ジンメルの貨幣の哲学
BitCoinに触れたので、そもそも貨幣とは何なのか、考えてみたいと思い、手に取った本がこれ。
ゲオルグ・ジンメルという哲学者が執筆したものをまとめたものだ。ジンメルの書き方はエッセー方式で、結論を導き出すようなものではない。それが果たして哲学という、学問のものといえるのか、よくわからない。とはいえ、とても共感を覚えるものだったので、その内容を元に頭の中にある考えを、全くまとまる気はしないのだが、一度放り出そうと思う。
以下は、ジンメル・コレクションに収録されている「貨幣の哲学」の内容と僕の感想を交えたものになる。
もともと貨幣は現在のように何とでも交換可能なものではなかった。政治の圧により、次第と流通していったのだが、その流通は人々に貨幣に対する認識を変えていくものだった。
物々交換、所有と所有者の関係に貨幣が入り込む。貨幣自身はその量的資産というとてもシンプルなものであるがゆえに、物のもつ複雑な価値からの変換でこそぎ落とされる。しかし、シンプルであるがゆえに扱いやすく流動性を高める。貨幣は何物にでもなれる可能性を秘める。そして流動性が高まったことによって、個人主義が高まり、人の分化促進される。
貨幣の流通によって貨幣自体は無性格で通俗的なものとなる。殺人に対する貨幣での償いは古ゲルマン法において可能だったが、現代においてはできなくなっている。なぜならば、貨幣は何物からでも交換可能になったからだ。貨幣が持っていた、殺人に対する贖罪となっていた何らかの価値が消えた。
貨幣が流通したことによって、人々の幸福志向が高まったのではないか。理由として二つ。それまで所有と所有者が密接につながっていたものの結合が緩まり、流動性が高くなったことによる資産変動の可能性の向上。もう一つは貨幣が何者にでもなれる可能性をもつがゆえに、貨幣を手に入れることが目的に近づくという、目の前に餌をぶら下げられた、いわば射幸心をあおる形になっていること。
そもそも人は幸せをどう定義するのか。安定性か。目的を達することか。人は静も好むが動も良しとする。理性と感性では幸せの感じ方が違うのだろうか。果たして、貨幣の流通は人の幸せに本当につながっているのだろうか。
そしてBitCoin。これが持つ可能性は様々だが、ColoredCoinなどにより、貨幣に属性を持たせる、もしくは所持履歴を追跡できる、などによって、人の貨幣に対する認識が大きく変わることが予想される。人の幸せにとって、貨幣はどうあるべきか。BitCoinが現れた今、考えてみることに意味があるのではないか。
2016年にプレイしたゲーム総括
もう今年も終わりなので、今年遊んだゲームを挙げておくよ。
ナヴェガドール
ロンデルシステムで有名なボードゲーム。長らく供給が乏しく、手に入れられなかったのだが、日本語版が出た=在庫が復活したので購入した。
ポルトガルから長崎までを船で移動していきながら、商魂たくましく金を稼いでいくゲーム。長崎に先にたどり着くのも勝ちへの一歩だが、それを無視して途中の区域の商品を取りまくって点数を稼ぐこともできる。ボードとシステムを見た感じ、結構重そうな印象を受けたが、実際にやってみるとそれほどでもなく、気軽に遊べる部類のゲームだった。とはいえ、ロンデルシステムによる、「今取りたいアクションがとれないもどかしさ」、「数ターン後にあのアクションを行うために今行うべきアクションはどれか」といった、ある程度先を見据えたアクションのとりかたが要求されるのでそこそこ頭を使わされる。重すぎず、軽すぎずといった感じだ。
何回かやった感じでは他のプレイヤーと戦略が被らないようにして一点突破した方が強い感じだったので、周りのプレイヤーの動向を見て、蕪無さそうな戦略にシフトするのが有効そうだった。
ボードゲームらしいボードゲームといった作品なのに、そこまで重くないのでライトユーザーにも進められる一品。
MTG:統率者戦
何をまかりまちがったのか、統率者戦のガチデッキを作りたくなってしまったので作った。主に毎年売り出される統率者戦のテーマデッキのせい。あれに結構刺激されてしまった。
昔からMtGは復活してはやめて、たまにドラフトしてと、ほそぼそと遊んではいるのだが、真面目にデッキを作ると数万~数十万もっていかれるのでなかなか手を出しにくい。
とはいえ、ハイランダー(デッキに入れるカードは全て1枚制限)の100枚デッキという統率者用デッキは、カードプールが減らず増え続けるのみなので、一回作っておくとそんなに編集コストがかからないというのがお得。(ただしイニシャルコストがごっつい掛かる)
ということでなぜか2つほどデッキを作ってしまったのだが、作ってテストプレイして満足している現状をなんとかしたい。誰か相手よろ。
Splatoon
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2015年につづき、ひたすらやっていた。いまさら説明はいらないだろうけども、TPSゲームだ。
ようやくカンスト達成じゃー! #splatoon pic.twitter.com/dyldJdFMpF
— たが° (@yuuto) 2016年12月11日
今までFPS/TPSはほぼやったことなかったので、このSplatoonが初めてだったのだが、見事にハマってしまい、やり続けてしまったが、いかんせんうまくならず、カンストするのに一年半もかかってしまった。
塗りのカンスト武器はこんな感じ。阿呆だなってくらいやってる。
今はSwitchでの2を楽しみにしながらほぼ放置といったところ。カンストで力尽きたのかもしれない。
Dominion
これもなんだかんだで5年以上遊んでるなぁ。
通常のTCGは、構築したデッキを用意した上で対戦するのだが、このドミニオンはそのデッキ構築プロセスをゲーム内に組み込んだものだ。発表されたときはかなりの話題性があり、これの派生ゲームが結構作られている。
ゲーム毎に使用するカード(サプライ)を選択し、ゲーム内でカードを購入してデッキに組み込んで使用できるようにする。デッキを強化してデッキパワーを上げ、勝利点を購入していくという流れなのだが、サプライが違えば自ずとゲーム展開も大きく変わってくる。サプライを見て、ゲームの流れを予測して何から勝っていくかを検討するのがとても楽しい。
ドミニオンの拡張もかなりの数がでていて、今年はEmpiresという拡張が出たのだが、これの日本語版がいまだに発売日すら決定しておらず、いつまで正座待機させるんだといった状態だ。早く出してくれー。
来年はボドゲ会orドミニオン会をもっと開いていって広めたい所存。
ドラゴンズクラウン
ヴァニラウェア作、ベルスク&ハクスラの傑作。3年前の作品なのだが、イカをカンストしたので戻ってきた。発売当初は調整が甘かったり、エンドコンテンツが不十分だったりではあったものの、使用できるキャラ毎の特性だったり、使用感はすばらしいもので、操作していてとても気持ちのいいものだった。そこにパッチによってエンドコンテンツ混沌の迷宮、夢幻の天廊が加わったおかげで終わりが見えない。
最近はこのドラクラのノーマルクリアRTAをやっている。夢幻をひたすら登るのも楽しいのだが、RTAもいいものだ。みんなやろう。
Portal Knights
マイクラライクなサンドボックスゲーム。アーリーアクセスなため、ストーリーなどがないのだが、バイオーム毎に浮島があり、浮島間をポータルで移動しながら進めていく形になっている。途中途中でボスもおり、マイクラよりかなり戦闘よりなゲームになっている。
このゲームはマルチプレイができるため、みんなでわいわいマップを探索したり、ボスと戦ったりするのがよい。約1000円でこのクオリティなので、完成が楽しみだ。
BorderLands2
ハクスラFPSゲー。かなり破天荒な世界観で、使用する武器をどんどん新しいものに切り替えながら進んでいく感じのゲーム。
面白かったのだが、3D酔いしまくってしまって続けられなかった。イカで三半規管が鍛えられたと思ったが、全く駄目だった。。残念。
まとめ
ほとんど電源ゲーはSplatoon、非電源ゲーはDominionだった。特にイカはアホほど時間をもってかれたが、カンストはできたので後悔はしていない。
ここに挙げてないゲームだとハースストーンとかシャドバとか将棋だとか俺屍だとかもあるんだが、いうほどやってないので割愛。
来年はもっと色々と手をつけられるといいのだが、Splatoon2次第といったところか。
それではよいお年を。
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