友達には戻れない 大切なあの人へ

今週のお題「あの人へラブレター」



今となっては ただ一人の特別な友達を

無くしただけの恋でした。


手に触れた日から

友達以上の存在から

切なさと愛しさと憎らしらと寂しさを持った

特別な人になりました。


一年半は

私が私でなくなるには十分な時間でした。


残ったものは

重い思い出だけが内蔵にこびりついて取れない

醜く寂しい私だけでした。


それでもあなたはいい人で

こんな歳でもまだ切なさを味わえたあなたには

感謝しかないと思い込んでいました。


今は、思い込む と言えるまでになった私を

少し、好きでいれています。


どこかで会っても

その時はもう 前の私はいません。

いたくないのです。


あなたが好きだと言ってくれた私は

あなた仕様に私が作った私なのですから。


けれど

直接 「ありがとう」と言えずに離れたことは

ただ一つの後悔です。

最後まで あなたのために私が作った私で

いられなかったことだけが

錘が右手に巻きついて取れないのです。


それが、唯一あなたが私に残したものです。

あとは、見えない抉られた傷だけ。


心の中で 何度叫んだでしょう。

あなたに会いたいと。


もう会えない 大切な人へ。

もう二度と会えない 大切な友達へ。