「部下をほめにくい」「部下を叱りにくい」
久しぶりの更新。閉鎖している訳ではないので、これからも気ままに書いていきます。
さて、「「部下をほめにくい」「部下を叱りにくい」……その理由は? 」という記事が目に留まったので、見てみました。
これを見ると、、、
- 「部下をほめにくいと感じたがことがある」という人は68.3%
- 「部下を叱りにくいと感じたことがある」という人は82.1%。
という結果が示されています。
叱りにくいのは理解できますが、「ほめることで部下のやる気が高まる」と考えている人が91.1%もいるのに、「ほめにくい」というのが問題だと私は思います。
では、なぜほめにくいのか?
それは、「相手とそこにいる当事者以外の他者(雰囲気)も気にして言い出せない」「褒める言葉が思いつかない」という事が多いのではないでしょうか?(記事では「タイミングがわからない」というのもありましたね。)
「ほめる」という事はそんなに特別な事でしょうか?
日本語には便利で簡単な感謝の言葉(ほめ言葉)があるじゃないですか。そう。これです。
ありがとう
簡単ですよね?何をされても「ありがとう」と言えば良いのです。タイミングはされたときです。この一言を言うだけで感謝が伝わり、褒めた効果と同じになります。
私は「ありがとう」はかなり魔法です。特にほめたい場合はそのされた事を付けるだけで非常に喜ばれる言葉になります。
例えば、自分では気づかなかった事をフォローしてくれた時は、、、
〇〇さんは本当に細かい所まで気が利いていつも助かってるよ。ありがとう。
と言うだけです。
また、これを日常的に管理職の人がやっていると、部署全体がそういう雰囲気になり、なにかされれば「ありがとう」とメンバー同士が勝手に言い合います。雰囲気良くなりますよ!
管理職が「ほめにくい」という雰囲気の職場はメンバー同士も「感謝を伝えにくい」職場になりがちです。
管理職はその職場の雰囲気を変えられる力があるはずですので、ぜひ世の中の管理職の方は「ありがとう」を多用して欲しいですね。
共感力がコミュニケーションの鍵。
コミュニケーションで大切な事。それは「共感すること」だと私は思います。
若いときに共感力が足りず、お客様と喧嘩した事がありました。また、部下と揉めた事もありました。今その時を振り返ると「自分の想いを押し付けていた」んですね。
誰しも「自分の思い通りにしたい!」と思う事はあると思います。ただし、そんな時ほど相手の意見に共感し、そこから真意を見出して持論を述べるべきです。
仕事は確実に着地点を求められます。何年も議論するような課題はありません。
よって、相手(お客様や部下・上司)も「落としどころ」をさぐります。
ようはすべてのコミュニケーションで交渉が発生しているのです。
交渉ですから、対立しても何も進展しません。
着地点を複数用意し、できるだけ自分の有利な条件に落としどころを作る。それが大事なのです。
そして、相手も同じ気持ちだということです。
相手も「できるだけ自分の有利な条件に落としどころを作りたい」と思っています。
だからこそ、まずは共感しなければならないのです。
あなたの事を理解していますよ。私はあなたの味方ですよ。という事をアピールしないといけません。
そのように行動していると、思わぬ真実やいままで語ってくれなかった情報も聞き出せたりします。
それが最終的に有利な条件で落としどころを作る材料となり得るのです。
そして、一番重要なのは、相手が「負けた」と思うのではなく、「この人は一生懸命落としどころを作ってくれて、最終的に私の有利な条件になった」と思ってもらう事です。
一見矛盾しているかもしれませんが、これは可能な事です。
お互い「良かった!」と思う落としどころにできるかどうか。仕事の交渉は勝ち負けではないのです。
リーダーとマネジャーの違い。
私は中間管理職であり、いわゆるマネジャーをしています。ただ、自分でも感じるのは「リーダーとしての資質」は無いと痛感しているという事。
リーダーとマネジャー、場合によっては混同して扱われ、同じような資質を求められることも多いと思います。
ただ、私が思うリーダーとは「指針(ゴール)を描き、確固たる信念でそのゴールを目指す人」(言葉の通りリードする人)であり、マネジャーは「そのゴールを最適なリソースで歩めるようにすること」(マネージメント)であると思っています。
ごくまれにリーダーとマネジャー両方の資質を持っている人もいます。が、それは特殊事例ではないでしょうか。
中間管理職はマネジャーの資質を鍛えていかなれけばなりません。自分に与えられたリソース、または生み出せるリソースを活かし、ゴールへ最適、最短に歩めるようにする。(リーダーが示す指針をわかりやすく伝えるのも大事)
リーダーは発想力や行動力が求められるのに対し、マネジャーは情報整理力、問題解決力が求められます。
リーダーとマネジャー、2つの役割に分けて認識してみると自身の鍛えるスキルが分かるのではないでしょうか?
余談ですが、日本企業はマネジャーもそうですが、指針を示すリーダーも少なくなっているような気がします。(どこ目指してるの?って企業多くなりましたね)
他者を成長させるにはマインドチェンジが必要。
先週は仕事のヘルプで出張していたこともあり、全然更新で来ませんでした。。。
さて、その時にも改めて思った事を書きます。
それは、「他者を成長させるにはマインドチェンジが必要」という事です。
これは成長させられる側の話ではないです。成長させる役割の管理職やリーダー、先輩のマインドを変えなければならないのです。
往々にして「仕事の出来る人」は沢山の仕事を抱えており、全て自分で仕事をやりがちです。
そして、「仕事が遅い人」や「臨機応変に動けない人」と会話ができません。
すぐに、「もう俺がやるしかない!」といって自分で仕事を完結させてしまうのです。
もちろん人一倍の成果を出している人なので、社内からの評価も良いですし、こういう人(例えばAさんとしましょう)がリーダーや管理職に出世する事も珍しくはありません。
ただ、Aさんのマインドがそのままで管理職になると、チームは機能しません。
チームは役割を分担して、パフォーマンスを上げるためにあります。
Aさんがいくら頑張っても、他の人に仕事を任せないかぎりはAさんがボトルネックになりますし、レバレッジが効きません。
それに気づけないと、、、
Aさんは仕事を頑張る。部下には雑用+α(考えなくて良い仕事だけ与える)だけ任せる。
↓
メンバーは成長しない。成果もそこそこしか出ない。何かあればAさんが対応しないといけない。
↓
Aさんは「ほんと俺がいないとダメだな」と思いつつも、自分が役に立ってるという間違った「陶酔感」で仕事を頑張る。
↓
Aさんが居ないと何もできない組織になる。
といった感じで「成長する組織」にはなりません。
仕事を任せるのは非常に勇気のいる事ですし、うまくいかなければ全て責任を取らなければなりません。しかし、成長させることは「投資」と同じなのです。
リスクを負って投資して初めてリターンが得られる。そのリターンを最大化できるかどうかは管理職にかかっています。
先週の出張は他部署のヘルプでしたが、メンバーをもっと教育できていれば、、、と反省しています。
ゼロを1にするスタイルでは、すぐに終わりがくる。本当に必要なのは、100を1にまとめる能力だ。
触発されたブログがありましたので、今日はこのブログの内容をもとに書きます。
この中で、
文章を書くのはゼロを1にすることでは無く、100を1にすることである。
ゼロを1にするスタイルでは、すぐに終わりがくる。本当に必要なのは、100を1にまとめる能力だ。
これは素直に「なるほど」と腹に落ちました。
私は文章を書く事を仕事にしていませんが、このブログに共感したのは、ここで書かれている内容が仕事にも通じると思ったからです。
ゼロを1にする仕事は素晴らしいのですが、それは企画業等の別次元の仕事だと考えています。
多くの仕事においてはインプットを常に行いその情報を整理して適用(アウトプット)させていく、これが重要だと感じています。
例えば管理職で働いていれば「リーダシップ」「マネジメント」「コーチング」など様々な知識を得る事を求められます。その膨大な情報や経験を整理して、自組織にデフォルメして適用、改善していきます。そしてまたインプットします。
管理職はインプット(情報・経験)をアウトプット(実践)し、成果を計る事ができる立場にあります。成果が出始めるととても楽しく、今まで苦労した事なんて忘れてしまいます。
私はそんな管理職を仕事として「面白い!」と思います。
ちなみに、私がこのブログを始めたきっかけも、自分の今までの知識や経験を「まとめたい」からでした。(それなりに自分の時間を確保できるようになったというのもあります。)
もちろんインターネットに公開するので、誰かに見てもらいたいですし、そこから共感を得てもらい、何かにつなげてもらえれば最高なのですが、知名度も無い中でアクセスが来るとは思っていませんので、モチベーションの源泉は「自分の考えをまとめる」ことであり、これを通じてリアルの場で自分の想いをわかりやすく伝えられたらな、と思っています。
勝手に進化するのは、混乱、摩擦、間違った成果。
またドラッカーさんの刺さる言葉をもとにブログを書きます。
良い組織は勝手には出来上がらない、勝手に進化するのは、混乱、摩擦、間違った成果である。
悪い組織の兆候として、この問題は何処が処理するかという組織上の問題が頻繁に発生したり、人の感情や好き嫌いに気を使うようになる。
思い当たる事が多い管理職の方も多いのではないでしょうか?
組織は生き物です。放置していけば衰退し、やがてその組織は消滅します。
そもそも組織は目的を遂行するためのものであり、役割分担をするために作られるものです。その組織をより良いものにできるかどうかはリーダーである管理職の手腕で決まります。
ただし、組織が作られた時点から間違っている組織構造になっていることも多い事でしょう。彼は以下のように伝えています。
正しい組織構造が成果を約束してくれるわけではない。しかし、間違った組織構造は成果を生まず、最高の努力を無駄にする。
管理職として働いている方は、可能な限り組織づくりから関与できる権限を獲得し、自分の組織に責任を持てるようにすることが肝心だと思います。
組織づくりのポイントとしては以下のように伝えています。
「明快さ、経済性、ビジョンの方向付けの容易さ、各員の自分自身の課題と全体の課題に対する理解の容易さ、意志決定の容易さ、安定性と適応性のバランス、永続性と新陳代謝のバランス」これら7つをチェックし、努力ではなく成果が得られる組織にしなければならない。
「努力ではなく成果が得られる組織にしなければならない。」
その通りですね。身が引き締まります。
言葉は行動に直結する。
いつ頃から意識し始めたかは忘れましたが、私が常に実践している事です。
ありふれた言葉ではありますが、実際に日々の日常で意識せずにやれるようになるのは「言う前に考える心がけ + それによって得た成功体験」が無いと難しいと思います。
私はもともとポジティブシンキングで、何があっても「何とかなる」、トラブルや嫌な事あっても「この嫌な事があった分良い事が起こる」と考える性格なので、すんなり心に落ちて実践できているのではないかと考えています。
「言葉」は自分の性格や周りを変化させる力があります。
今「上手く行かない何か」があるのであれば、まずは自分自身の言動を変えてみると良いのではないでしょうか。
人は誰かとコミュニケーションを取る時に必ず言葉を使います。その発せられる言葉がポジティブな言葉であれば、周りもポジティブになり、表情も豊かになります。
その反対がネガティブオーラです。どこの組織にもいると思いますが、常に「会社や上司の悪口や不満」を飲み会などで発言している方に出ているオーラです。その方には同じようにネガティブオーラを持った仲間が出来ます。
厄介なのがポジティブオーラよりネガティブオーラの方が他人に影響を与えやすいという事です。純粋でポジティブな人がこういう人達に洗脳され、ネガティブになっていく事は良くあります。
組織を成長させ、組織を守る役割を持った管理職は必ずポジティブオーラを持っていなければならないと思います。
組織の長がネガティブであったら、その組織に属する人はネガティブになり、ポジティブだった人も離職していってしまうでしょう。
ネガティブな言葉を発言しようになった時は、「その反対語」を思い出しましょう。そして言い換えてポジティブ発言や未来の改善に繋がる発言にすれば良いのです。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
(マザー・テレサ)