【ざっくり解説】PCITってなに?

最近メディアでも多く見かけるようになった、PCIT。
お母さんとこどもの関係改善や関わり方について指導してるみたいだけど、一体何をするの?
今回は神戸女学院大学の國吉先生が書かれた論文を参考に解説したいと思います。
※より分かりやすいと思う言葉に言い換えて解説しています。

 

PCITとは?

正式名称を「Parent Child Interaction Therapy(親子相互交流療法)」といいます。

1970年代にアメリカで生まれた心理療法
問題行動を持つおおよそ2歳半から7歳までの子どもとその親を対象に、セラピストの指導を受けながら子どもとの関わり方を見直し問題点を改善するというものです。
近年、虐待による精神障害注意欠陥多動性障害自閉症スペクトラム障害に対する効果から一般にも注目されるようになりました。

治療の内容は?

基本的に、親子で遊んでいるところをマジックミラー越しにセラピストが観察し、その都度トランシーバーで改善点や注意点などを養育者にコーチする、と言う内容です。

セラピストには、精神保健分野などで高い専門的スキルを持っている人が認定されます。

まず始めに①『こども主導での関わり方(Child-Directed Interaction:CDI)』を学び、つぎに②『親主導の関わり方(Parent-Directed Interaction:PDI)』を学ぶという、2段階の流れになります。

『こども主導での関わり方(Child-Directed Interaction:CDI)』

ここでは「やったほうがよいこと」を5つ、「やってはいけないこと」を3つ学びます。

<やったほうが良いこと:PRIDEスキル>

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「親子の遊びの時間」を通して情緒的な絆や信頼感(愛着)を育むためのプロセスです。


そのため、特に年齢の低い乳幼児を対象にしています。この年齢のこどもは褒められると素直に喜び、受け入れてくれることも理由のひとつです。
なので、発達段階を見極め、対応方法を調整することが必要なのだそう。

 

<やってはいけないこと:Don’tスキル>

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質問もコミュニケーションなのでは?と思ってしまいそうですが、実は違います。質問は一見こどもの意思を尊重しているように見えますが、実は答えを「強制」しているそうなんです。「~してくれない?」「~してみようか?」なんて柔らかく言ってみたところで、内容は同じなのでやはりダメです。その下心、こどもはまるっとお見通しです(古い?)。正直、ここが一番難しそうですね。


ちなみに、この時に使うオモチャは、こどもに自由な活動と発想を促すために、ブロックやレゴ、クレヨンに画用紙、チョークに黒板などを使うそうです。ままごと等はやることが大体決まってるのでPCITには適していません。


そんでもって、5分間で、PRIDEスキルが10回以上、Don’tスキルが3回以下だと次のステージだそうです。

『親主導の関わり方(Parent-Directed Interaction:PDI)』

親子関係の基礎固めができたら、次は「しつけ」や「行動抑制」に進みます。基本的にはここまでで身につけた対応方法をフル活用します。このステップでの目標は以下の3つ。

• 親がこどもへの指示を適切に出せる

• こどもが親の指示に通日に従っているときに、親がそれに気づき、適切に褒めることができる

• こどもが従わない場合でも、そのことについて親が穏やかで冷静に対応できる

基本的に指導方法に変わりはなく、セラピストは「親子の遊びの時間」を観察、指導するみたいですが、一貫性、予測性、徹底性のある「しつけ方」を教わり、同時に以下のような、「効果的な指示の出し方」を学ぶそうです。
<効果的な指示のための8つのルール>

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第2段階では、遊びの時間の途中で「こどもが親の言うことをきく時間」が入るのが特徴です。

<「こどもが親の言うことをきく時間」の進め方>

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まず、何回か連続して指示を出して、全部できれば褒めてあげ、また遊びに戻ります。
できない場合は「3分間の椅子」というのに座らせ、3分間静かに座って待たせます。
待てれば指示に戻ります。
待てずに椅子から離れてたらタイムアウトの部屋」に連れて行き1分間静かに居るように指示します。
これを、全てクリアするまで遊びには戻れません。

その後、セラピストが習得具合を判断し、終結となります。

あくまで「治療」

タイムアウトの部屋」なんて、なんだか荒っぽい印象を持たれたのではないでしょうか。

PCITはあくまでも問題行動を持つこどもとその親を対象にした「治療法」の一つです。

高い専門性を持った認定セラピストによってリードされていき、事前事後には詳細な説明や診断があります。加えて課題の設定から母子の安全性、こどもへの精神的な負担なども考慮して進められていきますので、実際にはあまり心配することはなさそうですが、当然ながら安易に素人が真似をできるようなものではありませんし、するべきではないでしょう。

ただ、表にしたようなスキルやルールは、私たち保育者も普段のこどもとの接し方にも役に立ちそうな内容です。参考にするのも良いんじゃないでしょうか。

 

参考文献:國吉知子(2013)「親子相互交流療法(PCIT)における限界設定の意義」
https://ci.nii.ac.jp/naid/110009675320

「育てにくい子」の作り方

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機嫌が悪いことが多かったり、泣くとあやしてもなかなか泣き止まなかったり、言うことをまったくきかなかったりすると、「この子、将来どうなってしまうのだろう」と悲観的な考えにとらわれてしまいがちです。

しかし、そんなネガティブな思考こそが「育てにくい子」をつくっているとしたら?

 


そもそも「育てにくい子」って?

トマスとチェスという心理学者がいました。彼らは中・上流家庭の乳児136人を継続して調査し、こどもの気質の特性を9つの規準に分けます。

• 活動性:身体の動きの度合い。活発/不活発な時間の割合。

• 生物的機能における規則性:睡眠、空腹、排泄などの生物的機能の規則性

• 新しい刺激に対する接近・回避傾向:新しい状況や物事への最初の反応のしかた

• 順応性:新しい状況や物事への慣れやすさ。

• 反応の閾値反応を引き出すのに必要な刺激の度合い

• 機嫌:快・不快の感情表現の度合い

• 気の紛れやすさ:行動をやめたり変化させたりするのに必要な刺激の量

• 注意の幅と持続性:1つの活動の持続性と妨害があったときの執着度

 そしてこの9つの規準をもとに育てやすさという観点から、こどもの気質を「扱いやすい子(40%)」「扱いにくい子(10%)」「出だしの遅い子(15%)」「平均的な子(35%)」に分類したのです。

ちなみに「扱いにくい子」の内容は「生活が不規則」「慣れないことに対して拒否的」「順応性が低い」「不機嫌」としていて、これを一般的に「育てにくい子」と同義としています。

「育てにくい子」についての不安

トマス達は136人の追跡調査で、後の青年期に精神的問題を抱えるようになったのが「扱いやすい子 」18%、「扱いにくい子 」70%、「出だしの遅い子 」40%の割合であることが分かりました。この70%というのが割とショッキングな値なので、育てにくい子の話題では頻繁に引用されています。

「育てにくい子」だって環境さえ良ければ問題なし!

ここまででなんだか絶望的な気分にさせられた方も多いと思いますが、続きがあります。
その後トマスらは乳幼児達を追跡調査をし、両親や保育士の関わり方や文化的環境の違いなど、細かなところについても調べました。

そして「育てやすい子」の場合、母親は育児を楽だと感じることが多く自然と子どもへの応答も適切になることが多いのでこどもにとって環境が良くなり、「育てにくい子」の母親は育児を大変と感じやすく非受容的な態度になりがちで、結果としてこどもへの応答が適切に出来なくなってしまう場合が多いことが分かりました。まさに負のスパイラルです。

そして「育てにくい子」でも両親の受容的な態度と安定した家庭環境では特に問題なく発達できていたことを明らかにしたのです。
確かに最初の調査で「育てにくい子」でも30%は精神医学的になんの問題もなかった訳ですから、そこの違いこそが重要ですよね。


その後サメロフという研究者も「遺伝的に育てにくい子は、お母さんも育児に悩んだり不安を持ったり疲れたりしてしまって、結果的に「環境的要因」も悪くなってるだけでは?」と、母親側の要因を改善することの有効性を指摘しています。


現在では、生まれて以降の環境がその後の気質に大きく影響すると考えられています。乳幼児期にはそだてにくい気質が見えたとしても、「環境的要因」がプラスに働き、良い結果に繋がる可能性は十分にあるのです。


上の研究でも「扱いやすい子」ですら1/5近い確率で後に精神的問題を抱えていますし、数だけで見るなら

・「扱いやすい子」 136 x 0.4(40%) x 0.18(18%) = 9.792(人)

・「扱いにくい子」 136 x 0.1(10%) x 0.7(70%) = 9.52 (人)

と、136人中、おんなじぐらいの数かむしろ多いくらいです。このことからも、その後の環境が大切だと言うことが良く分かるのではないでしょうか。

環境はどうかえる?

気にしないことです。強く躾けてたって言うことを聞くようには絶対になりません。これは経験上断言できます。

 

それよりは、基本的にしっかりとした愛着関係を築き、適切に言葉がけをしていればそれで十分というか、結局のところこれが最善の環境です。

最近は「育てにくい子」についての書籍も多く出ていますが、やるべきこととして一様に挙げているのは、ほとんどこの2つです。

 

takenoko-lab.hatenablog.com

 

 

takenoko-lab.hatenablog.com

 

スキンシップを増やすことも有効と言われています。

 

 

takenoko-lab.hatenablog.com

 

 

※これは僕の完全な私見ですが、トマスとチェスが調査した1950〜60年代のアメリカでは、「抱っこしないあやさない」育児法が良いとされていました。また、元来、日本では欧米に比べて「おんぶ」や「添い寝」など母子の密着が多い子育てですから、日本調査したなら、もう少し良い結果が出たのでは、と思っています。

大人の勝手な期待は捨てる

ちょっとキツい言い方になりましたが、実はこれがこどもにとっても養育者にとっても事態を悪化させている大きな要因と言われています。

こどもに受容的な態度で望めない、強制的な態度を取ってしまう元凶は、こどもの気質と親の期待・要望とのすれ違いからくるものです。

変な話、親はみなドラゴンボールの悟空や悟飯のようなキャラクターを望みがちです。

でもベジータやトランクスだって魅力的でしょう?彼が悟空みたいになるように矯正されたら、そりゃ悪い方向に行きますよ。

こどもの気質を見極め、その上でどう育って欲しいかを考える方がこどもものびのび育ちますし、ひいては子育ての愉しみに繋がる気がするのは僕だけでしょうか。

お父さんも重要

そして重要なのが、お父さんの協力。難しい課題に立ち向かうお母さんを孤独にせず、親子3人で一緒に頑張っているんだという連体感を持てるようにしてください。

お父さんはこどもの社会性の発達を担っている、と言われています。「世の中のルールや価値観ってのはこうなんだぞ」と遊びややりとりの中で伝えることで、こどもの社会的な順応性を養うことに繋がります。育てにくい子の場合はより積極的な参加が期待されます。

みんな同じじゃ、つまらない

ここまで読まれて、結局「育てにくい子」って親がそう思うか思わないかじゃない?と思われた聡明な方もおられるでしょう。まさにその通りだと思います。そんなものだ、と思えれば別に心配もありませんし、悪循環も生まれません。

 

そもそも「扱いにくい」「育てやすい」なんて周りが決めたことです。こどもはただ毎日一生懸命生きてるだけです。

多少こどもの言動に手を焼いてもあまり心配し過ぎずに、その子にとって一番良い選択をしてあげられるよう、周りの人と一緒に考えていくのが良いと思います。

 

最後におすすめの絵本を一つ。

・「おこだでませんように」作:くすのき しげのり / 絵:石井 聖岳  小学館

 

おすすめ参考文献:

内田伸子 編「よくわかる乳幼児心理学」ミネルヴァ書房

 

【無駄に買わない!】赤ちゃんの服、冬編【1歳まで】

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さあ、生まれて初めての冬が来ます。
体温調節がまだうまくできない赤ちゃんだけに心配ですね。
特に服装についてはとても悩まれているのではないでしょうか。
でも、基本を押さえておけば、後はカンタン。
さっとチェックして、あかちゃん本舗(西松屋でも良いですが)へGO!

赤ちゃんの服

冬になる前に、足りていないものは無いか確認してみましょう。

肌着

下着です。赤ちゃんは汗っかきなので、吸湿性の良い綿100%のものがオススメです。
短肌着、長肌着、コンビ肌着と3種類ありますので、各種5枚ずつあると何かと重宝しますよ。

・短肌着:一年中使える肌着です。前が紐ではなく、柔らかいマジックテープのものもあります。

・長肌着:これも夏以外は何かと重宝します。裾が足下までありますので温かいのが特徴。

・コンビ肌着:長肌着の裾の部分がスナップでズボンのように留められるようになっていて、はだけたりめくれたりしにくいのが特徴です。

<素材について>
基本的には1年中着られる「フライス」で良いと思いますが、冬場であれば、厚手で肌触りも良く、保湿性も高い「スムース」があると調整がしやすいと思います。

ビードレス

大人のワンピースの様な服。お宮参りなどごくたまにしか着ないおしゃれ着なうえ、高価なものも多いため、個人的には無理して買わなくても良いかなー、と思ったりします。

カバーオール

前開きのツナギです。
股下がズボンのようになっているので暖かいのですが、その分おむつ替えに手間取ることも。

ツーウェイオール

ビードレスとカバーオールの中間。
股下のスナップを留めればツナギズボン、開けばベビードレスのような形になります。状況によって使い分けられて便利です。

その他、6ヶ月を超えたら、普通に長袖Tシャツ、トレーナー、ズボン(スカート)、ベスト、コート、帽子、靴下を用意すれば十分です。

0〜3ヶ月

(室内)
肌着・・・短肌着+長肌着
インナー・・・ツーウェイオール

1ヶ月までは体温調節が未発達なので、短肌着をプラスします。
室内で靴下は必要無し。

(外出時)
室内+おくるみ帽子靴下

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本格的に寒くなる1月2月は帽子や靴下で調整しましょう。
手袋は赤ちゃんも嫌がりますし、この時期の発達にも良くないので必要ありません。

3ヶ月まではそれほど活発に動かないので、コンビ肌着やカバーオールはまだ要らないと思います。
オムツ換えが頻繁なこの時期、カバーオールなどはそのたびにスナップやボタンを開け閉めするのは面倒ですし、足の自由がききずらくなるので股関節に負担が掛かりやすくなります。

また、長下着とツーウェイオールなら「暑いかな?」と思ったときに、足下に空気を当てられるのも便利です。

3〜6ヶ月

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寝返りを打ったりものに手を伸ばしたりと少しずつ身体を動かし始めますが、移動など大きな動きはもうちょっと先。
首もすわり外出が少しずつ増える時期ですので、寒くないように股下を閉じられるコンビ肌着やカバーオールがメインの組み合わせになります。

(室内)
肌着orコンビ肌着+カバーオール

(外出時)
室内+コート(ベスト)(気温による)
また、寒さに合わせて帽子(ケガ防止にもなります)や靴下で調節しましょう。

6〜12ヶ月

おすわり、ハイハイ、つかまり立ち、歩くなど、運動機能が伸びる時期です。
ハイハイが始まったら、上下セパレートにしたほうがよいでしょう。
運動しやすいですし、離乳食で汚したときのお着替えも楽です。
サイズが合えば普通のかぶり下着にしてしまっても良いと思います。
この頃からもうカバーオールは必要ありません。ロンパースも動きを阻害するのでオススメはしません。

体温調整は肌着もしくはアウターで。ウェアは動きやすいことを最優先にして下さい。

(室内)
肌着(短肌着or長袖かぶり下着)+トレーナー(セーター)+ズボン(スカート)

(外出時)
コート(ベスト)
寒さに合わせて帽子、靴下
マフラーは事故の元なので厳禁

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まとめ

基本としては、

0〜3ヶ月:短肌着、長肌着、ツーウェイオール

3〜6ヶ月:短肌着、コンビ肌着、カバーオール

6〜12ヶ月:短肌着、かぶり下着、トレーナー(セーター)、ズボン(スカート)

※靴下・帽子等の小物、おくるみやアウターなどは適宜。

を揃えた上で、必要に応じて買い足してくのが無駄がないように思います。

また、繰り返しになりますが基本調節は「肌着」で行います。

コットンは吸湿性、保温性に優れているので、薄手のものを重ね着してあげると空気の層ができることもあって温かさが増しますよ。

手足の冷たさは寒い暑いの判断として当てにならないので、赤ちゃんのアタマが冷たくないか、汗ばんでいないかも参考にすると良いと思います。

1歳までが体力的にも精神的にも一番キツい時だと思います。赤ちゃんだけでなく、お母さん自身の健康にもちゃんと気を配って下さいね。

 

【他人なんて】乳幼児は自己中心的【お構いなし】

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3歳までの子どもは自己中心的な時期。残念ながら人の気持ちなんてよくわかりません。自分のやりたいと思うことをやり、お母さんがこうして欲しい、と思うことを察して動くことはまずありません。


「うちのこに限っては」と思い気持ちも分かりますが、残念ながらそれは幻想、あるいは勘違いです。 

 

お利口さんなんて、居ない!?

しかし、なにも子どもが悪いわけではありません。こどもたちはお母さんのことが大好きですし、1歳半を過ぎる頃には、出来ることは自分でしたいと思っています。ただ単に未発達で上手く立ち回れないだけです。

 

時期が来れば、ある程度物事を論理立てて理解できるようになりますし、人の気持ちも考えられるようになります。

 

でも少なくとも3歳くらいまでは、自分の気持ちが勝ってしまい、それがワガママでダダをこねているだけに見えてしまいます。

 

ですので叱ったり、言葉や態度で理解させようとしても到底無理な話なのですが、なんとかこれをやろうとして、結局疲れてしまうお母さんも多いです。

 

時々、お母さんに虐待や過干渉の傾向があると大人の反応を伺うような態度をとることがありますが、これは気持ちを理解しているのではありません。怯えて必死に情報をかき集めているだけです。


この時期、自分を取り巻く世界を知ろうと頑張っているこどもたち。そういう意味では、みんな「お利口さん」なんです。

勘違いはこどもの「生存本能」から

例えば、新生児〜3ヶ月の赤ちゃんでも、人の顔をじっと見たり、表情を真似たり、自分から笑いかけてきたりと、積極的にコンタクトをとってくるので、つい気持ちが通じ合っているような気になります。

でもこれは、生命を確保するためにどんな子も持っている本能なんです。


人間の子どもは他の進化した哺乳動物と違って、生まれてすぐ立つことも歩くこともできません。このことを乳幼児期の「生理的早産」とよんだりしますが、人の子は生まれたては未成熟で生存能力がとても低いのです。


なので、誰かの手を借りないと成長することができないため、可愛い見た目や人懐っこい(と回りに思わせる)仕草や表情をしていると考えられています。

共感しているようだけど

実は共感する能力は、生まれてすぐに発達し始めます。

 

www.takenoko-lab.com

 3ヶ月ぐらいになると、泣いている子を見て自分も泣いてしまったり、悲しくてお母さんの胸に顔を埋めたりします。これをみて「他人の気持ちが分かるのね」と我が子の優しさに感動してしまうわけですが、これもちょっと違います。

 

この時のこどもは「あの子の悲しみ」を想って胸を痛めている、わけではありません。自分自身が「悲しい」のです。「その子」という存在すら認識しているかどうか不明です。


これを「情動伝染」や「共感的苦痛」と呼んだりしますが、危機的な状況をまわりの情報から感知する一つの本能であるといわれています。


もちろん、そこから他人の存在を認識し、他人の立場から考えられるようになると人のために行動ができるようになっていきます。でもそれは4歳頃からのはなしです。

じゃあ、どうすればいいの?

この時期のこどもの特性を上手く利用することです。
こどもの自己中心性には、3つの特徴があります。
それは、

  • 空想と実在の区別がつかないこと(実念論)
  • 非生物にも人間のような思考や感情があると思い込む(アニミズム)
  • 自然物も人間が作ったと思い込む(人工論)

です。


「実念論」が難しいかも知れませんが、ようは「自分の視点や考え方が世界の全て」という観念のことです。空想したことを見てきたように話すのもこれです。嘘をついているわけではありません。彼らの中では「真実」なんです。


なので、月も星も海も全部誰かが想像して作ったものだと思い込みますし(人工論)、空想さえすれば花も言葉を話すわけです(アニミズム)。

 この世界を安易に否定されば当然ブチ切れますし、認めて貰えるとその人に親しみを覚えます。

 

なので、もしこどもに直して欲しいことや伝えるべきことがある時に、以上の3つを念頭に接してあげると受け入れてくれることも多くなります。

たとえば、公園の花を折ったような場合、

母:「お花、ポキッしたの?」
子:「うん」
母:「お花、ポキッしたら痛いかな?」
子:「いたい」(※アニミズム)
母:「痛いことする子を、○○○マン(その子の好きなヒーロー)やったらどうするかな?」
子:「やっつける」(※実念論)
母:「まーくんもやっつけられると?」
子:「いやだ」
母:「そしたらもうお花おったらいかんよね」
子:「うん」

実際はもっとくだけたやりとりですが(笑)。
この時、大人が○○○マンの存在や、花が痛い、ということを信じ切って演じることが重要です。同じ空想世界を共有していることをアピールしましょう。
こんな感じで3つの特徴を複合的に使うと、より印象に残るのか効果的です(勿論、直らない子もいますが)。

 その時が来るのを、ひたすら待つ!

(今日の絵本 ※絵本ナビに飛びます)

もちろん、徐々にお母さんへの愛情と信頼関係が構築されていくわけですが、大人でも、特に思春期なんかは愛情を抱くのと相手のことを慮(おもんばか)れるようになる時期にはズレがありますよね。ましてやこども。まだまだお母さんに思いを伝えることで精一杯。
なので、あまり過度な期待はせず、またこうあるべき、といった希望的観測も捨て、ある意味「無我の境地」で見守ることが、じつはお母さんにとっても一番精神的に楽なんじゃないかなあ、と思ったりします。

赤ちゃん歯みがき、いつから?

f:id:takenokolab:20191004170301p:plain保育園では、2歳児クラスから歯みがきの練習を始めます。

でも、本当はそれ以前から歯のケアをして頂きたいところ。

みそっ歯が子どもらしかったのは、昭和で終わりです。

 

 歯はいつ頃生える?

だいたい6ヶ月~9ヶ月のあいだに初めての歯がはえてきます。
そのころになると、歯茎がむずがゆくなってグズったり、シーツやおもちゃ、しまいには自分の手を噛む子までいます。なのでこのような様子が見られたら、”歯固め”を用意しておくのも手です(ぜんぜん必要ないという子もいるので様子を見て購入を検討してください)。

<”歯固め”について>

形状が複雑なモノは洗いづらいのでダメ、という記事も見かけますが、五感から脳を発達させる時期ですので、唇や舌、歯茎で色んな刺激を受けられる方が脳の発達には良いと思います。
その上で、できるだけ洗いやすいモノを選べば良いでしょう。


生えてくる順番は、下2→上2→下2→上2→前側奥歯4→犬歯4→後側奥歯4(乳歯20本完了)が一般的です(もちろん例外はあります)。だいたい3歳ごろに全部の歯が揃います。

食事の間隔をしっかり空ける

歯磨きを始める前に、まずは規則正しい食事タイムを心がけましょう。

実は食事をすると、虫歯菌がつくる酸によって「脱灰(だっかい)」、すなわち歯が溶けだしています。
その後食べていないときに「再石灰化」がおきることで溶けた部分を補修し、歯が復活する、というサイクルを繰り返すのですが、ずっと口に食べ物が入っていると、歯が溶けるばっかりでなかなか再石灰化に移行できません。そして最終的に虫歯になる、というわけです。

ですので食事とおやつの間を十分開けて、それ以外はなるべく食べ物を口にしないようにすることが虫歯にならない1番の秘訣です。

その上で、しっかり歯磨きをし、お口の中を清潔にしておくことが大切です。

乳歯はどうせ抜けるから、虫歯になっても良い?

別に虫歯になってもすぐに生え替わるからほっといて良いんじゃないか、と考えがちですが、そんなことはありません。
虫歯のままでは上手に食べものをうまく咀嚼できませんので栄養的にも偏ってしまいますし、顎の発達にも良くありません。
また虫歯になった歯を放っておくと口内に虫歯菌が増殖し続けるので、永久歯が生えてくる途中で虫歯になってしまいます。その結果、歯並びが悪くなることもあるそうです。

いつから歯磨き?

1本でも歯が生え始めたらすぐはじめるのがオススメです。


歯が生えるむず痒さで歯ブラシを積極的に口に入れるこどもが多いですので、これを利用し、早いうちから歯ブラシでマッサージする気持ちよさを覚えさせると歯磨きの習慣がつきやすくなります。あまり長くやると苦手意識が尽きますので、外側→内側の順でサッと手短に済ませるようにしましょう。

歯の磨き方は?

ある程度歯が揃ってからの歯みがきついては、日本歯科医師会がつくった動画が分かりやすいです。


8020日歯TV 基本的な歯の磨き方<1>知っておきたい!乳歯の歯磨き


ポイントは
・上唇小帯をガードする。
・なるべく歯茎に当たらないように、小刻みに磨く
でしょう。

嫌がる子でも「10数えるあいだだけね」と時間を決めてあげるとガマンするできる子が多いですよ。

事故に注意!

歯磨きは棒を口に入れた状態になりますので、思わぬケガに繋がることも。
歯が生えそろい、自分で磨くようになるまではお母さんが寝かせ磨きを行うのが安心だと思います。
寝かせ磨きについてはここがわかりやすいと思います。

www.kao.co.jp 

最後に絵本など

おまじない的に、歯みがきをはじめる2歳児クラスで良く読む絵本を2つほど。

どちらも往年の名作ですが、読み継がれるのにはそれなりの理由があります。

読んだ日の歯磨きは、いつもより真剣な子が多いですよ。

・はははのはなし

 作・絵: 加古 里子
 出版社: 福音館書店

 ・わにさんどきっ はいしゃさんどきっ

作・絵: 五味 太郎
出版社: 偕成社

 歯のかみ合わせは、集中力や運動能力に影響することが知られています。
まだ乳歯だから、と安易に考えず、永久歯の下地を作る時期だと思ってケアをすることが、その後のこどもの育ちに大きなアドバンテージを与えることになりますので、面倒ですが頑張って実践していきましょう!

こわくない!はじめての沐浴とその手順

新生児の沐浴は、初めてのお母さんには一大イベント。
でも案ずるより産むが易し。
しっかり予習すれば全然大したことはありません。

 

沐浴の基本

1日に1度

生まれたばかりの赤ちゃんは新陳代謝が活発で、ウンチやオシッコの回数も、汗の量もとても多い時期です。身体を清潔に保つためにも、1日1回は入るようにしましょう。

沐浴する時間帯を決める

授乳の直前直後は避け、できれば機嫌の良いときに入れると良いでしょう(そんな都合良くは行かないことは重々承知していますが)。
特に授乳直後は湯船で排便することが多いので注意して下さい。
また、できるだけ毎日決まった時間帯に入れるようにしましょう。日中の暖かい時間帯がおすすめですが、お父さんが帰宅した夕方でも良いでしょう。あまり遅い時間にならないように。

お湯の温度は40±1℃

年間を通して40±1℃が目安と言われています。慣れるまでは油温計を使うのが無難でしょう。

部屋の温度は20~24℃

暖かい部屋で行います。特に夏は冷房での湯冷めに気をつけて下さい。

沐浴は生後1ヶ月まで

沐浴は生後一ヶ月まで続けましょう。本当はもう少し早く切り上げても良いそうですが、1ヶ月検診のタイミングで大人と一緒に入って良いか、医者や助産婦さんに確認するのが確実で安全です(大人と一緒の入浴は抵抗力が低い赤ちゃんには感染症のリスク高いです)。

多少耳や鼻に水が入っても大丈夫

気になる場合は綿棒で軽く吸い取ってあげると良いと思います。

沐浴に必要なもの

ベビーバス

洗面器(または手桶)

ベビーソープ(または沐浴剤)
片手で洗うのが基本になるので、泡で出るプッシュタイプが使いやすくてお勧めです。沐浴の頃ならベビーシャンプーは不要です。その後頭のにおいが気になりだしたらシャンプーを使い始めましょう。

沐浴布(ガーゼ)・洗い布(ガーゼ)
沐浴布は赤ちゃんがビックリしないよう、お腹の上に乗せる大判の布です。ここにお湯をすくいかけます。
また、顔や髪を洗うときに使う洗い布の用意しましょう。また、沐浴用の柔らかいスポンジなども出ていますので、こちらを利用しても良いと思います。


バスタオル
できるだけ柔らかいものをチョイスして下さい。赤ちゃんを包みやすい正方形の大判タオルも出ていますが、すぐに服を着せるのであまり拘らなくても良いと思います。それよりも柔らかさと吸水性を。

ベビーバスネット
不安な場合には、赤ちゃんをネットの上に乗せて沐浴できるベビーバスネットというものもあります。

おへそや耳の掃除もこの機会に

おへその掃除や爪切りも沐浴後がやりやすいです。
爪切りや綿棒を用意しておくと良いでしょう。

沐浴の準備

  1. すぐに身体を拭けるよう、ベビーバスの近くにバスタオルを広げておく。
  2. 部屋を適温20~24℃にする。
  3. 着替えを準備しておく(あらかじめ肌着の袖を服に通しておき、オムツも開いておくと、着せやすい)。

沐浴のしかた

これは動画の方がわかりやすいと思います。



 

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補足として、身体を洗う手順は、「首・脇・手のひら・腕・胸・お腹・足・背中・おしり」と、顔に近い方から遠ざかる順で洗っていくと良いでしょう。

意外と首のシワにも汚れが溜まりやすいので丁寧に洗ってあげます。
お腹や背中は手のひら全体で「の」の字を書くように。

最後に沐浴のお湯とは別の「上がり湯」をお腹のあたりからかけ、石鹸分を洗い流したら終わりです。

より細かく知りたい方は、こちらにある動画を。

www.kango-roo.com

シャワーでの沐浴はおすすめしません

最近、お風呂マットの上にこどもを置き、シャワーでの沐浴が紹介されています。お風呂場は雑菌が多いうえに、体重が直に掛かるのでお風呂マットと赤ちゃんの肌がこすれてしまいます。さらにシャワーヘッドによっては水圧が強く、赤ちゃんにとって刺激が強すぎたりと、あまりオススメできるものではありません。思ったより赤ちゃんを支えるのもキツいです。

ベビーバスの手入れ

大人の湯船と同じ、お風呂洗剤でOK

天日干しまですれば尚良しですが、気が向いたら、くらいで良いでしょう。
熱湯で軽く殺菌するのも良いですが、材質によっては変形等の恐れがあるので確認してからにしてください。

入浴後の水分補給も忘れずに

お風呂で汗をかいているので、母乳やミルクで水分補給を。

1日の規定量を超える場合は湯冷ましでもOKです。

さいごに

沐浴は赤ちゃんとスキンシップを取れる貴重な時間です。

毎日のことで疲れてしまいそうですが、がんばっていきましょう!

 

1歳からの積み木選び

おもちゃの王道、「積み木」。
無限の可能性を秘めるそのシンプルな佇まいに、己の想像力の限界を試されているような気になります。
素材は?重さは?大きさは?迷いだすとトコトン熱く嵌まってしまう、積み木選び。
できるだけシンプルにまとめてみました。

 

そもそも、なんで発達に良んだっけ?

まずは「積み木」で養われる力を整理しましょう。

身体の各部の協応

積み木を積む。
この単純な作業につまむ、はなす、微調整する、背伸びをするなど、大小さまざまな動きが含まれています。この動きができるように、たとえば目と指先、両手のバランスなど、身体の各部を同時に上手く調節しなければなりません。わかりやすくいうと「器用さ」ですね。

科学的感覚

「模様」を作るのは幾何学、「バランスや重み、転がる滑る」は物理科学、「積む高さや長さ」は数学と、我が子のガリレオっぷりに卒倒してしまいそうなくらい、色んな能力を使います。
トンネルや建造物などを作れば、空間認識力ももちろんアップ。将来、車の車庫入れがカッコ良くできるようになるかも!?

創造力

これは想像力と問題解決能力の合わせ技。これを作りたいけどどうすればよいのか。どうすれば壊さずに積み上げられるのか。まさに今話題の「非認知能力」そのもの。3歳頃には、ともだちと協力して遊ぶことで社会性も身につきます。

積み木の選び方

サイズ

積み木には「基尺」と呼ばれる、基本となる寸法があります。
各辺がこの「基尺」の倍数で構成されているものがほとんど。
たとえばフレーベルの積み木は基尺が 3.3cm 、3.3cm × 6.6cm × 1.65cm の立方体を基本としています。
これは積んだときの高さが合わせやすいというのが大きな理由ですが、数学的感覚と空間認識の基礎を身に付ける上でも有効だと言われています。いくつ重ねたら同じ高さ、いくつ並べたら同じ長さ、など、アタマではなく感覚で倍数をとらえることができるわけですね。
ちなみに、こどもが最初に覚える比率は1つ、半分、2倍、だそうです。

重さと素材

積み木に多く使われているのが「ブナ」と「ヒノキ」。市販されている積み木で多いのはブナですね。
どちらも耐久性が高く美しい木目を持っていますが、ヒノキの方が3割ほど軽いです。

賛否両論あります。

たとえば、ロシアの技師で知育玩具をいろいろ開発したニキーチンの積み木は、上下の面が2食ほかの4面は別々の色という変わった配色です。色パズル的な要素も持たせるのが狙いです。

 

また、虹の色()の各色を、それぞれ濃さに段階を持たせたものを用意すると色彩感覚の発達に良いとする意見もあります。

 

さらに、集中力や想像力を促進するために、白木のものが良いとする意見も多く見られます。

 

僕の個人的な意見としては、こどもの想像力が未発達な時期は、興味を示したり見立てるときイメージしやすいように色付き、3歳くらいで「これをつくろう」などある程度イメージができた上で遊ぶようになったら、白木でできたシンプルなものが逆に制約が少なくて良いと思います。

これは実際に保育園で遊ぶこどもたちを見ていて感じることでもあります。

年齢別のすすめ積木

わかりやすく表にしてみました。

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乳幼児期

本格的に積み木で遊び始めるのは1歳からですが、乳幼児期でも楽しんで遊びます。

ただし、この頃は積んで遊ぶと言うより、見たり触ったりした五感を楽しむ時期です。
赤・青・黄・緑・白・黒など、乳児の興味が湧くような色で見て触れて舐めて楽しめるものがオススメです。
布でできた積み木や中にが入っているもの、牛乳パックで手作りした簡単なものでも十分です。

1歳

手指の動きが発達し積み木を積めるようになるので、積んでは崩しを繰り返したりして遊びます。
また想像力も芽生えはじめ、積み木の1つをバスや車、家に見立てて並べたり滑らせたりします。とはいえイメージする力はまだ未熟なので、色があるとそれが想像のきっかけとなって楽しく遊べます

2歳

自我が目覚めるので、同じ色ばかり集めたり同じ形のものを並べたりと、こだわりが強くなってきます。また、適当に積んでできたものを「お城」や「ケーキ」に見立てて遊ぶ子も出てきますので、色や形が個性的な変形積み木もこの時期のこどもたちに人気があります。

3歳

想像力がたくましくなり目的や目標をもってつくりますので、逆に白木の普通の積み木で遊ぶ子が多いですね。なので、自由度の高いシンプルな積み木が良いのですが、大きいものを作りたがるため、数が大量に必要なのが悩みどころです。買い足しやすい4cm基尺をすすめる理由もココにあります。
加えて動物や車、木や人などの形をしたブロックや人形があると、作ったものからさらにイメージを発展させて遊ぶことができます。

安全面も考慮して

シンプルな玩具ですが、それでもケガや事故に繋がらないわけではありません。
しっかり面取り(角を落とすこと)やサンディング(ささくれや欠けをととのえること)がされていて、指触りの良いものを選んで下さい。
また、あまり小さすぎるのも飲み込んでしまいますので注意が必要です。

実は3歳を過ぎるとあまり遊ばない

実は4歳児クラスくらいになると積み木から、より複雑なものを作れるブロックに移行してしまい、積み木で遊ぶ機会は極端に減ります。ひとり遊びならなおさらです。
なので、保育園に通っているのであれば、正直積み木はいらないかな、とも思います。

 

たかが積木、されど積み木

積み木は、呼び方は違えど様々な教育法で取り入れられている玩具です。
とはいえ、拘りすぎても、意外とこどもには伝わらないのが玩具選びの難しいところ。なのであまり深く考えず、こどもの積み木を選ぶときに上記のことをちょっとだけ気にかけてあげればそれで良いと思います。

 

参考資料:「新版 保育とおもちゃ」瀧薫 著 エイデル研究所
     「よい「おもちゃ」とはどんなもの?」 永田桂子 著 チャイルド本社