そう遠くない介護 ~現役ケアマネの自分の介護にのぞむあれこれ~

高齢化する両親、そう遠くない介護の予感。現役ケアマネとして、今まで担当していてしておけばよかった、と思うこと、今からできること、実践の様子、介護について。

介護保険の生活援助が受けられるかどうか

ヘルパーの介護保険での生活援助は家族がいると?

 

よく聞かれることに

「ヘルパーさんに掃除してほしい」

ということがあります。

 

これは、おひとり暮らし、

同居の家族も要介護や障がいなどがあって

行えない場合のみ依頼していくことができます。

 

同居の家族で行えそうというときには

介護保険では使うことができません。

 

同敷地内であっても、同居の家族が全く

介護をしない、援助もしない、というときには

保険者判断ですが相談には乗ってもらえるかもしれませんが、

基本的には利用できないことが多いです。

 

調理も、調理のみお願いはできなくて、

本人と一緒に行う場合は身体介助になって

利用することができます。

 

こんがらがり、なぜそれはできてこれはできないのか、

と聞かれることもあります。

 

もちろん昔はできたのですが、いまは

難しくなりました。

 

回数についても上限が決められたり、

昔ながらの手伝ってくれる方とおなじとおもわれて

何でも依頼されることが懸念されたのです。

 

自費でならもちろん制限は特にないのですが、

一人暮らしだと買い物、掃除、洗濯は本当に必要なことであり、

介護保険で支援していくことで計画しています。

 

計画書にも生活援助を入れる根拠を記入しなければいけない欄があります。

なかなかハードルが高くなった生活援助です。

退院された後のモニタリング

退院してから気づくあれこれがある

 

今やコロナの予防のために、余計に

退院前のリハビリさん同行の自宅訪問とか、がなくなっているので

退院されてから自宅に帰って気づくあれこれ、はたくさんあると思います。

 

できると思っていた動作、

危険とも思わなかった場所での転倒リスク

要らないと思っていた福祉用具

 

などなど。

 

どちらかというと、必要かどうかわからないものがあれば

とりあえず入れておいて、必要なければ引き上げていく

というふうにして、

まずは自宅に帰ってから困らないように、とは思っています。

 

訪問を手厚めに来ていただいたり

福祉用具を多めに入れて置いたり

ということです。

 

(デイサービスを多めに入れることはあまりないです、

どちらかというと週に1回、2回言っていただいて、ペースができたら

行きたくなったら増やす、という逆のほうに検討しています)

 

出来れば週半ばに退院していただいて、次の日かその次の日

くらいに訪問して、あれこれお聞きしています。

 

退院してすぐにはまだ何も動いていないので、

課題が顕在化していないこともあるからです。

 

全くお会いできない中では、退院してからの調整も多くなりがち。

どちらかというと

この福祉用具要らなかったわ、と返されることが多いかも。

せっかく入れてくださった福祉用具様、申し訳ありません、といつも

思っています。

 

その段差一つ、手すり一つ、までも動線やその方のできることを見て

検討していかなければいけませんが、

福祉用具もどんどん進化しており、

どんどん使いやすくなっていますね。

 

訪問サービスも、介護に慣れてこられたら減らしていく、という形で

進めています。

はじめに相談できる、というのは大きな安心になるかと

思っているのですが。

 

今も急な退院は多いです。

寒い間の廃用性症候群に注意

寒い時は出たくない!ですよね

 

寒くなりかけるころから、出かけることが

億劫になってしまうのはよくあること。

 

デイサービス等も、寒くなると

お休みが多くなったりします。

 

春になると、冬の間引きこもりがちだったからか

体が動きにくくなっておられる方が

多くなります。

 

寒い時期、なかなか出かけるのに勇気が要りますが、

この時期をなんとかやり過ごしていくこと、

今から気を付けていかないと、と思います。

訪問看護の緊急訪問

24時間365日対応してくれるという強い安心感

 

ケアマネで調整していても、

訪問看護が入って、緊急時加算がつけられていると、

体調変化の際の安心感が全然違います。

 

訪問診療している先生でも、

なかなか夜中には連絡できないもの。

 

訪問看護は、当番制で本当に夜中も電話したら対応してくれ、相談に乗ってくれ、

必要と判断したら訪問もしてくれる、本当に

ありがたい存在です。

 

緊急に受診が必要の時でも、

個人が呼ぶよりも、やはり

情報が明確、正確で、救急隊員も

訪問看護がよぶんなら本当に緊急の必要性が高い」

と判断して対応してくださいます。

 

でも、医療処置や体調変化に関してのみの緊急なので、

おむつ交換ができない

等では呼ぶことはありません。

大変さはわかるのですが。

 

緊急の電話を本当に交代で持ってくださり当番制なので、

それはその当日は緊張の時間だと思います。

 

一晩様子を見るのか、救急車を呼ぶのか、の判断をその場でされるのは専門性

の故ですね。

 

今日も日本中でコール対応されている看護の方、

本当にありがとうございます。

認定調査の受け方 実情に即した結果とするための3選

認定調査結果は数年影響がある一大事

 

3年更新が主となってきた介護保険更新。

そのため、めったにない機会となっています。

 

区分変更で状態が変われば変えてもらうよう申請もできますが、

利用するサービスもあまり変わらなければだいたいそのまま継続となるものです。

 

そんなめったにない認定調査、となった時、

あまり考えずに受けてしまうと、今まで受けていたサービスが受けられなくなったり、

負担がやたら重くなったり、ということもあります。

 

認定調査が決まったら用意しておくこと、3つに絞って考えたいと思います。

 

1、普段している支援内容を書き留める 頻度、内容など

 

まずはこれですね。メモでよいので、普段家族なら家族が行っていること、を

書き留めておくのです。

家族であれば特にこだわらず料金んも考えずでされていることがあるのですが、

それが本人のできないことの代替サービスとなっているなら、

それを認定調査員に示すこと。

普段していることは家族は気が付けないので。

 

2,本人の前で話しにくいことは電話か別の場所で本人のいないところで話す

 

ただでさえ認定調査はいろんなことを聞かれたりしろと言われて負担に

思う方が多いです。

そこで本人のできないことや困っていることを話されては本人も傷つくことも。

本人が気落ちしそうなこと、言いにくいことは別の機会を設けて伝えるようにしましょう。

 

3,意見書を記入してもらう医師には状態をよく伝えておく

 

主治医の意見書は、審査会で大きな意味を持ちます。

認定調査の結果が、主治医の意見書で覆されることもままあります。

 

主治医が本人の身体的、精神的なことまで細かく理解されることは難しいことも多く、

そのために意見書記入のための書類を家族に記入してもらって亭移出してもらうように

なっています。

その記入を、手を抜かない。

特に、介護内容、認知症面などは家族が介護をしているときはその内容を

詳しく記入しておく。

また、受診時に先生に意見書記入となるかかりつけ医にさせていただいたことお願いする。

今の介護料が必要で介護度を変えたくない、などの時

先生の一筆で

「現状相当の介護サービスが必要」

など書いてくださる時もあります。

 

いったん結果が下りると、大きく状態が変わらない限り

続いていく介護度、

納得して受けられるようにしていきたいものです。

 

 

退院できた日 自宅、という力

 環境は健康に大きい影響があると実感

 

長らく入院された方が

退院してこられると、本当に変わられることがあります。

 

入院中は痛みや苦しみが強かったのが、

自宅で過ごすと状態は変わらないのに、

痛みの訴えが減ったり、少なくなったりするのです。

 

入院中は、本当に自分の体にしか気がいかなくて、

退院したら懐かしいものや人

孫が周りにちらほら来てくれる、意識がそちらに行くのでしょうか。

 

退院された方のほっとされたお顔を見ると、

本当にこれから安心して自宅で過ごせるように頑張らないと、と思います。

 

帰れたうれしさと、これから介護を担う家族様の不安もちらりと見えるその風景に、

どれだけお力になれるかと思う毎日です。

 

入院中はほとんど会えず話せずで、ということもある中で

どんなことも想定していかねば、と思います。

体重が減っていくとき 食欲と体重だけでなく

月に一回は測ってみよう体重

 

車いす移動だったりすると、

大きなデイサービスに行かないと体重測定がなかなかできなかったりします。

車いすごと測定して、車いすだけの重さを測定して

引き算して自分の体重を出したりしているところが

多いです。

 

月初の利用の時に体重測定して記録して、

毎月先月と比べて増えているか、減っているか、

の確認ができます。

 

なぜか毎月増えていったり、

逆に毎月どんどん減っていって、医師に相談するようにしたりする方など様々。

 

BMIという、肥満度を測る計算式も使ったりしますが、

やはり急激に体重が減った場合は

何か疾患があるのではないか、とか

呑み込みが難しくなったのか、

食事形態があっていないのか、

などいろいろな面から原因を探ります。

 

食事の準備が難しくなったり、

食事の時間があいまいになって適切な量が取れなかったり

様々な原因がありますが、

忙しいといつの間にか変化していることが多いので、

月に一度は測定してみること。

 

コロナで出かけられず、久々測定できた方からは、

「変わってなかった」などの報告もあり、

健康のバロメーターでありますね。

 

自分も最近測ってないですね、でも(-_-;)