とっとこむぎたろうの本棚

ワシの読書感想文

感想 『夜市』 恒川光太郎 【ネタバレあり】

 


『夜市』 

   恒川光太郎

 

 

この本は、『旅のラゴス』を借りに図書館へ行ったときに、表紙にとても惹かれた。

 


赤と黒コントラストに鯉がきれいに映える。



内容が和の怖さ?(表現が難しい)のように感じたので、

この表紙と非常にマッチしていると思った。

 


この本には「夜市」「風の古道」という2つの物語が収録されており、

2つとも後に怖さが残る終わり方。

 


2話とも、妖怪の世界とリアルの世界が混在している場所に迷い込むというお話。


現代の日本のどこかに存在しているのではないか、

と思わせるような和を感じさせる、懐かしい雰囲気でした。

 

まだ20年あまりしか生きてない奴が

何を懐かしがってるんだって感じですが…💩



全体的に無駄がなく飽きずにさらっと読めた。


夜市に迷い込んだときの主人公の女の子の反応が乏しくて

読んでいるときにときちょっと違和感、、



それ以上にストーリー面白かったので

あとに引きずる感じはない。


 

他に書きたいことがたくさんあった気がしますが、

時間が経過しすぎてもう忘れた、、


最近いろんなことを忘れる 泣




とりあえず表紙が素敵すぎて、

インテリアとして飾るために購入を検討中。




 

 

 

感想 『旅のラゴス』 筒井康隆 【ネタバレあり】

 『旅のラゴス

    筒井康隆

 

 

 

図書館に文庫本しか置いてなくて泣いてもうたわ

ハードカバー大好きだからテンション下がった。

 

 

さて、このお話は、主人公ラゴスが世界中を旅してまわり、

旅に人生を捧げ、一生を終えるまでの物語。

 

とても面白くて、するする読み進め

あっという間に読み終えた。

 


このお話には転移や飛行など、

精神を集中させることで使える特殊な力が時々出てくる。


普通に考えるとできないようなことなのに、

なぜかこのお話を読んでいるとできるんじゃないかと思わせてくれる。



このお話は、道中におきたひとつの出来事を一つの章として区切ってあるが、ひとつひとつの章の終わり方がどこか物寂しいのが印象的だった。

もちろんいい意味で。😎


動物が好きなワシにとっては

同化したスカシウマが亡くなるシーンはつらい。


まあ、全てがハッピーエンドの冒険だったら面白味もくそもないけど、、

 


 最後、氷の女王に会いに行くシーンで…

旅の目的はなんであっても良かったのかもしれない。

たとえ死であってもだ。人生と同じようにね。

 

ラゴスにとって、旅=人生。

旅の途中でいろんなことに挑戦したり、悲しいこと、うれしいこと、

出会いと別れを経験していく…

そして今までさんざん妻のもとを自ら去ったラゴスが、

最後は死ぬことになっても愛する人に会うため氷の山へ…

最後、ラゴスは氷の女王には会えたのか?

 

ふと思ったが、最後、小屋で番人をしていたドネルはヨーマ? 

なんとなくそんな気がした。

 

そう考えると、ヨーマも氷の女王にあえるかもしれない(会いたい)という気持ちがあったりするんかな?

 


いろいろと想像が膨らみます😊

 

 


村上陽一郎さんの解説でこういう言葉がありました。

いったん旅支度をして、足を踏み出した瞬間から、自分を取り巻く世界は新しくなる。日常性から一歩踏み出すことが旅である。

 

最近、仕事からかえってゴロゴロして寝るだけの堕落した毎日だから、

何か新しいことでも始めてみるかな、、