tamagome logs

たまごにことだま、こめてめばえる。

えこりん村

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仕事で心の中があふれちゃってる今日この頃、およそ七年ぶりに訪れたというか、通過した。七年前は観光、今回は明日頼まれた仕事の手伝いのための下見の途中である。今回の名目が長い。

初夏の日差しのもと、牛たちがだるそうに腹這いになって反芻していた。七年前このコーナーには来なかったが、多分同じように反芻していたのだろう。ここにはただ反芻だけがあるのだと思うと、三十秒くらいゆるい気持ちになれた。

マオイの丘公園

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折角の連休、車の中で小説を書こうと道の駅(の駐車場)に出かけた。
道の駅なめてた。直売所とソフトクリーム目当ての人々で現地は大混雑であり、着いた途端やる気の過半数がもげた。

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とりあえず牛乳ぽくて美味しいソフトクリームを食べ、ジャンプしたら飛んできそうな強風の中(こんなに大入りなのに)ほぼ無人の屋上展望台で適当に写真を撮り、頑張って二時間、車内で画面に向かった。書き出し四行しか進まなかった。帰りに寄ったながぬま温泉の露天風呂の中で、その四行のうち二行を削ることを決めた。ウトナイ湖に行けば良かった。

札幌芸術の森

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野外美術館内『異・空間』(内田晴之・作)
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仕事は暦どおりにあり、一区切りつけるのに休日もつぶした。実質的には今日からゴールデンウィーク。行楽の予定はたった一つ、札幌芸術の森に行くだけ。理由は特にないです。

f:id:tamagome_ogo:20140504114845j:plain野外美術館内『北斗まんだら』(環境造形Q・作)
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しばらく歩くと、上着なしでも肌寒くなくなった。野外美術館には70点以上の芸術作品が置かれていて、1時間半くらい歩いて全部見た。くたくたになったが、面白いと思う作品もあって、とりあえず行った甲斐はあった。

f:id:tamagome_ogo:20140504122241j:plain野外美術館内『石翔ぶ』(小清水漸・作)
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野外じゃない方の美術館でやっていた篠山紀信展ででっかい写真を見てから帰った。広場では、エゾヤマザクラが開きに開いていて、一年で一番気持ちいいさわやかな空気が流れていた。

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支笏湖

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地図で目に付いたところをドライブの行き先に選んだところ、先週から湖・湖と続いた。湖沿いの道を運転中、水際が近いのでものすごく恐怖を感じた。ちなみに山の断崖も怖い。まずい。石狩平野から出られない。

ウトナイ湖はでかい水たまりのようだったが、支笏湖は当然ながらもっとでかく、ちゃぷちゃぷ小波が打ちつけており、間違いなくみずうみだった。幼少の頃親がキャンプに連れて行ってくれた思い出はあるが、特に今日追加で思い出したことはなかった。

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例によって、肌寒かった。にもかかわらず売店でソフトクリームを買う暴挙に出たため、おこぼれを狙うカラスを気にしつつ無人のデッキで震えながら喰らう羽目になった。

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(異動前の)職場のひとと偶然会って、「水に触りましたか? そんなには冷たくないですよ」と言われたので、ちょっと触って帰った。無理矢理ことばにするなら、ほのかにぬるい冷たさだった。雪解けの季節らしかった。

ウトナイ湖

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肌寒かった。さざ波が陽光を粒にしてきらきら跳ね返していた。

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ほとんど鳥はいなかったが、しばらくしてこの二羽がみぎわに来て、お客さんの注目を集めた。「わたしたちは疲れておりお構いできません」と言わんばかりに、ずうっとこの姿勢のまま動かなかった。変な親近感がわいた。

僕について(2014.4)

【生活】

  • 職場の人事異動にあたってしまった。四月から仕事の中身も雰囲気も一変、平日は終始緊張して神経質になり、心ここにない二週間を過ごした。多分、今後数ヶ月は駄目だろう。
  • そういった心行方不明のため、食が細くなったうえお腹ピーピーに。
  • 異動なんて思いもしなかった頃にうっかり取っちゃったチケットで、生まれて初めて自発的にバンドのライブに出かけた。Zepp Sapporoってこんなとこなんだ、入場前から立ちっぱで腰痛い、音すごい、腰痛い、新しい仕事ちゃんと出来るだろうか、腰痛い、といった心もとない考えが巡った。ライブ自体は良かったが、腰と心を鍛えない限り当分来ないほうが良いと思う。
  • 異動なんて思いもしなかったので、通勤用の車を三月に買い換えた。そして新しい職場は自宅から歩いて五分であった。むなしかった。とはいえ新車は気に入っており、週末はなるべくドライブに出かけるようにしている。今この記事はウトナイ湖の駐車場で書いてます。

【創作】

  • 三月あたりからほとんど出来なくなった。
  • 短編小説のあらすじを作っては挫折、作っては挫折するのみであったが、今ウトナイ湖の駐車場で頑張ったら、ちゃんと完結したあらすじができたので逆にびっくりした。ウトナイ湖に感謝。心がおうちにかえってきたら本編を書いてみたいが、いつになるか……。

【体調】

  • 二月時点より間違いなく落ち込み、不安定になった。仕事に慣れるまではやむを得ないと思う。家から出てライブやウトナイ湖に行けるので、まあ、一時に比べればたいしたことないのかもしれない。

KKST-0030

〇本棚に無造作に積んであったニッセンの二〇一三年夏カタログでファッションを決めて、ワンカット書きます。

アディダスサウナスーツ、ブラック×ピンク(九千九百九十円)
・ピンク色のダンベル(詳細不明)

 

〇おしあがり

 熱帯夜明けのしなびた中通り、つかの間に流れる朝陽の風の中を、年増な顔つきの女性の姿が横切った。

 黒く艶めくジョギングスーツに全身を包み、潜むように深くフードをかぶって前を睨んで、舗装を軽快に蹴っていく。そのズボンにはしった三つの縦縞、白い両手が掴む亜鈴(アレイ)のピンクが、着々と振れ弾むのに何となく、見とれた。

 そのまま遠ざかるのを目で追っていたら、いっとき、女性は亜鈴を二つとも思い切り振りおろし、反動で繰り出したそれにつられて、逆さに跳んで、宙返りしたところでぷつと消え、

 この鼻先に降ってきた。
 そして、平然と元来た道を走っていく。抑制された吐息のリズムを残して。

 

 

(※この文章の内容は、フィクションです。趣旨については「はじめに」をご覧ください。)

 仮題:INISN 2013S 283A
 分類:カット
 作成開始日:二〇十四年二月二十二日
 作成終了日:二〇十四年二月二十二日
 制作時間:一時間くらい
 文字数:四百