イベント前で量産力が足りない…追加で3Dプリンタを買うか…?
いやそんなまさか…とAmazonを睨んでたら
格安金属VATだったりFEPフィルム張り済樹脂VATだったりで
全国の3Dプリント農家のハートを射抜いた
ELEGOOのMARSがタイムセールで2万7千円だったので
2台目のMARS買っちゃった。
無印Photonのアップデート版みたいな機種なんですが、
ビルドプレートを支えるシャフト部分にサスが入ってて
Z=0のキャリブレーションが楽だったりかゆい所に手が届くいい子なんですよこの子。
出力もPhotonと遜色ないです。
LCDやVATが共通規格なのでアップデートコピー的なやつなのかな。
出力サイズが縦横高さそれぞれ若干Photonより大きいのがチャームポイント。
せっかく綺麗なELEGOO MARSが届いたので購入検討中の方に向けて開封記事やっていきます。
商品箱のままAmazonから送られてきます。
大きめの宅配BOXならギリ入る感じ。
Photonの箱は天面が開くタイプだったんで取り出しに苦労したんですが
ELEGOOは側面が開くのでめっちゃ楽ですね。
定番の白いウレタン緩衝材で挟まれてます。
このウレタン緩衝材ですが、捨てずに底面部分?の壁だけを破壊しておくと
MARS本体に被せる保温&防音カバーになるので取っておいてもいいかも。
最近はweb見てね!ってカードが入ってるだけの3Dプリンタも多いですが、
一応紙の説明書が同梱されてるのもユーザーフレンドリーですね。
本体とアクセサリ一式が入った箱と説明書が入ってます。
本体はラップ巻き。
ラップ剥がしてこんな感じ。
カバーはすぽっと被せるタイプです。
端面にパッキン的なものがあったりするわけではないので
密閉と言うより紫外線対策で被せてるだけになります。
ツールセットの中には
ニッパー×1
ヘックスドライバー×1
アーレンキー大小×1
計量カップ x1
マスクx 3
手袋 x 3
レジンストレーナx10
スクレーパー x1
USBメモリ×1
ACアダプタx 1
ABS製?レジン切り斜めがけホルダー×1
が入ってます。
マスクが防塵仕様っぽいちょっといいやつで驚くなど。
Thingverseでよく見るレジン切る為にプラットフォームを斜めに吊るすアダプタが
同梱されてるのも嬉しい感じ。
全体的に気が利いてる印象あります。
Photon互換のLCDを格安で出しているとはいえレジン漏れは怖いので
一応おまじないとして筐体とガラス面の隙間をマスキングテープで埋めときましょう。
出力空間内にファンが無いのでレジンが硬化反応してる際に発生する臭いが
外に排出される事がないのも個人的には嬉しいポイント。
Photonとかshuffle4kにあるあのファンってなんの為に付いてるんでしょうね。
冷却でもないだろうし。
ELEGOO MARS ビルドプレートのサスペンション構造
動画撮っちゃうくらい嬉しかったサス。
デフォでサスペンション&ボールジョイントなので
Zaxsizでビルドプレートをおろして底面がFEP面に触れたら
程よくサスが沈む程度に追加で2~3mmおろしてあげれば完全密着するという楽さ。
えらい。
楽なのはとても大事。
ビルドプレート裏面は念の為120番くらいのサンドペーパーで荒らしてあげると
落下の心配が減るのでこれもおまじないとしてやっておくと良いです。
Z=0合わせたら縦横2箇所のネジを締めて固定してメニューからZ=0登録してあげます。
この際、多少ビルドプレートがずれる事があるので右手はアーレンキーつまみつつ、
左手でビルドプレートをFEP面に押し付けてあげると良いですね。
二回目以降はネジ緩めてZ=0のホームポジションボタン押してあげれば
勝手にZ=0の高さでプラットフォームが接地するので(サスがゆるく沈み込むので)
あとはプラットフォームを手で押し付けながらネジ締めてあげればOKです。
超らくちん。
というか初回からこの方法でよさげ。
プログラムに登録されたZ=0の高さにハードウェア側で合わせてあげる感じで…。
Z=0ボタンの存在意義とは…?
ビルドプレートがシャフトを中心に軸回転しちゃうけどあんまり気にしなくていいです。
底面が完全密着してれば多少回転してても出力には影響ないです。
あ、そうそう
筐体設計と基盤の関係か、USBの差込口が本体背面側でちょっとアクセス悪くて面倒なので
L字のUSB延長ケーブルを買っておくとめちゃめちゃ便利です。
これ2本セットで安くて布ケーブルだったのでおすすめ。
左出しセットだとPhotonにも使えるので2台持ちの人もぜひ。
樹脂は汎用のものならだいたい使えます。
ワンハオのレジンでもAnycubicのレジンでもOKOK。
切削性とそこそこの粘り、色、コストなど加味して
うちはAnycubicのグレーを愛用してます。
あとはstlデータをスライサーソフトのChituBOXに放り込んで
出てきたファイルをUSBに書き込んでプリントかけて一晩寝て起きたら
こんな塩梅で出力品が手に入ります。
ここが21世紀だ。
最新版のChiTuBOXにはELEGOO MARS用のパラメータが標準で用意されているので
設定周りもらくらくです。
個人的な好みだとボトムレイヤー12層くらいにして照射70secくらいにしてあげると
プラットフォームへの食いつきがガチガチになって大物出す時でも落下し辛い気がします。
尚、上の写真の出力品は0.1mmピッチですが
スペック上は0.01mmまでいけるという事になってます。
あんまレイヤー細かくしても太ったり落下の確立上がったりFEP傷んだりあるのでそこは各自突き詰めて知見を共有していきましょうぜひ。
twitter
知見を得たらぜひTwitterで教えて下さい。
お便り待ってます。
ちなみにFEPに関しては
ELEGOOからフィルム張り済みの樹脂VAT4つで3000円とかいう
あたまのおかしい製品が出ているのでこちらもオススメ。
一般的なFEPフィルム4枚買うより安いってどういうこと?
人類はついにFEP張りから開放されたのか…?
使ってみましたが全然問題ないので
今あるFEPの在庫がなくなったらコレを使い捨てていくのも視野に入れてます。
尚、以前記事を書いた金属VAT同様にPhotonと完全互換なのでPhotonユーザーの方もぜひ。
www.3dfarmer.net
イベント前とかのバックアップとして持っといても損はないと思います。
3000円だし。
そんなこんなで3万前後ならめっちゃ買いだし楽しく使えると思うので
興味ある人はELEGOO MARS買っちゃった方がいいですよという記事でした。
別にELEGOO社からはお金とか貰ってないです。
割とマジで3万円以下で買えるプロダクトとして感動したので書いたよ。
迷ってるなら買っちゃった方がいいです。
おすすめ。