ホンサンスの長編処女作(ソンガンホにとってもデビュー作)をやっと観ることが出来た、、、なんだろうね、なんでもないのについつい見入っちゃう、それがホンサンス、ホンサンス作品は「映画を観る」っていう感覚ではなく「他人の生活をのぞき見する」ような感覚に陥る、日本の映画で言えば<Keiko>(1979年)のような、、、
よそのブログで「なんど観ても、200回見ても分かるはずがない、ストーリーがまったく意味不明で分からない、こんなの韓国映画じゃない」と書いていた人がいるが、きっとこの人は韓国映画ではなく韓国ドラマのファンなんだろうね、同じ韓国でもテレビドラマと映画では違うものだということに気づかず面を喰らっているんだろうね、、、テレビドラマっていうのは「視聴者至上主義」キッチンで皿を洗いながらでもストーリーが把握できるようにセリフで全てを説明する、、、一方映画って言うのは韓国に限ったことではないが「作家至上主義」(それを許さないプロデューサーもいるが)だから観客を置いてけぼりにすることも多々ある、テレビドラマと違って、ボッとして少しでも目を逸らしたら完全に置いてかれることもある、それが映画っていうもの、、、
この作品では主要な4人の主人公が登場して、それぞれの4ツのチャプターで構成されている、、、ところが不親切にも、ご丁寧に「A氏」とか「B子の場合」とかチャプターごとにタイトルが表示されないから、その唐突さに面を喰らうのだろう、どこからどこまでが誰についてのいつの話しなのかボケっとしているとついていけなくなるのだ、ストーリーを理解できない人は、そんな未熟さを棚に上げて、と言ってしまうのも可哀そうだが、きっと映画を観慣れていないんだろうなぁと思うわけだ、、、なかなか面白い作品なのに、分からない人にはとても残念なことである、、、