もしドキュメンタル０＆１がポイント制だったら・・・ 「ドキュメンタルデータベース」
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芸人同士の笑わせ合いバトルは2016年からスタートし、2021年現在ではシーズン10まで行われている。
しかし、パイロット版のシーズン0・シーズン1では「ポイント制」が無く優勝者が決まらない結末となった。
もしポイント制が導入されていたら誰が1000万円を獲得していたのか？
シーズンごとに笑った部分を振り返りながら芸人のポイントを整理したいと思う。
●ドキュメンタル0（Documentary of Documental シーズン1 エピソード2）
※ドキュメンタル0はイエロー・レッドの二段階しか無い。
11:38 秋山の「ここから出せよ」で大島イエロー。
18:25 大島のビートたけしのマネで秋山イエロー。
20:44 炒った柿の種を素手で受けた板東英二にハチミツがイエロー。
26:08 ハチミツとの会話で吹き出し大島レッド。
31:02 内間が受けたケツバットに坂東イエロー。
36:43 キリンが描かれたパンツを見せて久保田が「真ん中合わせたら三匹ですね」という発言に油断した坂東がレッドを食らう。
42:27 こいでが書いたイラストに斎藤イエロー。
47:08 斎藤のケツを見て秋山レッド。
●ポイント集計（カッコ内はもらったカード）
1P 内間
1P 久保田
1P こいで
1P ハチミツ（イエロー）
1P 斎藤（イエロー）
0P ニューロマンスおにぎり
0P バッドボーイズ・清人
1P 秋山（レッド）
1P 大島（レッド）
1P 坂東（レッド）
●ドキュメンタル１
●エピソード１
46:29 ジミー大西の変装した状態で登場し大地イエロー。
●エピソード２
8:37 ジミーの自滅に斎藤・藤本が笑い3人イエロー。
13:57 斎藤のカツラ姿に笑いそうになったジミーを見て斎藤がカウンターを受ける。斎藤オレンジ。
19:03 ジミーに頭ゴムパッチンをして宮川イエロー。
27:47 久保田の変装姿にジミーが吹き出す。ジミーオレンジ。
30:18 ジミーのわさびパンの件でつい吹き出す。ハチミツイエロー。
31:45 藤本のツッコミにジミーレッド。
42:26 ハチミツの覆面マスクにくっきーイエロー。
大地がうっすら笑いつづけている為オレンジ。
44:28 くっきーの「高野豆腐」に大地レッド。
●エピソード３
10:45 宮川のアナリンピックでくっきー・ハチミツがオレンジ。
23:03 くっきーのテンガエッグを頭に被って登場し、宮川オレンジ。
26:52 アントニーがテンガエッグをかぶり「あー楽しい」で自滅。アントニーイエロー。
31:41 くっきーがハンドソープを出そうとした時の音にビビった宮川が笑い、斎藤も笑う。両者レッド。
34:57 藤本のツッコミに吹き出したハチミツレッド。
42:56 久保田のつまらないピコ太郎にくっきーレッド。
●エピソード４
3:32 アントニーの「石塚さん、食べ物残すらしい」発言で藤本オレンジ。
5:55 川原、自ら笑顔になりイエロー。
11:07 アントニーが自分の写真を仕掛けたが自分で笑いオレンジ。
13:58 アントニーの父親の写真で川原オレンジ。
17:18 アントニーの写真で久保田イエロー。
26:29 川原のパンチに藤本レッド。
●ポイント集計
3P アントニー（オレンジ）
2P 久保田 （イエロー）
1P 川原 （オレンジ）
6P ジミー （レッド）
4P くっきー（レッド）
2P 藤本 （レッド）
2P 宮川 （レッド）
1P ハチミツ（レッド）
0P 大地 （レッド）
0P 斎藤 （レッド）
もしポイント制度だったら優勝は3ポイントの「マテンロウ アントニー」
もしシーズン６以降のルール「カードの色優先」だった場合、唯一イエローの「とろサーモン 久保田」
ルール改正の「R-1グランプリ」迷走は今に始まったことではない
2月14日、「R-1グランプリ」の決勝進出者が発表された。
かが屋 賀屋
土屋
森本サイダー
高田ぽる子
吉住
kento fukaya
寺田寛明
ZAZY
ゆりやんレトリィバァ
今年のR-1は今までにない衝撃的な幕開けだった。
2020年11月の『R-1グランプリ2021やります会見』で発表されたのは
「芸歴不問から芸歴10年以内でないと参加資格が与えられない」
という大会出場の制限だった。
これには芸歴10年以上経過した芸人からショックを隠し切れないリアクションが多数見られた。
「ニュースターの発掘が目的」だと関テレ側はいうが、私は「またやってんな」としか思えなかった。
2002年から始まった「R-1ぐらんぷり」という18回の歴史の中で良く言えば「紆余曲折」、悪く言えば「ブレにブレている」大会だといえる。R-1の迷走は今に始まったわけではないのだ。
第1回大会は「落語のR」という意味合いから座布団に座った状態でネタを披露することが決まりだった。このルールはこの一度限りで終了する。
第1回・第2回は賞金100万円で関西ローカル、審査員の協議により優勝者のみを決めるルールだったが、第3回大会から500点満点の点数表記で賞金500万円・全国放送となり、お笑い賞レースとしての価値が高まる。
第7回から「サバイバルステージ」という敗者復活枠が設けられた。その後も敗者復活があったりなかったりする。
第8回は敗者復活に加え、上位3位が2本目のネタを披露するM-1と同じルールになる。
第9回は1対1のトーナメント制でネタを3回披露しなければならなくなった。このルールは1度で終わる。
第10回以降は3ブロックに分かれてのトーナメント制。ただし、審査員の人数や「お茶の間ｄ投票」があったりなかったりと回によって票数がバラバラであった。
第17回・第18回は「R-1アマチュア動画ぐらんぷり」という企画に変更され、アマチュアの大会参加が不可となった。
軽く挙げただけでもこれだけあり、特に第9回のトーナメント制・第17回からのアマチュア不可は傍から見てると失敗と思えて仕方がない。
主催側のブレブレな運営に翻弄されている芸人が可哀相でならない。そんな中、やはりこの事に触れずにはいられないだろう。
ピン芸人同士で組んだお笑いユニット「おいでやすこが」だ。
R-1改正で出場不可となった二人が、ユニットとして出場した漫才の大会で才能を開花させた。
M-1の決勝戦での第一声は「先日僕たち、寝て起きたら漫才しか残ってませんでした。」
これほどまでに完璧な自虐ツカミがあっただろうか。
R-1でも進むことが出来なかった最終決戦で7人中2人の票を獲得したピン芸人は「漫才師」として2021年のブレイク芸人としてテレビに引っ張りだことなった。ある意味R-1ぐらんぷりに対しての最上級の皮肉な行為と言える。
大会そのものの価値として、やはりM-1に比べると見劣りしてしまうR-1は色々な選択ミスが目立つが、こうなってしまったからには運営も責任をもって次のスターを生んで欲しい。
決勝戦は3月7日。19代目王者とその後の活躍に注目したいと思う
「女芸人No.1決定戦 THE W 2020」感想
12月14日に「女芸人No.1決定戦 THE W」の決勝戦が行われた。今回はその感想を書き記す。
●Ａブロック
「TEAM BANANA」
シンデレラを題材にした正統派しゃべくり漫才でトップバッターを務めたTEAM BANANA。
高校生時代から賞を獲るのも納得する技量を見せつけ2組を倒すものの、紅しょうがという「上方漫才」の壁を越えられなかった。
「オダウエダ」
初の地上波ゴールデンタイムで披露したネタが「誘拐した人に拳銃・オードブル・ハムスターを突き付けた結果、目ん玉取られた」という文字で説明できない・・・
いや、実際見ても説明できないネタで勝負を賭けたオダウエダ。
審査員の麒麟川島に「（TEAM BANANAと）同じ競技なのか？という・・・」と言われるぐらいぶっ飛んでいた。
しかし個人的に得点を付けていた笑い飯哲夫は「99点」と絶賛されるぐらいには爪痕を残すことに成功した。
「にぼしいわし」
スパンキープロダクションからフリーに転身。2年連続で決勝進出した彼女たちは「雲梯」の漫才で勝負するも1勝をもぎ取ることはできなかった。
「あれバリキショイよな」で漫才を締め、「お察しの通りオダウエダと親友でして・・・」で共感させる。最初から最後まで不思議な空間を醸し出してした。
「紅しょうが」
美容師と付き合って元を取るというイカれた価値観の熊元プロレスと、それに翻弄される稲田。女流漫才師としての意地を見せ、見事Ａブロックを制した。
「ターリーターキー」
決勝進出を決めていたスパイクが新型コロナウイルスに感染し辞退。リザーバー制度で勝ち上がったのはミスコン経験者と元アイドルの美人コンビ。
社長と失敗する部下のコントで魂をぶつけたが（主に声が潰れてる玉が）紅しょうがを倒すことはできなかった
●Ｂブロック
「Aマッソ」
お笑い好きから注目される彼女たちが用意したのは他の賞レースでは決して出来ない「プロジェクションマッピング漫才」しゃべりと映像の見事な融合に感嘆の声を漏らす者も多かっただろう。
本当に今年のTHE Wに賭けているのだろうという本気度が伺えたが、ゆりやんレトリィバァのくだらなさに負けてしまった。
「ゆりやんレトリィバァ」
THE W初代女王が2度目の1000万円を狙ったネタが「カツオ」。
他局のアニメモノマネで優勝した実績を引っ提げ、「姉さんは大きな間違いをしているよぉ～」の天丼でふざけ倒した。
見ている側はオダウエダ以上に頭がおかしくなりそうな4分間に笑わずにはいられなかった。
「吉住」
「女審判」という女性が思いつきづらそうな男性思考寄りのネタで死のBブロックを制した吉住。
恋人あるあると野球審判をうまく掛け合わせ、吉住らしい表現で2018年の自分を超えることができた。
「はなしょー」
前回準優勝に終わったはなしょー。
演技力とワードセンスで老婆とヤンキーを演じきったが吉住にあえなく撃沈した。
「ぼる塾」
2020年のブレイク芸人として流行語大賞にもノミネートされたぼる塾。
田辺に毒づくという、普段の漫才からもうひとつ乗っけて勝負した。
しかし、力が入りすぎた田辺の所謂「かかってる」状態が仇となり勝利することはできなかった。
●「最終決戦」
「吉住」
銀行強盗に襲われている中で揺れ動く乙女心を熱演した吉住。
「私たちに明日は来るんでしょうか？」「ざわざわしない殺されちゃうよ」という人質としての言葉と「支店長と吉沢亮どっちがカッコいいかな？」といった恋する乙女としての言葉がいいバランスで飛び出し、阿佐ヶ谷姉妹に次ぐ強盗ネタで優勝をかっさらった。
「紅しょうが」
熊元が絶対に浮気されるという前提で浮気相手に余裕を見せつけるという漫才。
稲田の見た目が「あまりにも浮気相手」というインパクトの強い熊元はいじらないネタで笑いを取るが残念ながら漫才女王になることはできなかった。
優勝直後のコメントが「こんな明るいところにいれる人間じゃないんですよ」と非常に吉住らしい一言でまとめ、「どうも。石原良純です。」という先輩こと岡野陽一の要望に応えた吉住は深イイ話の密着と笑ってコラえてのロケに向かった。
さて、私は過去にこのブログ内で「女性の恋愛ネタは勝てない」と書き記したことがある。
しかし今年のTHE Wは結局A･Bブロック･最終決戦全て恋愛ネタで勝利を収めることができた。
「恋愛ネタはベタに陥りがち」という私の説は「恋愛ネタに何かを掛け合わせて唯一無二のネタに昇華する」という手法をとることでベタを脱却できることが証明された。
それを踏まえて2021年の大会はどうなるのか。今からエンジンをかけて挑んでいる女芸人に期待したい。
「まっちゃんねる」という実験で成功を収めた「女子メンタル」
10月24日に地上波フジテレビの土曜プレミアム内にて「まっちゃんねる」という特番が放送された。
「実験的で攻めた企画」をコンセプトにしてお送りしたこの番組。
漫才×ファッションで勝者を決める「コーデ寄席」や、「アカン警察」以来の警官となって大喜利苦手芸人を検挙する「大喜利警察」などがあったが、
一際目を惹いたのは「女子メンタル」という企画だ。
2016年にアマゾンプライムビデオ内で開始した「ドキュメンタル」。
2020年までに8シーズン＋お蔵入り2シーズン、計10回やってきた「笑いの実験」を芸人ではない女性タレントで、しかもネット配信ではなくテレビで放送するという
別の実験を行った。
本家ドキュメンタルと違う部分は、
・参加者は10人ではなく7人
・参加費100万円、優勝賞金1100万円は無し
・判定はオレンジカードが無く、イエローカードとレッドカードの2枚のみ
・制限時間が6時間ではなく2時間30分
・松本がいるモニター席にはガヤとしてFUJIWARA藤本、野性爆弾くっきー！、フットボールアワー後藤の3人もバトルの様子を見守る
バラエティタレントとして活躍する女性がどんな笑いの仕掛けを持ってくるのか本家の芸人と比較して楽しむものだが、結果的に「女子メンタル」という企画だけで十分成立していて、尚且つドキュメンタルの良い宣伝になっただろう。
そこには「本家に負けてられない」という女性タレントの並々ならぬ想いがあった。
●浜口京子
天然・適当発言で不思議な空間を創ることに長けている浜口京子。マツケンサンバⅡを踊ったりひょっとこ踊りをしたり、父・アニマル浜口に扮したりと健闘。
中でもくっきー！を彷彿させる「鬼剃り込み」のズラをかぶった出オチ芸で笑いを誘うが、ゆきぽよの用意したセンブリ茶で油断し笑顔になって退場となった。
●松野明美
今回最年長の52歳。自身の肝であるマラソンを生かした（理解不能な）ネタを用意していたが、金田が拳を口入れる仕草や、自分で仕掛けたうろ覚えジュディ・オングで噴き出し退場となってしまった。
●ゆきぽよ
峰岸の坊主をイジるという悪行やセンブリ茶を用意するなどタチの悪い仕掛け方をするゆきぽよ。
せんとくんのパラパラを仕掛けるも、峰岸ガチャピンによるダンスの共鳴・そして自分でイジッた坊主のカウンターを食らってイエローをもらった。
●金田朋子
自身の経験談や声優という職業を全く生かしてないモノマネで戦う奇人金田。
ドキュメンタルあるあるの「油断笑い」でパンスト越しに笑顔を見せてしまった。
●ファーストサマーウイカ
「松本の著書には大量の付箋を貼ってるのに浜田の著書には一つも貼ってない」
「自分の写真にはたけを挟む」という芸人顔負けの技巧派なネタを用意。
何度も笑いの攻撃に耐えるも金田のパンスト顔に噴き出してしまった。ちなみに理由は「可哀相で・・・」
●朝日奈央
唯一、一度も笑わなかった朝日。得意の10円芸・志村けんの白鳥パンツ。そして最も視聴者の印象をつけた「面長おじさんマスク」で峰岸を時間ギリギリまで攻撃するも耐えられてしまった。
●峯岸みなみ（AKB48）
剛力・ガチャピンのモノマネ・口説かれた唯一の芸能人という下世話な話（噂では山口達也らしいが）で笑いを誘う。
ウイカのはたけ攻撃にイエローをもらうも、最後の朝日による攻撃に耐え、アグレッシブポイントも加味され見事優勝を果たした。
お笑いの日「キングオブコント2020」感想
昨日、9月26日（土）に開催された「キングオブコント2020」の決勝戦がTBSで放送された。今回はその感想を綴る。
●1stステージ
①滝音（445点・同率8位）
「ラーメン」
普通のラーメン屋での一コマかと思いきや、大食いバトルの真っ最中だったというコント。
14時から行っていた「お笑いの日」が前説みたいな効果があったのか、トップバッターでも重い空気は無く、正々堂々としていたのが印象的だった。
②GAG（445点・同率8位）
「河川敷」
フルートを吹く少女・中島美嘉・外野を守るおじさんが入れ替わるコント。
坂本の細身モノマネを生かしたコントだったが、昨年を超えることはできなかった。
③ロングコートダディ（446点・7位）
「段ボール」
アルファベット順に並べないとわからない先輩がじわじわ笑いを誘うが、
設楽・大竹が言ったように「爆発を待っちゃう」という意見は視聴者も感じた所だろう。
④空気階段（458点・3位）
「霊媒師」
コミュニティFMに持ってかれる霊媒師のコント。
「スマホよりちょっと早い！」はradiko利用者にとってニヤリとした部分ではないだろうか？
⑤ジャルジャル（477点・1位）
「野次ワクチン」
ジャルジャルらしい「しつこさ」が見事にハマり
「僕の心の～♪」と歌うだけで笑いが生まれる見事な「天丼」が何度も決まるコントだった。
⑥ザ・ギース（457点・4位）
「辞める先輩」
高佐のハープ芸を存分に活かしたコント。
オチの「小田和正のCDジャケット」を切ったのも見事だったが、惜しくもファイナルステージには届かなかった。
⑦うるとらブギーズ（440点・10位）
「陶芸家」
よくあるベタな設定の中で「良いヤツ割っちゃったwww」という、うるとらブギーズの「男同士の仲の良さ」が出ているコントだったが空気階段とかぶっている部分もあり、残念ながら最下位となった。
⑧ニッポンの社長（454点・同率5位）
「ケンタウロス」
下半身が馬の男（ケンタウロス）と顔が馬の女（ミノタウロス）が出会うという奇々怪々なコント。
HYのAM11時を人間と馬が歌い合う、「どうかしてる」コントは前評判が高かっただけに5位に落ち着いたのが納得いかない人も多かっただろう。
⑨ニューヨーク（461点・2位）
「余興」
結婚式の余興でとんでもない芸を披露しまくるネタ。
M-1で果たせなかったリベンジをコントで発揮させ、ファイナルステージ進出決定時には喜びを爆発させた。
⑩ジャングルポケット（454点・同率5位）
「脅迫」
娘を脅しに使うと思いきや、不倫の情報を脅しに使うコント。
お客さんやネタのテンポのズレを指摘されたときの「俺だ・・・」「おたけじゃないです、僕です。」にトリオの愛を感じた。
●ファイナルステージ
3位・空気階段（463点・合計921点）
「定時制高校」
淡い恋模様を何言ってるかわからないおじさんと繰り広げるコント。
かたまりの女装の完成度・もぐらの変なおじさんの完成度、共に高くベタな設定を異様な空間に創り上げた見事なコントだった。
2位・ニューヨーク（463点・合計924点）
「暴力団」
「髪型を見られるのが恥ずかしい」という、ヤクザが行うくだらない会話を繰り広げるコント。
「銃撃シーンがやりたかった」と語る屋敷。2本目が空気階段と同点で、惜しくも銀メダルとなった。
1位・ジャルジャル（464点・合計941点）
「空き巣」
新人の空き巣がタンバリンを持ってきてしまうコント。
金庫の中身もタンバリンというジャルジャルらしい「一ボケストロングスタイル」のコントでキングの栄冠を勝ち取った。
私がジャルジャルを語る上で印象に残っているシーン。それはキングオブコントではなく、M-1グランプリ2018アナザーストーリーでの一言だ。
「もう漫才に全力を注ぐことは無いでしょうけど。
ジャルジャル ずっとコントやってたんで。
コントに全力を注いでいく人生になるんですけど。」
漫才の戦場で胸を張ってコント師だと言う彼の姿は異色であり、それでいて格好良かった。
2018年でM-1を離れ、2020年にコントの王者となったジャルジャル。賞レースから解放された2人は次のステージへ向かう。その姿をこれからも目に焼き付けていきたい。
幻の「ドキュメンタル８」になるはずだった作品の考察
8月21日、アマゾンプライムビデオにて「ドキュメンタル8」が配信された。
今回は新作の内容の前に、第1話で触れた「幻の回」について語りたいと思う。
思えば前作「ドキュメンタル7」から1年以上の空きがあり、
半年に一度のペースで行われていた「実験」が突如止まったことに疑問を持った視聴者もいただろう。
しかし、2020年に猛威を奮った「新型コロナウィルス」のせいで我々の生活は劇的に変化し、
旅行産業や飲食店・そしてショービジネスを生業にしている人達への打撃を心配するばかりでドキュメンタルの新作を頭の片隅に置いておく余裕が無かった人も大勢いる。
そんな中6月に「FREEZE シーズン2」7月に「ドキュメンタル8」の発表があった。どちらもコロナの影響を受ける前の収録だ。
「蜜になる場だから新作なんて作れないか」と諦めていた視聴者にとってこの嬉しいニュースに誰もが「1年以上の空きがある」という違和感がどこかに行ってしまった。
そう、配信を見るまでは・・・
ドキュメンタル8の参加者10人が集う中、「この話していいかどうかわかんなかったんですけど」と前置きをした上で松本人志はこう言った。
「前回のシーズン７がめちゃくちゃ評判が良くて、アマゾンさんが大喜びで。ドキュメンタルをこの先も続けていきたいとお褒め頂いてたんです。
その後、調子に乗って撮ったんです。えー未だ配信が決まってないんです。」
いつも通り、半年に一度のペースで収録したのだが
「アマゾンの偉いさんが『下品にもほどがある』と。アマゾンといえども下ネタは底なしではない。」
と参加メンバーに釘を刺した。
衝撃の告白に私は思った「ついにそうなったか・・・」
ドキュメンタルがスタートしてから4年が経つが、4年前の第一回目から私は「カットしづらいところはどうするんだろう？」と疑問を抱いていた。
参加者が己の100万円と賞金1000万円という大金を賭けた真剣勝負の場で
「すいませーんココ使えないんでカットしまーす。なので今笑ったのはノーカウントで〜」
なんて言える訳がない。
制限が緩かった昔のバラエティでさえやっていいこと・悪いことの選別をしなければならない。
現在や過去関係なく、もし「ネタ」ならオーディションで放送できるものか事前に判断するし、
過激な行動が生放送での出来事なら「放送事故」として芸人が責任を負うべきだと思う。
しかし、「なんでもやっていい場を用意したんで、どうぞ好きにやってください」
と収録で言われてしまったら自然と過激なことになるのは目に見えている。
なぜなら同業者を笑わせないと自分が稼いだ100万円が消えて無くなるからだ。
そこをアマゾンは
「当番組は、番組の性質上 ご覧になられる方によっては一部不快に感じられる場合がございます。予めご了承の上、お楽しみください。」
と冒頭に流すことによって注意を視聴者に促している。芸人のリアルを出来るだけそのまま伝えられるように。
だが、ドキュメンタル8に「なるはずだった作品」は今までGOサインを出してくれた人でも「これは駄目だ」ど世に出す事をやめた。
つまり、「どうしてもカットできないところ」で「目に余る行動」を誰かがやってしまったのだろう。
ここで昔の場面を思い出す。「ドキュメンタル1」で残り3人まで迫ったとき、とろサーモン久保田が「ウンコします」と言った。
アントニーと天竺鼠川原が「ウンコは違う」「ウンコは笑えない」と止める中、必死に脱糞しようとする久保田。
結局「屁しか出なかったんですよぉ」と悲しそうに語っていた。
松本は「ウンコしたら退場やけどな」と発言した。
「もしかして・・・誰か出したのか・・・」
映像を見て答え合わせをしない限り、この仮説が私の中で消えることは無い。
松本人志は「お蔵入りになりかけ」と言っていたように、まだ視聴者にお届け出来る可能性を秘めている。
色々な人があの映像を世に出す為に孤軍奮闘してくれているのだろう。
そして8月の終わりにドキュメンタルの公式ツイッターでこのようなつぶやきが世に放たれた。
【ご報告】
— 松本人志プレゼンツ「ドキュメンタル」公式 (@DocumentalJP) 2020年8月31日
かねてから過激な笑いをお届けしてきたドキュメンタルですが、「過激すぎてお蔵入りした幻の回」が存在します。
この回を見たいという声を多数いただいておりますので、近日中にご報告させていただければと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。#ドキュメンタル
まだ確定ではないにしろ、公式から発表されるのはファンにとってうれしい限りだ。
いつか幻のドキュメンタルを目に焼き付け「そりゃ偉い人も怒るわ」と言える日が、
もしかすると来るのかも知れない・・・
【追記】
本日9月1日に公式ツイッターで発表があった。
【ご報告】
— 松本人志プレゼンツ「ドキュメンタル」公式 (@DocumentalJP) 2020年9月1日
シーズン8で触れられたお蔵回の存在…
その過激すぎてお蔵入りになった幻の回がなんと、
「ドキュメンタリーオブドキュメンタル 何が悪かったのか緊急討論会」という形で9月4日に配信開始！
本当ならシーズン8になるはずだった作品
お好きな方だけ、ご覧ください。#ドキュメンタル８ #DoD pic.twitter.com/Zg8a7WCKye
日の目を浴びることになったこの問題作。私は「お好きな方」の中の一人として、9月4日を心待ちにしている。
復活した「ドリームマッチ2020」の魅力「フィーリングカップル」
昨日4月11日、TBSにて「ドリームマッチ2020」が放送された。
2005年の新春番組として始まった「史上空前!! 笑いの祭典 ザ・ドリームマッチ」
若手芸人大会を含め13回目、6年ぶりの復活を遂げたこの番組は発表するや否やSNSでの反響が凄まじかった。
さらに演出が「水曜日のダウンタウン」を手掛ける藤井健太郎氏ということもあり、期待感が高まっていた。
今回の参加芸人は千鳥・サンドウィッチマン・オードリー・バイきんぐ・ナイツ・ハライチ・チョコレートプラネット・霜降り明星というコンビ。
さらにピンで参戦したのはロバート秋山・南海キャンディーズ山里・渡辺直美・野生爆弾くっきー！という錚々たるメンバーだ。
今回の記事は披露されたネタそのものではなく、この番組の特徴である「二部構成」という点を掘り下げていきたい。
ドリームマッチはただのネタ番組ではない。普段舞台上で披露しているネタではなく、ここでしか見られない「即興コンビ」で戦う番組だ。
その即興コンビの決め方が大事である。初期はくじ引きでコンビを決める形式だったが、今は名作バラエティ「プロポーズ大作戦」のフィーリングカップル形式で組みたい人を選択する形をとっている。
本家の『恋愛が目的の』フィーリングカップルは基本選択の回数が1回で、「全員不成立」というというパターンもあるのだが、あくまでネタをする前哨戦の為、全員がコンビを結成できるまで続けられる。
両想いにならないとコンビができないやり方のため、どうしても思い通りにいかなかったり、「余り者」の烙印を押される可能性も秘めている。
そのため参加芸人20名には緊張が走る。「あの人と組みたい」「誰にも好かれてなかったらどうしよう」などという不安に駆られながら相手を選択する。
また、その芸人のタイプによって違うようで、「安心する」という理由で選ぶ人もいれば「形が見えない」という人を敢えて選んでこの状況を楽しむ者もいる。
決まるまで続けるという特性から「一度選ばれたので」と相手を変えたり、迷った末に別の人を選び、行き違いでカップル成立できなかったりと、正に「十人十色」である。
そんな紆余曲折を経て選択しなければならない芸人フィーリングカップル。「笑いの化学反応」を頭の中で計算するこの作業はお笑い好きの視聴者にとってたまらない光景だろう。
少しだけ、脳みその中を覗き見した気分になるのは私だけではないだろう。
くじ引きでは出ない魅力が、このフィーリングカップルにはあるのだ。
