証券マンのアタマの中

大手証券会社で働く現役証券マンの頭の中や生活です。証券会社とのお取引や就職活動の参考に。

「投資をしない理由」は「よくわからないから」

更新が遅くなってすみません!

 

前回のエントリーで書かせていただいたとおり、「アンサー」というアプリで皆さんに質問しちゃいました。

 

「皆さんはどうして株式投資をやらないんですか?」

 

 

こんな不躾な質問に対し、多くの答えを頂きました。

皆さんの優しさに感謝!

心よりお礼申し上げます。

 

 

さて、一番多かった答えは、

 

 

「よくわからないから」

 

というもの。

コレに尽きるんです。

 

 

猛反省ですね。

 

 

 

僕も、業界も。

 

我々、普段一生懸命仕事をしているつもりでも、はっきり言って日本国民のほとんどが投資をよくわからないものだと思っているんです。

 

 

 

そして次に多かった答えは

 

 

 

「損が怖い」

 

確かに損は怖い

 

しかし!!!

 

100万円持っている人が1万円投資して、それが9000円になってしまったとする。

これって本当に怖いですか?

 

勝手な推測ですが、「損が怖い」っていう答えは

「どれだけ損をするかわからないから怖い」っていうことなんだと思います。

 

つまり、1番多かった答え

 

「よくわからないから」

 

につながるんですね。

 

失敗したらどれくらい損をするかわからない。

だから怖い。

 

投資したら一瞬で全財産なくなってしまうような、そんな得体のしれない怖さを感じている方が多いように思いました。

実際にはたくさん投資しなければ損も少ないんですけどね。

 

 

 

その一方で嬉しかったのは、

 

「でも、気になる(笑)」

 

という答えをいただけたことです。

 

ですから、勝手にまとめますと

 

「投資って、気にはなるけど、よくわからないものに手を出して損をするのが怖い」

 

こういうことなんでしょう。

 

我々、プロの証券マンはこの答えと真摯に向き合えば新たな顧客を獲得することができると思います。

 

気になっている人がいる。

でもよくわかっていないからチャレンジできていない。

 

じゃあ、わかるまで説明してあげればいいんですね。

 

ほとんどの証券マンは顧客が「なんとなくわかった」のところで説明をやめちゃうんですよね。

 

そうではなく、

「バッチリわかった」

というところまで説明したらいいんです。

 

たぶんそこまで説明できていないんです。

それだけなんだと思います。

つまり我々の努力不足。

 

 

その証拠に

「私は昔から投資しています」

 

と答えていただいた方はご両親が株式の売買をされているようです。

この方は、未経験の方が感じている

「よくわからないから投資しない」

という感覚ではないんです。

 

私の顧客でも、身内の方が取引をされていると抵抗がない方が多いんです。

 

同業者の皆様、コレってすごいヒントじゃないですか?

 

 

つまり、縁がないだけなんですよ。

知らないものは恐ろしい。

 

 

僕はこのblogを通じて株式投資を少しでも皆様の身近な存在にしたいですね。

縁を作りたい。

 

そのために証券マンをもっと知ってもらえるような記事を書いていきます。

 

上手くまとまりませんでしたが、答えていただいた方から得たものはとてつもなく大きかったです。

アンサーというアプリで皆さんのご意見をいただきました

アンサーという質問アプリがあります。

そこで僕が常々疑問に思うことを聴いてみた。

「みなさんはどうして株式投資をやらないんですか?」

こんな質問に答えてくれる方がいるのかと不安に思いましたが予想に反して多くの、そして質の高いお返事をいただくことができました。

僕の感想や考察も加えてBlogに書きたいところですが、急遽友人宅の屋根付きテラスでBBQをやることになりましたので明日書かせていただきます。

すみません…

回答者の皆さん、ありがとうございました!

【今日から使える】現役証券マンが毎日チェックするニュースサイトリンク集

証券マンさなだの場合

 
 
日本の経済新聞と言ったらこれ。時間がなくてもこれだけはチェックします。さなだは有料会員。
 
 
金融マンにとって必要不可欠なニュースがコンパクトにまとまったさなだの大好物。ニュースのセレクトがツボを押さえてます。さなだは有料会員。
 
 
最近売れているモノやサービスをチェック。証券マンたるもの流行に敏感たるべし!さなだは有料会員。
 
 
マーケットニュースと言ったらコレか次のロイターが定番。前日の海外マーケットニュースのチェックに。無料。
 
 
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経済ニュースはアメリカっぽい記事や論調が多いので視点の違うヨーロッパ発の情報を得るために。
 
 
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さなだは紙の新聞の購読を全て停止しているため、iPadを使って電子版で読んでいます。

毎月分配型の損益を簡単かつ正確に計算する方法

今回は毎月分配型投信の損益を計算する方法をご紹介します。

ご用意いただくデータは

 ①投信の時価評価金額

 ②受け取った分配金の合計額

 ③買付け金額

の3つです。

 

これを以下の公式に当てはめます。

損益=①投信の時価評価金額

  +②受け取った分配金の合計

  − ③買付け金額

 

 

例題)

さなださんはA分配投信を投信500万円買いました。

現在の元本部分の評価額は400万円です。

今までに分配金を120万円もらっています。

さなださんのA分配投信の利益はいくらでしょうか?

 

答え)

損益=400万円+120万円 − 500万円

  =20万円の利益

 

どうですか?

カンタンですよね?

 

分配型投信の是非?ナンセンス!!

相変わらず大人気の毎月分配型投信。
週刊誌などには「毎月分配型投信に騙されるな!」などというトンチンカンな記事が定期的に登場します。
こういう記事を見るとうんざりします。

いいですか?

分配型投信に騙すも騙されるもありません。
あるのは資産を増やして勝つか資産が減って負けるかの2つなのです。


投信の分配金というのは元本の一部解約金なのです。
毎月分配型投信は毎月自分が投資したお金が解約されて戻ってきているんです。
投資資産が値上がりしていても、値下がりしていても毎月解約されるのです。
毎月分配型というより「毎月解約型」と表現したほうがわかりやすいですね。

だから分配型投信自体が騙しているわけではない。
投資先の資産が値上がりすれば儲かるし、値下がりすれば損をする。
分配型だろうがそうじゃなかろうが、そこに尽きるわけです。

ただ、分配型は実際儲かったのか損をしたのかがわかりにくいのが難点です。

次回は毎月分配型投信の損益を簡単かつ正確に計算する方法を書こうと思います。

デキる証券マンとデキない証券マンの違い

前回の記事数字のクリアはゴールではなく最低条件 - 証券マンのアタマの中に、

数字が出せるだけでは証券マンとしてまだまだ序の口である」

 などと偉そうなことを書いたワタシ。
でもこれは本当のこと。
 
ではレベルの高い証券マンとはどのような人なのか?
 
答えは「顧客満足度の高い証券マン」である。
顧客に満足感を持ってもらい、その上で数字を上げられるかどうかが証券マンとしての腕の見せ所なのだ。
これは容易いことではない。
顧客を儲けさせる銘柄選択と売買タイミング、アフターフォローの頻度の的確さ、顧客に利益を上げた喜びを伝える演出力(読者の方は信じられないかもしれないが、顧客は喜ぶべきことだと伝えなければ喜べないのだ)、さらにこれを数多くの顧客に行う行動力と計画性が必要なのだ。
 
それに対し、レベル低い証券マンの顧客は不満を持っていることが多い。
なぜなら、レベルの低さ故に顧客の満足よりも自分の数字を優先させてしまうからだ。
数字を出すだけで精一杯のため、顧客に手数料の高い金融商品を売りつけ、その後得をしても損をしても放ったらかし。顧客は満足するはずが無い。
故に、レベルの低い証券マンは自分の仕事が手数料のために顧客を欺く仕事だと思っていることが多い。
辞めた後「良心の呵責に耐えられなかった」「顧客をだます仕事を続けられないと思った」などとはよく言ったものだ。
自分の仕事のレベルの低さに気がつけないのであれば、転職したって結果は同じだろう。
その証拠に(仕事ができなくて辞めていったであろう)「元証券マン」などと称する多くの方々のblogには証券会社の仕事をこれでもかとコキおろしている。
(興味のある方は「元証券マン」や「元〜証券」などというワードでググってみてください)
証券会社が本当に顧客を欺いてばかりなのであれば、今すぐこの世からなくなるべきだし既になくなっているはずだ。
 
レベルの高い証券マンとの取引に満足している顧客によって、証券会社は支えられ、今日まで存続させていただいている。