なべさんの真空管オーディオ

自作真空管アンプを中心としたオーディオのブログ

またアキバへ行ったけれど・・・

アキバのパーツ屋さんや神保町の古本屋さん、近頃は日曜に営業していない店が多いようだ。18日の土曜は休めたので、アキバで少し買い物をしてから靖国通りを歩いて神保町古書店街を廻った。

光南電気さんのあった所(ラジオデパート2Fにて)

写真は先月で閉店された光南電気さんの跡地。このところアキバ電気街は行くたびに気持ちが落ち込むし、将来がとても不安になる。

71Aシングルアンプ アキバへ行く

・71Aシングルアンプ

昨年のPX25アンプでは、球の費用はまぁ考えないことにして、トランス類だけで約11万円もかかってしまったので、今年はパーツにお金をなるべくかけず、勿論手持ちの部品も中古を含めて活用して71Aのアンプを作ろうと、GW中の今日、アキバへ行ってひとまずトランスだけ購入した。電源トランスは20年も前に購入していたノグチトランス製を使うので、今日の買い物はチョークと出力トランスとヒーター用の補助トランスである。

出力トランスは春日無線変圧器製

・ラジオ技術誌

ラジオ技術は、基本的に書店販売を止めているのでアキバへ来た時に、これを扱っているラジオセンター(ガード下)の萬世書房で購入することがある。今日は久しぶりに買ってみようと、昼過ぎに店主のおば様に声をかけたのだが、ぐっすりと眠りこんでしまっていた。「すいませーん!」と何度か声をかけたら、ようやく起きてくれた。お休みのところすいませんでしたが、お体には気を付けて。

光南電気閉店

4月で閉店しまったようで、今日は片づけを行っていた。張り紙には、『営業してません』と書いてあった。かつては先代の方と思われるご老人が1Fで真空管も売っていたし、半導体も2Fで色々と購入している。学生の頃から永らくお世話になりました・・・・

・ゼネラルトランス販売

今日はトランスの一部をゼネラルトランスさんで購入したのであるが、右端に抵抗類なども販売するコーナーが設けられていた。真空管向けのパーツの入手が難しくなる昨今、このようなお店があるのは助かる。

カラーウルトロンとKITTE

カラーウルトロン50mmF1.8

GWの都内、どこへ行っても賑わっており、外国人で一杯である。今日は私も休みなので、久しぶりに銀座のレモン社を覗き旧フォクトレンダー(ローライ傘下時代)のカラーウルトロン50mmという交換レンズを買う。このレンズはVSL3Eという一眼レフボディーとともに学生の頃に愛用していたものだ。引っ越しに伴って急いでコレクション類を片づけなければならなくなり、亡くなった父のコレクションとともにライカとツァイス(ヤシカコンタックス=ヤシコンハッセルブラッド、ローライ二眼レフ、コンタレックス)以外の殆どを銀座の中古屋と近くのハードオフに売り飛ばしてしまった。その頃、フルサイズのミラーレス一眼にマウントアダプターを付けてライカヤシコンは使用していたのだが、精度の高い国産の宮本製作所(RAYQUAL)から出しているマウントアダプターくらいしか知らずにいて、まさかボディー側で制御するコンタックスGとかコンタレックス、レンジファインダーコンタックスまで(ちゃちな中国製ばかりだけれど)機械的に対応したアダプターがあるなどという事を知らなかったため、処分しなく良いものまで慌てて手放してしまったのである。レンズだけは残しておけば良かった、と後悔したものだ。今日は程度の良いものが比較的安価で売っていた(いまどきローライマウントの一眼レンズを使う人も居ないでしょう)ので、ローライQBMマウントアダプターと併せて買い、早速近くの東京駅を散策した。

東京駅付近散策

KITTEの中にある「旧東京中央郵便局長室」では椅子の背もたれに開放でピントを合わせてみたが、焦点の合った所と背後のボケの感じもなかなかのようだ。

中央郵便局長のデスク

同じくKITTEの2階・3階にある「インターメディアテク」という東大のコレクションの一部を展示した施設を覗くと、無料・撮影OKという今どき珍しく有り難い事になっているので、グルグルめぐって撮影させてもらった(注:ミイラは人権問題からなのか、撮影厳禁)。


このカラーウルトロンってローライシンガポール工場製なので、低く評価されてきたけれど、あるサイトによるとヤシコンレンズと同様、あのツァイスのグラッツェル博士による設計らしいのである。しかも、ヤシコンプラナー50mmF1.7とは異なる前群を貼り合わせていない6群7枚の贅沢な構成となっているそうだ。

手前の黒っぽいのがエピオルニスというマダガスカル島に存在した鳥の骨格で、後方の白いのがダチョウの骨格。紀元数百年までは存在していたらしい。恐竜並みにデカく、もしこんなのに遭遇したら!?

 

何故こんなに音が違うのだろう

下の写真はどちらもミュンシュ&パリ管弦楽団による幻想交響曲のCDであるが、右側はお馴染みの旧EMIや現在のワーナーレーベルによるものではなく、Grand Slamという音楽評論家の平林直哉氏が主宰するレーベルによるもので、つい先日に新宿のタワーレコードで入手したものだ。著作権の切れた市販のオープンリールテープを入手して余計な手を加えずにCD化しているそうで、その音質は無線と実験誌のソフト紹介欄などでも以前から高く評価されている。

右がGrandSlam、左がAltus(ライブ)

私は東芝EMIレーベル時代のart処理されたCD、ハイレゾ(24bit96kHz)及び「マニアを追い越せ大作戦」という第一家電製の国産45回転LP(2枚組)を持っていたが、LPとEMIのCDは引っ越しの際に処分したので手元にない。ハイレゾバージョンを聴いたらもう必要なくなってしまったからだ。ちなみに旧盤CDは情けない音だ。

今回、敢えて市販オープンテープから起こしたという音がどんなもんかと興味本位に買ってみたのであるけれど、これが同じ音源か?と思えるほどにハイレゾとは全くの別物であることに驚かされた。ハイレゾの方はオリジナルマスター音源をデジタル化してから種々の修復、調整が施されていると聞く。一方のGrand Slamバージョンは最良の状態のテープを見つけて手を加えていないにしても、マスターに対しては孫位になっているものと想像できる。両者について、この場でその特徴を述べることは控えるが、どちらが良いというのではなくて、これ程にソフトの制作過程の違いで音が変わってしまうとなると、オリジナルマスターって、デジタルって何なのだろうと考えてしまう。興味ある方はGrand Slamの種々のCDを聴いてみて頂きたい。フルベン、トスカニーニワルターの名演揃いであるので。また昔のEMIのLPをお持ちの方は、ゴロゴロした分厚い地味で厚みがある低音を満喫しているのではないだろうか。

写真左のCDはAltusレーベルのライブで、収録されたのはセッション録音の1か月後。第5楽章の演奏時間が、セッション9:46、ライブ8:51と爆演である。演奏そのものについても、こんなに違うのか~と驚いた。

A3500直った

ラックスキットA3500、10年ほど前に父が多分ハードオフで見つけてきたものらしいが、片チャンネルが出力トランスの断線で音が出ない。反対の出力トランとチョーク内からは詰め物が溶け出している。ラックストランスは性能の向上のため独自の巻き線方法と比較的細い電線を使用したようなのであるが、当時の絶縁材が良くなかったのか、その頃のラックストランスは音の良さとともにショートや断線の話もよく耳にする。で、うちのはビス穴がぴったりという理由だけで橋本トランスに交換してしまったのであるが、プリント基板なので負帰還抵抗を弄りまわすのも面倒だったので何の調整も施していないままである。方形波測定は行ってみたけれど随分とリンギングが発生しているのを記憶している。

ラックスキットA3500

その後、神保町の明倫館書店で「電波技術別冊 管球パワーアンプ(昭和47年)」という本を買ったら、その中に本機が紹介されており、その本によるとオリジナルの状態でも容量負荷に対してリンギングらしき現象はそこそこ発生しているようだ。トラン交換時に負帰還量を実測したが、およそ21dBだった記憶している。当時は多量の負帰還を掛けて測定性能を競っていたようなのである。発振さえしなければ良し、とする測定結果重視、ヒアリング(殆ど)無視といった時代であったのかと推測する。

数年前にちょっと使用してみたら片チャンネルの音が非常に小さい。これは修理が厄介かもしれないと諦めて暫く仕舞っておいたのだが、先日ボリュームノブを何度か回し、RCAジャックを抜き差ししてみたら直ってしまったようである。ピンジャックがガタガタになっている。当時のは金メッキなんて使っていないし、形が合うのが見つかれば何とか交換してみよう。

なお本機にはオリジナルどおりに6CA7が刺さっている。

久しぶりのアキバ

電気街が目当てでは無かったのだがアキバを少し散策した。

ニュー秋葉原センター入口


ニュー秋葉原センター、ここは神田寄りのガード下で2000年代までは真空管屋さんやラジオ部品を扱い昭和の香りが漂う店、国際ラジオ等が残っていたが、昨年春に春日無線がラジオセンター1Fに移転して、とうとう電気部品屋さんが無くなってしまったようだ。いまはパソコンやスマホを扱う店と怪しげなブルセラショップ?らしきお店になってしまった。

お店が無くなった通路


年末にネジの西川も店を閉め、千石電商にその業務を引き継いだと聞く。まだまだ通販店や千石さんのような比較的大手のチェーン店系があるけれど、店舗を覗いて面白い物を見つけたり、無駄な買い物をしたりというアキバのお店を廻る楽しみが無くなってしまった。この先、電気工作の部品はどこから調達すればよいやら。

オノデン坊やは健在

実は今日は岩本町側にあるレモン社秋葉原店でレンジファインダーコンタックスゾナー50mmをわりと安く購入した。昨年末は東京CAMERAで東独の安いレンズを購入した。ヨドバシカメラは言うまでもないが、他に(行ったことは無いけれど)アキバカメラ、にっしんカメラがあるそうだ。意外にもアキバ界隈はカメラ屋が増えているようなのだ。

ラックスキットA3550

秋葉原の(今は無くなってしまった)木村無線で90年頃に購入したラックスキットA3550。

ラックスキット A3550

シールド線の配線などいくつか勉強にはなったが、他の自作アンプに比べるとイマイチだったのであまり使わずにいた。引っ越しで新居が見つかるまでの間の1年程、全てのアンプが貸し倉庫行きだったとき、近くに住んでいたプロの音楽家でオーディオマニアの方に暫くお貸ししたことがある。頻繁に使っていたら、ご本人曰く「(音が)大分ほぐれてきたよ」ということであった。引っ越ししてからもさほど使用していなかったので今日は繋ぎ変えてつかってみた。始めは少々ギスギス感もあったが慣れたせいか良く分からないけれど、まあまあの感じである。

ラックの上に置いた状態

因みに回路は6550Aプッシュプルでウィリアムソン型。プリント基板によるものであり、このような3段増幅の回路でさらに、ドライバー段のヒーター直流点火までやってしまうと、とてもごちゃごちゃしてしまいラグ配線ではこんなに小さなシャーシーには纏められないだろう。また、NF(負饋還)の有無とモノラルとの切り替えがスイッチで可能となっている。さらに出力段は三結とビーム接続が変更可能。私は何度か比較の結果、三結でNF有りに帰結した。なお今もヤフオクでは頻繁に見かけ、人気も程々にあるようだ。