新型新幹線の愛称募集について

募集終了したので今更感たっぷりですが、
新型新幹線E5系の愛称をJR東日本が募集していました。しかし狙ったような奇抜なカラーリングの車体に問題が。

何が問題って新幹線の車体が某ボーカロイドと全く同じ色なんですよ。
そんでもってこのオタクの支持層獲得を狙うJR東の策略にころっと引っかかったかのように2ちゃんねるを中心に盛んに活動がなされていたわけです。
活動って何かというと、まあつまり愛称を「はつね」にしてしまおうというもので。

「はつね」自体は縁起のいい言葉ではやてとかやませとかよりはずっといいと思うんですが、何がイヤって群がるオタクが醜悪でイヤ。
だって、何も考えてないじゃないですか、あの人たち。
ただ色が似てるから、ただそんなキャンペーンしてるから、みんながそうしてるから、自分では何も思いつかないから、って人多いでしょう、実際は知らんけど。

おそらく愛称ははつねになり、二次元オタクに迎合したJR東がラッピング新幹線のようなものを走らせて集客UPに使うのでしょう。

かつてのポケモンの映画の人気キャラアンケートでも同じような事があり、そのときは2ちゃんねらーのためにちょい役のコイルが何故か一番人気になり、㈱ポケモン側は端役を一位にするわけにもいかず投票結果が正しく反映されないという事態が起こりました。

何が言いたいのかというと、何も考えずに扇動されるがままに動くネット大衆が最大の権力者となっているのが醜悪だ、といいたいんです。
権力を握るのには身分不相応だと思うんです。
しかし何も考えていないくせにその権力を離そうとしない。
本当に何が良とされるのかと考えない人間に指導権が渡ってしまった時点で何事も終わるんです。

これは鉄道だとかネットだとかだけの話ではないんです。
かつて権力が貴族に集中していた時代の貴族は権力や金と同時に教養や良い人格(や使命感)を持ち合わせていましたが、大衆にそれらはあるのでしょうか。

民主主義の欠点は民衆が永久に成熟しないことだと何かで読んだ気がしますが、今痛感しています。

新幹線の名前がはつねだろうとニッポンの恥だろうと別にかまいませんが、オタクを扇動するような行動ばかりとるJR東と何の考えも無くそれに乗っかるオタクは私は好きになれそうもありません。

Nゲージを高貴な趣味に回帰させる方法

「タイトル通りです。真面目に考えよう。」

という一行きりの文句で始まったスレッドがありました、というか今もあります。
こんなタイトルのブログを見るのはその道の人間、まあ端的に言えば鉄ちゃんですから用語の説明はイチイチいたしませんが、
もはや低レベルなオタクのものとなってしまったNゲージを本来の「趣味の王様」に戻そうという内容のスレッドです。

それについて私の思うところを書きます。

まずは西洋諸国の中でも特に鉄道模型が盛んなドイツでの鉄道模型事情から。
Nゲージは日本では最も普及している規格ですが、ドイツではどちらかというとHOゲージが主流というのは知っている人間にとっては言うまでもありません。
Nゲージは西洋では鉄道模型=金持ちの趣味ととらえられているうえ、マイナーなためかHOと同等の高額が付けられています。
そのためか車両を大量に買い込むコレクターよりは車両にあったリアルなレイアウトを作るような人が多いそうです。
固定レイアウトを広げられる場所があり、日本のものよりはるかに高額なストラクチャー類が揃っているというのは金持ちの証拠で、
貴族の趣味のように捕らえられるのは当然の流れといえるでしょう。

一方で、日本のNゲージはKATOやTOMIX、MICROACE、河合、MODEMOなどから怒涛のごとく出ており、貸しレイアウトの充実、ストラクチャーを広げる場所やラッカーの使える場所の欠乏などにより車両を中心に収集する人が多いように思います。
そのためその他の収集趣味(フィギュアなど)と重ねて見られるようになり、現にその他の収集趣味と並行して鉄道模型をしている人もいるわけすよ。
つまり一般人にはアキバ系の趣味と認知されるのも自然な流れというもので。

さらに、企業戦略により「高貴な趣味」「趣味の王様」という文句だけが謳われることもたびたびあるためさらに鉄道模型(を集めるだけの)趣味をする人が増え、
大量生産のBトレインショーティーがさらに背中を押すように業界参入したこともあり、
お金の無い人(その中には教養の無い人、非常識な人も多々あり)で鉄道趣味をしている人が多くなるわけです。

で、少し話がそれますが、あまたある鉄道趣味はそれぞれが密接に関わりあっており、
鉄道模型をしてる人はたいてい実車にも興味があるので、
例えばとある車両が営業停止、廃車になるとなれば先述の非常識なマニア、つまりオタクがわらわらと写真を撮りに来るのです。
すると線路に入ったり部品盗んだりとその欲に駆られた非常識さを披露し、先述の蒐集オタクというイメージもあって「鉄オタ=キモイ、迷惑」の構図が出来てしまうわけですねぇw

Nゲージがもともと高貴だったかどうかはともかくとして、「鉄道模型=収集するもの」という構図を断ち切らないとそのようなレッテルを剥がすことは難しいように思います。
しかし、一度一般に広がってしまったイメージを払拭するのは時代に任せるぐらいしか出来ないわけで、人為的に名誉挽回するには相当の努力が必要です。
鉄道模型はたいていの場合女性には受け入れられず、
「お金と時間と場所の無駄」とみなされますしある意味それは正論です。
さらに模型は鉄道だけでなく自動車や戦闘機、ガンダムやラジコンなどまあ幅広く、たいていは収集することがメインとなっているので、鉄道模型だけを収集でない趣味にするのは到底無理な話です。


つまり模型自体のイメージが「収集」とされていて、アキバ系とその他が「オタク」の一文字でくくられている今のわが国で鉄道模型を高貴な趣味にするのは不可能なわけです。
あくまで鉄道模型を高貴な趣味にしたいなら「鉄道模型は収集ではないのだ」というイメージを世に広める必要があります。


今現在、鉄道模型をメインに趣味としている限り、どんなにルックスや性格が良くても「実はキモオタだったのか」という目線は避けられないです。
キモオタと見られたくなければ一人でコソコソやるか、
巨大でリアルで美しいジオラマでもつくって付加価値としてNゲージを走らせるようなのにしないと無理でしょう。
それも他人受けのいい人間で無いとダメです。他人受けの悪い人、特に内向的な人はキモオタ視されたくなければ他人に知られないようにするべきでしょう。