だいぶ前（二年くらいかな）に「就活時計おすすめリスト」という記事を書いたのですが、これがかなりの方にご覧いただいてるようです。「そういえば夏が近いし夏用の時計のおすすめ記事を書きたい！」という訳で決して二匹目のドジョウ狙いでは無く（笑）私が夏に欲しい「ちょっと良い時計」をリスト化してみました。高い時計は買えないので国産中心です。。。選定基準は以下の通り。
１、手ごろな価格であること（10万円以下）
２、入手しやすい時計であること（プレミアなど付かない、どこでも買える時計）
それでは紹介していきます。
【シチズン プロマスター BN0156-05E ＆ プロマスター BJ8056-01E】
シチズンは最近本当に魅力的なモデルばかり出しますよね。これは基本モデルですが黒の文字盤にドットインデックス、オレンジの分針が映える！夏らしいとても爽やかな印象です。ソーラーなので電池交換がいらないのも素晴らしいです。しっかり200m防水なので海にも潜れます。同価格帯のセイコー5がもはやダイバーズでないのとは対照的。
シチズンダイバーズはセイコーと比べ「攻めた」個性的なデザインの時計が多くあり夏の自己主張にはピッタリの印象です。何よりセイコーと比べて価格が圧倒的に手頃。ですが本当に驚くべきは高性能モデルの方でして、国内版エコジラなどは300m防水ながら8万円を切っておりセイコーのマリンマスター300ツナの半額以下となっています。（MM300ツナは定価20万）
試着して手持ちのマリンマスターと比較しましたが、エコジラは若干幅が大きく高さもあり常用するモデルではありません。ただオフの日用と割り切れば300m防水というオーバースペックのもたらす高揚感は最高です。私が保証します。ぜひ。
【セイコー ファイブスポーツ SRPD59K1】
ここ4年程価格の上昇が著しいセイコー。探せば安くて良い品もまだまだありますが、スポーツモデルとなると途端に減る印象です。5スポーツは今のセイコーの中では低価格帯のシリーズなのでまだ価格もお手頃（今後どうなるかは分からん）。写真のオレンジモデルは前作SKX011の頃から人気が高いカラーでした、鮮やかながらプロマスターにはない無骨さや精密機器感があります。機械式なので手間がかかりますがそれがまた良いのです。
5スポーツは伝統のセイコーダイバーズデザインを色濃く受け継いだシリーズであり、本当は夏用時計として真っ先にお勧めしたい。ただ20気圧防水のためプロマスターのように海の中では使えず（潜らなければOK）、さらにデリケートな機械式のため2番手での紹介となりました。このシリーズの良いところはG-SHOCKのように限定モデルをかなりの頻度で出しており、過去の人気・傑作機のデザインを取り入れたモデルを次々発売しています。個人的にはこれはかなり良い戦略だと思っています。ご紹介のオレンジモデルも過去SKX品番だった頃は入手困難プレミアの品でした。防水性能を下げたことには批判が多いですが「良いデザインを腐らせず安価に手に入りやすくする」姿勢は素晴らしいと思います。
【オリエント マコ SAA02002D3】
オリエントのマコ、私にとって思い出深いモデルです。かつてセイコーのボーイと比べどちらを買うか本気で迷いました。オリエントには「カマス」「1964」など他にも名作ダイバーズがありそちらも捨てがたいですが、あえてこちらをご紹介。
マコとはマオリ語でサメを意味します。この時計の良さはいい意味でダイバーズっぽくないところです、なんというかスポーツウォッチのギア感があまりない。ベゼルが小さいことや数字ダイヤル・リーフ針の仕様がそう感じさせるのでしょうか。あるいはりゅうずの小ささ？価格やデザインは異なりますがドレスウォッチのような「品」をどこか漂わせる点がオメガ・シーマスターアクアテラに似た性格を感じます。単色ならスーツに着けても違和感はないでしょう。5スポーツと同じく20気圧防水ですがどんなシーンでも使えるタフな万能時計です。黒もいいですが個人的には適度に遊び心のあるネイビーがおすすめです。
【タイメックス Q】
タイメックスは170年以上の歴史を誇るアメリカの時計ブランドですが、創業時から一貫して安く丈夫な時計で知られています。ミッキーマウスウォッチを初めて発売したのもこの会社。
この「Q」はダイバーズルックのスポーツウォッチですが、ダイバーズ風ながらダイバーズではありえない薄さ軽さが魅力です。半年ほど前に青×赤のペプシカラーがオレンジっぽい色合いに変更されたのですがこれが大変良い「ヤレた」雰囲気を持っており、ビンテージのGMTマスターのような美しさとなっております。今回紹介する中で私が一番惹かれているモデルです。これは夏に着けるしかないでしょ！ガラスもドーム（カーブ）で雰囲気つくりに抜かりなし。
この系統がお好きなら10万超えますがブローバのデビルダイバーも良いですね。アメリカらしい明るさを感じる洗練されたデザインです。
【ハミルトン カーキフィールドメカ】
ハミルトンカーキはベンチュラと並ぶハミルトンの「顔」といって良い代表作です。ベトナム戦争時代に米軍に提供されたモデルがもとになっていますが、簡素な時刻表示とナイロンベルトの組み合わせのワイルドさ！たまらんなぁ。簡素ですが練りに練られて改良され続けたデザインです。主に空軍のパイロット用に供給されたようで歩兵とかにはプラケースの使い捨て仕様が配られ、こちらもタイメックス キャンパーを中心に今でも残っているデザインですね。値段も安くカッコいいですが今回の趣旨である「ちょっと良い」時計からは外れてしまうので割愛。
海時計（ダイバー）ばかり書いているので夏らしい山時計は無いか⁉と考えましたが、そうなるとミリタリーになってしまうのですよね。この時計に限らずですがナイロンベルトというのは巻くだけで凡そ全ての時計を夏らしい雰囲気に変えてしまうから不思議です。「時計を新調するのは高いから遠慮するけど、夏らしい気分に変えたい」という人はNATOベルト（ナイロンベルト）一択！安くて質感もいいのでクロノワールドさんがおすすめです。
蘊蓄書きましたが歴史もあり、山とか自然の中で最高に映える時計なので非ダイバーの中ではダントツおすすめです。10万円を超えてしまいますが金属バンドのカーキ フィールドオートやインターステラーモデルの「マーフ」も良いですね。カーキはもはや星の数ほどのバリエーションがあるので好みのデザインを自分で選ぶのも楽しいモデルです。
以上、個人的おすすめ夏向けウォッチでした。マイクロブランドはドレスウォッチが多い印象でスポーツウォッチはいまだ老舗ブランド優位の環境であるように感じます。歴史の差ですね。
夏は時計が一番目立つ季節。ご紹介したモデルが今年の夏を盛り上げてくれることを祈っています。ご覧いただきありがとうございました！
