詞を乗っけて嘆き続けるのって感じだから。


大学に入学したらいきなり英語の授業だったのよ。そんなのICUぐらいじゃない。

ICUといえばKeiくんよね。もう日本史に名を残しっちゃたけど。
わたし道鏡いらいの珍事だと思っている。

英語ぐらいは出来るようになりたいから英語の先生にどうすれば英語ができるようになるんですかって聞いたのよ。

そしたら洋楽と洋画を英語でリスニングしなさいっていうからアドバイスに従ったのよね。

わたしJ-POPが大好きだったから洋楽なんて知らなかったのね。

クラスメイトのイケてる子に聞いたら”ROCKIN'ON”でも読めばっていうから仕方なく読み続けたのよね。

そしたらオックスフォード出身のグループがバンド頑張ってますって書いてあるから夢中で聞いていたよね。

そしたら死にたくなってきたの。もろに影響を受けちゃったんでしょうね。

なんでイギリスのエリートが嘆きの曲を量産しているんだろって。
聞き続けると死にたくなるぐらいだから。


うん。大丈夫よ。お薬飲めばいいだけだから。

鬱なんてただの心の風邪だからお薬飲めば大丈夫よ。
お医者様もたくさんお薬くれるのよね。

わたしお薬に詳しくなってきたの。

アメリカ人も鬱になってもカウンセリング受けてお薬飲んでるから元気なんだって何かの記事で読んだの。

 

福島屋のパンを食べながらテレビを見ていたんです。
ウクライナの戦争で破壊された街とか見て酷いなとか、
上海が都市封鎖されて市民が気が狂いそうになっていて可哀想だなとか、
思ってるんです。
そうしたらピーンと言葉が出て来たんです、

「かわいい」世界のマリー・アントワネットたちの、あっけらかんとした、残酷。

社会学の授業で習ったんです。
何かいまのわたしがマリーアントワネットみたいだなって。
ウクライナには寄付とかしたんです。
1,000円だけど。
自分がお金持ちだなって感じたこともないんですよね。
むしろ相対的に貧困かもって。

何かゼロンスキー大統領がカッコいいなって思っていたんですけど、
ウクライナの戦争が何でおきたのかわからいので、
頑張って調べていたんです。

ロシアのプーチン大統領がネオナチ政権を転覆せよとかみんなに呼び掛けていて何が何だかよくわからいんですよ。

ネオナチNeo-Nazisumはハーケンクロイツとかに敬礼してサッカーの試合とかで暴れている印象しかなかったんです。

何でドイツなのに神社のマークなんだろうって。

神智学の勉強をしてようやくわかったんですけど、あれはインドのヒンドゥー教の印なんですよね。

あの時代にオカルト思想みたいなのが流行していたみたいなんです。

それでウクライナではネオナチが政権をとっているということなんですよね。

そうしたら独裁政権が嫌でパリコミューンみたいになるのかなって。

でもわたしみたいなのも殺されちゃうんですよね。
マリーアントワネットだったらどうしようって考えちゃって。

戦闘的民主主義(militant democracy)とか必要なのかなって。

バスティーユ牢獄にいる死刑囚みたいな人たちも頭おかしくなっていて何かパリの民衆に武装蜂起しろって叫んでいるわけですよ。

マリーアントワネットが処刑された後に子供たちが労働者階級にいびり倒されてDVみたいなのをずーっと受けて死んじゃうんですよね。

だからイギリスとか日本みたいな立憲君主制なんかもわるくないんじゃないかって思うんです。

大統領制なんかも昔は導入したほうがいいだろうと思っていたんですけど、地方自治体を見ていると首をかしげてしまうんです。

人気のあるコメディアンが自治体のトップになるじゃないですか。

まぁ、ゼロンスキー大統領もコメディアンですけど。
トランプ大統領もそこまで悪くなかったし。

何か議員の中から議員が選ぶというシステムも悪くないんじゃないかって最近では思うんですよね。

あれっ何の話でしたっけ???

その5。coronavirus disease 2019 (COVID-19) pandemic

2020年4月7日。安倍総理は緊急事態宣言を発令します。
緊急事態宣言を行うつもりはないとの前言を撤回するほどコロナウィルスは急速にまん延しました。
中国の武漢に局所的に発生した新型コロナウィルスは瞬く間に全世界に大流行したのです。
とりわけイタリアでは医療崩壊が起こり100名以上の聖職者が死亡したとも言われています。

この時に全世界がコロナウィルスに対する免疫をつけるためにワクチンが開発されることを唯一の救いのように望みました。
通常はワクチンの開発は10年のスパンで考えられていることが多いのですが、それを1年で成し遂げようというチャレンジングな目標設定を欧米は行いました。

そんなことは果たして可能なのか?神のみぞ知る事柄です。前代未聞だからです。
ただコロナウィルスに感染し生存した人からできる抗体を使うという原始的な方法なら可能だなというのはある日本の映画からインスピレーションを受けていました。

できる限り人と接触しないというルールが徹底されました。接触する場合は距離を置きマスクをしなければいけません。

テレワーク、リモートワークがビジネスだけではなく教育機関でも実施されて10年分のDX(デジタルトランスフォーメーション)がこのコロナのパンデミックで成し遂げられたと言われています。

こうして未知の新型ウィルスに対して意味知れぬ恐怖を抱きながらの生活がワクチン開発まで続いたのです。

世界に先駆けてワクチン開発に成功したのは意外にもロシアでした。20年8月に「スプートニクV」を発表しました。
正直に言いまして効果を疑問視していたのですが、英のアストロゼネカとオックスフォードのグループに評価されて20年12月から共同で研究が行われました。

 

全世界同時に大流行したコロナウィルスはサプライチェーンに大打撃を与えます。世界の工場である中国から物資の供給が途絶えて欧州や日本ではマスクなど医療用品の入手さえ困難になりました。どれだけ世界が中国からの物資に依存していたのかを浮き彫りにしたのです。

また産業の米といわれる半導体が不足して自動車などが製造できなくなるという事態も引き起こされました。世界シェアが世界の半分、50%以上あったのが、今では6%ほどになっていたからです。

・・・