サクタウンロイヤリティーのスカル君の記事
スカル君はチームの将来にポジティブなイメージを与えてくれるそのスムースなシュートとコート上で見せるアグレッシブさでここに来て多くのキングスファンの心を掴んてでいる。
ケンタッキー大出身の6−11ルーキーはカズンズがペリカンズにトレードされた事によって出たちょっと嬉しいサプライズだったが、プレー自体はチームメイトにとっては驚きではなかった。
キングスのガード、コリソンは練習の様子からスカル君の実力を知っていた。
「俺は驚いてない。スカルは実際のところ練習中はチーム内では実力者だよ。ただ(それを見せる)チャンスがなかったんだ。このリーグではいつもある事だけど、誰かが戦線離脱すると、次の選手がチャンスをものにしてそのまま成功したりする。」とコリソン。
「ドラフトされて以来、スカルはずっと練習に励んで来た。ゲーム後も練習施設で一人きりで、練習前も練習後も試合前ですら。やっと結果が結んで来てよかったね。スカルは本当に練習熱心なやつだよ。」
ラビシエールはここ4試合、16.5分平均で8.5得点6.7リバウンドを記録。そして今この位置にいるのがどれだけ有難い事かを理解しているし、なんとかしてこのチャンスをものにしようとしている。
「とにかくどんな方法を取っても日々自分を成長させる。(ハイチの地震の経験から)バスケットボールをまたいつやれなくなるかわからないし、キングスでバスケをプレーさせてもらっている事に本当に感謝するし、恵まれたと思ってる。今毎日ここでプレーする機会を貰ってる、だからこの瞬間を無駄にしたくないんだ。」とスカル君。
スカル君はリノビックホーンズで17試合に出場、31分平均で14.9点、7.6リバウンド、1.1アシストを記録していた。そして水曜日のネッツ戦ではスタメン入りしたものの15分しかプレーしなかった。一部ファンの間ではなんでもっとプレー時間をもらえないのか?との声も。昨日のネイピアー&クリスティショー(KHTK1140サクラメントの地元AM局の夕方4〜7時のスポーツトークショー)のインタビューで監督のイエーガーがそのことについて答えてくれた。
イエーガーもスカル君の練習熱心さには同調するところはあるようだし、スカル君がスキル豊富なことも気に入っているようだ。そしてイエーガー的にはそのプロセスをややゆっくりと進ませたいようだ。だからスカル君が有利なマッチアップを選んでコートに送り込む感じ。
「まずスカルには一つのポジション、そしてプロバスケを見て学んでもらう。スピード、サイズ、フィジカルさを。そしてやっと結果が出て来た。これからやりたいのはスカルにやや有利なマッチアップでプレーさせてやること。だからと言ってウィリーやスカルに一線級の選手相手にプレーさせないわけじゃない。ただやや劣る選手達とのプレーをなるべくさせる、と言ったってその相手だって悪くはないんだよ。常に経験を積ませれば結果が付いてくるだろうね。」とイエーガー。
じゃあ、いつスカル君がもっとプレー時間を貰えるのさ?という質問にもイエーガーはしっかりとしたヴィジョンを持っているようだ。
「もう少し自信をつけて、楽しんでもらいたい。得点できるかどうかはあまり気にしてない、それより内容が良いかだ。例えばコーチがエルボーのポジションでボールをしっかりキャッチしてもらいたいと言ったら、しっかりそれを実行する。そしてそこからしっかりオープンの選手にアシストすること、みたいな。で、ブルックロペスがスカルをローポスト4フィート以内にプッシュして「ボールを俺によこせ」っていうのは現状あまり望ましくないマッチアップだ。でもこの時点で学んでおけば、ポジションを死守しようと試みたり、前に出ようとしたりと、次はどうやってローポスト深くにロペスを近づけないか工夫しようとするだろう。」
基本イエーガーのスカル育成プランはスローペースでいき、そしてその課題をこなしていくことでスカル君のゲームは肉付けされていく。
スカル君自身もそんなにプレー時間を気にしていない。それより選手としての成長の方が気になるところのようだ。選手としてもう一歩上にいくのに必要なことと言えばもう少し筋肉をつけることだろう。現状で225パウンドではNBAのパワーフォワードやセンターとやりあうには厳しいだろう。この課題についてもスカル君はスローアプローチで行くらしい。
「今ウェイトもやってるけど、(筋肉をつけるのに)時間かかるだろうね。でも(しっかりと励めば)結果は出てくるだろうね。一つ学んだのは、別にすぐに大きくなろうとしなくてもいいって事。日々成長していけば、コート上でも結果が出てくるだろうね。」とスカル君。
2016年ドラフトの28位指名のこの選手は練習ではすでに自分の存在感を見せており、自分の成長にも余念がないようだ。
スカル君のポストゲームコメント2月27日
リオ氏:ここ数試合をプレーした全体的な印象は?
スカル君:とにかく頑張ってプレーしてるよ。監督も前より自分のプレーを信用してくれてるし、チームメイトもみんな自分がうまくゲームに馴染めるように助けてくれてるし。そんなところかな。
カニンハム氏:前半かなりアグレッシブだったけど、アグレッシブに行くつもりだったの?
スカル君:もちろん、プレー中はチームに活力をもたらせようとしてるし、全開で行くつもりさ。それが毎試合心がけてること。
ハム氏:シーズン中盤でいきなりローテーションに入って、チームの半分近くの選手の役割も変わって、ディマーカスの事も色々あったりと・・難しくなかった?
スカル君:ウエルカム to NBAって瞬間だったねw つまりいつ何が起きてもおかしくない業界だね。まだこの変化には免疫がないけど・・確かにびっくりしたけど、それが当たり前の世界だからね。
カニンハム氏:これから選手としてもっと成長するためにイエーガーからやるように言われていることは?
スカル君:とにかくチームに貢献すること、特にディフェンス面。ディフェンスこそが自分たちがやろうとしていることだし。そしてランニング、ブロックショット、リバウンディングとチームの勝利に貢献することならなんでもやる。
ハム氏:カール(アンソニータウンズ)とのマッチアップはどれだけ難しかった?
スカル君:いや(KATとの対戦は)いつだって楽しいよ。KATは自分の兄弟みたいなもんだし、すごく仲がいいよ。またの対戦が楽しみ。
ブルースキー氏のポストゲームコメント
キングスはシャーロットとまともにやり合えなかった。オフェンスが全く組み立てられず、ナゲッツ戦で見られたボールムーブメントや連動する動きがこの試合ではできなかった。
ディフェンス面ではホーネッツを40%台に抑えるなど、かなり良かっただけにもっと効率的に得点に繋げられていたならまともな試合に持ち込めていただろう。
スカル ラビシエールはこの試合でも大活躍、わずか22分のプレー時間ながら8点13リバウンドだった。ケンタッキー大時代はファールトラブルとリバウンド力不足に苦しんだが、苦手エリアのキングスでの進歩は嬉しい。もうローテーションの一角に食い込んでもおかしくなく、キングスの将来にも大きく絡んでくることだろう。
タイリーク エバンスは11点、5リバウンド、5アシストと、いいオールラウンダーぶりを見せた。キングスの中でもエバンスの様に自ら得点機会を作れる選手は少ないので、これからのチームの成長に欠かせない起爆剤となりそう。
ウィリーコーリースタインは28分で2点とナゲッツ戦で見せたオフェンス力を発揮できなかった。ただディフェンス面では存分に存在を見せた。3ブロックを記録し、それ以外でもプレー中は相手のショットのミスを多く誘った。今季オフェンス面で進化を見せているが、安定して発揮するにはまだ時間が必要そうだ。
キングスはこれで25勝34敗となったが成績以上に若手の成長の方が重要だ。敗戦は残念ではあるが、チームのプレーには勢いがあるし、若手プレイヤーがキングスの将来性の高さを発揮してくれた。
No joke:Kings could make playoffs(サクビーのジェイソンジョーンズ氏の記事)
今回のゲームに限っては、キングスはNBAのお笑いチームではなかった。
あまりにも見返りが少ないとディバッツが激しく批判の対象になり、ロスターに残った選手も観れたもんじゃないミスピースばかりのトレードでカズンズとカスピをニューオーリンズに送ったばかりだった。
で、そのままウエスタンカンファレンスの勢力図から一気に奈落の底に向かうかと思いきや、木曜日にカズンズトレード後初のホームゲームで116-100でデンバーナゲッツに勝利した。
「ファンの自分達や、ブラデ、チームに向けるヤジがすごかったこと」ゲーム後のインタビューでタイローソンが語った。
「でもチームの皆がしっかり気持ちを繋げられた。フォーカスは失ってないし、現状を投げることもしない。全力でプレーする。周りが言っているように諦めてタンクするようなことはしないよ。」
比較的イージーなホームゲームがこれから続く中、チームは2006年以来のプレイオフ出場に向けて自信をつけたいところだ。木曜日の勝ちで現在8位のデンバーとの差は0.5ゲーム差まで近づいた。
次の3試合のホームゲームはスランプ中のシャーロット(25-33)とミネソタ(22-35)、ブルックリン(NBAワースト9-47)
ヒールド、エバンスとギャロウェイは新チームでいいスタートを切れたが、まだ整理していかないことがある。チームはパワーチームからランニングユニットに切り替えている。
「今9人から10人のウイングがいるんだよね」とローソン
「(このロスター)は普通じゃありえないけど、なんとか機能させないとね。チームのみんな勝ちたいし、プレイオフに行きたい。それがゴールだし、その目標に向かおうとしているよ」
テンプルとリチャードソンはハムストリングの怪我で戦線離脱している。リチャードソンはあと5週間ほど復帰までかかりそうだが、テンプルの復帰はだいぶ近づいている。
アフラロもハムストリングの炎症からデンバー戦を欠場している。
そんな中、ヒールドはナゲッツ戦で16点6リバウンドをあげ、エバンスは15点をあげた。シーズン通じて雰囲気のいいロッカールームでも二人は歓迎された。
「チームの雰囲気はすごくいいね」とキングスの監督イエーガー。
「誰かが戦線離脱していようが、別の選手がリーダーとなり周りをフォローしている。で、選手にはたくさんの笑顔と仲間意識が見られるね。そしてまずは(カズンズトレード後の)最初の試合を乗り切った、ポジティブに捉えてもいいかと思うよ」
だが、この1試合であまり楽観視しない方がいいだろう。オールスター後で試合まで1週間も空いていたこともあり、通常ありえないゲームがよくあることだし。
ローソンはカズンズがいなくなったからといって、ウイングの選手たちはスタイルを大きく変える必要はないし、クーフォスとWCSのセンターのコンビとランするスタイルの方が合うのではと言う。
「自分とアーロン(アフラロ)、コスタ(クーフォス)はそのスタイルのシステムにいたし、ウイリー(WCS)はまさにこれにハマる。とローソンはキングス前監督のジョージカール指揮下のデンバー時代を照らし合わせる。
「タイリークやベンはそこにプレイメイカーの要素を加えてくれる。このチームはランニングスタイルに合わせたロスター構成になっているし、そんなスタイルでプレイしていきたいね。」
Controversial Cousins ready to double down on Kings: 'I believe I'll figure it out'(サクビーのジェイソンジョーンズ氏の記事)
カズンズがロッカールームで暴れまわろうとしていた。どうやらローソンが何かやらかしたらしい。
オールスター前にやった大腿部の捻挫のために4ゲーム欠場していたローソンにはちょっと時間に余裕があった、いや有り過ぎたのだ。
「タイが制御不能だw」と叫ぶカズンズ。
「あいつ俺のロッカーからなんか盗みやがったぞ」
そのすぐ隣ではコリソンが最近どれだけカズンズが集中してゲームに励んでいるかをリポーター達に語っていた。その皮肉な状況に気づいたローソンだけが笑っていた。
そして最後は皆笑っていた。
これがチームメイト達がサクラメントに来て知ったカズンズだ。カズンズはプレイオフチャンスに気分良く、サクラメントに残留希望だ。この夏には219万ドルの5年契約延長を結べる。
このカズンズと歩んだ7年間で大して勝ち星をあげていないが、カズンズは来季後に終わる現契約を終わりにするつもりはないらしい。キングス同様にカズンズもチームリーダーに成長しようとしたり、審判と共存する道を模索したり、選手として、そしてチームメイトとして自分のポテンシャルをいっぱいまで高めようとしている途中だ。
そしてその全てをサクラメントで全うしたいらしい。
「個人的にはみんな知っているとは思うけど、サクラメントに忠実にいたい。」と26才になるカズンズが最近おこなったビーのインタビューに答えた。
「サクラメントにドラフトされ、自分自身も信じてるし、自分の能力も信じている。キングスとサクラメント市にコミットしてる。もう記されていることだし、別の道に進むつもりもない。自分のキャリアは1チームで終えたいし、サクラメントでキャリアを終えたい。そうゆう事さ。」
今のリーグではエリートレベルの選手であるカズンズは、3回目のオールスターゲームに日曜日に出場する。
シャーロットのスティーブクリフォードはカズンスという選手をこう見る
スモールフォワードがセンターの身体を持ち、6-11で270パウンドの選手から想像を絶するスキルを見せる、と。
ゲームのユニークさと同じく、カズンズの人間性も分かりにくいかも。
コート上で見せるしかめっ面は悪役のようだけど、プライベートではサクラメントで静かに生活を送っていたりする。
カズンズはどうも他人が自分をどう思うのか気になるようだ、多分気にしすぎだ。
だから間違ったり、不適切なネガティブな記事が出ると反応してしまう。
カズンズ曰く「自分がどう思われているか、みたいな事で悩まされてる」でも段々気にしなくなるようになってきているようだ。
「気にしなくなってきたって? そうだね」とカズンズ。
「どうにもならない連中がいるって事を気持ちで受け入れられたし、自分を陥れることにためらいもない奴らも理解した。悪意がある人間がいるってことは事実だし、それぞれ意図を持ち、その目的によって駆り立てられている。自分が好きな連中としか付き合わないし、あのトランプとクリントンの支持者と一緒だよ。そんなもんさ」
カズンズが今一番耳を傾けるのはチームメイトの意見だ。
長年にわたって、カズンズはコーチとウマが合わず、チームメートにもキツいと言われて来た。
少なくともチームは監督の部分はなんとかパズルが解けたようだ。カズンズはイエーガー監督とそのスタッフを気にっている様子。そしてシーズン前にディバッツがカズンズにもっとチームメイトを歓迎し、励ますようにすすめたようだ。
「ある状況下でどう人に接するか、を学ぶのが大きかったね。」とカズンズ。
「自分的には上達できたと思ってるんだけどね。でもチームメイトである自分やコート上での自分は変わらないけど。」
カズンズ周辺ではどうもそう思わないようだ。同じではないけど、マシになったと。
「すごく落ち着いたよね。」とコリソン。
「ディマーカスはすごく勘違いされやすいんだよ。奴はただどうやっても勝ちたいだけなんだ。でも自己表現も前よりできるようになったし、いろんな部分で成長したよね。本当に勝ちへのこだわりの強さを感じるし、前よりチームメイトへの信頼も強く感じる。」
カズンズと10年以上付き合いのあるワシントンのジョンウォールもカズンズは勘違いされていると思っている。14歳の頃から知ってもあって、ケンタッキー大時代はカズンズとチームメイトとしてのトラブルはなかったと言う。でもゲームでカズンズのプレーを初めて見るとネガティブなイメージを持つかも。
「カズンズを理解してない人が多いわ」とウォール。「いじめっ子にしてはもうデカすぎるし、ただどれだけ怒りと共にプレーしてるか、そして本気でプレーしているかだと思うけど、人によっては間違ったものに見えてしまうんだろうね。でもじっくり知り合うと、すげーいいヤツだよ。でも第一印象を悪く捉えると、話すことはなくなってしまうんだろうね。」
クリッパースのセンター、ディアンドレジョーダンはカズンズに怒りの部分をみた。カズンズのクリッパースへの拒絶、特にクリスポールへのそれはよく知られている。昔アイザイアトーマスがポールと握手する事を制止させたくらいだ。
昨夏のオリンピックをカズンズと共にしたジョーダンはカズンズを「素晴らしいチームメイト」と称し、このオールスターでも二人がふざけ合っている姿を見ると、これからもいい友人でいるのだろう。
カズンズとポールの確執が触れられると、ジョーダンは笑い飛ばした。
「(ゲームに常に)真剣なんだよ」「リーグにいれば誰でも勝ちたいさ。そんな気がはった二人がぶつかり合うってこと。そして同じディビジョンで4回も対戦があればいつだって熱いバトルが繰り広げられるよね」
イエーガーはシーズン前にカズンズのリーダーとしての成長を初めて見た。カズンズとイエーガーはいい関係を構築しており、カズンズはサクラメントでのイエーガーを「アンビリーバブル」と表現している。
「カズンズはキャンプ前から比べても成長しているし、オリンピックが終わって2日後にはもうピックアップゲームしていた」とイエーガー。
「時には何は言ってやれる事もあるし、協力できることもあるけど、カズンズのアプローチは素晴らしいし、まだまだ成長している。」
昨夏にアフラロがキングスと契約したとき、カズンズの事はわずかしか知らなかった。このシーズンを通じて、カズンズのチームメイトへの扱いは格段に進歩しているとアフラロは言う。「両方向の道みたいなもんだ。みんなそれぞれのキャラがあり、ある人はある決まった考え方をするだろうし。でも一般的に自分をどれだけコントロールできるかだろうし、どうチームメイトと付き合って行くかだと思う。今季チーム内にいいヤツもそこそこいるけど、チームメイトみんな互いにうまく合わそうとしていくもんだ。カズンズは必要な場面でいい理解を示してくれている。」
カズンズはよく2000-01シーズンに41回テクニカルファールを貰った元オールスターのラシードウォレスと比べられる。リーグはルール改正をし、16回以上のテクニカルファルからは2回のテクニカルファールで1試合の出場停止とすることにした。
カズンズは今季オールスター前にテクニカルファールから出場停止をもらった最初の選手となった。
アフラロは2シーズンほどウォレスのチームメイトだったが、カズンズとウォレスは違うキャラだそうだ。
「性格は違う、違うね」とアフラロ。
「似てるとしたら審判に対してかな。審判に対してはラシードがやってた事と結構似てる。でもラシードはより温和なヤツだった。自分がチームに来た時はもうラシードも33か34歳くらいのおっさんだったし、26や27歳の頃はどうだったか分からないけどね。」
カズンズの17回のテクニカルファールはリーグワーストだ。もう一つ受けると2回目の出場停止となる。カズンズ的には避けるよう努力しているようだが、今までにないペースで受ける結果となってしまっている。
「審判との関係はもう終わったことさ。」とカズンズ。
「自分と審判だけの問題じゃないんだよ。バスケ以上の大きな力が働いてる。とにかくプレーに集中したいね。起きる時は起きちゃうし。自分としては受け入れるだけ。」
カズンズはもう誰とも審判との問題は語りたくないと言う。そして長期に渡ってプレイオフ不出場のキングスをプレイオフに導くことも。
「ぶっちゃけ嫌だわ。」とカズンズ。
「多くの人が今の状況を比べたがるけど、今までこんな状況があったとは思えないし、比べられる人もそんなにいないし、それに対して適切なアドバイスをくれる人もいないと思う。見ての通りだよ。なんとか方法を見出していくけどタフだね。でも自分自身を信じているし、解決できるって信じているよ。」
キングスのマイノリティーオーナーであるシャックはカズンズの子供の頃の好きな選手の一人だった。そのシャックはカズンズがもっと自分と話してほしいと言う。
オーナーが代わり、6人の監督交代、3人のGMの交代劇を通じて、カズンズはまだ孤独無援と感じているようだ。
「シャックといつでも繋がれるけど、この状況は誰もがかつて経験したことのないと思うんだわ」とカズンズ。
こんなことがありながらも、カズンズのサクラメントへの繋がりは残っている。
そして他人の自分への評価を気にしているので、もっといいディマーカスカズンズになろうとしている。
「自然体でいないとね」とカズンズ。
「昔から知っている人たちは自分に信頼を置いてくれるし、それがよりどころだ。そして自分が毎日接している人たちがいて、勘違いされると、自分には大きな問題になる。自分を気に入らない奴らはシカトして前向きに行く。それしか道はない。」
Kings Still Work In Progress, But There Is A Clear Plan In Place(CSNのジェームスハム氏の記事)
ベンジャミンフランクリン(元大統領)の有名な言葉が2016−17年のサクラメントキングスのオールスターブレイク時点の状況にしっくり合う。
フランクリン曰く、「準備に失敗するなら、失敗する準備をすることになる。」
昔から引用されてきた一節だが、「プランニングを失敗し、失敗をプランニングすることなる。」の方がより今風で過去20年以上キングスを苦しめてきた状況にマッチする。
元キングスのフロントで、長年キングスのTV解説者であるジェリーレイノルズも「ビジネスで5年計画なんて言ってる人ほど何もプランなんてないもんだよ」と同調。
その意見はどう見ても間違いはないと思うが、少なくともフランチャイズを構築または再構築している最中で短期目標と長期目標がないわけがない。
キングスが昨夏にテンプル、トリバー、バーンズ、アフラロ、ローソンを新加入させ、そして三つの1巡目指名権を行使したら、ファンがざわついた・・何をしたいのさ?
今季も57試合終わったが、キングスはエリートでもなくドアマットでもない。キングスはウエスタンカンファレンスの8位から1.5ゲーム差の位置につけている。ベテランをフル稼働させるイエーガー監督のガチのチーム作りだ。
ここ10年以上で初めて、2月と3月に目的があるゲームをしている。
読者ももっと若手選手を使うべきだろうと思うところはあるとは思うが、シーズン前から錬られたキングスの計画を知ればそう感じないだろう。そう、24勝33敗だけど計画性あり。そして今、その計画がうまく行き始めてるかも?
今季のプランはチーム内の雰囲気を良くさせ、プレイオフを狙う為にカズンズの周辺をベテランで囲うというもの。
WCSやベンみたいな若手はチームをフォローしてベテランに見習いながら新システムの理解をし、ルーキー君達はリノビックホーンズにてダリックマーティン監督のもと、十分に試合経験を積む。
もし若手の成長が思ったり早ければ、来季アフラロかトリバーをバイアウトするチョイスもあったりする。(バイアウト額 アフラロ:1.5M トリバー:2.0M)
リーグ最低額だったローソンの契約はおいしかったし、あれだけ活躍したら、今後のチームの主力として長期契約もあり得る。バーンズは来季はプレイヤーズオプションだがロッカー内での事実上のリーダー。テンプルは今回契約したベテランでは珍しく3年契約で、3ポジションできる理想的なユーティリティープレイヤー。
イエーガー監督はパパヤニス、ラビシエール、リチャードソンのルーキー達を使いたがらないでいる。パパヤニスとラビシエールの二人はたまにコーチとトレーニングする時にサクラメントに行く以外のシーズンの殆どをリノでプレーしている。
リチャードソンは先月僅かな時間だがローテに割り込んだが、この前のハムストリングの怪我で今季のプレーは絶望視されている。僅かなプレータイムであったが、リチャードソンのプレーはファンの心を掴み将来性を垣間見せた。が、リーグの雰囲気を感じさせることがプレーさせる目的であって、シラキュース大を1年で鳴り物入りでプロ入りして調子付かせることではない。
キングスは過去に若手を早くプレーさせすぎてかなり失敗を繰り返してる。少しづつ試合に慣れさせるのが元々の構想でキングスは今季うまく実行している。
ベテランの加入はベンとWCSの成長に最高の結果をもたらせた。ベンは来季RFAでありながら、シーズン前半は大苦戦した。そんな中ローソン、テンプルとバーンズが24歳のベンに素晴らしいサポートをし、怪我人が増える中、ベンはゲームを影響するほどの活躍を見せた。
過去8ゲームのベンの自信は天井を突き抜けるほどのレベルだった。平均得点は12.8で3ポイント成功率も51.2%。つい最近まで内気でこもってしまうタイプだったベンはどこに行ったのやら。ベテランが怪我で脱落する中、プレータイムをもぎ取った。
WCSも似たような復帰を遂げた。2015年の1巡目6位指名でケンタッキー大出身の7フッターは今季前半イエーガーの構想では完全に蚊帳の外だった感があったが、WCSもベンのごとくコツコツシステム理解に努め、ベテランのアドバイスに耳を傾けた。
過去14ゲームで18分平均で9.7点4.4リバウンドを記録している。WCSはキングスに新たなオフェンスの次元を加え、WCSとローソンのコンビワークはキングスベンチをリーグベストレベルまで引き上げた。
シーズン前に組まれたプランはまだ優勝を狙えるような50勝以上をあげるチームには慣れていないが、それがゴールでもない。いまだに可能性を残す久々のプレイオフ出場もゴールではないだろう。でもキングスはチーム環境が改善した戦闘集団と化した。何かしらの目的に向かっているんだろうが、それすら今まで見られなかったことだ。
イエーガー監督とスタッフは将来に向けて若手を育成している。ベンとWCSの台頭は成功への道を開き、トレードデッドラインのオプションも増やしてくれたかもしれない。
ディバッツ達フロントは5人の若手選手を26歳のカズンズと組ませると同時に今後のサラリーキャップに柔軟性を持たせている。ベテラン選手を動きやすくし、この夏にヨーロッパから来る予定のボグダノビッチの様な有望な若手もいる。
計画はいまだ検証中だが、ただ間違いなく今季は計画がある。
カズンズ、ベテラン、チームの成長、サラリーの柔軟性、もしかしたら、う、もしかしたらプレイオフ?