BtoBのカスタマーサポート対応で丁寧すぎる敬語は悪

 

ToCにくらべてよりビジネスライクな対応が求められがちな BtoBのカスタマーサポートですが、ぶっちゃけ丁寧すぎる敬語よくないよね!と思っています。

※もちろん敬語かどうかみたいな単純な話ではなく総体的なコミュニケーション、関係構築がどうあるべきか、というのが本質と思いつつ代表する1つの例として!

 

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目次

 

平素は格別のご高配を賜り、、で始めるベテランメンバー

私がカスタマーサポート部に配属された当初、教育係だったベテランメンバーに、メールの書き出しは、

 

株式会社●●の△△でございます。

平素格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

が良いのでこうしてね、と教えられました。

どうしてそうしてるんですか?と聞いたところ、その昔、社長秘書をやっていたときにこのように書かないと失礼だと教わった、とのこと。

 

でも、その人がクライアントと信頼関係を築けているかというと別にそうじゃなく、別の先輩の方が上手く関係構築できているように見えます。

 

これ本当か?って思うわけです。

 

実際に信頼獲得してるのは馴れ馴れしい対応してるHさん

そんな事があった1年後にHさんという人が中途で入ってきたのですが、この方、敬語できなくて文章も微妙なので、初めは超問題児扱いされてました。

 

本人曰く

 

「元々、ベンダー側じゃなくてベンダーを使う事業側にいて敬語の習慣がないw」

 

とのことで、最初、習慣がないwじゃねーよボケが!って思ってましたが、1年するとみるみるクライアントの信頼を勝ち取って可愛がられる訳です。

 

結果が出ると社内の価値観も変わりますよね。

 

Hさんのメールを見ると、確かに敬語が謎だし日本語が変で(言い方あれですけど)ちょっと頭悪そうに見える感じだったりします。

 

でも、変に上からでも下からでもなく、なんかこう「その会社の中の後輩」的なポジションでやりとりがされており、一緒に同じ方向に進んでいく仲間感みたいなのがすごく出てる訳です。

 

これは確かに信頼取れるよなーと。

 

上下関係ではなく対等の関係、だけど尊敬している感

Hさんのやりとりを見ててこれが重要なんだな、という結論に達しました。

 

カスタマーサポートでも、カスタマーサクセスでも、

 

お客様との関係は、取引先ではなく、伴走者であるべき。

 

クライアントだからといってやたら丁寧に接しても距離が遠くなってしまい、逆に信頼して話ができなくなってしまうと、それで余計なやりとりや気遣いが増えてしまってお互いのためにならない。

 

クライアントに「僕達、仲間ですよね!!」

 

というメッセージをちゃんと伝え、そういう関係を築く方が良いわけです。

 

このような信頼関係を築いて良いことが少なくとも2つありました。

 

  • 無茶な要望、乱暴なサポート扱いが減る
  • より詳しいクライアントの業務情報、サービスFBをいただける

 

特に後者がとても重要。

 

信頼しているから、よりクライアントが正直に業務状況の情報を公開してくれます。

 

そうすると、クライアントにより良い提案ができるので、さらに信頼が増し、さらにデータが取れるといういい感じのループに入るわけです。

 

SaaSのベンダーの方なら少し分かっていただけるかもしれませんが、案外、クライアントが自社サービスをどう活用しているか?というのは謎につつまれていたりします。

 

それがプロダクトを伸ばしていく中で一番重要な情報だったりするにも関わらず。

 

営業段階ではむっちゃヒアリングしますけど、サービス売った後にヒアリングしてもコストでしかないし、クライアントも情報提供して何か良いことがあるわけじゃないので、信頼取れてないと「忙しいんで!」といって何も喋ってくれません。

 

実際に自社サービスを活用しているフェーズでクライアントの信頼をとるのはとても重要ですね。

 

私のカスタマーサクセス失敗談

 

SaaSツールのカスタマーサクセスを2年程やってみて、良かったこともあればしくじった事も沢山あります。

今回は私自身の振り返りも兼ねて失敗談をまとめてみます!

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顧客に直接会わない

弊社のサポートチームは元々、電話・メール・チャット対応が中心でした。

 

で、いざ「これからはカスタマーサクセスだ!」といってプロアクティブな施策を企画をしようとするんですが、あんまり本質的な施策がでない。

 

これは困った、、ということで今度は、顧客の導入~活用までどんな作業をして、どうサービスを使って、結果どうなって、、というカスタマージャーニーを書いてみようぜ!ということで半日つかって合宿しました。

 

ちなみにその時参考にした本がこちら

 

ビジネスで活かすサービスデザイン-顧客体験を最大化するための実践ガイド

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  • 作者: ベン・リーズン,ラヴランス・ロヴリー,メルヴィン・ブランド・フルー,澤谷由里子,高崎拓哉
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そうすると、顧客行動の欄が全然うまらないんですね。

 

顧客が普段どんな状況、どんな目的で、どのように自社サービスを利用し、その結果サービスに満足してるのか、みたいな所が十分に分かってない事に気づきます。

 

電話やメールだけでも一定顧客の情報は聞けますし要望もどんどんあがってくるのでそれだけで普通に顧客理解した気になってしまうのですが、やはり対面で会うと情報量が圧倒的に増えます。具体的には、

 

  • 想定していなかった使い方
  • 普段の業務全体の流れとサービス利用のタイミング
  • 利用PCの環境

 

この辺りの理解度が段違い。

3つめとか案外見落とされがちですが重要でした。

 

不動産業者さんで最近サービスログインが無いとおもってたらマンション常駐していてそこに個人用PCが無い!という事がありました。

※不動産の物件担当の方ってマンションが建った後はオフィスじゃなくてマンション常駐でサポートしたりするんです。

 

なので、広告代理店さんとのMTG時になるたけ数値を確認してもらうようにお願いしました。そうすると広告代理店さんがPC持ってるのでそこで画面確認できる訳です。

 

その時は実現できなかったのですが本当はタブレットとか貸与しちゃう!という施策とかが一番利く可能性もありますね。

 

後、案外ログインパスをブラウザ登録していない人も多すぎ。

ログインハードルむっちゃあがるので最初にパス登録してもらう案内を入れたり、お気に入り登録してもらったりするフローをチュートリアルで案内する施策などが考えられます。

 

 

自分でやらない

クライアントに使い方のサポートをするんですけど、実は自分がやったことない!というのも案外あるあるだったりするのではないでしょうか。

 

ウチの場合は自社ツールのデータをAdWordsFacebook広告のような外部システムにアップロードしてデータを同期する必要があるのですが、外部システムは無数にあるのでアップロード時のトラブルシューティングはサポート外にしていました。

ただ、このCSVアップロード作業が大変難しい作業でクライアントがよくつまずくフローだったりします。

 

「サポートできないんです。。」

 

と回答した後に

 

「半日かけてやったんですけどできません。。」

 

という泣きの電話がかかったりして大変申し訳ない気持ちになることもしばしば。

開発工数が取れないのでサービス改善で対応することもできません。

 

ただ、自分で一回主要な連携ツールのアップロード手順を全部試してみると結構しょうも無いところで躓いていたりすることが分かったりします。

 

そうすると全部ではないですが大体「これかな?」という原因がつかめてくるので数分の電話サポートですぐに解決できちゃったりします。

 

面白いのはそういった手順を自分でやったことないサポートメンバーで「お客さんのリテラシーが低いんですよね」みたいな発言が出たりする。

でも自分で作業を体感してみると「いや、これ無理だわ。。。ちゃんとサポートしなきゃ」ってなるんですよね。

 

面倒ですけどクライアントの作業を丸々トレースしていく作業、お勧めです。

 

自分でやっちゃう

自分で顧客の作業をやると顧客理解自体は深まりますが、逆に本来クライアントが定常的にやる必要がある作業を自分達で代行してやっちゃう、というのも親切に見えていい結果を生まなかったりします。

 

自社でクライアントへ貢献しようという想いでサポートしていると

 

「この作業は本当に面倒でクライアントにやらせたくない」 

 

とか

 

「うちのツールが訳分からん仕様だからクライアントに手間をおかけしている」

 

みたいな思考がめぐり、想いが強い程、親切心でクライアントの作業を代行してやっちゃったりすることがあります。

※恥ずかしながらこの罠は私もばっちりはまりました。

 

ただ、サービスの仕様(要望だしても)はそんなすぐには通常変えられないし優先度の低い領域だと一生変わらなかったりするので結局クライアントがやるしかない。

 

でそんな時に自社で作業代行してしまうと、

 

  • クライアントが必要なタイミングで自分で作業できず毎回問い合わせが必要になり逆に手間
  • 一生クライアントのスキル、習熟度が育たないのでツール愛着がわかない 

 

経費精算システムとかも、とにかく使いにくいの多くて最初の導入時は社内反発されたりとかしますけど結局毎月みんなやるんでなれちゃうんですよね。

それと同じかなと思います。

 

売り方を変えない

導入時の要望や活用時の期待に答えられなくて解約がでる場合にどうにかして上手く活用してもらって解約阻止しよう!と考えるのですが、結構最初の売り方で勝負が決まってるパターンも多いです。

 

  • 機能としてはあるけど満足度が低いもの
  • 定常的なニーズではない(一回やって終わり)もの

 

あたりを訴求して売ってきている場合は、抜本的なサービス改善をしない限り活用段階でいろいろやってもひっくり返せる可能性が極めて低いです。

 

※勿論サービス自体を変えていくという方向性もあるのですがそれはそれでサービスの軸がぶれる恐怖と隣り合わせだったりします

 

この場合は、セールスと連携して、なるべく、

 

  • 満足度が高い機能
  • 継続しているクライアントの業務とその付加価値

 

を訴求して売ってきてもらうようにすると解約率が劇的に下がったりします。

 

また、このような連携をセールスと握っている場合は、たとえちょっと微妙な売り方をしてきても、セールスから「今回は●●で売ってきてるからサポート大変かも」という注釈つきで連携してもらえるようになるのでカスタマーサクセス側の精神衛生上もとても良いです。

 

他にも思い出したら色々ありそうですが、印象に残っているカスタマーサクセスの失敗あるあるを書きました。

 

なにかご質問あれば何でも答えますのでぜひご連絡くださいませ!

企画書持ち込んだらスルスルと転職成功した話

 

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昨年末に転職活動しまして1ヶ月で無事2社内定を取ることができました。

私は新卒のときもろくに就活せず内定でた企業にスッと入ったのでいざ転職活動するとなってもぶっちゃけ勝手がわからず最初の頃は一次面接で落ちまくってました。

 

が、ちょっとこのままだとヤバいのでPPTで企画書&自己PRを作って職務経歴書と一緒に送りつけたところ、それからスルスル選考が進むようになりまして。

これヤバイぞと。こんなん皆やったらいんじゃね?と思うようになった訳です。

ということでそのときの体験談を共有します。

 

目次

 

企画書は持ち込むだけでポイント高い

まず、確実にいえることは企画書は(たとえ出来が微妙であっても)持ち込むだけでポイントが高いということ。

 

 

  • その企業に対する入社意欲
  • わざわざPPT資料作ってくる実行力
  • 基本的な資料作成能力の高さ
  • 目的のために適切な手段を模索する仕事の姿勢

 

 

資料持ち込むだけでこの辺り大体アピールできちゃいます。

 

面接官側の立場になって考えていただくとすぐわかると思うんですが、いくら職務経歴書で「実行力あります!」とか「PPT資料作れます」「クライアント向け資料作ってました!」とかいってもレベル感が全然分からないんですよね。

 

実際に資料持ち込んでみてもらった方が100倍伝わります。

 

 

内容は簡単なものでもOK

上記のとおり、そもそもPPT資料持ち込むということ自体がかなりのPRになっているので、壮大なスライドを作る必要はないです。ハードルをあげないでまず作るの大事。

 

実際、自己PRで使える時間も通常5分程度です。(普通1~2分で済ませると思いますが、事前にスライドを送っておくと面接官が多めに時間くれるケースがあります)

 

なので、目次スライドなど抜いて6枚前後くらいあれば十分だと思います。

 

 

実際に内定出たときのスライド構成

まず、アジェンダは以下の3点のみです。

 

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1.●●社でやりたいこと、貢献したい事(仮)

これが無いと「お前なにしにきたん?」となるのでここだけはちゃんと個別カスタマイズして作りましょう。

また、(仮)とつけて「あくまで現時点で考えてることです!」と注釈入れておくのも重要です。

面接当日に「入社したら速攻変わる可能性ありますのでズレた事書いていたら教えてください、直すんで!!」とか言ったりします。

※これやらないと企画提案の的が外れたときに「じゃあお前イラネ」ってなる

 

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実際に持っていった提案スライドの(面接2回目の時)一部。

転職先の状況が分からない場合は、踏み込んだ提案しても謎なので、初回の面談で一定ヒアリングを行ってから作りこんでいったほうが効率的です。

 

2.私がやっていた仕事

これは全社共通で大丈夫です。自己PRに書く内容を貼り付ければ基本OK。

が、とくにこの会社で活かせそうなポイントについては太字にするなり、赤枠で囲うなり1手間かけておくとより良いかと思います。

 

3.●社で得たいもの

これも概ね全社共通で大丈夫です。転職軸が定まってない人は一度腰をすえて考えてみると良いのでは。

何らかの経験だったり、自分の数年後のなりたい姿だったり、を書いておきます。

希望年収とか待遇はいったん書かない方が無難だと思いますが、仕事を進めるにあたって協力してほしいことや自分の取り扱い説明みたいなのは書いても良いと思います。

人と協力して仕事を進めるという前提が分かっている人だと認定してもらえる可能性が

高まります。

 

尚、スライドのテーマカラーはその会社のコーポレートカラーに変えたりしてます。

超絶細かいですが、そういった気配りができるということのPRの意味です。

※実際仕事で使う資料は効率重視なのでもっとシンプルにモノクロで作ったりします。無駄に資料飾るっと逆に仕事できない判定されたりするので注意。。

 

スライドマスタ、テンプレがほしい方は

ココナラで売りだしてみたのでご興味ある方はどうぞ(宣伝)

 

資料テンプレ、スライドマスタはコンサルファーム仕込ですので、ほとんどの会社で「綺麗に作りますね」と言っていただけます。

 

スライドの作り方やコツ自体は大体「外資系コンサルのプレゼンテーション術」とかにも載ってる内容と被ってるので、ご自身でスライドマスタ設定したりパーツもってる方はこちらを読むだけでも大丈夫かもしれません。

 

外資系コンサルのプレゼンテーション術

外資系コンサルのプレゼンテーション術

 

 

スライドマスタ設定したりテンプレパーツ作るのに時間かかりそう!

という人は誰かのスライドマスタもらっちゃう方が圧倒的に早いのでお勧めです。

 

私の使ってるスライドにご興味ある方はこちらから。

coconala.com

 

 

BtoBセミナー参加率をあげる予約完了ページの事例

BtoBのセミナーご担当者様で集客を頑張って目標人数を達成したのに、当日の参加率が悪い!

そんなお悩みのをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

一般的に参加率を上げる施策としてフォローメールやお電話、有料化、開催日の工夫などが知られていますが、コストや日程制約で中々実施出来ないこともあります。

実は予約完了ページをちょっと工夫するだけでも参加率を底上げすることができます。

今回はIT系セミナー予約サービスを運営されているConnpass様が予約完了ページで秀逸な工夫をされていたので、事例としてご紹介します。

 

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Connpassとは

IT系の勉強会、セミナーを予約できるサービスです。

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登録すると、企業や個人が開催している様々なイベントの参加予約ができます。

エンジニア中心ですが、Webディレクター、マーケッター向けのイベントも充実しています。使いやすく、私もたまにConnpass使ってイベント参加します。

 

当日来れなくなる諸悪の根源「カレンダー事前登録忘れ」

キャンセルした方のコメントを見ると・・・

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などなどのコメントが散見されますが、実際はコメントなしでキャンセルする方やキャンセル連絡なしで不参加になっている方が圧倒的に多いです。

なので社内メンバーや仲の良いクライアントから「ぶっちゃけ何で不参加になるの?」と理由を聞いてみた所、、

 

予約した後にうっかり予定をカレンダーに登録し忘れて、
そのまま忘れちゃって気づかず別の予定を入れてしまう、もしくは、
予定は認識してたが社内メンバーに会議予定を被されてしまった

 

という顛末で不参加になったという体験談をチラホラいただきました。

全員がカレンダー登録忘れで不参加というわけではなく、急遽仕事が入って不参加という方も勿論いらっしゃると思うのですがこのような「カレンダー登録漏れ」による損失も一定ありそうです。

 

完了ページでそのままカレンダー登録させる導線を用意

Connpassの完了ページが秀逸なのは、完了ページでカレンダー登録をさせる導線を用意している点です。

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右端にあるGoogleカレンダーリンクを押すと、そのままセミナータイトルや開催場所がすでに入力された状態でカレンダー登録画面に遷移できます。

遷移先の画面はこちらです。

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後は保存ボタンを押すだけでカレンダー登録が完了。

これは便利ですね!!!

 

※本当はGoogleカレンダーのリンクは右端ではなく"参加が確定しました"メッセージの下部に近接して配置するとユーザーの目に留まりやすく利用率も跳ね上がるのでは?と思ってるのですが、そうしない深遠な理由があるのかもしれません。。

 

予約完了ページは意外と知られていない伸びしろページ

御礼メールやリマインド連絡など参加率を上げるためのリーチ手段は沢山ありますが、そもそもメールが埋もれたり、電話がつながらなかったりして思うようにリーチできないこともあります。

その点、完了ページは予約者全員が閲覧しますしセミナーやイベント来場のテンションが一番上がっているタイミングでもあるので、色々なアクションをさせやすいページでもあります。

ただ、多くの企業様サイトを見ていると、どの業界でも完了ページはあまり作りこまれている印象がありません。

少しの工夫でCV後のユーザ行動を変えられる余地が大いにあるので、是非、他社に先駆けて改善してみてはいかがでしょうか。

LPヒートマップ分析でよく見られたコンテンツ上部に再配置してもCV増えない理由

ヒートマップによるコンテンツ再配置PDCAが上手くいかない理由

LPのヒートマップ分析における鉄板ネタとして「よく見られているコンテンツを上部配置したりUI上目立たせて強化しよう」というのがあります。そういう改善運用されてるマーケッターの方しばしば見かけるのですが「よく見られてるコンテンツ強化したけど、、CVR増えないやん!!」といった状態になってしまうケース、多いのではないでしょうか。

私のクライアント様でも結構そういう方いるんですけど、色々観てて結局、上手くいかない理由は以下2つ何じゃないかなー、と思いました。

  • クリック先のコンテンツの良し悪しを判断してない
  • 誰がどのタイミングでクリックしたか区別して分析していない

 

クリック先のコンテンツの良し悪しを判断してない

具体的な失敗談をLPのヒートマップ分析における鉄板ネタとして「よく見られているコンテンツはユーザに刺さってるから目だたせよう、強化しよう、上部配置しよう」というのがあります。

失敗談その1)エステ業界マーケッター様

施術メニューの一覧がよくクリックされているからCTAに持って行ったがCVRあがらなかった。 

失敗談その2)BtoB向けSaaS事業マーケッター様

グロナビの料金表がよく見られてるから、料金表をLP下部に置いたが成果変わらず。

 

・・・

まあ、そりゃそうだろうと。「気になってクリックしちゃった」というのと「クリックした先のコンテンツがCVに寄与してるのか」というのは全然別ですよね。結局、コンテンツがユーザーにとって刺さったかどうか、どうコンテンツをCVに寄与するものに改善していくか、というのはマーケッターで考えないとですね。

ちなみに上手くいったクライアントもいますが、そのとき上部配置してCVR向上したコンテンツは「初心者の方はこちら」でした。新規ユーザがガンガン流入するのにそのユーザに必要なコンテンツが配置されていなかったということです。これは確かに成功するべくしてした感あります。

 

誰がどのタイミングでクリックしたか区別してない

これは先程のBtoB向けSaas事業さんであった事例です。LPのヒートマップを見ると大きく分けて3つよく見られてるコンテンツがありました。

  • ツールの利用事例
  • 料金ページ
  • 機能一覧ページ

で、じゃあ3つよく見られてるコンテンツがあるけど、どれが刺さってるかわからないからこの3つを順番に強化したLPつくってABテストかけて高速PDCAだー!と当初考えてたのですが、ユーザグラムという個別の行動ログを追えるツール(GAのユーザーエクスプローラーをすごく良くしたやつのイメージ)で実際のユーザ行動を見ていったところ、以下のことがわかりました。

事例ページは資料請求CV後に読まれる

とりあえず資料請求した後、使い方が気になってくると、そこで事例を読み出す。


料金ページは販売代理店や個人事業主(ノンターゲット)多め

LPからすぐに料金ページに行くユーザは販売代理店や個人事業主多めでターゲット外。ターゲットである事業者様は機能とか一通り見た後に料金ページへ遷移する。


機能一覧ページを見てるユーザはターゲットだがコンテンツ回遊時に刺せてない

機能ページを回遊しているところで異常に滞在時間が長かったり、ページをいったり来たりする行動が見られたりと、必要なコンテンツを分かりやすく提示できていない可能性が高そう。

 

ヒートマップみてると3ページ全部赤くなってるのですが、実際は別々の属性の方が別々の検討フェーズでそれぞれのページをみていたということ。

これだけ分かると、やっぱり単に読まれたコンテンツを上部配置すればよいのではなく、それぞれのユーザに検討フェーズに沿ったコンテンツを順番に当てていくのが大事、というのを実感できます。

 

代わりにどんな分析をすればよいのか

コンテンツの良し悪しを判断するには、実際にサイトみてるユーザから意見を聞いちゃうユーザーテストがお勧めです。

たとえば、ポップインサイト社の「UsertestExpress」とかですね。

 

どのユーザがどの検討フェーズでどのコンテンツを見たがるかを把握するにはログ行動観察系のツールがお勧めです。

LP1枚で基本完結するようなサイトであればFullStoryやMouseflowなどが安価ですが、ページが沢山あるサイトであれば個別ユーザのページ遷移をセッション跨いで追えるツールの方が良いです。無料のものならGAのユーザーエクスプローラー、有料のものならビービット社の「Usergram」というツールがあります。