23年の年越しはひたすら「天元突破グレンラガン」を観てました。
映画版なら合計4時間、アニメ版なら合計20時間で人生観が変わるほどの熱量が手に入る名作で、年を重ねれば重ねるほど面白くなるアニメです。
リアルタイムで見ていた当時は18歳。このアニメは幼稚なロボットアニメくらいの認識でした。。。当時は、全然わかっていなかった。
年を重ねて、中間管理職へ片足を突っ込む年になって観ると4話に1回は涙がでるほどの感動作になってました。
地下で暮らしていたカミナとシモン。「お前のドリルは天を衝くドリル」というカミナの言葉に言われて、ただひたすら穴を掘りぬけるシモン。そうして地上に出た二人にそのあともたび重なる苦難が二人を襲う・・・。
物語を通じてこの「お前のドリルは天を衝くドリル」というセリフが出てくるが、まさに目的を指し示し、それが壁を突き抜けるための力になっている。
できることをやるわけではなく、「天を衝く」という目標だけを目指し続ける。
そういうリーダー像を示しながら上から引っ張るカミナとそれにひたすらついていくシモン。
序盤の終わりに、一気に関係が変わる。
穴を掘るなら天を突く!墓穴掘っても掘り抜けて!
突き抜けたなら俺の勝ち!!
自分の中に眠っている力を自分自身が信じることができた瞬間、フォロワーだったシモンが立派なリーダーとして立ち上がる。
その後、どれだけ強大な敵が立ちはだかろうと折れることなくひたすら進んでいく。
この時のモチベーションの源泉が物語を通して変わっているのだが、この関係性の変化が本当にすごい。
18歳では全然わからなかったが本当にすごい。
序盤では、偉大なリーダーのカミナに支えられていたシモン。そして、自分の力を信じて立ち上がる。
中盤では、自分の力を信じていたシモンに、ついていく仲間が生まれる。
終盤では、その仲間たちにも支えられながら、共に強大な敵に立ち向かう。
劇中で、「カミナならどうしたか?」と何度もたくさんのキャラクターが自らへ問いかける様子が描かれているが、その姿はまさにリーダーの人格が組織に伝播(組織文化)する組織づくりそのもの・・・!
この物語をひたすら駆動し続けるものが「願い(劇中の表現では進化の力”螺旋力”)」で、願いの力に共鳴したキャラクターが結集していく姿に大きく心を動かされる。
この「願い」を起点にして、世の中が変わっていくというテーマ自体は、いろいろな作品で描かれているが圧倒的な熱量を持って描かれていることが最大の魅力でした。