アニメスタジオについて①~東映アニメーション~
ただの覚書です…
東映アニメーションについて
現存する日本最古のスタジオです。
枚数制限が厳しいからか、作画はあまり派手じゃない印象があります。
しかし、そこは老舗の東映、偶に物凄く上手いアニメーターのキレッキレな作画が拝めたりしますので侮れません。「Go!プリンセスプリキュア」とか。
テレビシリーズ中心で、「ONE PIECE」やプリキュアシリーズなど全日帯の作品が多いですが、深夜帯の作品も偶にあります。ただ、昔の血が騒ぐのか、突然「虹色ほたる~永遠の夏休み~」を作ったりします。
今とは大分イメージが違いますが、初期は一年一作長編アニメを作っているスタジオでした。と言っても、30分もののテレビアニメが登場する前の時代ですが。
また、このスタジオの3DCGは高く、正直プリキュアのEDは本編より可愛いんじゃないかと思ったりします。また「正解するカド」は、東映初の3DCGのテレビシリーズです。老舗かつ最大手ながら、最新技術の研究も怠らない姿勢を感じます。
フィリピンに大きな下請けスタジオがあり、グロス請けもしています。
代表作は、一つに絞るのが難しいですが、「ドラゴンボール」か「ONE PIECE」でしょうか?
このスタジオ出身で有名な人物は、高畑勲・宮﨑駿・芝山努・金田伊功・佐藤順一・細田守…と、挙げたらキリがありませんね。それだけ長い歴史の中で、優秀な方々が切磋琢磨していたということでしょう。
2017年春アニメで作画の良さそうな作品
独断と偏見で、2017年春アニメで作画が良さそうな作品を選んでみました。スタッフとPVで主に判断しています。
「有頂天家族2」
PVを観る限り、一期と変わらず高いクオリティが望めそうです。
スタッフもあまり変わってないようですね。
また井上回があれば最高です。
「冴えない彼女の育て方♭」
一期第0話の衝撃は忘れられませんね。
特に小林恵祐さんの廊下でのシーンは最高でした。
竹内哲也さんも、劇場版SAOの後こちらに参加されていればもっと素晴らしい。
あと、高瀬智章さん・岡勇一さん・足立慎吾さんのような、フォルムや影がシンプルな美少女絵が大好きですね。XEBEC出身者にこういう絵柄の方が多いように思います。
「進撃の巨人 SEASON2」
あまりにも大変過ぎたのか、一期はところどころ間に合ってなかったりしましたが、映像のパワーたるや凄まじいものがありました。
二期もまた、この圧倒的な熱量の作品が観られると思うと楽しみでなりません。
立体機動のシーンは、CGによる縦横無尽なカメラワークと作画による絵の熱量が組み合わさり、CGで絵や動きが硬くなることもなく且つ作画の限界を超えたものに達成されていたと思います。
自分はこれが一番楽しみですね。
「神撃のバハムート VIRGIN SOUL」
一期は終盤に進むにしたがって作画も力尽きていく感がありましたが、それでも並のテレビ作品よりは力が入っていたように思いました。
今回も初めの数話は期待できます。
あと恩田尚之さんの絵は良いですね。個人的にはベルセルクが一番好きですね。
一期を観てないのでよく分かりませんが、PVを観る限り作画は凄そうです。
そこはアクションのbonesということでしょうか。中村豊さんっぽいカットも一瞬ありましたし。
あと馬越嘉彦さんの絵は素晴らしい。
「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」
総監督は阿部記之さん、監督は山下宏幸さんになりましたが、その他メインスタッフはあまり変わっていない様子。
PVもかなり作画良さそうです。NARUTOスタッフが継続しているなら、定期的に凄い作画が拝めそうです。
個人的には、もう一度若林厚史回を…。
4月から始まるTVアニメは全部で60本くらいらしいです。あまりの数の多さに、アニメ全体のクオリティが崩れないことを祈ります…。
山下清悟さんで好きな作画
かつてWeb系アニメーターとして、現在は演出家として活躍されている山下清悟さんですが、僕が一番好きなのは「夜桜四重奏~ホシノウミ~」2話の、ことはとゴーレムが戦うシーンです。
https://sakugabooru.com/data/8f2b4b5a491c2a6559f2d49555780664.webm
上手くgifが貼れなかったので、sakugabooruのリンクになってしまいました。
空間を広々と使ったスピーディなアクションがたまりません。また、非常に軽やかな動きも、今までの作画とは違った新しい印象を受けます。ロトスコープなどをよく活用されているからでしょうか?
以前はスーパーアニメーターとして有名でしたが、「夜桜四重奏~ハナノウタ~」以降は演出家としての活動が目立ってきているように思います。特にOP・EDなどでカッコイイ映像を作られています。
個人的には、「新世界より」の前半EDが一番好きですね。顔がハッキリとは見えない淡めな絵、薄く光るような色遣い、主人公のこれからを予感させるような映像、Flashで作ったという花火など、見どころ満載のEDです。また曲も素晴らしいです。
ちなみに、現在の最新の山下OPは「双星の陰陽師」の第二OPです。この作品は公式にOP・ED集が上がっているので、高画質なものが観れます。こちらも素晴らしい作画です。
小松勇輝さんで好きな作画
今では「たいぷはてな」先生として、エロ漫画の世界で活躍されている小松勇輝さんですが、2010年代前半までは竹内哲也さん系統の動きを描くアニメーターとして知られていたように思います。
そんな小松さんの作画で個人的に好きなのは、「THE IDOLM@STER」特別編のこのカットです。
右でポップコーン食ってる四条貴音の、絶妙に中を抜いた動きが良いです。ポップコーンを口に運ぶ動きはしっかりタメつつ、口に投げ入れた後は腕も口もパタパタと動くのが最高です。また、思いっきりポップコーンを頬張って大きく口の形が変わるのもギャグぽい表現でポイント高いです。
このような、タメるところはぬーっとタメつつ、大きく動くところはパタパタと中を抜いて動くというリズムが気持ちいいです。
ちなみに小松さんは、「絶対可憐チルドレン」などの頃はもっと緩急のキツい動きを描かれていました。初期は緩急のキツめな動きを描いていながらも、だんだんと竹内さんっぽい動きになるという流れは、野中正幸さんも近いのではないかと思っています。